このページでは大平正芳衆議院議員の32期(1969/12/27〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は32期国会活動統計で確認できます。
○国務大臣(大平正芳君) 最初に、最近実現を見ましたわが国と中華人民共和国との間の国交正常化について御報告いたします。 中国は、わが国にとりまして最も重要な隣国の一つであり、日中の間には二千年にわたる長い交流と伝統的友好の歴史がありました。しかし、遺憾ながら日中関係は過去数十年にわたり不幸な経過をたどってまいりました。戦後におきましても、わが国をめぐる内外の情勢を反映して長く不正常の状態を脱却するに至らなかったのであります。 今日、世界はいわゆる多極化の時代に入り、国際情勢にはかつてない流動化の様相が見られます。そして、全体の趨勢としては対決の時代から対話によって平和を指向する時代へと移行……
○国務大臣(大平正芳君) 私に対する御質問は、日中平和友好条約の内容とその締結のめどについてであったと思います。 それで、すでに総理から御答弁がありましたように、この条約は前向きのものにしたいということで日中双方合意を見ております。言いかえれば、九月二十九日に発出いたしました共同声明におきまして日中間の過去の処理は済んだ、一切済んだというのが両国の了解でございまして、これから将来にわたって日中関係、友好親善関係をよりかたいものにし、アジアの平和と安定に寄与するような方向で何をなすべきかという問題につきまして、この平和友好条約の締結という姿において、より安定した、より重みのあるものにしたいとい……
○大平国務大臣 事実をいろいろ究明いたしましたが、私ども定型化の傾向を持っておるというように判断いたしておりません。
【次の発言】 いま御指摘の最近のB52の嘉手納基地飛来の件は、悪天候等に基づくやむを得ない事態であるという判断に基づいたものであるというように私は理解いたしております。ただ、私どもベトナムの作戦の状況はつまびらかにいたしていないのでありますが、この春以来、ベトナムの戦闘が激化しておるために、そういうカテゴリーで、嘉手納基地をやむを得ない場合に利用する頻度が多くなったのではないかという心配は持っておりまするけれども、このことが直ちに仰せのように、嘉手納基地利用を定着化する、あるい……
○大平国務大臣 今回はからずも外務大臣を拝命いたしました大平正芳でございます。 従来、外務省のことにつきまして格段の御指導と御鞭撻をいただいておりますが、今後一そう険しい局面でございますので、御鞭撻、御指導をお願い申し上げる次第でございます。 私といたしましては、外務省の綱紀を正して、緊張した精神で仕事に当たるつもりでございますが、一段御叱正と御鞭撻をお願い申し上げる次第でございます。(拍手)
○大平国務大臣 いま日中国交の正常化問題につきまして、山田委員から将来の大計を誤らぬように慎重にやれというおさとしでございまして、御注意ありがたく拝聴いたしました。仰せのように私どもといたしましては、日中間の暗い過去に終止符を打つばかりでなく、仰せのように、これから将来にわたってアジアのこの地域に平和を創建してまいるという土台づくりということも十分頭に置いて問題に対処しなければならないと考えております。 それから、この正常化についての条件という問題につきましての御質疑でございましたが、この点につきましては、新内閣が発足いたしまして、首班指名の国会におきまして実質上の論議がなかった事情もありま……
○大平国務大臣 いま建設大臣から御答弁がありましたとおり、兵員輸送車につきましては、国道につきましては国の道路管理御当局の御許可をいただきましたが、地方公共団体のほうからまだ許可をいただいておりません。私といたしましては、なるべく早く御許可を得たいと期待をいたしております。 それから相模補給廠の問題につきまして、これまた建設大臣からいまお話がありましたとおりでございまして、建設、外務両当局間に意見の相違があるわけではございません。建設大臣が仰せになりましたとおり、こういう不幸な問題が起こらないようにするにはどうしたらいいかという点についていろいろ御心配をいただいていることに対して、私といたし……
○大平国務大臣 基地の中の管理権は米軍側にあると私も承知しております。基地の中におきまして、米軍の方々があるいは通常の軍事的な職務以外に運動等をやられる場合もあろうかと思います。したがいまして、その場合に法律的には管理権が米軍にあると申しましても、基地そのものは周辺の住民の理解と御協力がなければ十全な機能を果たすことができないわけでございますから、おのずから基地内における米軍の行動につきましては、よくマナーを心得たものであってほしいと思うのであります。いま御指摘になっておる問題につきましては、そういう立場から見まして遺憾なことであると思うのでありまして、米軍側にも十分自重を求めなければならない……
○大平国務大臣 私どもの立場は大出委員も御理解いただいておると思いますが、安保条約に基づきまして、米軍が施設、区域間の移動をしようとする場合、それを保障して差しあげなければならぬ立場にあるわけでございますが、一方、御指摘のように、それにはそれなりの国内法上の制約というものを心得てやっていただかなければならない。それを米軍側に十分理解していただき、適正に事を運んでいただかなければならない、そういう状況を保障する責任が私どもにあるわけでございます。したがいまして、今度の問題も、この両者をどのように調和させて円滑な運営が可能になるかということについて、日米双方十分各機関において話し合いいたしまして、……
○大平国務大臣 今回の日米首脳会談におきましての問題は、大出委員も御承知のとおり、日米双方が共通の関心を持っておる当面の問題につきまして、両首脳の間で隔意のない意見の交換を求めるという趣旨のもとで行なわれたものでございます。したがいまして、問題は多岐に分かれたのでございまして、その中におきまして、安保条約の運営の問題につきまして十分の時間が割愛されたようには私は思えません。ただ、日米両国の首脳の会談の結果を両国民にコミュニケの姿で御報告申し上げる場合、日米両国の友好関係のシンボルでございます安保条約に言及しないというわけにもまいりません。したがって、これは維持してまいるということ。そしていま御……
○大平国務大臣 われわれとしてはできるだけすみやかに大使館を設置いたしまして、大使の交換をやりたいと思っておりますが、そのために私どもの係官を中国に派遣いたしておりまして、先方の政府と打ち合わせをさせております。その打ち合わせの結果を伺いまして段取りをきめたいと思っておりますが、いまのところいつになるかという具体的な日取り、時限を申し上げるまでに至っておりません。しかし、本年度内に設置するといたしますと、予算上の問題があるわけでございまして、私といたしましては、既定予算の範囲内で、予備費支出等の措置で、とりあえず設置いたしたいと考えておりまして、通常国会におきまして、予算上あるいは設置法上の本……
○大平国務大臣 九月十二日に、いま御指摘のような閣議の了解がございましたし、それに関連して、二階堂官房長官からベトナム向け云々の談話が発表されたわけでございます。その後、この問題について米側との折衝がどうなっておるかは、いずれ外務省のほうで御報告しなければならぬ筋合いのものであったと思うのであります。 ベトナムの戦局が、御案内のように、ようやく本格的な終息段階を迎えておりますことも手伝いまして、現在の状況のもとでは、いま大出さん御指摘のような方向で処置しようということになったわけでございます。現在の状況のもとではというのは、ベトナムの停戦が実現するという濃厚な期待の上にあるわけでございまして……
○大平国務大臣 この間本会議で御報告申し上げましたとおり、台湾とは、外交関係を除きまして事務関係はできるだけ維持したいというのが日本政府の希望でございます、と申し上げました。できるだけという表現をいたしましたゆえんのものは、新しくできました日中間の親善友好関係をそこねない範囲でわれわれはできるだけのことをやりたいという趣旨でございます。 それから、政府間の外交関係が維持できなくなりました結果、いままで中華民国政府と日本政府の間に結ばれておりました条約並びに諸協定というものは機能し得なくなったわけでございます。したがって、これらにかわるものをどう考えるかということでございますが、政府間の取りき……
○大平国務大臣 私どもとしては、できるだけ早く大使館の設置をいたしたいと存じまして、係官をいま中国に派遣して、中国側と折衝を急がせておる次第でございます。いまその調査の結果によりまして準備を急ぎたいと思っておりますが、いつごろまでにという具体的な日取りまで、いま申し上げる段階ではございません。
【次の発言】 次の通常国会に御提案申し上げたいと考えております。
【次の発言】 いま御指摘の外務省設置法二十四条、それから在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律第九条、これはいずれも政令で、特別の必要がある場合は、在外公館を既定の予算の範囲内でとりあえず増置することが……
○大平国務大臣 私からお答えいたします。
中華民国という表現がございましたのを、台湾と読みかえたことで御理解をいただきたいと思います。
【次の発言】 中華民国が支配しておる地域をさすものと思います。
【次の発言】 中華民国政府と外交関係が維持できなくなりましたので、その表現をとりやめいたしまして、台湾と読みかえることにしたということでございます。
【次の発言】 日中国交正常化は、いまの安保体制とかかわりなく実行いたしたものでございますので、そのように御理解をいただきたいと思います。
【次の発言】 日中平和友好条約につきましては、締結の交渉をしようという合意を見ているだけでございまして、この中……
○大平国務大臣 今月二日の矢野委員の御質問は、台湾条項の存在は中国に対する内政干渉にならないかというとでございました。 ここにいう台湾条項でございますが、これは、一九六九年当時の両国首脳の台湾地域の情勢に対する認識を述べたものでありますが、その後情勢は大きな変化を遂げており、すでに申し上げましたとおり、この地域をめぐる武力紛争が現実に発生する可能性はなくなったと考えられますので、かかる背景に照らし、右の認識が変化したというのが政府の見解でございます。 矢野委員の、しかし、その条項の存在が内政干渉にならないかということにつきまして、この際、政府の見解を申し上げたいと思います。 わが国は、台……
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