田中角栄 衆議院議員
33期国会発言一覧

田中角栄[衆]在籍期 : 23期-24期-25期-26期-27期-28期-29期-30期-31期-32期-|33期|-34期-35期-36期-37期-38期
田中角栄[衆]活動記録 : トップ選挙結果本会議発言委員会統計発言一覧質問主意書

このページでは田中角栄衆議院議員の33期(1972/12/10〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は33期国会活動統計で確認できます。

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本会議発言一覧(衆議院33期)

田中角栄[衆]本会議発言(全期間)
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第71回国会(1972/12/22〜1973/09/27)

第71回国会 衆議院本会議 第3号(1973/01/27、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 第七十一回国会の再開にあたり、施政に関し、所信を申し述べます。  世界が注目し、待望していたベトナム和平は、明日を期して実現することになりました。これは長かったベトナム紛争が解決に踏み出したというだけでなく、新しい平和の幕明けであります。人類が恒久平和と社会正義に基づく繁栄の実現に向かい、新しく進むべき第一日を迎えたものと思います。  第二次大戦後、四半世紀余の歳月が過ぎました。国際政治は、力による対立の時代を経て、話し合い、協調へと移行してきました。これは、緊張と混迷の中で多くの経験を積んだ人類の英知の勝利であります。  わが国は戦後、世界に例のない平和憲法を持……

第71回国会 衆議院本会議 第4号(1973/01/29、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) まず第一に、内閣に対する御所論に対してお答えをいたします。  さきの総選挙で、自由民主党は、二百八十四という絶対多数の議席を獲得し、引き続き政権を担当いたしておるのでございます。しかし、私は、総選挙を通じまして、国民の政治に対する期待や不満を痛いほどに感じ取ったのでございます。これらの期待にこたえていくことが内閣に課せられた政治課題だと考え、懸命な努力を続けたいと考えるのでございます。(拍手)  インフレに対する措置、予算その他の御質問にお答えをいたします。  国民福祉の向上、国際収支の不均衡の是正、物価の安定の三つの課題を同時に解決することはたいへん困難な問題で……

第71回国会 衆議院本会議 第5号(1973/01/30、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 第一は、ベトナム問題についてでございますが、政府は、今般、米国をはじめ関係当事者の努力により、南ベトナムの民族自決権を尊重したベトナム和平協定が調印されたことを歓迎するものであります。米国の南ベトナムに対する軍事的支援につきましては、米国は、南ベトナムの要請により、国連憲章第五十一条にいう集団的自衛権の行使であると説明をしておるのであります。今般停戦が実現し、戦火がおさまるに至ったことはきわめて歓迎すべき事態でありまして、わが国としては、和平の定着化のためにできるだけ努力を払ってまいりたいと存じます。(拍手)  基地提供の問題についてお答えをいたします。  極東の……

第71回国会 衆議院本会議 第6号(1973/02/14、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 第一は、今回の通貨不安が発生した経緯と理由に対して述べよということでございます。  本年に入ってから、イタリアの二重市場制導入、スイスの変動相場制移行に端を発した欧州の通貨不安は、二月一日以降、西ドイツへの大量のドル流入となり、重大な局面に発展をしたのでございます。このことにつきましては、一部の欧州通貨の強い、弱いの問題があっただけではなく、一昨年十二月のスミソニアン協定以降も、米国の国際収支が改善しなかったことが密接に関係しておることは否定できないのでございます。  この間にありまして、米国は、その国際収支改善として、ドルの信認を回復することが国際通貨情勢の安定……

第71回国会 衆議院本会議 第9号(1973/02/22、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 私から、二点にわたってお答えをいたします。  第一点は、財政投融資計画には、御指摘のとおり、資金運用部資金及び簡保資金のほか、産業投資特別会計の支出及び政府保証による資金調達が掲げられておるわけでございます。産投会計の支出につきましては、同会計の歳出予算として、また政府保証による資金調達につきましては一般会計の予算総則において、それぞれ国会の議決を受けることになっておるわけでございます。これらをさらに議決対象といたしますことは、二重議決の問題も生ずることになります。その点を考慮いたしまして、今回、資金運用部資金及び簡保資金の運用を国会の議決対象としたものでございま……

第71回国会 衆議院本会議 第10号(1973/02/23、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 私から四点にわたってお答えをいたします。  予算の執行の当否は、決算報告によって明らかになることであります。また、その結果を、新しい予算編成や、執行の適正、合理化に資するものでもあります。  政府は、国会での御審議の状況に注目をし、国会の御意見を十分尊重してまいりたいと考えるわけであります。  第二点は、住宅関連予算の繰り越しが多い等の問題についてでございますが、住宅関係予算の執行上、御指摘の点に隘路があることは否定ができないのでございます。  政府といたしましては、地価の抑制に全力をあげることとし、土地利用計画の策定と、土地利用の規制、土地税制の改善、宅地供給の……

第71回国会 衆議院本会議 第11号(1973/02/27、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 自主財源強化のための抜本的対策、行財政体制の強化についてまずお答えをいたします。  地方団体が住民の要請にこたえ、自主的な財政運営を通じて、社会福祉の充実、社会資本の整備など、住民福祉の向上をはかるためには、一般財源の伸長をはかることがきわめて重要であると思います。  このため、一つには、地方税等の自主財源の拡充強化、二つには、地方交付税の充実確保について、地方制度調査会等の意見を徴しながら、今後も積極的に取り組んでまいりたいと考えます。  昭和四十八年度におきましては、地方税の自然増収はかなり多額にのぼるものと見込まれるのでございますが、さらに、土地に対する固定……

第71回国会 衆議院本会議 第12号(1973/03/01、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 第一は、円平価の再調整が物価安定に役立つように措置をせよということでございますが、円切り上げ等による輸入品価格の低下を消費者に適正に還元するために、主要な輸入物資の価格動向の追跡調査並びに並行輸入の条件整備、それから独占禁止法の厳正な適用、流通機構の近代化等の施策を一そう充実してまいりたいと考えます。  過剰流動性の問題についての発言がございましたが、お答えをいたします。  現在の地価、株価の高騰あるいは商品投機等の背景には、経済の実勢以上に流動性が供給されてきた状態があることは否定できません。  金融面における過剰流動性対策としては、本年一月に預金準備率の引き上……

第71回国会 衆議院本会議 第13号(1973/03/02、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 和田君の御質問にお答えをいたします。  新しい情勢に即応して四次防を中止したり防衛二法を撤回したらどうかという趣旨の御発言でございますが、国際情勢に緊張緩和の傾向が見られておることは、わが国にとって望ましいことでございます。一方、四次防は憲法の許容する範囲内でわが国の自衛のために必要な最小限度の防衛力を漸進的に整備するものであります。アジア諸国に軍事的脅威を与えたり、緊張感をもたらすようなものでないことは言うまでもないのでございます。したがいまして、四次防を遂行するために必要な防衛二法はぜひ成立をさせていただきたい、こう考えておるのでございます。(拍手)  第二は……

第71回国会 衆議院本会議 第14号(1973/03/08、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 江藤隆美君にお答え申し上げます。  まず第一は、新しい国鉄の使命をどう考えるかという基本的な問題についてでございますが、国有鉄道は丁国民の足であり、輸送の大動脈であります。明治から百年余、わが国経済の拡大は鉄道の発達とともにありましたことは、歴史の示すとおりであります。戦後復興に果たした鉄道の使命は高く評価さるべきものであります。  国鉄の役割りは、都市間旅客の輸送、大都市通勤輸送、近距離貨物輸送の三つといわれておりますが、地形、地勢、降雪地帯が多い等の制約のあるわが国では、鉄道が最も効率的な輸送機関であることは、何人も認めるところであります。  特に、東京中央線……

第71回国会 衆議院本会議 第15号(1973/03/09、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 坂本君にお答えいたします。  第一は、経済社会基本計画において示されました経済成長率九%と、列島改造論における一〇%成長率との関連についてでございますが、「日本列島改造論」は、巨大都市への人と文化と経済の流れを地方へ転換をさせて、住みよい豊かな地域社会を全国土にわたって実現をするための私の所見であります。その中で示しました経済成長率は、論旨を具体的に展開をするための一応の前提といたしまして、仮に想定をした数値でございます。  この中には、御承知のとおり、一〇%の場合には、国民総生産三百四兆円、また八・五%の場合は二百四十八兆円、このように書いてあるわけでございまし……

第71回国会 衆議院本会議 第18号(1973/03/27、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 私から四点にわたってお答えをいたします。  第一点は、医療制度改革に対する基本方針を明らかにせよということでございます。  医療制度につきましては、医学、医術の研究開発、医療施設の体系的整備、医療従事者の養成及び資質の向上など、広範にわたり課題が山積をしておるのであります。これらの課題を計画的に解決していくため、目下、社会保障長期計画の策定を急いでおりますので、医療供給体制の整備を最も重要な柱と考えて策定を急ぐつもりでございます。  第二問は、今回の改正案が、十分な給付改善を行なう点に主眼を置いたので、値上げ法案のそしりは当たらないと思うがいかん、こういう御質問で……

第71回国会 衆議院本会議 第19号(1973/03/29、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 大学教育の荒廃の現状をどう認識し、また、今後の大学教育のあり方についてどう考えるか、このような第一問に対して、まずお答えを申し上げますと、大学の現状につきましては、御指摘のような問題が数多く存在することは事実であります。広く、高い知識を吸収し、人格の陶冶を求めて大学に学ぼうとする国民の希望に正しくこたえることができるよう、必要な施策は適時適切に考慮を払ってまいりたいと考えます。  このような観点から、大学教育の正すべき点はこれを正し、これからの激動する社会に適切に対応できるよき社会人を育成する大学とするよう、大学関係者の自主的な努力を促しつつ、大学の教育環境の改善……

第71回国会 衆議院本会議 第21号(1973/04/03、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 第一は、本法案提案の真のねらいは何かということでございますが、経済の基本は自由経済体制を守ってまいるということでございます。  自由主義経済体制下におきましても、買占め等が不当に国民生活の安定を阻害している場合には、何らかの規制を行なわなければならないのは当然であります。反面また、規制が行き過ぎて、戦時中や戦後の一時期のように、統制経済の弊におちいってはならないこともまた言うをまたないわけであります。本法案は、買占め等に対する対策として勧告、公表、立入検査等の行政的措置を定めておりますが、自由主義経済のよさを生かしながら、買占め等の弊害を除去する手段として有効なも……

第71回国会 衆議院本会議 第22号(1973/04/05、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 山田芳治君の御質問にお答えをいたします。  まず第一は、都市交通体系と職住の遠隔化に対する対策についてでございますが、都市交通体系は、国土利用計画や都市計画を踏まえて、都市活動によって発生する大量で多様な交通需要に対して、合理的かつ有機的に対応し得ることが必要であります。  また、職住の遠隔化の現象に対応して、次のような措置を講ずる必要があると考えます。  まず第一に、現在の大都市の持つ求心型の構造を多核分散型に改めるため、副都心、新都心を整備し、都心の業務機能の分散をはからなければならないと思います。第二は、都心部においては高層住宅を積極的に建設をして、職住の近……

第71回国会 衆議院本会議 第23号(1973/04/06、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 川俣健二郎君にお答えをいたします。  まず第一番目は、五万円年金を受給できるのは受給者の一割五分で、これでどうして五万円年金と言えるかという御趣旨のようでございますが、今回の改正は、厚生年金の標準的な年金額を五万円にしようとするものであります。昭和四十八年度中に新たに老齢年金を受ける二十年以上加入の人について見れば、その三割以上が現実に五万円年金を受けることになるのであります。  加入期間の長短、保険料拠出の程度のいかんにかかわらず、すべての年金受給者の年金額を五万円とするような年金制度の設計は、きわめて適切を欠くものだと考えるのであります。  標準的な年金生活者……

第71回国会 衆議院本会議 第25号(1973/04/12、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 松永光君に答弁をいたします。  まず第一は、この法律案を提出した真意及び施策遂行の決意についてでございますが、人間形成の基本が小中学校で定まることを思えば、義務教育を充実し整備することは、何よりも大切な問題であります。今回、これらの教育職員に対して、給与の増額予算を計上し、法律案を提出をいたしましたのは、子供を導く先生によき人材を得て、先生がその情熱を安んじて教育に傾けられるような条件を、一日も早くつくりたいと願ったからであります。(拍手)  この法律案が国会において賛同を得、成立した上は、この法律案の趣旨を体して、必要な施策の遂行に万全を期する所存であります。(……

第71回国会 衆議院本会議 第26号(1973/04/13、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 上坂昇君にお答えをいたします。  まず第一間日は、実質的な円切り上げに追い込まれた原因は、政府の内政面における福祉重点への施策転換が進まなかったことにあるのではないかという趣旨でございますが、さきに閣議決定された経済社会基本計画でも明らかにされておりますように、最近の内外情勢の変化に対応して、従来の成長優先の経済構造から、国民福祉と国際協調を志向した経済構造へ転換をはかることが、基本的に重要であると考えておるのであります。  政府としては、今後とも、社会資本の整備、社会保障の充実等の福祉政策を積極的に展開するとともに、公害対策の強化、週休二日制の普及等につとめてま……

第71回国会 衆議院本会議 第27号(1973/04/17、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 小川省吾君の御質問にお答えをいたします。  まず第一は、地方自治に対して基本的にどのように考えておるかということでございますが、住民の福祉に直結する事務は地方公共団体が自主的に処理するようにすることが、地方自治の本旨でもあり、望ましい国民生活を築くゆえんでもございます。したがって、いたずらに中央に権限が集中することは避け、地域における問題は地域で解決できるように配慮しておるわけでございます。  地方自治は民主主義の基本であり、その充実強化のため、今後とも努力を続けてまいりたいと考えます。  第二は、日本列島改造論の中での地方の広域行政の推進並びに府県制度の根本的な……

第71回国会 衆議院本会議 第28号(1973/04/19、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 渡辺惣蔵君にお答えをいたします。  第一問は、列島改造論についてでございますが、列島改造が必要であるということは、何人もいなみ得ない事実だと思います。それは、現に総人口の三二%余の人々が国土の一%に集中をしておるという現実から、公害問題、住宅の不足、地価の値上がり、物価問題、すべてが起こっておるのであります。この現実を無視して現実の政策は立案できないことを十分御理解いただかなければならぬのであります。(拍手)政治は観念では片づきません。現実をあくまで土台としてよりよき理想の政策を推進せずして、どうして前進があるでありましょう。(拍手)しかも、空気をきれいにしなけれ……

第71回国会 衆議院本会議 第29号(1973/04/24、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 竹内猛君にお答えをいたします。  第一は、今後の森林、林業政策のあり方についてでございますが、政府としては、森林の公益的機能の維持増進と、森林生産力の増大をはかる観点から、今国会に提案している国土総合開発法案におきまして、森林として保全すべき森林地域を定めることといたしておるのであります。  また、これと関連いたしまして、森林法改正案において、森林の無秩序な開発行為の防止をはかることを考えております。さらに、森林資源に関する基本計画に基づく適正な森林施策の推進、第四次治山事業五カ年計画に基づく治山事業の計画的推進、林道、造林等の林業生産基盤の整備、林業従事者の福祉……

第71回国会 衆議院本会議 第30号(1973/04/26、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 山中貞則君にお答えをいたします。  まず、今回の有額回答の問題でございますが、国鉄労使が交渉の場で有額回答が行なわれたわけでございますが、それは昨年の裁定額と同額であり、八百億円余の財源を必要といたしますことは御承知のとおりでございます。昨四十七年度も、国鉄運賃法を提出、御審議をいただいておったわけでございます。国鉄財政の状態からいたしますと、仲裁の実施はしごく困難な状態であったわけでございますが、しかし、国鉄の持つ公益性を考えながら、あえて仲裁を実施をいたしたわけでございます。ともかく、今回の有額回答と合わせれば、ほとんど今年度の運賃値上げ分はそれをもってすべて……

第71回国会 衆議院本会議 第31号(1973/05/08、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 渡辺三郎君にお答えをいたします。  まず第一に、エネルギー節約政策を打ち出し、電力需要の伸びを規制したらどうかということでございますが、エネルギー需要の増大を緩和し、また、環境を保全する観点からも、エネルギーの効率的利用、エネルギー原単位の改善、産業構造の転換は、わが国にとって重要な課題であります。  このため、現在、産業構造の知識集約化を基調とする省資源、省エネルギー政策について検討を進めておるのであります。具体的には、将来の望ましい産業構造についてのビジョンの確立につとめますとともに、その中核となるべき電子計算機産業をはじめとする知識集約的産業の育成、在来型の……

第71回国会 衆議院本会議 第46号(1973/06/26、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 林義郎君にお答えいたします。  第一は、公害被害の発生を未然に防止するためには、今後どのような措置を講じたらよいかという趣旨の御発言でございますが、水銀、PCB等の環境汚染に見られるように、科学技術は、プラスの効用と同時に、社会的に思いがけない悪影響を及ぼす場合があることを深く認識する必要があります。  こうした認識に立って、科学技術のもたらす環境破壊等の悪影響を未然に防止するためには、新技術、新物質の開発にあたって、その技術、物質がもたらす効用と影響を事前に予測、評価するという、いわゆるテクノロジーアセスメントの考え方を、各方面に適用すべきであると考えておるので……

第71回国会 衆議院本会議 第52号(1973/07/19、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 近藤鉄雄君にお答えいたします。  まず第一は、中小企業のための基本政策についてでございますが、わが国経済は、内外の諸情勢の激変に対応いたしまして、中小企業のあり方や中小企業政策の進め方も、新しい観点に立っていくことが必要であると考えるのであります。  このため、政府は、昨年八月、中小企業政策審議会から、七〇年代の中小企業のあり方と中小企業政策の方向について意見具申を得まして、今後そこに示された基本的な考え方に沿って施策を実施していく所存でございます。  まず第一に、需要構造の変化への対応など、生産面での合理化だけでなく、いわばソフト面での対策に重点を置く必要がある……

第71回国会 衆議院本会議 第58号(1973/09/07、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 谷川和穗君にお答えをいたします。  今事件に対する政府の基本姿勢、今回のような問題にもかかわらず、日韓両国は歴史的に見ても非常に深い関係にある、今後の日韓関係のあり方についての基本姿勢はどうかという意味の御質問にまずお答えを申し上げたいと存じます。  今回の事件は、日韓両国にとりまして非常に不幸な事件であり、両国の国民もひとしく憂慮している事件であり、何としても両国民の納得のいく公正な解決をはかりたいと考えておるのであります。  また、今回の事件によりまして、日韓の友好関係をそこなわないようにしたいというのが両国民共通の願望でもあると考えておるのであります。  こ……


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第72回国会(1973/12/01〜1974/06/03)

第72回国会 衆議院本会議 第1号(1973/12/01、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 第七十二回国会が開かれるにあたり、当面緊急を要する諸問題について所信の一端を申し述べます。(拍手)  中東戦争を契機とする石油の生産と供給の制限は、世界各国に対して大きな影響を与えております。なかんずく、エネルギーの大半を海外の石油に依存しているわが国産業経済に与える影響は大きく、国民生活の安定向上を妨げることのないよう緊急な施策を必要とする事態を迎えておるのであります。  政府は、この事態に対応するため、十一月十六日、内閣に緊急石油対策推進本部を設置し、石油緊急措置を取りまとめ、率先して石油、電力等の消費節約につとめるとともに、産業に対してもその節減を要請し、強……

第72回国会 衆議院本会議 第2号(1973/12/03、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 勝間田君にお答えをいたします。  第一は、物価騰貴の原因とその責任等についてでございます。  演説でも申し上げましたように、その要因の第一は、海外における物価高騰の影響、特に世界的な不作による農産物の価格高騰でございます。第二は、外為会計の大幅払い超に加え、輸出から内需への転換をはかるための金融緩和策がとられた結果、企業に過剰流動性が生じ、急速な国内需要の拡大につながったことであります。第三に、賃金、給与の所得の上昇によりまして、先ほども御指摘がございましたとおり、個人消費が拡大をしたことなどの要因が複合して生じたものであると考えます。その上、今次の原油の供給制限……

第72回国会 衆議院本会議 第3号(1973/12/04、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 瀬長亀次郎君にお答えをいたします。  まず第一問は、成長政策、列島改造論、国総法等についてでございますが、これまでも申し上げておりますとおり、わが国経済は、国民のたゆみない努力によって、世界に例を見ないほどの経済の発展をなし遂げ、その過程で国民の生活水準も格段と向上し、国際社会でのわが国の地位もとみに重要性を加えておることは事実でございます。  しかし、今日の事態は、資源の制約の中で新しい豊かさを追求するという、いまだかつて経験したことのない試練に当面をしておることもまた事実であります。したがいまして、今後の経済運営にあたりましては、物価の安定、国際収支の均衡維持……

第72回国会 衆議院本会議 第8号(1974/01/21、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 戦後三十年、世界は、いま新しい転換の時代を迎えております。  わが国は、戦後の廃墟から立ち上がって、復興経済、自立経済、国際経済へと三段飛びの発展をなし遂げ、いまや主要工業国の一員として、国際的にも確固たる地歩を占めるに至りました。資源と資本に乏しいこの狭い国土に驚異的な高度工業社会を築き上げたのは、わが日本国民の英知と努力のたまものでございます。  しかしながら、わが国もまた世界の例外ではなく、先進工業国が直面しておるのと同じように、数多くの矛盾と不均衡が先鋭的にあらわれてきておるのであります。物価、公害、エネルギーの諸問題こそがまさに当面する最大の課題でありま……

第72回国会 衆議院本会議 第9号(1974/01/23、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 成田君にお答えいたします。  まず第一は、国民のための政治についてでございますが、申すまでもなく、政治は、一政府、一政党のみにかかわるものではございません。当面する難局を打開するためには、政府も、与野党も、国民も、その総力を結集していかねばなりません。国民のためにこそある政治は、議会制民主主義の確固たる基盤に立って、その指導性を発揮し、その力を振りしぼるべきときであります。私は国民とともに考え、ともに進んでまいる決意でございます。(拍手)  物価問題についてでございますが、物価問題を解決し国民生活を守ることが当面の最重要課題であることは申すまでもありません。このた……

第72回国会 衆議院本会議 第10号(1974/01/24、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 金子満広君にお答えいたします。  第一は、政治責任についてでございますが、わが国は、国民のたゆみない努力と勤勉によりまして驚異的な経済発展をなし遂げ、いまや、主要工業国の一員として国際的にも確固たる地位を占めるに至ったわけでございます。しかし、狭い日本の国土に短期間のうちに高度工業社会を築き上げましたわが国には、先進工業国が直面をいたしておりますと同じように、物価、公害、エネルギー、過密過疎などの問題が先鋭的にあらわれておることは事実でございます。また、国際経済秩序は、物価、通貨、資源・エネルギー、食糧、南北問題などに見られますように、いま苦痛に満ちた再編成の途上……

第72回国会 衆議院本会議 第14号(1974/02/22、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 山田耻目君にお答えいたします。  第一は、税に対する基本姿勢でございます。所得税の基本が総合累進課税にありますことは申すまでもございませんが、各種の政策的要請から総合課税とされていないものがあることは、御指摘のとおりでございます。たとえば、利子、配当につきましては、貯蓄の奨励、個人株主の育成という見地から、納税者の選択によって分離課税とすることが認められておるのであります。また、土地の譲渡所得に対する分離課税につきましては、税制調査会の答申も明確に指摘をいたしておりますとおり、税負担の公平を犠牲にしても、土地供給の促進をはかることが必要であるとの判断のもとに創設を……

第72回国会 衆議院本会議 第15号(1974/02/28、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 山田芳治君にお答えを申し上げます。  第一は、超過負担問題等についてでございますが、政府は、従来から地方公共団体の超過負担につきましてその解消につとめてまいったわけでございます。昭和四十七年度におきまして、公立文教施設整備等六事業について実態調査を行ない、その結果に基づいて、四十八年度に引き続き四十九年度において所要の是正措置を講ずることといたしておることは、御承知のとおりでございます。また、最近の建設資材の価格の急騰に対処いたしますために、四十九年度予算では、公立文教施設整備費等の予算単価を引き上げる等の措置を講じておるわけでございます。  次は、地方財政計画に……

第72回国会 衆議院本会議 第19号(1974/03/22、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 川俣健二郎君にお答えいたします。  まず第一は、雇用保険法案は既得権の侵害にならないかという趣旨の発言でございますが、本法案は、失業保険制度を改善、発展させ、失業保険機能の強化をはかっておるわけでございます。また、真に対策を必要とする失業者に手厚い措置を講ずることとしており、さらに、雇用機会の不足している地域は積極的に安定した雇用機会を創出し、不安定な雇用を解消する等、雇用構造の改善も積極的に推進する考えであります。  次は、現在の情勢下でなぜ本法案を出すのかというお問いでございますが、雇用保険法案は、高齢化社会への移行やエネルギー問題に見られるような、内外要因に……

第72回国会 衆議院本会議 第20号(1974/03/26、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 岡田哲児君にお答えいたします。  まず第一は、国際石油情勢と外交のあり方についての御発言についてでございますが、今回の石油危機は、昨年十月の中東紛争を契機として発生したものでございますが、その背景としては、一九六〇年代から七〇年代における石油需給事情の変化、石油エネルギー需要の急速な増加や、原子力エネルギー、核融合エネルギー等石油にかわるエネルギー利用の促進、開発の状況等、種々の要因が重なっていると考えられるのであります。  いずれにいたしましても、現下の石油情勢は、単にエネルギー問題にとどまらず、世界の経済、貿易、通貨に大きな影響を与える問題となっておるわけであ……

第72回国会 衆議院本会議 第21号(1974/03/28、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 唐沢俊二郎君にお答えいたします。  第一は、不当事項の根絶についての御発言でございますが、予算の執行にあたりましては、各省各庁において、その衝に当たる関係職員が、法令等の定めるところにより、適正かつ効率的な処理を行なうよう、十分留意をいたしておるところであります。  四十七年度におきましても、相当件数につきまして不当事項の指摘を受けておることは、まことに遺憾でございます。今後とも、予算執行にあたりましては、適正な処理を行なうよう指導の徹底をはかりますとともに、会議、研修等により関係職員の資質の向上につとめ、再び同じような誤りを繰り返さないよう、姿勢を正してまいるつ……

第72回国会 衆議院本会議 第23号(1974/04/04、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 和田貞夫君にお答えをいたします。  まず第一に、海外経済協力の件でございますが、申すまでもなく、人類世界の平和を真に確保するため最大の政策は、南北問題の解決にあるわけでございます。先進工業国と開発途上国とが相携えて平和の確保に努力すべきであることは、申すまでもないことでございます。特に、わが国は資源を持たない国でございまして、その大半を海外より輸入し、これを加工し、その製品を輸出することによって国民生活の向上をはからねばならない、これは過去も現在も将来も変わらない現実でございます。その意味で、対外経済援助は、開発途上国の発展に寄与するとともに、あわせてわが国の利益……

第72回国会 衆議院本会議 第25号(1974/04/11、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 柴田健治君にお答えをいたします。  まず第一は、世界的食糧需給の動向についての御発言でございますが、一昨年秋ごろから穀物等の国際需給が逼迫しましたが、昨年は主要生産国の生産の回復が進み、異常な需給の逼迫事態は緩和の方向に向かっております。しかしながら、今回の需給逼迫で払底した各国の在庫回復の必要や、一部の開発途上国における食糧輸入需要が続いておることなどから、当面、供給状態が数年前のような過剰基調に戻ることはなく、国際価格は不安定に推移するものと予想せられるのであります。  次は、領海の問題等についての御発言でございますが、第三次国連海洋法会議を前にして、アジア、……

第72回国会 衆議院本会議 第30号(1974/05/14、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 井上泉君にお答えいたします。  第一は、農業危機と農業基本法についての御発言でございますが、世界的な食糧需給の基調から見ましても、わが国の食糧自給率の維持向上をはかることは重要な課題でございます。農業基本法に定められております農政の目標、及びその目標を達成するための施策の基本が、現在の情勢に適合しなくなったことは考えておらないのであります。したがいまして、今後とも、内外の諸情勢に対応しながら、国内自給度の維持向上、農業従事者の所得の増大等をはかるため、積極的な農政を展開してまいりたいと考えます。  次は、食糧の自給率についての御発言でございますが、最近における世界……

第72回国会 衆議院本会議 第31号(1974/05/17、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 佐藤敬治君にお答えいたします。  まず第一は、三割自治を解消せよという問題でございますが、生活環境施設の整備、福祉行政の充実等についての住民の要請はきわめて強いものがありまして、地方公共団体の財政需要は著しく増大をしておるのであります。政府としては、従来から、地方公共団体の自主財源の充実強化のための努力を重ねてきておるところでございまして、今後とも努力を続けてまいりたいと存じます。  次は、公害対策経費についての御発言でございますが、国の公害対策予算の充実には格段の努力を傾けておることは、御承知のとおりでございます。その規模は、四十六年度千十五億円から、四十九年度……

第72回国会 衆議院本会議 第33号(1974/05/23、33期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(田中角榮君) 佐野進君にお答えいたします。  まず第一は、物価動向等についてでございますが、政府は、物価の抑制を政策の最優先課題と考え、財政金融政策を中心とする総需要抑制策、生活関連物資等の価格抑制のための緊急対策等、あらゆる政策努力を集中してまいったわけでございます。  最近の経済情勢を見ますと、総需要抑制策の効果が浸透し、需給は緩和に向かっておるのであります。輸入物価動向、今春闘の賃上げによるコスト上昇圧力等、楽観を許さない面もありますものの、卸売り物価などには落ちついた動きも見られておるわけであります。  今後とも、政府といたしましては、引き続き総需要抑制策を堅持しつつ、……

田中角栄[衆]本会議発言(全期間)
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委員会発言一覧(衆議院33期)

第71回国会(1972/12/22〜1973/09/27)

第71回国会 外務委員会 第26号(1973/06/29、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 ヨーロッパ三国、あわせてソ連を九月の末から十月の半ばにかけて訪問をしたい、こう考えております。  西欧三国は、御承知のとおり、西ドイツ、イギリスの総理大臣が日本を訪問しておりますし、その答礼という意味もございます。フランス訪問は来年ポンピドー大統領が訪日をされることが予定されておりまして、ぜひ訪仏をするようにという要請があります。でございますので、これら三国に対してはそのような事情で訪問をするわけでございますが、いま御承知の国際通貨の問題やエネルギーの問題とか、日本だけでやっていけない新しい事態が起こっておるわけでありますので、これらの問題、日米間で話し合いをいたしまして、……

第71回国会 決算委員会 第22号(1973/07/12、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 私も内閣組織以来ちょうど一年ということでございますが、国際的にも国内的にも激動の一年であった、こう考えております。  国際的には、御承知のとおり四半世紀余の間にたいへんな困難な状態を続けてまいりました東西の問題も、いよいよ話し合いが行なわれるということが現実になったわけでございます。それは、東西ドイツが話し合いをし、また独ソの間に条約が結ばれる、日本も東ドイツを承認するということになったわけでございます。南北ベトナム問題もようやくパリ会談で決着を見て、この決定をもととしてこれを定着させなければならないという、まあ人類の悲願ともいうべきものがようやく実現の運びになったというこ……

第71回国会 大蔵委員会 第18号(1973/03/28、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 税は、かつて国民の三大義務の一つであったわけでございますが、戦後はそのような国民的義務というような観念では扱われておりません。それは、戦後とられた新しい税制が申告納税を大前提としておるというところにも、過去の略奪徴税といわれた時代よりも、税に対する基本的な観念が変わっておることは事実でございます。これは新しい憲法の精神そのものでございますから、当然の帰結だとも思うわけでございます。  税というものは、これはまあ国民の当然納めるものでございますが、納税というよりも、税は取られるということがよく納税者側から言われておりますし、大蔵大臣でさえも、税は取りますというようなことを言う……

第71回国会 地方行政委員会 第44号(1973/07/13、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 非常に重要な御発言でございますから、この際考え方を端的に明らかにいたしておきたいと存じます。  いままで、都市の宅地及び住宅というものに対しては、抜本的なものの考え方ということをしないで、現象面に対応することを主点に置いたわけでございます。現在、宅地の需要者が多い、これに対してこたえるためにはどうするか、しかも、当然宅地となるべきA、B農地というようなところが、実際農地としても不適格であるというようなところでも、宅地として転用されないで、値上がりを待っておるということが現実あることを、だれでもわかっておりながらも、税の不均衡があるということになれば、国民的な感情にもやはり政……

第71回国会 内閣委員会 第27号(1973/06/07、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 増原防衛庁長官が宮中に参内をしたときに、いろいろなことを申し上げたということは事実であります。その後記者会見、記者懇談でございますか、そういう機会にその模様を話したということも事実だと思います。これは新聞に報道されたわけでありますから、新聞記事を見て承知をしたわけでございます。  その後増原長官から、事実を申し述べるという過程において、まあ表現はいろいろあると思いますが、自分が述べたということ自体に対して適当でなかったということと、それから陛下が御意見を述べられたごとき印象を与える記事になった。なったということは、そういうことを増原氏が述べたわけでしょう。その結果に対して、……

第71回国会 内閣委員会 第34号(1973/06/26、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 綱紀の粛正、官紀の粛正は最も大事なことでございまして、従来とも政府部内の粛正に対しては強くこれに対処いたしておるわけでございます。しかし、御指摘の今朝の新聞記事等を見まして、私も非常に遺憾な気持ちを持っておるのであります。事件は捜査中でございますし、まだ事件の内容に対して報告を受けておりませんが、いずれにしましても、行政の当局にある者がそのような容疑で逮捕されるということははなはだ遺憾でございまして、行政の主管者としては、この問題を契機にして、より官紀の粛正に対して周到な配慮をしてまいりたい、こう考えておるわけであります。

第71回国会 農林水産委員会 第43号(1973/07/11、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 人間は自然に生まれたものでありますから、自然の法則に従うことが最も能率的であり人間的であることは申すまでもありません。  しかし、複数以上がだんだんと、文化それから生産性の向上、就職の機会とかレベルの高いところとか、水は低きに流れるといいますが、人は高きに集まるわけであります。そういう意味で、町を形成し、大都会を形成する。コンビナートのような一部に起こっておるように、経済効率の面から見ると、非常に効率的なものであり合理的なものであるが、そこには必然的に複合公害が起こるという新しい問題が起こるわけであります。  そういう意味で、自然を愛する、自然が原則であっても、人類の生々発……

第71回国会 物価問題等に関する特別委員会 第11号(1973/04/26、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 物価安定というのは指数であらわせるものではないと思うのです。これは国際的ないろいろな国との比較もございますし、ある一定の水準で安定をしていくという見通しが立てば、そのときに適当な数字がおのずから出てくるわけでございます。前総理が三・五%と言ったのは、これが望ましいものであるということは、三・五%というのは郵便貯金の金利より低いわけでございますし、世界各国から比べてみても低いわけでございますから、これは間違いなく安定物価、物価の安定の数字に合致するものだと思います。  いま、何%ならいいのか、四%ならいいのか、五%ならいいのかというと、政府は今度ことしの物価の見通し五・五%、……

第71回国会 予算委員会 第3号(1973/02/01、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 戦後の困難な中からたゆみない努力によって今日の経済的繁栄をもたらしてまいったことに対しては国民各位も評価をいたしておりますし、また、戦後の困難の中からまず生活を確保しなければならないというような一つの目標が達成せられた事実に対しては適切な評価をいたしております。しかし、現時点において、都市においては土地の問題、公害の問題、その他いろんな解決すべき問題が存在をいたしております。第一の問題は解決をしたにしても、第二、第三とよりよい生活を確保するための希望は存在をするわけであります。都市が過密に悩んでおるとともに、過疎の状態も御承知のとおりでございます。これらに対して、政治が適切……

第71回国会 予算委員会 第4号(1973/02/02、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 私はと申し上げたとおり私でございます。私が防衛庁に対して勉強を依頼したわけでございます。そして、その私の依頼に対して防衛庁から報告がありましたので、私はこう考えておりますとこういうことでございますので、それで御理解を賜わりたい。
【次の発言】 内閣は連帯して国会に責任を負うということでございますから、私の発言というものが内閣の総理大臣としての発言として理解をされることは当然だと思います。当然であります。
【次の発言】 私は現に内閣総理大臣の職にありますから、私の発言は個人的発言と区別をせられることは当然であります。しかし、内閣の正式な意思として決定するには法律上所要の手続を……

第71回国会 予算委員会 第5号(1973/02/03、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 私が防衛庁に依頼をして、防衛庁が、非常にむずかしい問題ではございますが、一定の条件のもとに考えられる平和時の防衛力の限界なるものに対して試算をしたり、勉強してみましょうということであの答案が出たわけでございます。私は専門家ではありませんが、あの答案そのものは、専門家が一つの条件を前提として想定をした結論であることは事実だと思います。  そういう意味で、私は、数字的にあれを判断するということは、現在の時点においても、私自身の能力としては困難な問題がございますが、防衛の任務を担当しておる防衛庁の、まあ一つの条件を前提としてのものではありますが、平和時の防衛力の限界として答案を出……

第71回国会 予算委員会 第6号(1973/02/05、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 そういう話ではなく、都市の中にある基地というものは、基地が設定をせられた当時から社会情勢も非常に変わってきておりますし、それから都市の過度集中ということによって基地と周辺住民との利害の問題もありますので、これから基地の様態というものを十分見きわめて、基地の統合、整理というような段階において、こういう実情も十分把握をして対処されなければならないという趣旨の私の考え方を述べたわけでございます。
【次の発言】 防衛というものは国民全体の生命、財産を守るという基本的な問題でございますから、これはどうしても最小限の防衛力が必要であるということは、動かすことのできない事実でございます。……

第71回国会 予算委員会 第7号(1973/02/06、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 いや、そのようではないと思います。私は、さだかにいつどこでということは記憶しておりませんが、いずれにしても、四次防に対していろいろな議論があるということは前提になっておりますが、これは国防会議議員懇談会、国防会議の席上というようなところで依頼をしたのではないと思います。それはその当時の記録を調べてみなければわかりませんが、これは国民の無制限な防衛費の拡大の不安に対して、さまざまな面から検討しなければならない、政府もやっぱりPRが足らないということに対してPRをしなければならない、そういうことで言ったのでございまして、私はそうではないと思います。

第71回国会 予算委員会 第8号(1973/02/07、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 学問的にいえば、流動する国際情勢の中での問題でございますし、相手がどういうような状態になるかということがわからないのでありますから、その意味では一応仮定してと、こう申し上げたわけでございますが、しかし、防衛庁当局が申し出た中には、現在のような状態というものを一応平和時と考えて、しかも日米安全保障条約や、外交的努力や、国内的な施策がうまくいくという現在の状態と判断をして、それをおおむねこのような状態が続くということを想定したわけでございますから、まあ一つの判断でございます。
【次の発言】 現在は、朝鮮半島においても話し合いが行なわれておりますし、日中間においても日中の国交の正……

第71回国会 予算委員会 第9号(1973/02/09、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 私は、航空会社そのものは乗客の生命、財産の安全のために万全の配意をしなければならないものであり、安全性の確認、確保というためには全力を傾けなければならないものであるということだけは承知しておりますが、そのほか、民間の航空会社の機種選定に対しても、どういう手続で運輸省が許可をするのか認可をするのか、そういうことも承知をいたしておりません。おりませんので、これは運輸大臣からお答えをいたします。
【次の発言】 先ほども申し述べましたように、航空機は大量の旅客輸送に当たるものでございますし、また、航空機の事故というものは一〇〇%助からないというようなものでありますから、これが機種の……

第71回国会 予算委員会 第10号(1973/02/10、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 大映株式会社が倒産をした事実は承知しております。  しかし、いま御指摘になられたような政治献金が行なわれたかどうかという事実に対しては、全く承知しておりませんので、私がいまこの問題について、当時の経営者がどのような観点で政治献金をなされたものか、またどのようなところに出ておるものかを承知しておらない現在、これに対して私見を申し述べる立場にはありません。
【次の発言】 私は、いま突然そのようなことを指摘されたのでございまして、そのような事実が存在するかどうかも承知をしないのでございます。でございますから、私がいまその問題に対して、あなたの発言だけを前提にして私見を申し述べる立……

第71回国会 予算委員会 第11号(1973/02/12、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 ただいま委員長より、理事会の申し合わせにより私に発言を求められましたので申し上げます。  防衛力の限界について、政府が現段階において正式に決定することは考えておりません。  ついては、去る二月一日当委員会において防衛庁長官より申し上げた、平和時の防衛力についての説明並びにその資料は、この際撤回いたさせます。
【次の発言】 全く唐突にあなたの質問によってその事実を承知したわけでございまして、それだけでもはなはだ遺憾なことでございます。  たいへん御親切な御発言がございましたが、永田氏が無断で名前を借用したのだという事実は証明されました。これは、他の六人にもきっと同じことだった……

第71回国会 予算委員会 第13号(1973/02/20、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 政府は、円の切り上げを回避するためあらゆる努力を傾け、諸対策を進めてきましたが、諸般の事情により変動相場制に移行する事態に至ったことは、まことに遺憾であります。  政府は、その責任を痛感し、変動相場制移行により国民生活に与える影響に深い関心を持ち、その対策に万全を期したいと存じます。  なお、これまで生産、輸出を推進してきたわが国の経済社会構造を福祉中心型構造へ転換するため、努力を傾けたいと存じます。  また、特に中小企業対策等については、予算の補正を含む所要の措置を強力に講ずる所存であります。  なお、四十八年度予算については、引き続いて審議を願い、国会を通じて政府の所信……

第71回国会 予算委員会 第14号(1973/02/21、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 キッシンジャー補佐官との会談は二時間にわたって行なわれたわけでございまして、外務大臣が発表したとおりのことを話し合ったわけでございます。ベトナム、ラオス、中国等を訪問してまいりましたので、その話を一応報告を受けたということでございます。これはまだ大統領にも報告前の問題でございますので、この会談の内容等に対してつまびらかに申し上げるわけにはいかないわけでございますが、私のほうから述べましたのは、変動制移行後、日本も引き続いて国際収支の改善対策を行なっておるのだが、一部において課徴金をさらにかけるような言動も見受けられますし、またセーフガードの問題その他、米国としての輸入制限と……

第71回国会 予算委員会 第20号(1973/03/09、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 非常に重要な会議でございますから、大蔵大臣を出張せしめようということも考えたわけでございます。ございますが、きのうまでは、きょう、あすは衆議院の総括締めくくりであるという考えでございました。そういう意味でございますから、二日間の締めくくり質問というようなときに、現職の大蔵大臣――二十カ国の蔵相会議も重要な時期でございますが、これは三月の末もございますので、今度大蔵大臣が行ったほうがいいのかなという考え方を持ちまして、考えたことは事実でございます。しかし、アメリカへ先に細見大蔵省顧問を出張せしめて、アメリカ側の意向も十分連絡をした結果、今度のヨーロッパの会議は、細見顧問並びに……

第71回国会 予算委員会 第21号(1973/03/10、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 順法闘争という名における国鉄の混乱、非常に憂慮にたえないことでございまして、一日も早くこの問題が解決をし、国民の要請にこたえ得る国鉄の真の姿を取り戻すことが望ましいと考えております。  この問題につきましては、いま御指摘ございましたように、国民の批判も非常にきびしい状態であることは申すまでもないことでございますし、報道されるところによると、たまりかねた乗客が駅においてふんまんをぶちまけるということで、暴力をふるうというような状態さえも出ておるわけであります。世界に冠たる国鉄のよさは、定時に運行されるという百年に近い歴史を持っておるわけでありますが、そういう状態が根底からくず……

第71回国会 予算委員会 第22号(1973/03/12、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 いま御発言になりました野党の組みかえ要求の趣旨に対して、可能な限り政府の見解を示したい、こう考えます。
【次の発言】 ソ連はわが国の隣国でもあります。言うなれば、シベリアは一衣帯水の地位にあります。第二次戦争が終わってから四半世紀余の歳月を経ておるわけでありますが、日ソの間にはまだ懸案の問題が残っております。これらを解決しながら、日ソの間に平和条約をできるだけ早い間に締結をしなければならない、これがもう日ソの間にある基本的な問題でございます。  去年第一回の日ソ交渉が行なわれましたので、引き続いて日ソ間に会談、交渉を持ちながら、両国の善隣友好の実をあげてまいろう、こういうこ……

第71回国会 予算委員会 第23号(1973/03/13、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 間々申し上げておりますように、国鉄は国民の足であり動脈でもありまして、国民生活の上では不可欠な機関でございます。その意味で、国有鉄道の順法闘争という名における違法行為が依然として行なわれておるということは、はなはだ遺憾なことでございます。労使の間で可及的すみやかに解決されるように、国鉄管理職側にも依頼をし、また運輸当局、政府側も、可能な限り正常な状態に回復するために努力を続けておるのでありますが、もう最後のどたんばまできていると思いますが、いまだ解決ができず国民各位に迷惑をかけておることに対しては、たいへんな責任を感じておるわけでございます。  それで、新聞に報道されるよう……

第71回国会 予算委員会 第24号(1973/03/30、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 四十八年度総予算及び特別会計、政府関係機関予算等が年度内に成立することをこいねがっておったわけでございますが、御指摘のとおり、通貨問題という非常に大きな問題が惹起をしたわけでございます。もう一つは、防衛力の限界問題等で、審議の過程において質問者の納得が得られなかったような事態もございますが、おもな理由は通貨問題であったと思うわけでございます。  政府が、年度内成立をこいねがっておることも事実でございますが、しかし、通貨問題というような新しい問題に対して、国会で十分な御審議をいただくということも、これもまた望ましいことでございますので、政府といたしましては、国会の慎重なる御審……


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第72回国会(1973/12/01〜1974/06/03)

第72回国会 大蔵委員会 第22号(1974/03/22、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 二つの問題を指摘しておられるわけであります。これは明確に分けて考えなければならぬ問題でございますし、お答えも明確に分離をしてお答えいたします。  一つは、東郷何がしの問題でございますが、この問題は、立件せられておるわけでございますから、司直の手によってこの真相は国民の前に明らかにせられる。これは判決を待つということでなければ、法治国民としては、感情だけでさばいてはならないことは申すまでもないことであります。これはもう、いま刑事課長から御報告がございましたが、いろいろな工作が行なわれたような節が見られるけれども、検察庁が調査をした結果、立件の前提となるものは、東郷がみずから行……

第72回国会 内閣委員会 第30号(1974/05/16、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 この法律は、御承知のとおり日本に基地は必要であるわけであります、必要でございますが、周辺の住民に迷惑をかけてはならない、こういう考えから周辺の整備を行なおうということになっているのでございまして、厚きに過ぎることは、一向差しつかえないわけでございますが、薄きに過ぎたら困るわけです。ですから、この法律の立法の精神から考えて、手厚い住民保護を行ないたいという挙に出るものである、まずこれが第一であります。  総理大臣と書いてあるのは、総理大臣を目のかたきにされることはないのであって、これは法制上の問題でしかない、これは申すまでもないわけでございまして、御承知のとおり、防衛庁という……

第72回国会 予算委員会 第2号(1973/12/06、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 御指摘のとおり、物価は真に憂慮すべき状態にあるということを認識いたしております。物価抑制が当面する政策課題の最重要なものであると、このように考えておるのでございます。
【次の発言】 インフレということばの意義はいろいろあるのでございまして、インフレであるかないかというようなことよりも、私が申し上げておるのは、物価は真に憂慮すべき段階である。あなたがインフレであるという認識をお持ちになっておるならば、あえて異議を差しはさむことはありません。
【次の発言】 インフレという問題に対しては定義がいろいろございまして、私もインフレに対する統一的な定義を承知いたしておりません。そういう……

第72回国会 予算委員会 第3号(1973/12/07、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 最近の物価動向を見ますと、消費者物価、卸売り物価ともに依然として根強い騰勢を示し、政府は、現下の物価情勢は憂慮すべきものであると認識をいたしております。物価抑制に全力を傾注したいと考えております。
【次の発言】 重大な時期でございますから、国民の支持と理解を得ながら政策を強力に進めていかなければならないということで、努力を積み重ねておるわけでございます。これからも国民の理解と協力を求めるべく特段の配慮をしてまいりたい、こう考えております。
【次の発言】 間々申し上げておりますとおり、列島改造論ということばは、私の著書の名前でございます。列島改造論というのは、六十年展望に立っ……

第72回国会 予算委員会 第4号(1973/12/08、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 立法、司法、行政の三権に分かれて国民の負託にこたえなければならない、こういうことでございまして、主権者は国民でございますので、国民の生活向上、また将来も民族が長きにわたって国家を維持し、国家の興隆をはかっていけるように、細心の配慮のもとに努力を重ねていかなければならない重大な責務を持つものである、こう考えております。  特に議院内閣制でございますので、三権の中で行政の分野を担当しております政府ではございますが、国会に対しては連帯してその責めを負わなければならない。それは行政的なものだけではなく、政治の面に対しては国会に対して責任を負うということになっておりまして、政治は国会……

第72回国会 予算委員会 第5号(1973/12/10、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 いま中曽根通産大臣がお答えをしたとおりでありますが、ことしに入ってからは金融は引き締め傾向にずっとなっておるわけでございますが、対前年度を見ましても、中小企業関係の融資は大幅にふえておるわけでございます。必要があれば数字をお示しいたしますが、非常にふえております。でございますし、特に石油問題が起こった現在、年末年始等における中小企業が、金融引き締めというようなことで黒字倒産をするというようなことはもう厳に避けなければなりません。そういう意味で、中小三機関の融資の拡大はいま申し上げましたが、他の民間の金融機関、中小企業対象の金融機関の雑金融機関等も、年末金融に対しては格段の配……

第72回国会 予算委員会 第7号(1974/01/28、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 品物の輸入、輸出の統計には幾つかございます。御承知のとおり、通関統計もございますし、また速報による統計もございますし、また各省で調査をする統計もございますが、まあ通関統計で述べるよりも、常に速報値で申し述べますという枕をつけて述べておるわけであります。なぜかというと、速報と通関統計の間には、短いときでも約二週間、長ければ約三週間以上の日時の差があるということでございまして、私は、できるだけ通関数字を目標にするようにという指示をしておるわけでありますが、いままでの統計のとり方が速報値をとったりしておるということは、御承知のとおりでございます。  ただ、二億八千万キロリットル入……

第72回国会 予算委員会 第8号(1974/01/29、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 現下情勢で一番重要なものは物価の安定であるという認識においては、いま指摘したあなたと変わっておりません。特に私たちは、行政府をあずかっておる立場におりますから、この物価安定というものを、政府があらゆる努力、あらゆる施策を駆使することによって、早期に収束をせしめなければならない重大な責任を持つものであるというきびしい立場に立っておるわけであります。
【次の発言】 経済の安定をはかり、正常な流通を確保しなければならないということによりまして、種々の法律を与えられたわけでございますが、各省には、各省設置法をはじめ、その他の法律も存在するわけでございます。でございますので、行政の中……

第72回国会 予算委員会 第9号(1974/02/01、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 去る衆議院本会議において、竹入公明党委員長の質問に対して私が答えたことにお触れになったわけでございますが、この問題が、真意が伝えられず誤解を受けておるとすれば遺憾でございまして、この際、明確にしておきたいと思います。  統治時代の問題その他を前提としての答弁ではなく、ASEAN五カ国訪問のデモ等に対する、日本人の商社活動、企業活動、日本の経済進出の態度、経済協力の状態等、批判に対しての答えをしたわけでございます。でありますから、そのときの引用に、日韓問題、それから台湾の問題等を引用したということ言わずもがなであったかもしれませんが、言わんとするところは、経済的な問題もさるこ……

第72回国会 予算委員会 第10号(1974/02/02、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 憲法は国の基本的大典でございまして、これを守らなければならぬことは申すまでもありません。特に内閣は、公務員としてこれを厳に守っていかなければならない。当然のことでございまして、順守してまいる決意でございます。
【次の発言】 憲法の精神を守ることはもちろん、各条章に対しても、これを忠実に履行しなければならぬことは言うをまちません。  ただ、財政事情その他全然無視をしてということではなく、財政のワクの中で施策が行なわるべきことはもう当然でございますが、精神的に、財政、予算編成やその他を行なう場合においても、憲法の精神を十分そんたくをしながら、この精神が実行できるように最善の努力……

第72回国会 予算委員会 第11号(1974/02/04、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 石油が非常に重要な物資であることは申すまでもありません。また石油の供給が抑制をされ、石油価格が引き上げられるという傾向にあれば、物資の供給が抑制をされ、需給のバランスがくずれる。そういう意味では、常識的に先高になるというような算術的な計算ができるわけでございます。  そういう意味で、比較的に生産は順調であったにもかかわらず、また在庫数量もあったにもかかわらず値上げが行なわれたということは、これは経済界、流通段階のモラルの問題であるわけでございます。それから、先高になる、品物が窮屈になるということになれば、消費者は安全を確保するために多少買い急ぎをするということも、また人情の……

第72回国会 予算委員会 第12号(1974/02/05、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 顧みて、御指摘を受けるまでもなく、この法律の権限発動ということは、いろいろな理由があるにせよ、多少おくれておったという事実はそのまま認めます。それは国民の必要とする物品名を選定しなければならない、その製造過程、在庫の過程、消費の状態等を十分調査をしなければならないという問題もございましたし、また、陣容をどうするというような問題もあったわけでございます。しかし、いろいろな事情はありとしても、物価高というような実際の状態が起こったわけでございますし、国民に不安な状態を与えたという時期もあったわけでございますから、この法律の実際的な発動はおそきに失したということは、私もすなおに認……

第72回国会 予算委員会 第13号(1974/02/06、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 東南アジア訪問に際しまして、クラ運河に対して特別な関心を持って参りませんでした。
【次の発言】 クラ運河に対しては、世界的なプロジェクトの一つとして存在をするということは承知いたしております。しかし、これはなかなかめんどうな問題であるということも承知しておるのです。  これは世紀の大事業であるということが一つあります。それから、この地域というのはゲリラ地域でございまして、なかなかそう簡単にやれるようなところでもないということも、おぼろげながら知っております。それから、これは各国の利害が相当複雑にからみ合っているものであるということも承知しておるわけです。  ですから、この問……

第72回国会 予算委員会 第14号(1974/02/07、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 昨年、細川参議院議員の、質問に答えて私が申し上げたわけでございますが、この条約には調印をしておるわけでございますし、いつの日にか、必ず批准を求めなければならない重要な案件であることは申すまでもございません。その後いろいろな折衝も行なわれ、私は、原則的に、できるだけ早い機会にこの条約の批准手続をとりたい、こういう原則的な気持ちを述べたわけでございまして、この国会をめどにして批准手続をとりたいという気持ちには変わりありません。  ありませんが、しかし、先ほど森山科学技術庁長官が述べましたとおり、まだ国際的にも準備会議の段階もございますし、まだ日本が平和利用という大原則を前提にし……

第72回国会 予算委員会 第15号(1974/02/08、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 文部行政は、これは国の全く基本であり、その国の文教というものは、どこの国でも基本政策でございます。基本政策というのは、内閣がかわっても、政党内閣のいまの制度がかわっても、大体変わらぬのが普通でございます。これはアメリカにおいても、民主、共和両党に政策の相違はございますが、基本政策に変わりはありません。ほとんど変わりはない。それからイギリスにおいて、労働党内閣と保守党内閣という、日本でいえば社会党内閣と自民党内閣というような政権交代があっても、他の政策には変化がございますが、基本政策にはありません。ありませんから、国民は安んじて政権交代を是認できるわけでございます。  基本政……

第72回国会 予算委員会 第28号(1974/03/04、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 総予算審議中、公聴会以外の手段をもって政府以外の意見を聞いたということは、例のないことでございます。この例のないことを国会ではおやりになったわけでございますが、これは事態が非常に重大であり、国民生活を擁護するために、真にやむを得ざる手段として国会がおとりになった手段でございまして、行政府としましても深い関心を持ちながら、これが国政調査権の遂行の過程を見守っておったわけでございます。  私は、新しいこの国政調査権の発動という結果、大きなメリットがあったと思います。  それば、社会的な責任ということに対して、企業も目ざめたということが大きな収穫であったと思います。  私は、国権……

第72回国会 予算委員会 第30号(1974/03/11、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 土地の実態調査を、政府としては的確に行ないたいということで、鋭意引き続いて行なっておるわけでございます。この間お出ししましたのは、とにかく中間報告であっても、いずれにしても、いっときも早く国会の御審議に間に合うようにということで、建設省でまとめましたものをお出ししたわけでございますが、これからも引き続いて、土地の実態調査はやってまいりたいということでございます。  しかし、いま御指摘になりましたように、確かに自治省、それから大蔵省、いろいろな立場でもって実態調査が可能でありますが、それは相当時間がかかるものであるということだけは、ひとつ理解をしていただきたい。一年間に移動す……

第72回国会 予算委員会 第31号(1974/03/12、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 物価には三つの要因があるわけでございまして、この三つの要因を十分把握して、完ぺきな対策をとっていかなければならぬわけであります。  一つは、国際的な物価要因ということがございます。これは原料が上がれば製品価格は上がるということは当然のことでございまして、そういう実態を無視して物価を押えるといっても、国民が理解をするはずはありません。ですから、まず国際的物価高に対しては、可能な限り最大の政策的努力をしなければなりません。そのためには、開発輸入を行なうとか、経済協力を行なうとか、長期輸入契約を行なうとかいう問題を、まず第一に進めておるわけであります。  第二の要因は、石油問題で……

第72回国会 予算委員会 第32号(1974/03/29、33期、自由民主党)【政府役職】

○田中内閣総理大臣 政府は、年度内に総予算が成立することを目ざして、国会の御審議を仰いでおるわけでございます。提出までは政府の権限でございますし、責任でございますが、国会の運営というものは国会の運営でございまして、政府がいかんともなしがたきものでございます。でございますので、国会でお話し合いの上、御審議をいただいておるわけでございます。  御審議の過程において、あなたがいま、野党のお立場で述べられたことは、これはあなたの立場で述べられるのは自由でございます。しかし、政府は、提出をした予算が最善のものであるということで国会に審議をいただいておるわけでございますから、国会の御審議の過程において、柔……



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各種会議発言一覧(衆議院33期)

 期間中、各種会議での発言なし。


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データ更新日:2023/02/05

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