大平正芳 衆議院議員
33期国会発言一覧

大平正芳[衆]在籍期 : 25期-26期-27期-28期-29期-30期-31期-32期-|33期|-34期-35期
大平正芳[衆]活動記録 : トップ選挙結果本会議発言委員会統計発言一覧質問主意書

このページでは大平正芳衆議院議員の33期(1972/12/10〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は33期国会活動統計で確認できます。

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本会議発言一覧(衆議院33期)

大平正芳[衆]本会議発言(全期間)
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第71回国会(1972/12/22〜1973/09/27)

第71回国会 衆議院本会議 第3号(1973/01/27、33期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 第七十一回国会の冒頭にあたり、わが国をめぐる国際情勢を概観し、わが国外交の基本方針につき所信の一端を申し述べたいと思います。  ここ一両年の間に、米中の接近が実現し、米ソの間におきましては、戦略兵器の制限に関する合意に加えて貿易協定等の締結が行なわれ、宇宙その他若干の分野におきましては具体的な協力さえも進められております。欧州におきましては、東西両独の和解が成立し、欧州安全保障協力会議、相互均衡兵力削減交渉など、平和維持のための新たな動きが見られます。  ベトナムにおきましては、当事者の忍耐強い努力の結果、ついに停戦が実現し、第二次大戦後初めてアジアから戦争の業火が消……

第71回国会 衆議院本会議 第12号(1973/03/01、33期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 資源の開発輸入の件につきましては、通産大臣からお答えがございました。  私どもといたしましては、従来のように商業的手段だけでなくて、御指摘のように、計画的な開発輸入によりまして、安定的な供給を確保するように、経済協力政策の重要な一環といたしまして、今後鋭意努力してまいるつもりでございます。  御指摘のチュメニ油田の問題でございますが、これは総理の施政方針演説にもうたわれておりましたとおり、両国の長期的な利益になるような姿において実現することを政府は期待しておりますが、日ソ両国の当事者間におきまして、近く基本契約の締結を目ざしまして、折衝が行なわれておるようでございます……

第71回国会 衆議院本会議 第13号(1973/03/02、33期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(大平正芳君) わが国の安全を保障してまいる上におきましては、和田さんも御指摘のように、友好各国との親善を深めてまいることが大事でございます。わが国といたしましても、思想、体制のかきねを越えて、精力的に平和外交の展開をしてまいるつもりでございますが、これとあわせまして、総理も仰せのように、世界、とりわけアジアの現実を考えますと、今日の安定をささえております条約的な仕組みを維持してまいる上からいいましても、また、せっかく出てまいりました緊張緩和の芽ばえを定着さしていく上におきましても、その重要な一環になっております日米安全保障条約というものは、手がたく維持してまいることが賢明であると考……

第71回国会 衆議院本会議 第31号(1973/05/08、33期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(大平正芳君) わが国は、漁業ばかりでなく、海運、海底資源の開発等あらゆる面で大きく海洋に依存しております。かかる見地から、国連拡大海底平和利用委員会と、これに続く第三次海洋法会議は、わが国にとりましてきわめて重要な国際会議であると承知いたしております。  近時、海洋に関する沿岸諸国の権利主張が強まっております。とりわけ、御指摘のように、漁業にとりましては、二百海里に及ぶ広範な、排他的な水域を求めつつある主張があらわれてきております。そういう国際情勢でございますので、わが国がみずからの権利を守ってまいりますためには、たいへん困難な問題に対処をしいられることになるだろうと覚悟をいたして……

第71回国会 衆議院本会議 第49号(1973/07/03、33期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(大平正芳君) ただいまの御決議に対しまして、所信を申し述べます。  政府は、これまで、国のいかんを問わず、またその理由のいかんを問わず、核実験は停止さるべきである旨強く主張いたしますとともに、核実験のありましたつど、実験国政府に対し厳重抗議を続けてまいりました。  政府といたしましては、ただいま採択されました御決議の趣旨を体し、核実験の停止、さらには核兵器の廃止の実現に向かって関係国の理解と実行を促すよう、今後一そう積極的な努力を払う所存でございます。(拍手)

第71回国会 衆議院本会議 第58号(1973/09/07、33期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 谷川さんの第一の御質問は、韓国側の協力体制に変化が見られたのではないか、それをどう見るかという意味の御質問でございました。  確かにただい庫真相究明にあたりまして、いま総理が御指摘になりましたように、両国の捜査当局の判断も帰一しておりませんし、今日までもたらされました協力による資料提供、必ずしも十分とは申しかねます。そして、いま真相の究明に大きな壁にぶつかっておることを否定いたしませんけれども、われわれは、韓国の協力体制がこれで大きな変化を見たとは考えていないのでありまして、今後一そうの協力をしんぼう強く求めてまいるつもりであります。  第二に、主権侵犯に触れての御質……

第71回国会 衆議院本会議 第60号(1973/09/20、33期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(大平正芳君) ただいまの御決議に対しまして、所信を申し述べます。  政府は、これまでソ連政府に対し、日ソ関係を真に安定した基礎の上に発展させるため、両国間の最大の懸案である北方領土問題を解決して、日ソ平和条約を締結すべきである旨を一貫して説いてまいりました。  政府といたしましては、ただいま採択されました御決議の趣旨を体し、これを検討し、来たる十月上旬の総理訪ソに際し、ソ連側最高首脳との話し合いにおいて、最大限の努力を払う所存であります。(拍手)


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第72回国会(1973/12/01〜1974/06/03)

第72回国会 衆議院本会議 第2号(1973/12/03、33期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 日中間の実務協定についてのお尋ねでございます。  日中間には、御案内のように、体制、制度、慣行の相違がございます。実務協定につきまして、鋭意双方において詰めておりまして、遠からず妥結に至りたいと考えておる次第でございます。  第二に、北鮮との正常化を急げという御提言でございます。  この種の御提言は、これまでもたびたび伺っておりますけれども、今日の朝鮮半島に対するわが国の政策といたしましては、必ずしも妥当でないと政府は判断いたしておるわけでございまして、今日、ただいまとっておりまするように、科学技術、スポーツ、文化等の交流の範囲内において漸次関係を拡大してまいる方針を……

第72回国会 衆議院本会議 第3号(1973/12/04、33期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(大平正芳君) わが国の中東政策につきましては、事前に対米通報はいたしましたけれども、瀬長さんがおっしゃるように対米協議はいたしておりません。  それから、イスラエル政府に対しましては、現地及び東京におきまして、イスラエル政府にわが国の中東政策について詳しく説明し、この精神に準拠せられたいことを強く要望いたしてあります。  次に、南ベトナム臨時革命政府を認めるべきだというお説でございますが、政府はそういう考えを持っておりませんパリ協定におきまして、言われる南ベトナム臨時革命政府が当事者であることは認めますけれども、直ちにそのゆえをもちまして外交関係を持たなければならないという解釈はど……

第72回国会 衆議院本会議 第8号(1974/01/21、33期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 第七十二回国会の再開にあたり、一九七三年を回顧しながら、これからの国際社会に処すべきわが外交のあり方につきまして、所信の一端を申し述べたいと思います。  過ぐる一九七三年は、ベトナムの和平をもって明け、石油危機のただ中に暮れました。その間、米ソ、米中関係を中心とする緊張緩和は促進されましたが、世界の国々はそれぞれの独自性を高め、新たな秩序を模索する動きを強めており、世界はますます多様化の様相を深めております。しかも、今日の世界におきましては、超大国といえども、その優越した軍事力だけをもってしては、多様化した国際社会に安定した秩序をもたらし得ない実情にあります。その他の……

第72回国会 衆議院本会議 第9号(1974/01/23、33期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 三点、総理の御答弁を補足させていただきます。  第一点は、日米共同声明と朝鮮問題についての御質疑でございます。  日米共同声明におきまして「朝鮮の平和と安定」と申しておりますことばは、わが国として朝鮮半島の平和と安定を心から願い、そのためにわが国として何らかの貢献がなし得るのであれば、その用意があるとの一般的な考え方を示したものでございます。  わが国は、韓国の民生の向上と経済の均衡ある発展に寄与することを目的として経済協力を行なっておるものであります。そのことは、朝鮮半島の平和と安定に貢献こそすれ、それを阻害するものとは考えておりません。  それから、北朝鮮につきま……

第72回国会 衆議院本会議 第10号(1974/01/24、33期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 私に対する第一の御質問は、中東政策について、イスラエルの行為をどう評価するかという問題であったと思います。  わが国の中東政策は、いま総理からも言及がありましたとおり、昨年十一月二十二日の官房長官談話で明らかにしたとおりであります。その中で、政府は、イスラエルによるアラブ領土の占領継続を遺憾とし、一九六七年戦争の全占領地からのイスラエル兵力の撤退を呼びかけておりますことで日本の立場を御理解願いたいと思います。  それから第二の御質問は、金大中事件と主権侵害との関連であったと思います。  この問題につきまして、金子さんは、この事件は明白にわが国の主権侵害であるという立場……

第72回国会 衆議院本会議 第20号(1974/03/26、33期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 私に対する御質疑は、石油資源の有利かつ安定した確保をはかるためには、メジャー中心からOPHC中心に政策を転換すべきでないかという意味の御質疑でございました。  石油危機につきましては、総理からお話がございましたように、資源主権が強まってまいりましたことが直接の動機ではありますけれども、その背景には、石油の需給関係が緊張してまいり、石油の需要が急速な増大を見たことを忘れてはならぬと思うのであります。また、御指摘のように、通貨や貿易その他世界の経済秩序を乱す要因になっておることも見のがしてはならぬと思うのであります。したがいまして、単に、お説のように、メジャーかOPECか……

第72回国会 衆議院本会議 第21号(1974/03/28、33期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 私に対する御質疑は、わが国の対外経済援助の内容の改善についての御指摘でございました。わが国の対外援助の内容は、御指摘のように、工業、農林漁業の部面のみならず、社会福祉の向上、インフラ部門の充実等を重視すべきであることは、かねてから政府演説等を通じまして政府も主張してまいったところでございます。政府はかような方針のもとで、御指摘のように、教育、医療、生活環境の整備等につきまして、今後なお一そうの積極的な推進をはかりたいと存じております。  第二に、外務省の機構、人事管理等につきまして、深い御理解と激励をいただいたことを感謝いたします。今後御指摘の線に沿いまして、機構の拡……

第72回国会 衆議院本会議 第23号(1974/04/04、33期、自由民主党)【政府役職:外務大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 経済協力大臣の新設と外交政策とのかね合いにつきましてのお尋ねでございます。  経済協力は、先進国の一員としてのわが国が、諸外国とともに、国際的な責任といたしまして、開発途上国の民生の安定、国民経済の均衡ある発展に寄与するために行なう国際的な責任を持った事業でございますので、その円滑でしかも効率的な推進をはからねばならないことは、当然の道行きであろうと思います。そのために、その促進をはかるために国務大臣を新設するということは、私どもとして歓迎すべきことと考えております。しかしながら、外交の一元的な展開という秩序は乱してはいけないと思います。したがいまして、この大臣の新設……


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第74回国会(1974/12/09〜1974/12/25)

第74回国会 衆議院本会議 第2号(1974/12/14、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) ここに、昭和四十九年度補正予算を提出するにあたり、その大綱を御説明申し上げ、あわせて、最近の内外経済情勢と当面の財政金融政策につき、所信の一端を申し述べたいと存じます。  今次補正予算に計上いたしました経費は、人事院勧告の実施に伴う公務員給与改善費、災害復旧等事業費、米の政府買い入れ価格の引き上げ等に伴う食糧管理特別会計への繰り入れの追加、公立文教施設及び社会福祉施設の建築単価の改定、福祉年金等の年金額の改定実施期日の繰り上げ等及び生活扶助基準等の引き上げに伴う経費の追加、医療費の改定、義務教育費国庫負担金等の義務的経費の追加、所得税及び法人税の増収等に伴う地方交付税……

第74回国会 衆議院本会議 第3号(1974/12/16、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 私に対する質問の第一は、予算の規模、性格ということが第一でございました。  ただいま二兆一千億近くの補正予算を提出いたしまして、御審議を願っておるわけでございます。  これは御案内のように、人事院勧告の実施という至上課題にこたえる予算でございまして、内容をごらんいただきましても、これを削減していく弾力性のきわめて乏しい費目ばかりでございます。しかしながら、われわれといたしましては、既定予算も節約をお願いいたしまするし、また定員の今後の増加につきましても、行管を中心にいろいろ自重していただき、また、執務管理体制そのものも十分各省各省においてお考えいただくということを前提……

第74回国会 衆議院本会議 第4号(1974/12/17、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 私に対する御質疑の第一は、税制改正でございます。  税制改正につきましては、御案内のよう兵政府としては、目下政府並びに与党の税制調査会に御相談をいたしておる段階でございまして、具体的に御答弁申し上げる段階ではございません。ただ、あなたが御指摘の物価調整減税を所得税ベースでどうするかというような問題、あるいは租税特別措置の改正問題、それから農地の相続税の改正問題等は、十分われわれも問題意識として持っておりまして、税制調査会と御相談をいたしておりますことを申し添えておきます。  なお、御提案の法人累進課税の問題につきましては、昨日田邊さんにもお答え申し上げましたように、本……


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第75回国会(1974/12/27〜1975/07/04)

第75回国会 衆議院本会議 第2号(1975/01/24、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) ここに、昭和五十年度予算の御審議をお願いするに当たりまして、今後における財政金融政策について、所信を申し述べますとともに、予算の大綱を御説明いたしたいと存じます。  いまや、わが国は、幾多の困難と試練の中で、新たな進路を開拓すべき時期を迎えておると思います。  戦後、急速な復興と発展を遂げてまいりましたわが国経済社会は、今日に至り、物価の騰貴、資源の制約、環境の汚染等数々の問題に直面いたしております。他方、国民の精神生活におきましても、社会的連帯の弛緩、世代の断絶、老後の不安などに連なる不満と焦燥の念が高まっております。こうした傾向は、ひとりわが国ばかりでなく、他の国……

第75回国会 衆議院本会議 第3号(1975/01/27、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 公債政策についてのお尋ねでございました。  松野さんが御指摘のように、公債政策につきましては、いずれの場合も節度ある運営が大事であること、私も御同感でございます。もともと財政政策といたしまして、公債を出すのがよいのか悪いのかということが問題ではなくて、経済の情勢ないし動向に応じまして、財政が十分対応できる状況にある力を持っていなければならないわけでございます。したがって、公債はいつでも出せるだけの弾力性をわれわれがいつも手にしておる必要があると思うわけでございます。いま、わが国は十兆億ばかりの公債残高を持っておりますが、その利払いだけで約七千億円あるわけでございまして……

第75回国会 衆議院本会議 第4号(1975/01/28、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 総理大臣からおおむねお話がございましたけれども、一つは、産業投資特別会計を国民生活安定特別会計に変える意図があるかどうかという御質問でございました。  この会計は、御承知のように、昭和二十八年に設けられまして以来、産業の開発、貿易振興等のために投資を続けてまいりまして、ことしも輸銀に対しまして六百二十億円の投資、北東開発公庫に対しまして十六億円、金属鉱業事業団に対して十一億円等、貿易とか地域産業の開発等に投資をいたしておるわけでございます。御指摘のように、大企業優先などというものではございませんで、この会計を、お説のようなものに改組することは考えておりません。  第二……

第75回国会 衆議院本会議 第6号(1975/02/14、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 所得税法の一部を改正する法律案、法人税法の一部を改正する法律案及び租税特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。  初めに、所得税法の一部を改正する法律案につきまして申し上げます。  所得税につきましては、昭和四十九年度に画期的な減税を行ったところでありますが、昭和五十年度におきましてはその平年度化が相当の規模に達する上、経済を抑制的に運営する必要がありますので、減税の規模は、最近における物価情勢に即応する程度にとどめることといたしております。  すなわち、基礎控除、配偶者控除及び扶養控除は、それぞれ二十四万円から二十六万円に引き上げ……

第75回国会 衆議院本会議 第7号(1975/02/21、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 酒税法の一部を改正する法律案及び製造たばこ定価法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。  昭和五十年度の予算は、前年度に引き続き抑制的な基調のもとに編成したところでありますが、その中にありましても、福祉年金の画期的な改善を初め、国民福祉の向上と国民生活の安定のための施策を積極的に推進することといたしております。また、税制の面におきましても、所得税について各種人的控除の引上げを図りますほか、相続税等についても減税を実施することといたしております。これらの施策及び減税を実施するためには、租税収入、税外収入を通じて、その財源の多様化に配意しつつ、……

第75回国会 衆議院本会議 第8号(1975/02/25、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 諸外国における郵便事業の経営原則はどうかという御質問でございます。  西ドイツ、フランス等におきましては、非常に厳格な独立採算制がとられておると承っております。それからアメリカ、イギリス等におきましては、原則は独立採算でございますけれども、累積負債の一部の処理、臨時的な収入の不足の一部を処理する場合、あるいは政策的な低減料金の補給等の場合、受益者負担の原則についての例外が一部認められておると聞いております。  第二に、郵政事業特別会計の赤字の処理をどうするつもりかという御質問でございます。  四十九年度約一千四百億円、このままでまいりますと、この改正をお認めいただいた……

第75回国会 衆議院本会議 第9号(1975/02/27、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 福祉財源充実の意味で、目的税として社会福祉特別税というようなものを構想するつもりはないかという御質問でございます。  福祉の充実につきましては、島田さん同様、私も賛成でございますが、その前提といたしまして、地方行財政自体のあり方が見直さるべきであると思うのでございまして、直ちに福祉財源のために、目的税を設定すべしという考え方には、にわかに賛成いたしかねるものであります。  第二点といたしまして、地方交付税の税率を引き上げるべきではないかという御質問でございます。  地方団体に対する財源措置につきましては、地方行財政の実態との関連におきまして、地方税、交付税、地方債等、……

第75回国会 衆議院本会議 第11号(1975/03/14、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 私に対する御質問の第一は、老齢福祉年金の財源についてでございます。  いまは、御案内のように、一般租税財源によっておるわけでございますけれども、田口さんが御指摘の老齢福祉年金の性格にも関連いたしまして、将来、拠出制年金の被保険者に応分の負担をかけてもいいじゃないかという論議もあれば、間接税その他の税源に期待すべきじゃないかという議論もございます。今後の経済社会の動向を見ながら、総合的に判断すべきものと考えます。  第二の御質問は、国民所得に対する社会保障給付の割合を引き上げたらどうかという御質問でございます。  現在七%程度でございますから、フランスのように一五%のも……

第75回国会 衆議院本会議 第29号(1975/06/20、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 昭和四十八年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書につきまして、その大要を御説明申し上げます。  昭和四十八年度予算は、昭和四十八年四月十一日に成立いたしました。  この予算は、わが国経済の国内均衡と対外均衡の調和を図りつつ、長期的視野のもとに国民福祉の充実に努めることを基本として編成されたものであります。  さらに、その後における人事院勧告の実施に伴う公務員の給与改善等について措置するほか、経済情勢の変化に伴い特に緊要となった経費について所要の措置を講ずるため、昭和四十八年十二月十四日補正予算が成立いたしま……

第75回国会 衆議院本会議 第30号(1975/06/24、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 超過負担につきましては、先ほどから御答弁がございましたが、大蔵当局といたしましても、まず、適実な補助単価の設定に努力いたしております。また、現実に各省庁と共同いたしまして実地調査を行い、その結果を補助単価の是正の姿で生かしておるわけでございまして、昭和四十九年度におきましても、千人百五十九億円の超過負担の解消をいたしておる次第でございます。今後もこのラインで努力してまいるつもりでございます。  第二の御質疑の、日本銀行納付金の問題でございます。  日本銀行の納付金というのは、益金から、内部留保でございますとか、配当であるとか、税金であるとかいうようなものを引きました一……

第75回国会 衆議院本会議 第31号(1975/06/26、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 本年産米の価格の決定につきましては、総理並びに農林大臣からお触れになりましたので、私から蛇足を加える必要を感じておりません。  ただ、御案内のように、すでに八千四百億円に上る食管会計に対する一般会計からの繰り入れがございます。これはあなたの言われる食管制度を維持するために、一般会計からこれだけ寄与いたしておるわけでございますが、これ自体、すでに食管制度の運用上も、また健全財政の見地からも、今日の事態は問題があると考えております。  しかしながら、大幅の逆ざやを一挙に解消しようなどという無理なことを大蔵省は申し上げておるわけではないのでありまして、可能な限りこの解消を図……


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第76回国会(1975/09/11〜1975/12/25)

第76回国会 衆議院本会議 第4号(1975/09/18、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 財政危機に臨みまして、武藤さんから、税収をこういう方法で徴収すべきではないかという御提案がございました。  たとえば、金融機関の貸し倒れ引当金の問題とか、大企業の減価償却年限の圧縮でございますとか、あるいは高額所得者の重税、あるいは配当課税の総合でございますとか、土地再評価税の設定とか、そういったことを御提案になりましたけれども、これはすでに大蔵委員会におきまして、私とあなたの間におきましても論戦を何度か交わした問題でございます。したがって、この機会に、繰り返すのはいかがかと思いますけれども、せっかくの御質問でございますので、要点だけ申し上げたいと思います。  第一の……

第76回国会 衆議院本会議 第5号(1975/09/19、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 私に対する御質疑は、危機財政に対する財源対策についてでございました。  金子さんからいろいろな御提案がございましたが、租税特別措置を含めまして、税制全体を厳しく洗い直しまして、そこに財源を求むべきであるという考え方につきましては、私も同感でございますけれども、御提示になりました具体的な項目につきましては、にわかに賛成いたしかねます。  たとえば、租税特別措置にいたしましても、あるいは大企業に対する助成金にいたしましても、あるいは欠損金の繰り戻し、税の還付制度にいたしましても、それはいま総理からもお話がございましたように、特定の目的をもちまして政府が行っておる施策でござ……

第76回国会 衆議院本会議 第6号(1975/10/17、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) ここに、昭和五十年度補正予算を提出するに当たり、その大綱を御説明申し上げ、あわせて、最近の内外経済情勢と当面の財政金融政策につき、所信の一端を申し述べたいと存じます。  まず、一般会計予算につきましては、歳入面におきまして、租税収入等につき当初予算における見込みに比し大幅な減少が見込まれるに至り、それを補てんする必要が生じたのであります。歳出面におきましても、景気の回復と災害復旧のための公共事業等の追加、国家公務員等の給与の改善等緊急に措置を要する追加財政需要が生じてまいりました。このような状況に対処するため、政府は次のような措置をとることとし、これに必要な予算補正を……

第76回国会 衆議院本会議 第7号(1975/10/18、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 財政政策につきましては、総理大臣からあらましお答えがございましたが、若干の点について補足させていただきます。  第一の、スタグフレーションが依然として続いておることについて責任を問うということでございました。  多賀谷さんが御指摘のように、スタグフレーションは以前から進行しておりましたし、また、それが世界的規模のものであることは御指摘のとおりだと思います。ただ、それがわが国に及ぼす影響、度合いというものにつきまして的確な捕捉を誤ったことにつきまして、私は深く責任を感じておるものでございまして、緊張した財政金融政策の運営を通じまして、その責任にこたえてまいらなければなら……

第76回国会 衆議院本会議 第13号(1975/11/11、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) ただいま議題となりました昭和五十年度の公債の発行の特例に関する法律案の趣旨を御説明申し上げます。  すでに昭和五十年度補正予算において明らかにいたしておりますが、本年度におきましては、租税及び印紙収入並びに専売納付金が、当初予算に比べ大幅に減少するものと見込まれる状況にあります。  一方、現在の経済情勢のもとにおきましては、景気回復の機動力として有効需要の造出に寄与する財政支出に多大の期待が寄せられているところであります。  内外の経済情勢及び現時点の財政に課せられた重大な役割りを考えますと、現在の状況のもとにおきましては、大幅な歳出の削減や一般的な増税を行うことも適……


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第77回国会(1975/12/27〜1976/05/24)

第77回国会 衆議院本会議 第2号(1976/01/23、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) ここに、昭和五十一年度予算の御審議をお願いするに当たり、当面の財政金融政策につき、所信を申し述べますとともに、予算の大綱を御説明いたしたいと存じます。  世界経済は、石油危機発生以来、激しいインフレと厳しい不況に苦しんでまいりましたが、ようやくにして最悪の状態を脱し、このところ、先進諸国を中心に回復への胎動が見られるようになりました。わが国経済もまた、物価もようやく安定し、昨春以来経済活動も立ち直りの兆しを見せてまいりましたが、回復の足取りは必ずしも力強いとは言えない状況であります。  御承知の通り、石油危機発生以来、政府はインフレの克服に最重点を置いた政策運営に徹し……

第77回国会 衆議院本会議 第3号(1976/01/26、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 第一の御質問は、政府の地方財政対策が地方側においてどのように受け取られておるかということについての御質疑でございました。  五十年度の補正予算は、すでに御承認を得まして、実行に移したわけでございますが、これは、一般会計の負担と、それから交付税特会に対する資金運用部の貸し付けと、それから地方債対策と、この三本から成り立っておりますことは御案内のとおりでございまして、同じ手法をもちまして、これから御審議をいただく五十一年度の地方財政対策もでき上がっておるわけでございます。  それで、この対策につきましては、中央も大変な財政困難なときでございますが、地方側におきましても、中……

第77回国会 衆議院本会議 第4号(1976/01/27、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 第一の御質疑は、公債政策についての御質問でございまして、この問題は、いま副総理からもお話がございましたけれども、当面の経済の状況におきまして増税をお願いするわけにもまいらない、といって中央地方を通じまして行財政の水準を下げるわけにもまいらないという状況でございますので、しばらくの間、公債の発行によりまして財政を賄わしていただくということでございますけれども、しかし、これをいつまでも続けるつもりはないのでございまして、できるだけ早く公債からの脱却を図ってまいることを財政運営の基本にいたしてまいる所存でございます。  しかし、この公債発行につきましては、あくまでも市中消化……

第77回国会 衆議院本会議 第6号(1976/02/13、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 租税特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。  租税特別措置につきましては、最近における厳しい財政事情等に顧み、その全面的な見直しを行い、企業関係税制を中心に大幅な整理合理化を推進するとともに、自動車関係諸税の税率を引き上げることとするほか、所要の措置を講ずることといたしております。  すなわち、まず、企業関係税制を中心とする整理合理化につきましては、第一に、長期外貨建債権等を有する場合の課税の特例制度、新技術企業化用機械設備等の特別償却制度等十一の制度を廃止することといたしております。  第二に、増加試験研究費の税額控除制度につい……

第77回国会 衆議院本会議 第8号(1976/02/27、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 昭和五十一年度の公債の発行の特例に関する法律案の趣旨を御説明申し上げます。  御承知のとおり、石油危機以来、政府はインフレの克服に最重点を置いた政策運営に徹してまいりましたが、幸いに国民各位の理解と協力を得て、所期の成果をおさめつつあります。  今後におきましては、物価の安定を維持しながら、景気の着実な回復と雇用の安定を実現してまいることが、最も重要な政策課題であると考えられます。  昭和五十一年度予算編成に当たりましては、とのような考え方に立ちまして、国民生活と経済の安定及び国民福祉の充実に配意しつつ、景気の着実な回復と雇用の安定を図るとともに、財政体質の改善、合理……

第77回国会 衆議院本会議 第9号(1976/03/04、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 私に対しましては、地方税の強化、社会福祉譲与税構想についてどう思うかという御質疑でございました。  御承知のように、地方税収入は、今日すでに国税七に対しまして三の割合にまで達しております。交付税、譲与税を加えますと、これが五対五にまでなっておるのでありまして、決して少なしとしないと思うのであります。なるほど、税収が思うに任せない状況でありますことは御指摘のとおりでございますが、これは経済活動が不振だからでございまして、地方税制度のせいではないと思います。  また、今日地方税の収入が地方的に相当偏在いたしておりますので、これを強化すると地方的な偏在、落差がさらに大きくな……

第77回国会 衆議院本会議 第10号(1976/03/05、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 私に対する御質疑は、電電公社の投資的な資金、すなわち、設備資金等については財政資金を投入すべきでないかというお尋ねでございます。  仰せのとおり、ただいままで電電公社は、内部資金留保でございますとか、あるいは、みずからの借入金をもって投資的な資金を賄ってまいったわけでございます。電電公社は、内外の資本市場に大変大きな信用を持っておりまして、みずからの信用力で資金を調達する能力があるわけでございまして、いままで財政資金を特に投入しなければ資金の調達が困難であるという事態には逢着したことがなかったわけでございます。私は当面それで差し支えないのではないかと思っております。し……

第77回国会 衆議院本会議 第13号(1976/04/22、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 私に対する第一の御質問は、交付税率の見直しについてでございます。  仰せのように、地方公共団体の財政状況、大変な赤字でございまして、この状況は、これまた仰せのように、五十二年、五十三年も続きそうでございまするので、そういう観点から申しますと、交付税率の見直しという必要は当然あるものと考えております。  しかしながら今日、中央、地方を通じまして、わが国の財政きわめて不正常な状態にございますので、当面の財政運営の基本は、この財政をいち早く正常な状態に持ってまいることが急務であるわけでございまして、そこに力点を置かなければならぬと考えておるわけでございます。したがって、こう……

第77回国会 衆議院本会議 第15号(1976/05/06、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 私に対しましては、救急医療に対する財政措置についてのお尋ねでございました。  昭和五十一年度は、前年に対しまして約二倍に当たる約二十億円、一般会計、特別会計を通じまして救急医療に対して財政支出を考えておるわけでございますが、これによりまして、救命救急センターが新設され、それに国立病院を参加させる、あるいは自治体病院の救急機能に対する助成範囲を拡大するというような措置を考えておるわけでございます。  今後、仰せのように、各種の医療施設を地域的な医療体制に有効に組み込みまして、救急医療の要請にこたえるということが必要だと思いますが、これに対する財政需要につきましては、各省……

第77回国会 衆議院本会議 第17号(1976/05/11、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 今回の国鉄の再建策でございますが、これは仰せのように、過去債務の一全部をたな上げするというようなことによってではなくて、国鉄の経営の合理化、運賃の改定と並行いたしまして、私どもの行う財政助成を行うことによって、五十一年、五十二年両年度で収支の均衡を回復しようという方法で再建しようということでございます。したがって、過去債務全部をたな上げするという方法はとっていないわけでございます。  その助成の方法といたしましては、累積赤字三兆一千八億円のうち、五千六百四億円は再評価積立金で償却する、残余の二兆五千四百四億円は特別勘定に移しまして、その元利の償還について一般会計がめん……


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第78回国会(1976/09/16〜1976/11/04)

第78回国会 衆議院本会議 第4号(1976/09/27、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 最初に、先般来の自民党の党内問題と私の立場についての御質疑でございました。  政党といたしましても、内閣といたしましても、その進路につきまして時に論争がございましても、別に不思議はないと思うのであります。私は一党員といたしまして、また一閣僚といたしまして、そういう議論に参加したまででございます。ただ、自由民主党が政権を預かっておるわけでございまするから、総理からもお話がありましたように、その間に行政の渋滞を生ずるというようなことがございますならば、これは確かに御批判に値することだと思うのでございますが、私も財務行政を預かっておりますので、その間いささかも渋滞を来すこと……

第78回国会 衆議院本会議 第5号(1976/09/28、33期、自由民主党)【政府役職:大蔵大臣】

○国務大臣(大平正芳君) 財政問題について、御質疑の第一は、赤字国債を導入せざるを得なくなった理由でございます。  これは金子さんも御案内のように、一昨々年の石油危機を契機といたしまして、世界的な深刻なかつ長い不況に入りまして、大きな歳入欠陥を記録いたしたわけでございます。政府といたしましては、増税を行うとかあるいは歳出の大幅な削減ができるような事態ではございませんでしたので、ここしばらく国債に依存する財政を編成せざるを得なかったわけでございます。その間におきまして体力を培養いたしまして、この危機を克服すべく、赤字財政に当面依存することにいたしたわけでございます。しかしながら、この状態はまこと……

大平正芳[衆]本会議発言(全期間)
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委員会発言一覧(衆議院33期)

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第71回国会(1972/12/22〜1973/09/27)

第71回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号(1973/02/27、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 外務省所管事項のうち、北方領土問題につきまして、政府の所信を申し述べたいと思います。  わが国とソ連は、一九五六年に日ソ共同宣言を締結することにより国交を回復いたしましたが、その際の最大の懸案でありました北方領土問題が、国交回復後十六年を経た現在におきましても、なお未解決であるために、日ソの間に平和条約が締結される至っておりません。政府としては、この事実をきわめて遺憾と考えております。  政府は、北方領土問題の解決をはかり、日ソ平和条約を締結する必要性をあらゆる機会をとらえてソ連政府に説いてまいりました。その結果、昨年一月のグロムイコ外務大臣訪日に際して、日ソ平和条約交渉を行な……

第71回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第4号(1973/03/06、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 北方領土問題につきましては、先に当委員会において政府の所信を申し述べたところであります。本日は総理府所管の沖繩問題につきまして、特に外務大臣の立場から所信を申し上げたいと思います。  沖繩の復帰は昨年五月に実現いたしました。外務省といたしましては、去る昭和四十六年十一月二十四日の衆議院の決議を体し、また現地の要望を踏まえ、沖繩の振興開発計画を推進し、民生の安定をはかるため、日米安保条約の指向する目的との調整をはかりつつ、今後とも、沖繩における米軍施設、区域の整理統合の促進に力を傾ける考えであります。  先般、第十四回日米安全保障協議委員会におきまして、那覇空港等の返還に関する原……

第71回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第6号(1973/04/20、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 いま政府委員からお答えいたしましたように、各種の補償を処理する機関があり、またそのないものにつきましては、その設定を急いでおるわけでございまして、 仰せのように、これらの機関によりまして早急に問題が処理されるように、われわれといたしましても、側面的にアメリカ側に働きかけてまいることを怠ってはならないと考えております。そして、それらの機関がどういう判断を下すか、それをよく踏まえた上で、いま仰せになりましたこれではたして満足すべきものであるかどうか、本土との均衡において、なお考えなければならぬものがあるかないか、それは十分検討させていただきたいと思います。

第71回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第9号(1973/06/22、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 いま佐藤委員、田中総理の訪ソの時期が十月の初めに内定したという意味の御発言がございましたが、まだ内定していないのでありまして、遠からずきめなければならぬと思っておりますけれども、まだ本ぎまりになっておりませんことをお断わり申し上げておきます。  それから北方領土問題につきまして、従来の経緯、佐藤委員の観察されておりまする経過、お話がございまして、興味深く拝聴いたしました。  御指摘のように、去年第一回の交渉をやりまして、ことし第二回の交渉をモスコーでやるということは合意いたしております。これは、平和条約の締結交渉をやるということでございます。平和条約と申しますと、当然のこととし……

第71回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第12号(1973/09/18、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 ただいまの御決議に対しまして所信を申し述べます。  政府は、これまでソ連政府に対し、日ソ関係を真に安定した基礎の上に発展させるため、両国間の最大の懸案である北方領土問題を解決して、日ソ平和条約を締結すべきである旨を一貫して説いてまいりました。  政府といたしましては、ただいま採決されました御決議の趣旨を体し、これを検討し、来たる十月上旬の総理訪ソに際し、ソ連側最高首脳との話し合いにおいて最大限の努力を払う所存であります。

第71回国会 外務委員会 第2号(1973/02/23、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 旧臘行なわれました総選挙の結果、第二次田中内閣が成立いたしまして、私が引き続き外務大臣として外交の責任を負うことになりました。  日ごろ皆さまから格段の御指導と御鞭撻をいただいておりますが、今後引き続き一そうの御指導と御鞭撻を賜わりますようお願い申し上げます。
【次の発言】 わが国は領土が狭いし、資源に乏しいし、しかも、非常に人口が過密でございます。したがって、この狭い国土で多数の人口を養って自立してまいる上におきましては、外国から原料、材料、燃料等を豊富に確保いたしまして、国民の技術と労働を加えて、これを海外に広く買っていただくという、いわば貿易立国主義をとらざるを得ない国だ……

第71回国会 外務委員会 第3号(1973/02/28、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 海洋博の企てにつきまして御鞭撻をいただきまして感謝します。  お尋ねの政府代表の人選でございますが、この政府代表は沖繩国際海洋博に関して日本国政府を代表して行動するものでございます。その任務は、国際博覧会条約及び一般規則に基づき、わが国政府の対外的な約束の履行を保障することでございまして、海洋博覧会の準備運営にとりまして、きわめて重要性を持つ官職であると思います。政府としては、そういう趣旨にかんがみまして、外国との交渉、外国要人の接受等に十分の経験を持ち、かつ沖繩に関して深い理解を有する人材を本政府の代表に任命いたしたいと考えております。

第71回国会 外務委員会 第4号(1973/03/07、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 ただいま議題となりました千九百七十一年十二月二十日に国際連合総会決議第二千八百四十七号(XX VI)によって採択された国際連合憲章の改正の批准について承認を求めるの件につきまして提案の理由を御説明いたします。  国際連合の第二十六回総会は、一九七一年十二月二十日に国際連合の経済社会理事会の構成国の数を増加する国際連合憲章の改正を採択いたしました。  国際連合の経済社会理事会は、国際連合の主要な機関の一つとして、経済的、社会的分野等における国際協力を促進する重要な任務を有するものでありますが、その構成につきましては、さきに一九六三年に改正が行なわれ、現在は総会によって選挙される二……

第71回国会 外務委員会 第5号(1973/03/08、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 いま御指摘がありましたようなことにつきましては、一切私どもは聞いてもおりませんし、考えてもおりません。
【次の発言】 いまあげられました個所のうち、那覇空港につきましては、明後年の開催が三月に予定されておりますので、それを念頭に置きまして空港関係の処置を完了するように努力したい、そういう方向で対米折衝を急ぎたいと考えておるわけでございます。  港のほうにつきましては、ただいまのところ特別なことは考えていないわけでございます。将来どういうことになりますか、いよいよ開催が迫りまして交通事情がどういうことになりますか、さだかにまだ見当がつきませんけれども、いま私どもが手を染めておる仕……

第71回国会 外務委員会 第6号(1973/03/27、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 本月二十四日の参議院予算委員会におきまして、社会党の田委員から、南ベトナム臨時革命政府の方々の入国問題につきまして田中法務大臣にただされたのでありまして、その御発言の要旨につきましてはすでに御案内のことと思うのであります。石井委員が御指摘になりますように、田中さんの御発言は確かに前向きな御発言でございました。政府は、この田中発言が院の内外におきまして問題になってまいりましたので、田中法務大臣と官房長官と私で協議いたしまして、きのうの朝この見解、田中さんの御発言をお取り消しを願ったりあるいは御訂正を願う必要はなかろうということで意見の一致を見まして、その旨参議院の予算委員会の理事……

第71回国会 外務委員会 第7号(1973/03/28、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 先ほどは外務委員長から、ただいまは石野委員から御注意がございました。国会の外交審議につきまして、私はじめ外務省といたしまして万全の備えをもって処置してまいらなければならぬことは当然の義務であると心得ておるわけでございます。私どももそういう決意で当たっておるわけでございますが、力足らず、そういうことが十分できてないことにつきましては十分私も反省し、今後そういうことのないように努力してまいるつもりでございますので、御了承をいただきたいと思います。  それから第二に、国会において申し上げたことにつきましては、一〇〇%責任をもってお答えを申し上げておるわけでございまして、何ら留保がない……

第71回国会 外務委員会 第9号(1973/04/04、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 何を示唆しておるかについて私自身の見当はつかないわけではないけれども、外務大臣という職にありますので、公式の見解を申し述べることはいささかどうかと思いますので、そういう点につきまして石原さんから教えていただきたいと思います。
【次の発言】 私、インド洋の情勢というようなものについて、きわめて不案内なのでございます。また世界の軍事情勢というものに対して的確に実態を把握しておるものではございません。したがって、石原さんの第一の御質問に対してお答えができないことを非常に残念に思います。  ただ、私の任務はそういうことではなくて、日本の外交といたしましては、まず人さまのことよりは日本の……

第71回国会 外務委員会 第10号(1973/04/06、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 いま両政府委員から基本について御説明申し上げたとおりでございまして、日本のそういった態度につきまして、吉田委員が指摘されるようにいろいろな批判があることは私もよく承知いたしておるわけでございますが、国際関係を現実的に実効ある処理をしてまいる上におきましてはやむを得ない仕儀であろうかと思っておるわけでございまして、ただわが国の経済協力政策の分野から申しましても、何といって毛東南アジアに最重点が置かれておりますことは数字の示すとおりでございまして、アフリカ諸国に対しまして相対的に希薄であるということはよく承知いたしておるわけでございます。わが国の経済力も漸次拡大、充実をしてまいりま……

第71回国会 外務委員会 第12号(1973/04/13、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 沖繩におきまして不幸な事件が起きまして、一人の婦人が犠牲になりましたこと、まことに哀惜にたえません。現地米軍より入手いたしましたところによりますと、事件の発生は四月十二日十五時十分ごろでございます。状況はタンク歩兵訓練中の事故であるということでございます。その訓練には海兵隊二個中隊が参加していたということでございます。被害の場所は同演習場の内か外か再度確認中であるということでございます。被害者は日本婦人でございまして、被害後陸軍病院にヘリコプターで搬送されましたが、同病院到着時にはすでに死亡されていたという知らせを受けております。

第71回国会 外務委員会 第13号(1973/04/18、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 御指摘のとおり、協定の附属書におきましてアメリカ合衆国ドルが用いられたために、先般のドル平価切り下げの結果、アメリカは千五百万計算単位よりも少ない額を出資することによって原参加国となることができるわけでございます。したがって、アメリカ合衆国ドルのかわりに計算単位を用いたほうがより適切ではなかったかという御指摘は私も十分理解できます。したがって合衆国ドルを計算単位に改むべきであるという石野さんの御主張も検討に値する考えであるとは思いますが、アフリカ諸国の立場に立ってみますと、一日も早く本件基金が発足することを希望いたしております。わが国としても予ての要望にこたえて、基金の早期成立……

第71回国会 外務委員会 第15号(1973/04/25、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 四十八年度の予算は、スミソニアンレートといわれる三百八円ベースで編成されており、したがって、それがその後、ドルの切り下げ、円の変動相場制移行に伴いまして大幅の対ドル円高になっておりますことは御指摘のとおりでございます。したがって、ことしの予算に、いま御指摘のように初めから予定された不用額が計上されておることは、石野先生御指摘のとおりと心得ます。しからば、なぜその時点で予算の組みかえをやらなかったかということでございますが、予算は歳出もございますけれども、歳入もあるわけでございまして、変動相場制に移行いたしまして、今後一年間の展望に立ってどのように歳入を見積もってまいるかという作……

第71回国会 外務委員会 第16号(1973/05/09、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 経済関係が緊張してまいりますと、それが政治関係に亀裂を生じないとは限らないという意味のことは、いま石井さんは対日関係についての言及でございましたけれども、今度の外交報告の中には、日本だけでなくてヨーロッパにつきましても同様なことが言及されておるわけでございまして、そのことはたいへん日本側には刺激的に映ったようでございますけれども、報告がいっておりますことは、経済関係を円滑にやってまいることがしかく重要であるということを世界全体に対して表明したくだりでございまして、私といたしましては特にこの問題を取り立てて刺激的な表現であるというようには受け取っていないわけでございます。

第71回国会 外務委員会 第18号(1973/05/30、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 たいへん政治的な答弁になって恐縮ですけれども、戦後の世界に、いま仰せになりましたような奇形的な状態といいますか、そういうものが生み落とされたということは、遺憾ながら事実でございます。そして、しかしながらわれわれといたしましては、平和的手段によりまして秩序ある諸民族の間の――諸民族と申しますと、ことばが正確でございませんけれども、政府と政府との間の秩序ある関係が打ち立てられて世界の緊張の緩和が定着してまいることは望ましいことと思うのであります。その場合、理想といたしましては、長続きのする関係が、そして国際法的に見まして問題のない関係ができ上がることが望ましいわけでございますけれど……

第71回国会 外務委員会 第19号(1973/06/01、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 ただいま議題となりました物品の一時輸入のための通関手帳に関する通関条約(ATA条約)の締結について承認を求めるの件につきまして提案理由を御説明いたします。  この条約は、関税協力理事会において一九六一年十二月六日に採択され、一九六三年七月三十日に効力を生じたものでありまして、この条約の目的は、一時輸入が認められる職業用具等の物品について通関手帳の制度を採用することによりその通関手続を簡易化することにあります。  近時わが国に一時輸入される物品が増加し、この種物品に関するわが国の通関手続の簡易化に対する諸外国の関心も強くなっていますところ、わが国がこの条約の締約国となりますことは……

第71回国会 外務委員会 第20号(1973/06/06、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 そういう意向をカナダが固めておるということは承知しております。
【次の発言】 その点につきましては、何らの日本に対する公式の接触は全然ございません。
【次の発言】 そういうお申し出がない状態でございますので、政府の見解を述べるのは必ずしも適切でないと思いますけれども、御案内のように、わが国の体制並びにわが国の世論の状況を判断いたしますと、そういう機関に日本が参加するということにつきましてはいろいろ問題があるわけでございまして、万一そういうお申し出がかりにありといたしますならば、あらゆる角度から慎重に検討をしなければならぬ課題であろうと考えております。

第71回国会 外務委員会 第21号(1973/06/13、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 結論から申しますと、そういう計画をただいま政府は持っておりません。
【次の発言】 現にアジアにおきましては既存の地域協力機構、国連参加のものもございますれば、そうでないASEANと称する仕組みもあるわけでございまして、そういうそれぞれの既存の協力機構が堅実な、建設的な役割りをアジアにおいて果たすことをわれわれは期待いたしております。  同時に、日本といたしましてもそれに対して日本なりの貢献をしなければならぬと考えております。既存のそういうものと別個に、アジア全体を網羅いたしまして広範なアジアの平和と安定を目ざした仕組みを考えるべきじゃないかという議論は確かにあるわけでございます……

第71回国会 外務委員会 第22号(1973/06/15、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 NPTに政府が署名をいたしましたときに、御案内のように三つの問題が堤示されたわけでございまして、一つは、核保有国の軍縮が進むということ、第二は、わが国のような非核国の安全がどういう姿で保障されるかということ、第三は、いま問題になっている査察の問題につきまして実質的な公平が保たれるということ、そういう三つの点につきまして日本が納得できる場合に批准が考えられるというラインでわれわれは考えておるわけでございますが、その第三の点につきまして一つの発展が見られたわけでございまして、いま原子力局長が申されましたとおり、国際原子力機構の査察のモデルというものができまして、それにのっとりまして……

第71回国会 外務委員会 第23号(1973/06/20、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 これは濃縮ウランばかりでございませんで、日本が必要とする資源の安定供給を確保しなければならない立場にわれわれはおるわけでございます。そしてその場合、日本が日本の自主的な選択によって安定供給を確保する道があれば、それはベストだと思うのであります。ただ、今日提案いたしまして御検討いただいておりまするこの協定にいたしましても、現協定から見ますと、資源供給国すなわちアメリカの立場が強くなっておるということはそのとおりだと思うのであります。われわれはそういうことでなく、ほかにチョイスがあればできるだけ日本の手足を縛りたくないということは、仰せを待つまでもなく考えなければならないことだと思……

第71回国会 外務委員会 第25号(1973/06/27、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 米ソ両国の間におきまして、核戦争防止協定というものが最高首脳の間で調印の運びになりましたことは、政治的に非常に大きな意味があると私は思います。もともと核戦争ばかりでなく、通常兵器による戦争もあってはならない、そしてそれを防止しなければならないことが国連憲章の道標であることは御案内のとおりでございます。このことはいわば当然の良識をうたったものでございますけれども、これを協定の形で誓い合ったということに、両国の信頼関係がここまで固まってきつつあることを、平和の観点から高く評価いたしたいと存じております。  さらに、そのことが今後SALT交渉等を通じまして、核兵器の相互削減ということ……

第71回国会 外務委員会 第26号(1973/06/29、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 日米原子力協定第九条に定める濃縮ウランの供給ワクの拡大に関する交換公文に関して、国会の審議権を十分尊重すべきであるとの渡部委員の御指摘でございます。国会の審議権を十分に尊重すべきことは政府の当然の責任と心得ておるわけでございますが、本件交換公文に関する政府の措置が適切でなかったことは遺憾でございまして、今後この種の交換公文その他国際約束を締結するにあたりましては、この点に十分留意して、かかることの起こらないよう処理してまいりたいと存じております。
【次の発言】 先ほどお答え申し上げましたとおり、国会の審議権を尊重いたしますことは政府の厳粛な義務でございまして、それをそこねないよ……

第71回国会 外務委員会 第27号(1973/07/02、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 わが国といたしましては、かねてから申し上げておりますとおり、いずれの国であろうと、いつ、どこで行なわれようと、あらゆる核実験に対して抗議をしてまいりましたし、今後も続けてまいるつもりです。
【次の発言】 いま申し上げましたとおり、いずれの国による核実験であろうと、いつ、どこで行なわれる核実験であろうと、日本政府としては終始これに抗議を続けてまいるつもりでございます。
【次の発言】 いままで行なわれた核実験について、私が申し上げましたように抗議を続けておりますが、その事例につきまして、取り調べまして御報告します。
【次の発言】 わが国といたしましては、核軍縮を核保有国側がまず実行……

第71回国会 外務委員会 第28号(1973/07/04、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 今後第九条に定める供給ワクを変更する交換公文を取りかわしました場合は、外務委員会理事会に御報告いたします。

第71回国会 外務委員会 第29号(1973/07/11、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 核兵器の廃止問題につきましては原点に立ち返ってやらなければならぬという御趣旨は全く同感でございまして、さればこそ政府といたしましても、国のいかんを問わず、また理由のいかんを問わず、核兵器の実験につきましては終始反対の態度をとってきたわけでございまして、今後もそういう努力を続けてまいるつもりでございます。また、核兵器の製造、保有、使用はもちろんでございますけれども、持ち込み、その他一切のことにつきまして、国会の御決議の趣旨を体しまして政府が努力しなければならぬことは当然でございまして、その御決議にこたえて政府の所信を私から申し上げておきましたことも御案内のとおりでございます。問題……

第71回国会 外務委員会 第30号(1973/07/13、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 ただいま議題となりました千九百六十一年の麻薬に関する単一条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件につきまして提案の理由を御説明いたします。  麻薬の国際統制に関する基本的な条約といたしましては、千九百六十一年の麻薬に関する単一条約がございますが、近年麻薬の乱用が世界的な社会問題となっている実情にかんがみ、一そう有効な麻薬の国際統制の実現をはからんといたしまして一九七二年三月にジュネーヴで国際連合の主催により同条約を改正するための全権会議が開催され、九十七カ国の参加国中わが国を含めまして七十一カ国の賛成を得てこの議定書が採択されたのであります。  との議定書の目的は、国……

第71回国会 外務委員会 第31号(1973/07/20、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 ただいま御審議を願っております国際ココア協定につきましては、各署名国が六月三十日までに批准または暫定適用を求められておりましたため、政府としては国会で御審議を願っておりました一方、暫定的に適用する旨を六月末に国連事務総長に通報した次第でございますが、この手続をとるにあたりまして、外務委員会に対しはなはだ不行き届きの点がありましたことはまことに遺憾に存じます。今後このようなことがないよう十分注意してまいりたいと思います。
【次の発言】 国会の審議権というものを最高度に尊重しなければならぬことは当然のことでございまして、外務省といたしまして、そういう御審議に支障があるようなことがか……

第71回国会 外務委員会 第32号(1973/08/24、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 第七回の日韓定期閣僚会議は、来たる九月七日、八日東京で開催する予定のもとに準備を進めてまいったのでございます。しかし、御案内のような局面を迎えておりますので、この時期に開催すべきかどうかということにつきまして、韓国側とも話し合いをいたしました結果、この時期は必ずしも開催に適当な時期でないという判断をいたしましたので、きょうの閣議で、とりあえずこれを延期いたしまして、総理の訪欧、訪ソ後、双方都合のよい時期、できるだけ早く開催しようじゃないかということで双方の意見が一致いたしたのでありまして、そのことを閣議に御報告申し上げて、御了承を得たわけでございます。この延期ということは、わが……

第71回国会 外務委員会 第33号(1973/08/29、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 国際商品協定を暫定的に適用した場合の報告の点を含めまして、当外務委員会における条約の審議に際して不行き届きの点がありましたことにつきましては、私どもといたしまして深く反省しておるところであります。ただいまの委員長の御発言の趣旨を体し今後遺漏なきを期してまいりたいと存じます。このため、国際商品協定についてその締結につき国会の御承認をお願いする際の協定の発効期限等についても十分連絡して国会の御審議に資することといたし、国会の御承認前のやむを得ざる事情による暫定的適用措置に関してはすみやかに当委員会に対し御報告いたす所存であります。

第71回国会 外務委員会 第34号(1973/09/07、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 本件は日韓両国にとりましてまことに不幸な事件でありまして、しかし事件が起こりました以上は、これに公正な解決をもたらさなければならぬと思います。そのためには、まず事件の真相を究明するということが第一の任務であろうと思うのであります。今日までそういう方向で努力をしてまいったわけでございまして、今後も努力を続けてまいって、解明された事実を踏まえて両国民が納得がいく、国際的にも納得がいく公正な解決というものをはかっていかなければならぬと考えております。政府の基本的な考え方はそういうことでございます。  その事件究明の過程におきまして、いま御指摘の人物が本件に関係しておる嫌疑が濃厚である……

第71回国会 外務委員会 第36号(1973/09/19、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 政府はベトナム民主共和国政府とパリにおきまして両国間に外交関係を設定するための交渉を行なってまいりましたことは、御高承のとおりでございますが、このほど、双方の間で実質的合意が見られた旨、先ほど私に対して御報告がありました。その結果、明後二十一日にも合意文書に署名を行なう予定でございます。  なお、合意の具体的な内容等につきましては、先方との申し合わせもございまして、同日正式に発表するまで公表しないことで御了承をいただきたいと思うのであります。  なお、本件が一部の新聞におきまして観測記事として掲載されましたこと、事重要な外交案件に関することでございまして、私どもといたしましてた……

第71回国会 外務委員会 第38号(1973/10/19、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 金大中事件につきましては、本委員会におきましてもたびたび明らかにいたしておりまするように、事態の真相を究明いたしまして、内外の納得のいく公正な解決をはかりたいというのがわが政府といたしましての基本的な方針でございまして、この方針は一貫してまいっておるつもりでございます。したがいまして、わが国の捜査当局におきましても、引き続き事態の究明が行なわれておるわけでございまするし、先方におかれてもそういう作業が進められておることと思うのでありまして、両国の協力によりまして事態が解明されて、公正な解決をはかりたいと考えておるわけでございます。  それから、日韓閣僚会議を開くかどうかという問……

第71回国会 外務委員会 第39号(1973/11/08、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 この種の国際的な刑事事件の事例とそれの処理の結果と今回の金大中事件の処理、始末の状況を比較いたしまして、私は決して甘いものであるとは考えておりませんが、これがたいへん上できであるとも考えておりません。国際刑事事件に伴う制約下におきまして、こういう措置で外交的な決着をつけざるを得なかったわけでございますので、そういった事情につきましては御理解をいただきたいと考えております。
【次の発言】 この事件が起こりまして間もなく、捜査当局の御要請を受けて韓国側にそういう要請をいたしてありまして、その要請はそのままスタンディングであると心得ております。

第71回国会 決算委員会 第2号(1973/02/13、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 昭和四十五年度外務省所管一般会計歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。  歳出予算現額は四百八十七億八千八百九十二万円余でありまして、支出済み歳出額は四百六十億六千八十二万円余、翌年度繰り越し額は十八億八千百三十七万円余、不用額は八億四千六百七十一万円余であります。  歳出予算現額の内訳は、歳出予算額四百四十四億四千六百二万円余、前年度繰り越し額十五億三千五百五十一万円余、予備費使用額、すなわちカンボジア難民救援費、パキスタン高潮災害救援費等に要した経費二十八億七百三十九万円余でありまして、前年度から繰り越したものの内訳は、各所新営関係費一億三千十三万円余、海外技……

第71回国会 決算委員会 第15号(1973/06/12、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 日本の海外経済援助につきまして、わが国として国力にふさわしい貢献をしなければならぬことは申すまでもないことでございますが、それではどういう基準を目標としてやってまいるかということにつきましては、国際的に見まして幾つかの道標が設定されておるわけでございます。一つは、UNCTADで取り上げられました御指摘のGNPの一%までは援助に回すべきであるということもその一つでございます。同時に、OECD等におきまして、先進国が協議いたしまして、こういう程度まで各国はその援助をやるにあたりまして心がけなければならないじゃないかというような道標もあるわけでございます。そういう国際的にきめられまし……

第71回国会 決算委員会 第24号(1973/09/11、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 昭和四十六年度外務省所管一般会計歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。  歳出予算現額は五百六十七億九千二百三万円余でありまして、支出済み歳出額は五百四十二億九百一万円余、翌年度繰り越し額は十五億六千八百四十二万円余、不用額は十億一千四百五十九万円余であります。  歳出予算現額の内訳は、歳出予算額五百二十四億七千五百十二万円余、前年度繰り越し額十八億八千百三十七万円余、予備費使用額、これは東パキスタン難民救援費、カンボジア難民救援費に要した経費でございますが、二十四億三千五百五十三万円余でありまして、前年度から繰り越したものの内訳は、海外技術協力実施委託費九億九千……

第71回国会 決算委員会 第25号(1973/09/19、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 できるだけ早く事態を究明いたしまして、それを踏まえて公正な解決をするという方針で鋭意努力いたしておるわけでございまして、凍結も中断もございません。
【次の発言】 いま申し上げましたように、凍結するという考え方は政府にないわけでございますが、いままでコミットいたしました件につきましてはそれを検討いたしまして、ローンアグリーメントというものをつくって、交換公文をつくり上げて、そして実行に移すという手順を踏んでまいるわけでございますので、そういう仕事はやめておくようにという指示をいたしておるわけじゃないわけでございまして、ルーチンの仕事といたしまして、各省におきましてはそういう仕事は……

第71回国会 決算委員会 第28号(1973/11/13、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 政府は、金大中氏の拉致事件に関連いたしまして、御指摘のように本件がわが国の主権の侵害になるかならないかという判断につきましては、この事件に韓国の公権力が働いておるかどうかということが判断のものさしになるものと心得ておるという趣旨の答弁を終始申し上げてまいったわけでございまして、その基準から申しまして、この事件に韓国の公権力が働かなかったときめておるわけでもございませんし、また、働いたときめておるわけでもないのでありまして断定できないという立場でおるわけでございます何となれば、わがほうの捜査当局はそのきめ手になる証拠を持っていないわけでございますし、韓国政府は公権力が働いていない……

第71回国会 大蔵委員会 第31号(1973/04/25、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 わが国としては、去年の九月、中国との間に国交の正常化をなし遂げまして、台湾という国を認める立場にないわけでございます。
【次の発言】 これはアジア開銀の問題であると存じます。アジア開銀におきましてこの問題が取り上げられておるというようには、まだ伺っておりません。同時に中華人民共和国が参加の意向を表明されておるとも聞いていないのであります。これを、そういう状態においてアジア開銀はどのように処置してまいるかということになるわけでございますが、わが国は有力な参加国の立場を持っておることは当然でございますので、もしそういう問題が出た場合におきましては、参加国の意向も十分たださなければな……

第71回国会 内閣委員会 第3号(1973/02/21、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 一月二十三日の安保協議委員会で合意を見ましたのは、いま大出委員御指摘の関東平野の問題と那覇周辺の問題でございました。しかし、その際の合意といたしましては、今後も引き続き米軍基地の整理縮小ということにつきましては協議を進めていこうということになっております。私もそう承知いたしておりますが、いま御指摘の岩国の件につきましては、まだ私事務当局から報告を受けていないのであります。
【次の発言】 基地の整理統合の問題でございますが、これは大出委員も御承知のとおり、沖繩のほうが若干内地よりも広い基地を持っておられるわけでございますので、関東平野もさることながら、沖繩の基地の整備という問題は……

第71回国会 内閣委員会 第4号(1973/02/22、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 ただいま議題となりました在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  この法律案におきましては、先般日中国交正常化に伴い、取り急ぎ政令により設置いたしておりました在中華人民共和国日本国大使館を法律に規定するとともに、在中華民国日本国大使館、在台北日本国総領事館及び在高雄日本国総領事館に関する部分を削除することといたしております。  次に、セイロンが昭和四十七年五月二十二日に国名をスリランカと変更したことに伴い、わがほうの大使館名を在スリランカ日本国大使館に改めるもの……

第71回国会 内閣委員会 第10号(1973/03/29、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 すでに政府からも申し上げ、いま大出委員からも御指摘がございましたとおり、在日米軍の区域、施設の使用につきましては、日米間に地位協定というものが結ばれておりまして、私ども、安保条約並びに関連取りきめの運用につきましては、この地位協定をもとといたしまして、その厳正な運用を通じて事態の処理に当たっておるわけでございます。  いま御指摘の佐世保におけるタンカーの爆発事件、チャーター船の火災が起きました。御指摘のとおりでございまして、たいへん不幸な事件が起きまして恐縮いたしておるのでございますが、事故が発生したのは米政府のチャーターしたピスカタクア船上で起こったことでございまして、地位協……

第71回国会 内閣委員会 第14号(1973/04/12、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 これは、たびたび本院におきまして御報告申し上げておりますように、締結交渉をしようという両国の合意はできておるわけでございます。それが第一の合意でございます。第二は、これから先の日中関係の安定のためにやろうという目的も双方で合意を見ておるわけでございますが、いつからやるかということにつきましては、また、どういう内容を具体的に盛り込むかということにつきましては、まだ相談はしていないのでございますが、両院の御決議の御趣旨もございますので、大使の交換も終えましたわけでございますので、外交ルートで今後先方と話し合って、双方の都合のいい時期に取りかかりたいものと考えております。

第71回国会 内閣委員会 第16号(1973/04/17、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 仰せのように、廖承志氏の今回の訪日は民間の各団体の御招請によることと承知しております。しかしながら、同氏の立場、役割り等にかんがみまして、政府としても非礼にならないように処置したいと思っておりまして、私は明朝お目にかかりますが、個々の事務的案件につきましては、外交ルートを通じまして処理すべきものと思いますけれども、日中間は目下相互理解を深めてまいらなければならぬ段階と心得ておりますので、率直に相互理解を深めるようにお話し合いをいたしたいと考えております。
【次の発言】 御指摘の実務協定を逐次やってまいらなければならないわけでございますが、それを円滑にやってまいる上におきましては……

第71回国会 内閣委員会 第49号(1973/08/31、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 問題の拉致事件は、日本の法域で起こった事件でございます。したがって日本政府といたしましては、この捜査を通じて真相を究明することが第一の任務であろうと思います。それが解明されないとこの事態をどう収拾するかの方針が立たないわけでございます。わが国の捜査御当局といたしましては、解明にあたりまして、重要な参考人である金大中氏等の再来日を強く求められておるわけでございます。外務省といたしましては、そのまま韓国政府にその意向を伝えまして、協力方を要請し続けておるわけでございます。  申すまでもなく、本件はわが国の公安上の大きな問題であるばかりでなく、日韓関係にとりましてもゆゆしい問題である……

第71回国会 内閣委員会 第54号(1973/11/21、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 いま政府委員からお答え申し上げましたとおり、二四二号安保理決議なるものの解釈をめぐっていろいろな論議がございますこと、御指摘のとおりであります。  それで、わが国は二四二号を支持するということは終始一貫主張し、国連等における行動においても、そういう立場をとってまいったわけでございますが、いま大出委員が御指摘のように、一九六七年の六日戦争による占領地域からの全面的撤退というように、わが国の態度を明確にすべきでないかという見解も内外にございまして、いま仰せのようなラインに沿いまして、政府部内でせっかく検討をいたしておりまして、近く明らかにいたしたいと考えております。

第71回国会 法務委員会 第40号(1973/07/04、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 戦前わが国のおかしたあやまちにつきましての御指摘でございまして、お返しすることばもございません。私どもは、深い反省の上に立ちまして、戦後新しい民主的な日本を国の内外にわたりまして実践してまいって、国の内外にわたりまして理解と信頼をかちえる国にならなければならぬと考えておるわけでございまして、今日私どもがとっておりまする外交政策は厘毫も人種差別という色彩を持っていないと私は確信しておるわけでございます。過去のつめあとというものをひしひし身に感じるだけに、より深い反省をもちまして戦後の経営に当たらなければならぬと考え、そのように微力ながらつとめておる次第でございます。  いま国士舘……

第71回国会 予算委員会 第3号(1973/02/01、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 外交の問題でございますので、私からとりあえず答弁さしていただきます。  ベトナムの戦争につきまして政府は当事国でないということはたびたび申し上げたとおりでございます。そして政府が申し上げておりますことは、アメリカの介入は国連憲章五十一条に基づく集団自衛権の行使であるとアメリカが申しておるということ、アメリカがそう言っておるということを日本政府が言っておるまでのことでございまして、私ども当事国でないものがこの戦争につきましてとやかく裁判をする立場にないと思うのであります。
【次の発言】 お答えいたします。  日本とアメリカの間には、北山委員御承知のように、安保条約という約束がある……

第71回国会 予算委員会 第4号(1973/02/02、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 仰せのとおり、今度の和平取りきめの構造は、御指摘のとおりでございます。そのように政府は理解いたしております。  その前提に立ちまして私どもは、南ベトナム政府とは外交関係を現に持っておりまするし、今後も続けてまいるつもりでございます。北に政権がありますことは承知いたしておりますが、北との間におきましては、近い機会に接触を持ちまして、日本との間のもろもろの問題についての意見の交換をいたし、将来この政権に対してどういう取り組み方をするか考えてまいりたいと思っております。この協定の中にうたわれておる解放勢力の存在は、隠すべくもないと思うのでありまするけれども、この勢力との接触は考えてお……

第71回国会 予算委員会 第5号(1973/02/03、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 そういう覚えはございません。
【次の発言】 私が台湾条項――台湾条項というのは安保条約にありませんけれども、極東条項ということでございましょうが、そういうことの削除というような大それたことを申し上げたことは、国の内外を通じて全然ございません。
【次の発言】 政府がたびたび申し上げておりますように、安保条約並びにその関連いたしました取りきめは、一切変えるつもりはないということを申し上げてまいりましたことは、小平さん御承知のとおりです。この中には当然のこととして、その一つの柱になっておりまする極東条項というものも、改廃する意図のないということを証明いたしておるわけでございまして、残……

第71回国会 予算委員会 第6号(1973/02/05、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 革新市長会の御主張に対しましては、先般政府のほうで御回答を申し上げてございます。すなわち、地位協定につきましては、諸外国の例に徴しましても特に不都合があるとは考えていないという考え方でございます。いま御指摘のNATOの例でございますけれども、なるほどボン協定の五十三条に関する議定書第六項には、施設への立ち入りを含む援助が派遣国軍隊からドイツ当局に与えられるとございますけれども、同項は、さらにただし書きにおきまして「いかなる場合にも、軍事上の安全を考慮することを条件とする。」と規定されております。したがって、施設への立ち入りは、わが国の場合と実質的には同様、実体的には同様だと私ど……

第71回国会 予算委員会 第7号(1973/02/06、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 そういう覚えがあります。
【次の発言】 過去におきまして政府のいろいろの言明がございましたが、それと私が今国会を通じまして申し上げたことと、別に矛盾をしているものとは思いません。
【次の発言】 日本政府としては、そういう自主的な話し合いの機運が盛り上がって、南北がテーブルを囲んで自主的な、しかも平和的な統一への話し合いを始めたということを高く評価し、かつこれを歓迎いたしております。
【次の発言】 私どもが取り結んでおります安保条約におきましては、極東の平和と安全に寄与する場合に米軍に基地の使用を認めるわけでございまして、問題の事案が出てまいりました場合に、それがその趣旨に沿って……

第71回国会 予算委員会 第8号(1973/02/07、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 日本の自衛力は日本の憲法の制約のもと、最小必要限度のものを考えておるわけでございまして、国際的な軍縮という問題を考える場合におきましても、いま政府のとっておる防衛力に対する態度は特にその精神に背反するものとは私ども考えておりません。
【次の発言】 国際的に軍縮が問われておる現状に照らしまして、日本の現在の防衛力の内容、水準というものは、その精神から申しまして特に関わるべき性質のものではないという理解を持つております。
【次の発言】 どういう国際的取りきめが将来できますか、さだかに展望はきかないわけでございますが、もしそういうものがかりに出た場合におきましては、その内容をよく検討……

第71回国会 予算委員会 第11号(1973/02/12、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 ただいま御質疑のございましたインドシナの戦乱に伴いまして行くえ不明になっておりまする邦人は七名でございまして、全部カンボジア地域にかかるものであると承知しております。
【次の発言】 ただいままで政府がやりましたことは、まず第一に、カンボジア大使館からカンボジア政府に対しまして邦人の捜索、情報提供を常時要請してまいりました。今回の和平協定成立に伴いまして、カンボジア大使館より同国政府に対して、あらためて行くえ不明邦人のリストをお渡しして、捜索協力について再度懇請いたしましたところ、先方の政府側から、最大の協力を惜しまない旨の約束がございました。それが第一でございます。  第二は、……

第71回国会 予算委員会 第12号(1973/02/13、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 先ほど来、地位協定等基地の現実のあり方につきましての究明がなされたのでありますが、私ども基地周辺の公共の安全を考えまして、人口の密集地帯、社会的経済的に非常に緊張を呼んでおる地帯における基地は、できるだけ整理、縮小の方向で進めておりますことは、御理解をいただきたいと思うのでございます。  その一環として、いま御指摘の那覇空港を完全に返還を求め、那覇周辺というものから米軍施設をほかに移すということにつきまして、沖繩協定の交渉の道程におきましても交渉を続けてまいったわけでございます。その後いろいろ地元側ともお話し合いの結果、当初考えておりました計画は、必ずしも沖繩側にとりまして適切……

第71回国会 予算委員会 第14号(1973/02/21、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 通貨外交は、御案内のように、各国とも大蔵省中心に行なわれておるわけでございます。私どもは、大蔵省と協力いたしまして情報の収集に努力いたしたわけでございますけれども、御指摘のような不明な結果になりましたことは、まことに残念でございます。通貨問題自体が非常に秘密性をとうとぶものでございますし、いま総理からお話がありましたように、前のスミソニアンの合意がありまして一年そこそこでございましたし、その間、貿易収支のアンバランスを改善するというところに力点が置かれておりました経緯もありまして、こんなに早くドルが率先して切り下げを断行するという予想はつかなかった。これは、何と御指摘を受けまし……

第71回国会 予算委員会 第16号(1973/02/26、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 一九五六年に国交が復活いたしまして以来、日ソ間の理解が進み、経済その他の関係もだんだん濃密になりましたことはたいへん御同慶にたえないのであります。そういった関係をより安定した基礎の上に置くために、いま御指摘の平和条約を締結するということは、われわれにとってもきわめて望ましいことであると考えております。ソ連側におきましても、日ソ平和条約の締結ということについては変わらない熱意を持たれております。  したがって、この問題につきましては、去年の十月、私が訪ソしたときに第一回の交渉をいたしたわけでございまして、ことし第二回の交渉をモスクワで持つというところまで合意を見ておるわけでござい……

第71回国会 予算委員会 第17号(1973/02/27、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 当委員を通じまして申し上げてございますとおり、この間成立しましたパリ協定を軸にいたしまして、それを念頭に置きまして私どものインドシナ政策を考えてまいるという方針に変わりはございません。
【次の発言】 御指摘の点は、新聞紙上を通じまして、米国がラオス政府の要請にこたえて敢行したことであるというように承知いたしておりますが、それ以上の実態は私どもに明らかでございませんので、これについての判断というものにつきましては、いまの段階で差し控えたいと思います。
【次の発言】 アメリカはもとより協定の当事者でございまして、協定の精神、文言につきましては責任を持たれておる国であると承知しており……

第71回国会 予算委員会 第19号(1973/03/01、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 今回のベトナム和平に伴う国際会議に日本が招請を受けなかったことにつきまして、日本国民が何かしら割り切れない感情を持たれているに違いないというお話でございまして、私も御発言の趣旨はよく理解できるわけでございます。けれども、この国際会議の構成をごらんいただきますと、まず当事国四国が入っております。これは当然のこととして、それに加えて国連における常任安保理事国が入っておりますが、そのうち米国が当事国の側に入っておりますから、米国を除いて四国、それから和平取りきめの停戦監視委員会のメンバー国が四国、それに国連の事務総長を加えて十三名の構成になっておるわけでございます。この構成からいいま……

第71回国会 予算委員会 第22号(1973/03/12、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 仰せのとおりの考え方で、アジア外交、とりわけインドシナ外交を進めてまいらなければならぬと思っております。
【次の発言】 パリの国際会議は、辻原さんも御案内のように、パリ協定にうたわれた国際会議でございまして、パリ協定に盛り込まれたものを保障する任務を持ったものでございまして、そういう任務から考えまして、十三名が代表として選ばれたわけでございまして、その構成から見まして、わが国に招請がないことはよく理解できると考えております。  第二の、それではこの国際会議をめぐりまして、関係国と協議を遂げたことがあるかというお尋ねでございますが、関係国と情報の交換をいたしたことはございますが、……

第71回国会 予算委員会 第23号(1973/03/13、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 生糸につきまして、便益関税を認めました。
【次の発言】 政府はすでに署名を終えておるわけでございまして、国会の批准を待っているわけでございまして、私どもといたしましては、国会の十分な審議を経て、なるべく早く御批准をいただくことを期待いたしております。
【次の発言】 いま、与党との間にその調整を急いでいるわけでございます。
【次の発言】 さようでございます。
【次の発言】 岩国、三沢の問題をお取り上げいただきまして、その問題の処理は、私といたしましては、基本的に地位協定を踏みはずすようなことがないようにやらなければならないという私の信念を吐露したものでございます。従来の日米間の折……

第71回国会 予算委員会 第24号(1973/03/30、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 外務次官は、御案内のように、土曜日を除く毎日記者会見をいたしております。で、この記者会見の席におきまして、法務大臣の御発言というものを、自分としてこのように理解しておるという発言があったわけでございまして、私は、それを詳細に吟味いたしました。法眼君は有能、忠実な行政官でございまして、私も深く信頼いたしておりますが、この発言の内容につきまして、一部、法眼君の主観的憶測というような部分が見られましたので、それの訂正を命じたわけでございます。同時に行政府におきまして、立法府の意思を曲げたりするようなことがあってはならないわけでございますので、言動につきましては厳重に注意をいたした次第……


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第72回国会(1973/12/01〜1974/06/03)

第72回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号(1973/12/20、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 今度の内閣改造にあたりまして引き続き外務大臣をやることになりましたので、また皆さんよろしく御鞭撻と御支持をお願いいたしたいと思います。  いまお尋ねの件でございますが、領土問題と安全操業問題では全然別問題でございます。安全操業の問題は領土問題が本ぎまりになるまでの暫定的な措置としてわがほうから提案いたしてありまして、領土問題という本質問題に触れることなく年々歳々不幸なトラブルが起きておりますので、領土問題及び領海に関する双方の基本的な立場をそこなうことなく何らかの措置を講ずる必要があるのではないかという立場に立ちまして交渉をいたしたわけでございます。その結果、漁業の長期安定化の……

第72回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号(1974/02/07、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 外務省の所管事項につきまして、その概略を御説明いたします。  まず、北方領土問題につきまして、政府の所信を申し述べたいと思います。  わが国とソ連邦との関係は近年幅広い分野におきまして着実な進展を見せており、昨年十月の田中総理大臣のソ連邦訪問により、さらに一そうの発展のための素地が築かれるに至っております。しかしながら日ソ間に真の善隣友好関係を樹立するためには北方領土問題の解決が必須であることは申すまでもありません。日ソ国交回復後十七年を経た今日におきましても、いまだ日ソ間に平和条約が締結されていないという事実を政府としてはきわめて遺憾に考えておるものであります。  田中総理は……

第72回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第5号(1974/02/26、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 在日米軍の使用いたします施設、区域の整理統合の問題は、一面安保条約との関連がございます。返す相手は、整理統合する主体はアメリカ軍でございますが、安保条約はわが国の安全と極東の安全を保つために米軍が在沖米軍基地を使用することになっておるわけでございます。すなわち、米軍といたしまして米軍の機能をそこねるということについては重大な関心を持つことは当然だと思うのでございます。したがって、整理統合をはかり、自余を返還してもらうにつきまして米側と交渉して合意に達しなければならぬ以上、米側の意向についてわれわれは理解を示さなければならぬことはわれわれの立場上やむを得ないことと思うのであります……

第72回国会 外務委員会 第1号(1973/12/12、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 先般の内閣の改造にあたりまして、引き続き外務大臣の職を続けさしていただくことになりました。  外交がたいへんむずかしい局面を迎えておるわけでございまして、微力でございますが、全力をあげて時局に対処しなければならぬと思っております。各位におかれまして十分御鞭撻と御指導をお願い申し上げたいと思います。  また、かねて当委員会から外務省に対しまして数々の御注意をいただいておりますことにつきましても、十分意を用いて遺漏のないように配慮する決意でございます。今後よろしく御指導、御鞭撻のほどをお願い申し上げます。(拍手)

第72回国会 外務委員会 第3号(1973/12/18、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 仰せの趣旨はよく私ども理解できるところでございます。政府としてなすべき非常に大事な仕事であると承知いたしております。したがいまして、関係国はもとよりでございますけれども、国際機関その他に対しましても、打つべき手を遅滞なく打ちまして、可能な限り努力を続けてまいったわけでございますけれども、今後も一そう力をいたしまして、御期待にこたえなければならぬと考えております。
【次の発言】 この条約を署名した際の政府声明におきまして指摘されました諸点につきましては、署名当時に比較いたしまして相当な改善が認められる状況にあると思います。特にわが国が重視いたしました原子力の平和利用における他の締……

第72回国会 外務委員会 第5号(1974/02/20、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 天皇陛下の御訪米とニクソン大統領の訪日問題に関するワシントンにおける私の記者会見の経緯と、これに対して政府のとりました措置につきまして御報告を申し上げます。  数年来おりに触れてニクソン大統領より希望が伝えられておりました天皇、皇后両陛下の御訪米につきましては、昨年夏、田中総理訪米の際のニクソン大統領との会談におきまして、日米共同声明第十七項にありますように、ニクソン大統領より、両陛下の御訪米に対する以前よりの招待を再確認し、御訪米が近い将来日米双方にとって都合のよい時期に実現するようにとの希望が表明されました。  また、田中総理より、ニクソン大統領御夫妻の訪日に対する日本国政……

第72回国会 外務委員会 第6号(1974/02/22、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 ただいま議題となりました渡り鳥及び絶滅のおそれのある鳥類並びにその生息環境の保護に関する日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間の条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案の理由を御説明いたします。  政府は、ソ連との間に渡り鳥及び絶滅のおそれのある鳥類並びにその生息環境の保護に関する条約を締結するため、かねてソ連側と話し合いを進めてきました結果、昨年十月十日にモスクワにおいて、日本側本大臣とソ連側グロムイコ外務大臣との間でこの条約に署名を行なった次第であります。  この条約は、前文、本文九カ条及び附表からなっており、そのおもなる内容は、次のとおりであります……

第72回国会 外務委員会 第7号(1974/02/27、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 わが国は外国の理解と信頼の中で生きていかなければならぬわけでございますので、繁栄を一人占めするわけにもまいりませんが、同時にわが国が困難に直面した場合に、外国の理解と協力を得て克服をしていく方途を探らなければならぬことも当然だと思います。したがいまして、経済協力の問題は、わが国の国是といたしまして非常に大切な柱の一つであると心得ております。これをやってまいる上におきましては、第一にまず世間並みのことを考えなければならぬ。したがって、国際機関等で援助の額、それから援助の条件につきまして一つの目標を設定すると同時に、各援助国の相互の比較を通じて援助の額の増額あるいは条件の緩和等につ……

第72回国会 外務委員会 第8号(1974/03/04、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 政府としてはそういう方針で目下与党との間の調整を急いでおるわけでございます。
【次の発言】 大陸だなの境界の問題につきましては、各国それぞれの考え方がございまして、たとえ友好国の間におきましても見解の相違というものはあり得ると思うわけでございまして、そういう見解の相違がありましても、それが直ちに友好関係をそこなうというようには私は考えていないわけでございます。しかしながら問題は、内容につきまして関係国、関心を持っておる向きに十分説明をいたしまして、わがほうの考えておるところについて十分な理解を得ておく努力は精一ぱいやらなければならぬわけでございまして、そういうことにつきましては……

第72回国会 外務委員会 第10号(1974/03/08、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 いま永末委員が言われたことに対しまして、私も同感でございまして、そういう反省と理解の上に立ちまして独立パプア・ニューギニアとわが国との関係を取り結んでまいらなければならぬと思っております。日豪閣僚会議におきましても、豪州閣僚と席を並べてパプア・ニューギニアの指導者も参加いたしておったわけでございますが、わが国との関係を取り結ぶにあたりまして、われわれといたしましては、独立したからといってすぐ――豪州がいままでわが国といろんな深い関係を持ってまいりました経緯もございますので、豪州との関係も十分考えながら、摩擦を起こさないように考えなければなりませんし、あなたの言われる太平洋圏とい……

第72回国会 外務委員会 第13号(1974/03/22、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 ただいま議題となりました日本国と中華人民共和国との間の貿易に関する協定の締結について承認を求めるの件につきまして提案の理由を御説明いたします。  政府は、わが国と中華人民共和国との間に貿易に関する協定を締結するため昭和四十八年六月以来東京及び北京で交渉を行ないました結果、本年一月五日に北京におきまして、わがほう本大臣と先方姫鵬飛外交部長との間でこの協定の署名が行なわれた次第であります。  この協定は、十カ条からなり、関税、内国税その他の課徴金、一時的輸入品、第三国向け通過運送、支払い・送金等に関する事項につき相互に最恵国待遇を与えることとしているほか、支払い通貨、貿易が平等互恵……

第72回国会 外務委員会 第14号(1974/03/27、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 私は、米ソ貿易が伸び、独ソ貿易が伸びるということはたいへんけっこうなことだと思っております。東西間の貿易がふえてまいるということは歓迎すべきことと思うのであります貿易はいわば平和のミッションでありまして、これが拡大してまいりますことは、世界の安定にとりまして歓迎すべきことと思うのであります。  第二に、しかしこの米ソ両国に比べまして、わが国の貿易が停滞ぎみにありはしないかという御指摘でございますが、いま欧亜局長からも御説明申し上げましたように、わが国自身の対ソ貿易は着実な前進を見ておるわけでございまして、ただ、米ソに比べまして伸び率が少ないということ、あるいは片貿易に片寄ってい……

第72回国会 外務委員会 第15号(1974/03/28、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 日中共同声明は、一つには日中間にありました暗い過去を清算することが第一の任務でございます。第二には、これから将来にわたって真の友好関係を樹立していくという二つの任務を持っておるものと私は了解いたしておるわけでございます。  いま堂森さんが触れられましたわが国の反省は、その暗い過去の上に加えられた反省でございます。われわれはその上に立ちまして、これから長きにわたって両国の友好親善の関係をわれわれの努力で築いていかなければならぬと考えておるわけでございまして、過去一年半にわたりまして、われわれはまずこの精神を体しまして両国の間に十分の理解を持って永続的な信頼関係を築いていく努力を積……

第72回国会 外務委員会 第16号(1974/04/04、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 先々週の金曜日にわがほうの代表団が北京入りをいたしましてから、すでに十日余りたったわけでございます。その間、日中航空協定並びにそれに関連した問題につきまして先方との意見の詰めをいたしておるわけでございますが、ただいまの段階におきまして、いつごろまとまるであろうかという展望を申し上げるまでにはまだ至っておりません。また、その内容につきましては、たびたび恐縮でございますけれども、交渉中の案件でございますので、内容を御披露申し上げることはしばらく御遠慮させていただきたいと思うのであります。  ただ、私どもといたしまして、今国会の会期もあることでございますので、この国会において協定の御……

第72回国会 外務委員会 第17号(1974/04/05、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 ただいま議題となりました民間航空の安全に対する不法な行為の防止に関する条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  この条約は、国際民間航空機関の主催のもとに一九七一年九月モントリオールで作成されたものであります。その内容は、航空機の破壊行為等を犯罪と定め、これらの犯罪行為につき重い刑罰を科し得るようにすることを約束し、犯罪行為が行なわれた国、航空機の登録国、犯人の所在国等の関係国による裁判権の設定義務について規定するとともに、各締約国は、犯人を関係国に引き渡すか、または自国の権限のある当局に事件を付託すべきこと等について規定するものであります……

第72回国会 外務委員会 第18号(1974/04/08、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 問題の取り上げ方が、機構は簡素であることが望ましいという観点から申しますと、河上さんがおっしゃることよく理解できますけれども、われわれといたしましては、事業団をせっかくつくりまして、その任務を十分に果たしてまいらなければいけないわけでございますので、その趣旨から申しまして、今度の事業団は多くの機構を統合いたしまして一つの仕組みにまとめ上げたわけでございます。したがって、仕事が非常に多岐にわたっておりますので、その分担を責任を持ってしていただく意味におきまして、十二名以内というのはやむを得ない数字ではなかったかと私は思うのであります。  しかし、本来機構が簡素で、しかも活動は活発……

第72回国会 外務委員会 第20号(1974/04/24、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 政府といたしましては、人権関係条約につきましては早急に検討を終え、その批准加入が望ましいと認められるものについて国内法の整備等準備を促進し、可能なものから積極的に批准加入する方針であり、まず人種差別撤廃条約について早急に締結のための準備を取り進めたいと考えております。

第72回国会 外務委員会 第21号(1974/04/27、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 ただいま議題となりました日本国と中華人民共和国との間の航空運送協定の締結について承認を求めるの件につきまして提案の理由を御説明いたします。  わが国は、昭和四十七年九月の日中国交正常化以後、日中両国間の各種実務協定締結のための準備を進めてまいりました。そのうち、航空に関する協定につきましては、昭和四十八年三月以来、中華人民共和国政府との間で協定締結のための交渉を行なってまいりましたところ、本年四月に至り案文について最終的に合意を見ましたので、昭和四十九年四月二十日に北京で協定の署名を行ないました。  この協定は、両国の指定航空企業が特定の路線において航空業務を運営する権利の相互……

第72回国会 外務委員会 第23号(1974/05/08、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 かねてニューヨークにあります日米協会から、再々にわたりまして、総会に出席の上、講演をするようにという依頼を受けておったわけでございます。日米関係に深い関心と協力を続けていただいておるそうそうたるメンバー各位の強い要請でもございますので、事情が許すならば、日本の外相といたしまして、その御要請を受けるべきでないかと考えておったわけでございます。準備の都合もございまして、二カ月ほど前に会員に周知する必要もあるということでございまして、私といたしましては、国会がその段階で終了いたしておりますことを祈念しながら、内閣の御了解を得て承諾いたしたのでございます。  その機会に、日米間の間断な……

第72回国会 外務委員会 第24号(1974/05/10、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 私は、大きな前提といたしまして、外交と内政は一体でなければならぬと思っておるのです。外交をやってまいる上におきまして、政府全体はもとよりでございますけれども、国民全体のできれば祝福を受けてやりたいわけでございますが、それがたいへんむずかしいといたしましても、極力その理解と支援を得てやらなければ効果があがらぬわけでございまして、あらゆる対外的なわが国の外交を進めてまいる上におきまして、各省の全幅的な協力をどのように取りまとめてまいるか、各省の持てる力、経験、それを十分外交に生かすようにしなければならぬわけでございますので、外務省がいつも出しゃばりばかりしておるということは決して私……

第72回国会 外務委員会 第25号(1974/05/15、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 日本とECとの間で一般的な宣言とか取りきめとかいうようなものは考えていないわけでございまして、それぞれ具体的な問題が出てまいった場合に、ECと日本の間で取りきめの必要がある場合にわれわれは検討しなければなりませんし、あるいはマルチの場を通じまして、ECと日本が協力し合うという場合もあり得ようかと思いますけれども、ECと日本だけに適用される一般的な取りきめ、宣言というようなものは考えておりません。
【次の発言】 アメリカとヨーロッパの間でもう一度協力関係というようなものを締め直す意味で宣言を考えられて交渉を持たれておったことは承知いたしております。一つはNATOとの関係において、……

第72回国会 外務委員会 第26号(1974/05/17、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 容疑事実を詳細に承知いたしたいということで、照会をいたしておるところでございまするし、いまお話がありましたように、弁護士をつけまして、本人との面会もお願いできておる段階でございまして、私といたしましては今後の推移を見ながら、なすべきことはしていかなければならぬと思っております。けれどもいまどういうことをやる予定であるかということを申し上げるには至っていないわけでございます。当初申し上げましたように、早期の解決という方針はくずしておりませんし、本人に対する人道的な取り扱いにつきましての配慮につきましては、周到な配慮を先方に要請いたしておるわけでございまするし、本件がこじれるという……

第72回国会 外務委員会 第28号(1974/05/24、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 インドがニュークリアポテンシャルとして核開発能力を持っている国であることはわれわれも承知しておったのでございますけれども、地下実験をやられたということに対しましては、いろいろな意味におきましてたいへん残念なことであると考えております。内政上、外政上、インドといたしましてはいろいろな考えがあったと思いますけれども、わが国の立場から申しましてたいへん遺憾であると申し上げるほかないと思います。仰せのように軍事目的、平和目的、限界が必ずしもさだかでないという懸念もございますけれども、せめて平和目的に徹せられることを心から願っております。

第72回国会 商工委員会 第8号(1973/12/17、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 本件につきましては、通産省のほうから御相談がございまして、外務省でいま検討中でありまして、結論を出すにつきましては、総理大臣の御意見を聞いた上でいたしたいと考えておりますが、まだ総理大臣に上げておりません。
【次の発言】 産油国の資源につきましては、産油国が主権を持っているわけでございまして、どのように処理してまいりますか、本来原則として、これは産油国の主権に属することであると思います。将来、この問題はそういうことを軸にして考えられてしかるべきものと思うのでございます。  問題は、今日までのことでございまするが、産油国の資源が外国資本が入りまして開発されておりまして、リビアにつ……

第72回国会 内閣委員会 第7号(1974/02/22、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 ただいま議題となりました在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  この法律案におきましては、先般わが国とベトナム民主共和国及びドイツ民主共和国との間の外交関係の設定に伴い、取り急ぎ政令により設置いたしておりました在ベトナム民主共和国及び在ドイツ民主共和国の各日本国大使館を法律に規定するとともに、所要の規定の整備を行なうことといたしております。  また、昨年十二月に自治を達成しましたパプア・ニューギニアの首府ポート・モレスビーに総領事館を新設し、同館に勤務する……

第72回国会 内閣委員会 第10号(1974/03/05、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 アジアの状況は、御案内のように、一方において緊張の緩和が定着をしつつあると見られる部面もございますけれども、底流におきまして、依然として不安定の状況を脱却し得ない、非常に微妙な状況であることは、大出さんも御案内のとおりであります。  したがって、アジア外交の展開というものにつきましては、私ども非常に細心、周到な配慮が必要であると考えておるわけでございます。  それから、朝鮮半島におきましても、あるいはインドシナ半島におきましても――朝鮮半島には、二つの政権が対話を持っておるといっても、対立状況にある対話でございまして、実のある成果をまだ生んでいないという状況でございます。 イン……

第72回国会 内閣委員会 第17号(1974/04/02、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 外務省の姿勢、勤務体制についての言及がございましたが、外務省といたしまして、各員緊張いたしまして仕事の処理に当たっているわけでございますけれども、その間、不注意のために若干のミスをおかしたということは、たいへん申しわけなく存じております。絶えざる緊張の中でミステークのないように、私はじめ全員戒めてまいるように心がけておる次第でございます。  第二に、国際情勢がたいへんむずかしい局面を迎えておりまして、外交案件の質も非常にむずかしくなったばかりでなく、分量もたいへん多くなってまいりまして、限られた陣容でこなしてまいるには、手に負えないほどの問題をになっておりますことは、上原さんも……

第72回国会 内閣委員会 第25号(1974/04/26、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 わが国歴代の政府は、中国は一つであるという立場を終始堅持してまいりました。すなわち中国は二つではない、あるいは一つの中国と一つの台湾でもない、中国は一つであるという立場を終始貫いてまいったわけでございます。そういう立場、これは政治的立場でございますが、それが一昨年の共同声明発出にあたりまして、具体的にどのようにあらわれてまいったかというと、共同声明第三項にうたわれておるとおりの立場を内外に表明し、日中両国もこれを確認いたしたわけでございます。  この立場は、一事務官の国会答弁で変えられるべき性質のものではないのであります。私ども、この立場を釐毫もおかすことのないようにやってまい……

第72回国会 内閣委員会 第26号(1974/05/07、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 いまの御質疑を伺っておりますと、瀬長さんの懸念される点もよく理解できます。飲料水のことでございますし、人の生命にかかわることでございますので、水質を安全に保つということが、絶対の要件であることは、あなたの御指摘のとおりでございます。そしてまた、多目的ダムとはいえ、そこを各種の演習に使うことが、適切な措置であると私は考えません。  ただ、しかしながら、あの演習地を開放してもらって、民生に役立てるということが、すべてのことの出発でございますが、米軍にあの土地を開放をさせる場合におきまして、米軍側の軍事的な必要を、ある程度満足させる必要が考えられたということについても、全然理解できな……

第72回国会 予算委員会 第2号(1973/12/06、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 中東政策につきまして、日本とアメリカの間に相違が見られるということは、御指摘のとおりでございまして、十一月二十二日の日本政府の声明に対しまして、アメリカ政府は、遺憾である、しかしながら、日本の立場は理解できるという意思の表明を行なったと伺っております。それぞれの国はそれぞれの事情があるわけでございまして、外交的手法におきまして必ずしも日米間に軌を一にしない面があってもふしぎではないと思います。ただ、日米間に、こうしたことのために無用な摩擦が起きたり、信頼をそこねるというようなことがあってはならないことと思うのでありまして、そういう点につきましては、日米両国とも十分気をつけておる……

第72回国会 予算委員会 第3号(1973/12/07、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 在日米軍の油の使用量は、本年の一月―八月の八カ月におきまして五十五万トンと承知いたしております。政府が石油緊急対策をとることになりました段階におきまして、米側に問題を提起いたしたのでございます。米側といたしまして、わが国の事態につきまして理解を示し、すでに節減措置をとられておるやに承知いたしておりますが、事態は、仰せのように深刻な事態でございまして、引き続き日米間でこの問題について調整を進めておるわけでございます。  ただいまの段階で申し上げられますことは、米側として十分理解ある態度でこの問題に取り組んでおりますということは申し上げられると思います。

第72回国会 予算委員会 第4号(1973/12/08、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 金大中事件がわが国の主権を侵害したものであるかどうかという点につきましては、侵害したともしないともまだ断定できない状態にございます。わがほうできめ手になる証拠をつかむに至っておりません。韓国側におきましても調査が進められておると承知いたしております。  金大中氏の自由の問題でございますが、この件につきましては、韓国政府におきまして、同氏の出国の自由も含めて、市民としての自由が回復されたということを声明いたしておりまして、それがどのように実行されてまいるか注視いたしておる段階でございます。
【次の発言】 そのように私は承知しています。

第72回国会 予算委員会 第5号(1973/12/10、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 中東外交は、一応石油関係とは別な問題でございまして、中近東諸国とわが国との間の友好親善関係を長きにわたって築いていかなければならない悠久の課題であるわけでございます。その題意に沿いまして、いま不幸にして起こっておりまする中東紛争解決に対して、わが国としてどういう立場をとるかということにつきまして十一月二十二日に政府の声明を出したわけでございまして、この題意に沿いまして、今後事態の推移に応じて、わが国としてなすべきことをなしていかなければならぬと考えております。  第二に、石油の問題、仰せのように非常に切実な問題であることは、山田さんのおっしゃるとおりでございます。石油の危機の問……

第72回国会 予算委員会 第7号(1974/01/28、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 石油問題は、一つの国あるいは一部の国だけで解決ができるような問題でございませんことは、御案内のとおりでございまして、国際協力を必要とする、とりわけ産油国側、消費国側の協力のもとで解決をはかってまいらなければならぬということは、申すまでもないことでございます。アメリカにおきまして、主要な石油消費国の参集を求めて、この問題について消費国側の意向を聞きたいという要請がございました。具体的な議題につきましてまだ通報に接しておりません力集まる国は米国、カナダ、英国、ドイツ、オランダ、イタリア等でございまして、フランスはまだ態度を表明いたしていないと聞いております。日本といたしましては、国……

第72回国会 予算委員会 第8号(1974/01/29、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 国旗の尊厳に関連しての御質問でございますが、塚本書記長が言われるとおりだと思います。こういう問題はけじめをつけた処置を講ずべきものと私も心得ます。したがいまして、日本政府といたしましては、須之部大使が先方に正式に抗議をいたしました。それにこたえまして、先ほど総理からお話がございましたように、マリク外相が大使館を訪れて陳謝の意を表明されたわけでございます。  私どもこの際、どういう措置を講ずべきかということをいろいろ検討いたしたのでございまするが、たまたま総理大臣が現地におられたわけでございまするし、その後最高首脳の間に、本件についての先方からの深甚な陳謝の意思の表明もありました……

第72回国会 予算委員会 第9号(1974/02/01、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 辻原さんに御理解をいただいておきたいのは、いま外務、運輸両省案の形で与党に御検討をいただいておるのは、航空協定自体ではないのであります。航空協定は、日中間の国家間の協定でございまして、それは遠からず交渉を軌道に乗せなければならぬ手はずになっておるわけでございますが、台湾との間における日台航空路線を、正常化のあとの状態におきまして、それとの関連におきまして、どう維持してまいるかということでございまして、これは、その問題についていま検討をいたしておるということでございまして、このことは行政権の立場でやらしていただくことでございまして、航空協定自体は、国会の御審議をいただかなければな……

第72回国会 予算委員会 第10号(1974/02/02、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 本委員会でもすでに御答弁申し上げましたとおり、今日の石油問題の解決という問題は、国際的な協力にまたなければならないことは申すまでもないわけでございます。同時に、産油国、消費国の間に対立があるという姿においては、真の解決が期待できないことも当然であるわけでございます。  しかるところ、こういう段階におきまして、アメリカ政府におかれて、主要消費国の外相レベル会議というものを御提唱になったわけでございまして、日本政府といたしましては、石油問題の解決ということにおいてこの会議が国際協力の場になるように、そして産油国と消費国との協調の第一歩になるようなことを期待しながら、そういう問題意識……

第72回国会 予算委員会 第12号(1974/02/05、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 その当時、承知いたしております。
【次の発言】 七月にアラブ関係諸国の大使会議を開きまして、われわれの間で情勢の検討を行ないましたことは事実でございますが、そこに言われましたアラブ側の戦術が、このような姿で早急に実現の運びになってまいりますということにつきまして、私どもは予想しきれなかったことは、御指摘のとおり、私どもの不明のいたすところでございまして、もろもろの情報の収集、評価につきましては、細心の注意を常に怠ってはならないと考えます。
【次の発言】 御指摘のように、産油国がその有限な貴重な資源を中近東問題の解決のための政治的武器として利用せざるを得ない、そして、また、そうい……

第72回国会 予算委員会 第13号(1974/02/06、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 調印前後を通じまして、中国政府に対しまして、この内容につきまして詳細に説明をいたしてあるわけでございまして、日本政府といたしましては、中国政府の主権を侵すことのないように配慮いたしたつもりでございまして、今後とも、先方の要請がございますならば、十分説明を尽くして御理解を求めてまいるつもりでございます。
【次の発言】 日韓の間の問題として処理すべき問題と存じまして、協議を当方から申し入れた事実はございません。
【次の発言】 御指摘の一九五八年の大陸だな条約はわれわれも承知をいたしておるわけでございまして、海を隔てて存在する二つの国がある場合におきまして、特別な合意がない限り、中間……

第72回国会 予算委員会 第14号(1974/02/07、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 シンガポールにおけるゲリラ事件が起こりまして以来、外務省といたしましては、全世界の公館、並びに公館を通じて日本人の在外営業所、事務所等に対しまして、不測の事態が発生あるべきを考えて、厳戒体制に入るように要請いたしておりましたやさきでございますが、昨六日午後五時五十五分、在クウェート日本大使館を占拠いたしましたアラブゲリラグループから、外務省に対しまして直接テレックス交信が入りました。したがって、大使館占拠はこの直前に行なわれたと推定されます。  その内容は、パレスチナ解放人民戦線、日本赤軍、占領地の息子たちの組織はクウェート日本大使館を占拠した、日本政府はシンガポールの四人の同……

第72回国会 予算委員会 第15号(1974/02/08、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 シンガポール並びにクウェートのゲリラ事件について、ただいまの状況を御報告申し上げます。  昨夜来、クウェート政府に対しまして、再度総理の親電を発出いただきまして、ようやく今朝、日本時間一時三十分、クウェート政府が着陸を認めるという御決定をいただきまして、今朝、日本時間の二時五十七分、日航特別機は、人質を釈放の上、クウェートに向けてシンガポールを出発いたしまして、飛行機は、いまクウェートに向かっておりまして、日本時間の正午ごろクウェートに着陸の予定でございます。  クウェート政府は着陸を認めましたけれども、クウェートを最終決着地点にしてもらいたくないという希望でございます。  し……

第72回国会 予算委員会 第19号(1974/02/21、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 沖繩返還後二年近くたつのでございますが、その間、若干の返還を部分的に見たことは御承知のとおりでございますけれども、今般は二千八百九十九万平方メートルという内地における関東計画に匹敵する規模を持ちました返還がこの段階で了承されましたことは、沖繩県民の多年にわたる要望の線に沿ったものであると思います。われわれは、その要望を常に念頭におきながら、この問題の処理に当たってまいった次第でございます。  しかし、沖繩における提供施設、区域はたいへん広範にわたりまして、沖繩の面積の一割をこえておるということは、われわれも十分承知いたしておるわけでございます。したがって、今後とも米側との間で折……

第72回国会 予算委員会 第20号(1974/02/22、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 わが国の繁栄にはいろいろな条件があるわけでございますが、その大きな要件の一つに、隣接の東南アジア諸国から多くの資源の確保をお願いし、また、この地域に広大な市場の御提供をいただいておるということは大きな柱であると思うのでありまして、そういう関係から、この相互補完関係というものを、相互理解の上に立ちまして順便に発展させてまいらなければならぬことも一つでございます。それから、戦前、戦時中を通じまして、多くの損害を与え、多くの不愉快な、不幸な歴史を持っておるわけでございますので、日本といたしましては、十分贖罪の気持ちを持ち、謙虚な気持ちを持ちまして、この国々に対処してまいらなければなら……

第72回国会 予算委員会 第28号(1974/03/04、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 三月三日、現地時間の十二時四十分、パリ郊外におきまして、トルコ航空九八一便DC10機が墜落いたしまして、乗員、乗客合計三百四十五名全員が死亡いたした模様でございます。この中には、日本人とおぼしき者が四十九名含まれておりますが、うち二名は、まだ未確認でございます。  政府としては、パッセンジャーリストによりまして、エージェントを通じまして出てまいりましたリストについて、一々確認を急いでおるわけでございますけれども、まだ二名は未確認でございますけれども、名前は、日本人だと推定されております。  外務省におきましては、在仏大使館から三日夜半、事故に関する電話連絡を受けまして、同館から……

第72回国会 予算委員会 第29号(1974/03/05、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 これは、現在、御案内のように、日銀の自動許可制になっておると承知しておりまして、私どもその通報を受けておりませんので、一々掌握いたしておりません。
【次の発言】 海外へ進出いたしました日本企業は、進出先の国の法律の規制のもとに事業をやるたてまえになっておるわけでございまして、また、そうあらねばならぬわけでございまして、日本における外国人企業も、そのようなたてまえのもとで営業をやっておるわけでございます。  在外公館が、そういう事業活動につきまして、どういう態度で臨むべきかということは、確かに御指摘のように問題があると思うのでございまして、ただいまのところ、私どもといたしましては……

第72回国会 予算委員会 第30号(1974/03/11、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 そういうことは承知いたしておりません。
【次の発言】 本委員会で御報告申し上げましたとおり、監視体制につきましての不備が指摘されて、その改変が科学技術庁を中心に考えられておるという事実は、アメリカに通報いたしてあります。しかしながら、それが終わるまで原潜の入港を差し控えるという通報には接しておりません。
【次の発言】 いま申し上げましたとおり、わが国のやっておりまする監視体制改変について、科学技術庁を中心にこれを急いでおるという事実は通報をいたしてあるわけでございまして、アメリカ側には、それについて理解をいただいておると思うのでありますが、こちらから、あなたの言われるように積極……

第72回国会 予算委員会 第31号(1974/03/12、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 先般、本委員会でも御報告申し上げましたとおり、トルコは航空関係の国際条約には加盟していない国でございます。したがいまして、補償問題は、トルコ航空が発行いたしました乗客切符にうたわれてある契約によって履行するのが、まず考えられる道であると思うのでございます。 これにつきましては、先方が委嘱いたします弁護士と、当方の遺族側で委嘱される弁護士との間に交渉が進むことを期待いたしておるのでございまして、政府といたしまして、まずそういう手順を踏む場合に、できるだけの御協力を申し上げたいと考えております。  トルコ航空に対しましては、トルコ大使館を通じて、トルコ政府並びにトルコ航空に対しまし……

第72回国会 予算委員会 第32号(1974/03/29、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 いま御指摘の事情は、外務省としてもよく承知いたしておりまして、三月十二日、ソ連大使館を通じまして先方の注意を喚起いたしておるところでございます。しかし、仰せのように公海における操業でございまして、ソ連に退去を求めるというわけにはいかないと思うのであります。また、サバは日ソ漁業条約の規制魚種ではございません事情もございます。したがいまして、これをどのようにやってまいりますか、たいへんむずかしい問題でございますけれども、沿岸漁民の方々の御要望をよく承っておりまするし、水産庁とよく御相談をいたしまして、執拗にソ連側に自制を求めてまいりたいと思っております。  損害の問題につきましては……


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第73回国会(1974/07/24〜1974/07/31)

第73回国会 決算委員会 第2号(1974/09/09、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 昭和四十七年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書を会計検査院の検査報告とともに前国会に提出し、また、昭和四十七年度の国の債権の現在額並びに物品増減及び現在額についても前国会に報告いたしましたので、その大要を御説明申し上げます。  昭和四十七年度予算は、昭和四十七年四月二十人目に成立いたしました。  この予算は、わが国経済と国際経済との調和をはかりつつ、国民福祉の向上をはかるという基本方針のもとに編成されたものであります。  さらに、その後における人事院勧告の実施等に伴う公務員の給与改善等について措置するほか、経済情勢……

第73回国会 決算委員会 第3号(1974/10/15、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 昨年来、政府、日銀が財政、金融面で総需要抑制策を講じてまいっておりますことは御指摘のとおりでございまして、これは、ただいまなお、経済の運営にわたりまして物価の鎮静化をはかることが第一義的に大切であるという考えに基づくものでございます。そして、この政策は、いま松岡委員も御指摘のように、総論といたしましては大かたの支持を得ておるように思うのでございます。しかし、御指摘にもありましたように、この政策が相当行き渡ってまいりまして、業界の部門によりましては相当困難な局面が出てまいっておりますことも、私ども承知いたしておるわけでございます。したがって、そういう事態に対処いたしまして、私ども……

第73回国会 大蔵委員会 第2号(1974/09/03、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 先般私は、はからずも大蔵大臣を拝命いたしました。  わが国経済が内外にわたってきびしい試練に直面しておる今日、財政金融政策の運営の任に当たる職責の重大さをひしひしと痛感いたしております。微力ながら自重自戒し、政策運営に誤りなきを期してまいる所存でございます。この機会に、現下の内外の経済情勢並びに財政金融政策につきまして私の所信の一端を申し述べ、皆さまの御理解と御協力を得たいと存じます。  わが国をめぐる内外の環境が近年急速に変化してきたことはっとに指摘されてきたところであります。特に昨年来の石油危機とそれに続く著しい物価の高騰は、わが国経済をめぐる国際環境のきびしさを如実に示し……

第73回国会 大蔵委員会 第3号(1974/10/18、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 世界経済がたいへんきびしい状況にあるという御指摘は、仰せのとおりと私も心得ております。すでに世界の通貨がフロート制に入っておりまして、安定した通貨秩序がいまなお形成されていない途中におきまして石油危機をはじめとして大きな異変が起こったわけでございまするから、今日の事態は容易ならぬ事態であると考えております。 したがって、各国ともこういう場合に、まず、進行中でございましてそして石油危機を契機としてさらに増幅を見ました世界的な規模を持ったインフレに対して、どういう姿勢を個々の政策当局がとるか、それから国際協調をどのようにオルガナイズしていくか、これが一つの問題であったわけでございま……

第73回国会 大蔵委員会 第4号(1974/11/22、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 公人としての進退は総理大臣みずからが御決断されることでございまして、私からとやかく申し上げられる問題ではないと思いますが、これまでの経過から判断いたしまして、政策の論議でなくて政治の姿勢の問題で国政の混迷を招いておることに対しまして、そういう事態を総理としてはたいへんきびしく受けとめられておるように私は感じます。
【次の発言】 わが国の税務当局は、国会で定められた税法を適正に執行する責任を持っておるわけでございます。そしてその責任にこたえて、私はりっぱに任務を果たしていただいておると確信をいたしておるわけでございます。その場合、税務官吏に与えられた指針は、税法の前にすべての国民……

第73回国会 内閣委員会 第2号(1974/08/08、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 今度の人事院の御勧告を実施した場合には、中央地方を通じましてどのくらいの財源を必要とするかというような概算は、一応私どものほうでも見当をつけております。これを完全実施するというたてまえになった場合の一応の概算でございますが、これをどのように調達してまいるかということにつきましては、何さま今回の勧告が高率高額でございますので、各会計にわたっていろいろ御検討をいただかねばならぬと思いますので、政府といたしましては、誠意をもって対処するという基本方針を堅持しながら、今度の勧告が含むいろいろな問題点をいま鋭意検討中でございます。そのことは、ほかの閣僚からもお話があったかと思いますが、そ……


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第74回国会(1974/12/09〜1974/12/25)

第74回国会 予算委員会 第1号(1974/12/18、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 今回、昭和四十九年度補正予算を提出いたしましたが、予算委員会での御審議をお願いするにあたり、その概要を御説明申し上げます。  まず、一般会計予算の補正について御説明いたします。  一般会計歳出予算におきましては、追加する経費を特に緊要にしてやむを得ないものに限ることとし、一、人事院勧告の実施等に伴う国家公務員の給与改善費等七千二百十一億円、一、災害復旧等事業費の追加八百五十六億円、一、四十九年産米の政府買い入れ価格の引き上げ等に伴う食糧管理特別会計への繰り入れの追加三千七十六億円、一、臨時稲作営農改善対策費五百七十四億円、一、公立文教施設及び社会福祉施設の建築単価の改定等に伴う……

第74回国会 予算委員会 第2号(1974/12/19、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 補正予算につきましては、提案の理由にも申し上げましたとおり、緊要にしてやむを得ないものだけに限ってお願いをいたしてあるわけでございます。  インフレ対策といたしまして、最小限度必要なものは本予算に計上いたしてありますけれども、しかし、その後、御案内のように米価が上がりました等の都合もございまして、生活保護世帯等に対する措置は、六月にも十月にもさしていただいておるわけでございまして、今日の物価高の状況に応じまして、その犠牲になられておる恵まれない方々に対する処置は、政府としては必要最小限度のことはいたしておるつもりでございますので、補正予算また本予算に計上されました予備費の使用等……

第74回国会 予算委員会 第3号(1974/12/20、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 田中厚生大臣に、できるだけ御協力申し上げます。
【次の発言】 竹本さん御指摘のように、インフレ対策には二つございます。インフレを起こさない、あるいはインフレ自体を押え込むという問題が一つでございます。一つは、あなたが御指摘のように、すでにインフレートいたしました犠牲者に対しましてどういう対策を講ずるかでございまして、政治といたしましては、両方とも周到な配慮をしなければならぬことは、申すまでもないことでございます。私どもといたしましては、まず最初に、新たなインフレを高進させないようにすることにまず力点を置くべきでないかということを申し上げておるわけでございまして、総需要抑制策を軸……


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第75回国会(1974/12/27〜1975/07/04)

第75回国会 決算委員会 第2号(1975/02/26、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 ただいま議題となりました昭和四十八年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)外三件の事後承諾を求る件につきまして、その概要を御説明申し上げます。  まず、昭和四十八年度一般会計予備費につきましては、その予算額は、六百五十億円であり、このうち、財政法第三十五条一予備費の管理及び使用一の規定により、昭和四十八年六月十二日から同年十二月十四日までの間において使用を決定いたしました金額は、百八十一億六千三百十二万円余であり、すでに第七十二回国会にその事後承諾を求める件として提出いたしまして、御承諾を得たところでありますが、その後、昭和四十九年一月五日から同年三月二十……

第75回国会 決算委員会 第12号(1975/06/18、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 いまお尋ねのような財政準則といいますか法規といいますか、そういうものはございません。
【次の発言】 まあ、予算という形式によりまして国の各般の活動の財政的な秩序が保たれておるわけでございますが、この予算は、もとより憲法に従って手順を踏んでやってまいっておるものでございまするし、また、個々の費目について財源を割り振るに当たりましても、憲法の、そしてそれらのもとにある政治の支配を受けておるわけでございますので、財政が独断で常軌を逸した支出ができるというものではないと思います。  ただ、いまお尋ねの件のように、予備費で臨時的なものとして支出をいたしておるわけで、細切れ的に支出をしてお……

第75回国会 決算委員会 第17号(1975/06/26、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 森下委員の御指摘のように、予算の効率的な使用を確保するために決算の審査が非常に大切でありますこと、御指摘のとおりでございます。  また、立法趣旨が現実にどのように生かされておるかということをトレースいたしまして、行政の反省の資にいたしますことも決算の重要な目的であることは、御指摘のとおりでございます。  さらに、決算の審査を通じまして、次に編成さるべき予算に対しまして、どういう点が考慮されなければならないか、どういう点が追加されなければならないか、どういう点が削除されなければならないか、そういった点についての視点を明らかにしてまいることも、決算の重要な目的であると存じます。  ……

第75回国会 決算委員会 第18号(1975/07/03、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 昭和四十八年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書を会計検査院の検査報告とともに本国会に提出し、また、昭和四十八年度の国の債権の現在額並びに物品増減及び現在額についても本国会に報告いたしましたので、その大要を御説明申し上げます。  昭和四十八年度予算は、昭和四十八年四月十一日に成立いたしました。  この予算は、わが国経済の国内均衡と対外均衡の調和を図りつつ、長期的視野のもとに国民福祉の充実に努めることを基本として編成されたものであります。  さらに、その後における人事院勧告の実施に伴う公務員の給与改善等について措置する……

第75回国会 大蔵委員会 第1号(1975/01/29、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 現下の経済情勢に対処する財政金融政策のあり方につきましては、先般の財政演説において申し上げたところでございますけれども、関係法律案の御審議をお願いするに当たりまして、本委員会におきまして重ねて所信の一端を申し上げたいと存じます。  われわれの目標とすべき経済社会は、人々がお互いに調和のある関係を維持しながら、安心して生活のできる連帯性の強い公正な社会でございます。またそれは、すぐれた国民的エネルギーの開発とその秩序ある展開が図られるような活力のある社会でなければなりません。  このような経済社会を築いてまいりますため、私は、次の三つの理念を道標といたしまして、今後の財政金融政策……

第75回国会 大蔵委員会 第3号(1975/02/05、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 田中さんの御退陣の意思が表明された後、自由民主党におかれて後継総裁御選考でいろいろ苦心があったことは私も承知いたしております。あの当時の状況におきまして、三木武夫氏が最適任でなかろうかという御判断を椎名副総裁がされましたわけでございまして、当時の状況にかんがみまして私もそれに同意をいたしたのでございまして、同意をいたしました以上、三木首班のもとで応分の御協力を申し上げるのが当然の道行きだと思っております。
【次の発言】 たいへんむずかしい問題でございまして、具体的に出てまいります個々の問題、ケース・バイ・ケースの御質問を通じまして私の考え方をお聞き取り賜りたいと思います。

第75回国会 大蔵委員会 第4号(1975/02/07、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 いま議題に上がっている法律案につきましては、稲作転換対策の必要性にかんがみ、あえて反対いたしません。
【次の発言】 ただいま議題となりました昭和四十八年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。  この法律案は、昭和四十八年度において一般会計の歳入歳出の決算上生じた剰余金の効率的活用を図るため、当該剰余金のうち公債または借入金の償還財源に充てる部分の金額について特例措置を講じようとするものであります。  一般会計の歳入歳出の決算上の剰余金につきましては、財政法第六条の規定により、剰余金の生じた年度の翌々年度までに、その……

第75回国会 大蔵委員会 第5号(1975/02/12、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 いまたまたま松浦委員から、歳入見積もりのずさんなこと、またそれに関連した一連の措置、そういう措置を講じたことによってもたらされたことについての御指摘がありまして、これはまあ歳入の見積もりばかりでございませんで、歳出歳入全体を通じまして、財政当局として、常に、つじつまを合わすだけでなくて、金額の大小にかかわらず、一つ一つのアイテムにつきまして十分念査して、魂のこもった予算の編成、その執行に当たっていかなければならぬこと、仰せのとおりでございまして、イージーな行き方を戒められた御忠言でございまして、私どもといたしましてもいたく肝に銘じておるところでございまして、今後そういう点につい……

第75回国会 大蔵委員会 第6号(1975/02/14、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 公債財源に頼ることが財政のあり方といたしまして絶対的に悪いことであると私は考えておるものではありません。ある場合においてそれは許されてしかるべきものと思います。すなわち、公債がある節度ある範囲にとどめられておりますこと、そしてその市中消化が円滑に行われる状況にありますこと、それからそういう財源の調達の方法がそのときの経済情勢から申しまして適切であると考えられる等の事情がある場合におきましては、あえてこれは悪いことではないと思うのであります。  しかし、そうではなくて、この公債発行のやり方は元来イージーな財源調達の方法でございますから、これになれて、他の方法によって苦心して財源を……

第75回国会 大蔵委員会 第10号(1975/02/25、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 相続税制度と贈与税との関係、組み合わせについて、立ち入った検討をいただいて感謝しております。  私ども今度、御案内のように、相続税制度において妻の座というものに光を当てて特別な配慮を加えることにいたしたわけでございまして、そういう新たな措置が相続税制度においてとられたという点を配慮いたしますと、贈与税におきまして、居住用不動産の贈与というような点についてさらに大幅な拡大措置をとることについては、若干の抵抗を感ずるわけでございます。なお検討の要がございますことはもとよりでございますけれども、一応二十年ということ、これにもいろいろ見方がございましょうけれども、こういうところで御理解……

第75回国会 大蔵委員会 第11号(1975/02/26、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 故愛知大蔵大臣がいま御指摘のような御答弁をされたということを私も漏れ聞いております。居住用の最小限度の必要な財産にまで相続税をかけなくてもいいじゃないかという考え方は、理解に苦しゅうないところでございます。したがって、現行法でも課税最低限という制度で、今回は四千万円を御提案申し上げておりますけれども、最低限の居住用財産には課税が及ばないということを生かそうとしておる立法趣旨をおくみ取りいただきたいものと思うのであります。愛知大臣の考え方の根本にも、そういう共通の願いがあったのではないかと私も思います。
【次の発言】 御主張される趣旨はよく理解できるわけでございます。それというの……

第75回国会 大蔵委員会 第12号(1975/02/28、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 お答えを申し上げます前に、総理大臣と大蔵事務当局とのきのうの接触でございますが、これは主税局長から御報告申し上げましたように、当委員会を中心といたしまして論議されております税制上の諸問題のやりとりを、総理のお耳に入れたという以上のものではございません。何か、当委員会の論議の中でのほかに、政府が特別なことをいまひそかに考えているとかいうような、そういうものではないわけでございますので、その点は誤解のないように理解を得ておきたいと思います。  それから、いまの佐藤委員の御質問でございますが、それぞれの国にはそれぞれの国情がございまして、直間の割合というようなものが諸外国と比べて違っ……

第75回国会 大蔵委員会 第13号(1975/03/04、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 政府といたしましては、ただいま御決議がございました附帯決議につきまして、その趣旨を十分尊重いたす所存でございます。

第75回国会 大蔵委員会 第19号(1975/03/19、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 検討してみます。

第75回国会 大蔵委員会 第20号(1975/03/20、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしまして御趣旨に沿って十分配慮いたします。

第75回国会 大蔵委員会 第24号(1975/04/15、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 昭和四十九年度の税収につきましては、先般、参議院予算委員会におきまして、最近の経済情勢を反映して税収が相当落ち込む懸念があり、いずれ具体的な計数が判明した際に、処置してまいりたいと考えておる旨申し述べたところでございます。  現段階では、まだ最終的な計数は確定いたしておりませんが、最近までの収納状況等から見ますと、四十九年度の税収につきましては、八千億円程度の不足を生ずると見込まれるに至りました。  四十九年度に多額の税収不足が生じましたのは、企業収益の著しい低下、土地譲渡の減少等が税収面に反映し、予期せざる減収をもたらしたことによるものと考えます。今後の安定成長下におきまして……

第75回国会 大蔵委員会 第25号(1975/04/16、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 今日の経済状況をどう判断するかという問題でございます。率直に申して非常にむずかしい課題でございます。  果たして景気の底入れがあったかどうかということでございますが、確かに在庫調整は春になりまして進んでおると聞いております。しかしながら、景気の大宗をなす個人消費は、依然として重い足取りで一向上向きの傾向を示しませんし、生産操業率も復元の方向に進まないというような状況でございますので、決定的にもはやこれからの底割れはないのである、もうこれから先、上向く一方であるというように楽観的に見ることはできないと思いますけれども、しかし、ともかく長い間続きました不況もようやくなべ底の低迷から……

第75回国会 大蔵委員会 第26号(1975/04/18、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 私はそのように考えないのであります。物価の安定ということは、増本さんに劣らず私も政策の第一義的な道標として鋭意追求していかなければならない課題と考えておるわけでございます。しかしながら、その物価の安定というものは、すべての品物がそれぞれ安定した物価の位置を保っていって初めて安定できるわけでございまして、特定の物資が不当に、無理に抑えられた姿であって安定状態が招来できるものではないと思います。  ビールの場合におきましても、この前にも申しましたように、石油危機以前の価格がそのまま据え置かれておるわけでございまして、石油危機等によりまして原材料が上がり、そしてそれがまた人件費の値上……

第75回国会 大蔵委員会 第27号(1975/04/22、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 財政需要が高まる中におきまして、どういう方法で必要な財源を調弁いたしますかという場合におきまして、これを直接税に求めるか間接税に求めるかあるいは公債に求めるか、いろいろなことが私どもにとりましての問題でございます。それで、かねがね申し上げておりますように、間接税の中でも酒税はたばこと同様に従量税になっておりますこと、先生御案内のとおりでございます。四十三年以来据え置いたままになっておるわけでございまして、諸物価が上がってまいりました中で、人件費、原材料等が上がりましたので、本来ならばもう少しこれを上げさせていただくことが考えられてしかるべきでないかと思いますが、同時に直接税との……

第75回国会 大蔵委員会 第28号(1975/04/23、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 山田委員が御指摘のように、週休二日制が先進諸国においてすでに制度的に確立し、慣熟いたしておる状況にありますこと、私どもも承知いたしておりますし、わが国におきましても、もろもろの条件が円滑に整いまして、そういった事態を招来することができることは望ましいと考えております。しかし、それは座して得られるものではなくて、政府も民間もそれだけそれなりの努力をして条件の整備に努めなければならないことも、私、承知いたしておるつもりでございます。  しかしながら、この問題は政府民間を通ずる問題であり、労働政策の問題でもあれば、公務員政策の問題でもございまするし、あるいは産業政策の問題でもございま……

第75回国会 大蔵委員会 第29号(1975/04/24、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 おっしゃること、その限りにおきましては全く同感でございますが、きのりも私が各委員の方々にお答え申し上げましたように、これは過去七年間据え置いておったということでございます。したがいまして、今度値上げと申しますか、調整の決断をさしていただくにつきましては、ただいま御提案申し上げておること、武藤さんにとりましては相当大幅ではないかというおしかりでございますけれども、この程度は許されてしかるべきではないかという感じを持ちまして御審議を願っておる次第でございます。
【次の発言】 もう一遍考え方を整理させていただきますと、いま申し上げましたように、酒にいたしましてもたばこにいたしましても……

第75回国会 大蔵委員会 第32号(1975/05/30、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましては御趣旨を体しまして十分検討いたしたいと存じます。

第75回国会 大蔵委員会 第33号(1975/06/13、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 四十九年度の実質所得のあり方が、先般企画庁から発表がありましたように、〇・六%のマイナスであったということでございます。この〇・六%というのは、これはしかしながら年度間全体を通じての話でございまして、承りますと、上半期が高くて下半期が低くなっておると聞いております。したがって、その低くなりましたポイントから五十年度がスタートするわけでございますので、仰せのように、五十年度の実質所得の伸びは相当高い水準でなければ、つじつまが合わないというあなたの御指摘はそのとおりだと私も思います。
【次の発言】 ことしの予算を編成するに当たりまして、政府として四・三%という見通しを立てて御発表申……

第75回国会 大蔵委員会 第34号(1975/06/20、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 お趣旨のとおりでございますて、七五、六%まで上期に契約を消化した年もあったわけでございますが、ことし七〇%程度に上期に契約の消化を期待しておりますということは、一昨年と昨年は御案内のように契約を規制してきたわけでございます。契約を規制した年は御案内のように五四、五%と上期の水準はそういう程度に抑えてきたわけでございます。それで、去年の補正予算の後、景気の状況、物価の状況を見まして、政府としてはこういった強い規制を続ける必要はまずないのじゃないかという判断をしたわけでございまして、したがって、抑制もしないが促進もしないということにまず帰そうじゃないかということを考えて実行してまい……

第75回国会 大蔵委員会 第36号(1975/08/22、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 租税特別措置につきましては、いま主税局長からもお話し申し上げましたように、毎年見直しを行いまして、これが慢性化する、あるいは既得権化することのないようにしてまいったわけでございますけれども、しかし、いま山田さんがおっしゃるように、今日の事態はこれまでの事態と違いまして、大変財政的にむずかしい局面でございます。したがって、この際の見直しは、従来の程度ではなくてもっと厳しいものでなければならぬじゃないかという御指摘でございまして、私もそのとおりに思います。したがって、この見直しにつきましては従来よりもっともっと厳しい見直しをいたしまして、御審議をいただくようにいたしたいと考えており……

第75回国会 地方行政委員会 第19号(1975/05/07、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 昭和三十年ごろ、地方財政は文字どおり、あなたの言われるように危機に逢着したことがございました。けれども、今日の地方財政はその当時の地方財政に比較をいたしますと、そういうような危機にあるとは私は思いません。  それから第二に、地方財政の危機ということか言われますが、もし地方財政が今日危機でございますならば、同じように中央の財政も危機であると思うのでございます。私といたしましては、いま去年からことしにかけての事態というものをもう少し究明さしていただきまして、これに対処することをじみちに考えるべきときであろうと思うのでございまして、これをいたずらに――いたずらにという言葉は適切でない……

第75回国会 内閣委員会 第31号(1975/07/30、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 公務員に対する処遇でございますが、政府としてこの問題は大変重大な問題でございます。常に心して処置を誤らないようにしてまいらなければならぬことは申すまでもないと考えております。  それでは、ことしどういうことかということでございますが、人事院の方では、遠からず民間給与あるいは公務員の生計費等を御判断になりまして御勧告があるやに聞いております。したがって、これがございました段階におきまして、重要な問題でございますから、政府部内におきましてよく相談いたしまして、誤りない結論を出したいと考えております。  もちろん、財政当局といたしまして、いま御指摘のように、中央、地方の財政が大変厳し……

第75回国会 内閣委員会 第32号(1975/08/19、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 人事院におかれて今回、国会並びに政府に対しまして一般職の公務員に対する御勧告をいたされまして、それを拝見いたしたわけでございますが、御苦労の存するところもよくわかりまするし、勧告自体につきまして私どもとやかく内容的にコメント申し上げようとは思いません。また、人事院勧告は尊重さるべきものでございまするし、また政府部内におきましても、関係大臣がすでにそういう御意向を、強い希望を申し述べておられますこともよく承知いたしております。私も、この前あなたにもお答え申し上げましたように、これは尊重すべきものであるし、ぞんざいに取り扱ってはいけないものであると考えております。  ただ、何さま御……

第75回国会 予算委員会 第1号(1975/01/29、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 昭和五十年度予算の編成の基本方針及びその大要につきましては、先日、本会議におきまして申し述べたところでありますが、予算委員会での御審議をお願いするに当たりまして、その概要を御説明申し上げます。  昭和五十年度予算につきましては、経済情勢に顧み、引き続き抑制的な基調のもとに編成することとし、予算及び財政投融資計画を通じ、その規模を極力抑制いたしますとともに、公債発行額を縮減いたしております。  すなわち、昭和五十年度一般会計予算につきましては、すでに生じた物価、賃金の大幅な上昇を反映して、人件費その他義務的な経費の増加がきわめて多額に上り、予算規模の圧縮には種々の困難がありました……

第75回国会 予算委員会 第2号(1975/01/30、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 土地の再評価益の問題、とりわけ法人所有の土地再評価益をどうするかという問題につきましては、江田さんも御案内のように、本院におきましても、たびたび議論になっておるところでございます。先般も本院の本会議におきまして答えましたゆえんのものは、この益金は、この値上がりはまだ実現していないという意味をもちまして、徴税に取りかかるのは若干無理があるのではないかということを一点、私、申しましたほか、もし仮にこれに課税をするということになりますと、実現していない利益に対しての課税でございますので、自然低率にならざるを得ない。以前、戦後やりましたことは、いま御指摘のような実績もあるわけでありまし……

第75回国会 予算委員会 第3号(1975/01/31、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 矢野書記長から、所得税の問題につきまして、五点にわたりまして、具体的な御質疑を御意見を交えてちょうだいいたしました。この詳細につきましては、数字にわたることでございますので、政府委員から補足説明をいたさせたいと思いますが、考え方だけを私からまずお聞き取りをいただきたいと思います。  第一、税制の改正ばかりでなく、あらゆる制度改正がそうでございますが、従来の沿革、過去を背負っておるわけでございまして、大胆にすっぱりと改正をいたしたい気持ちはやまやまでございますけれども、これまでの沿革というものからどのように脱却して新たな改正に向かうかということにつきましては、政府も一生懸命に努力……

第75回国会 予算委員会 第4号(1975/02/01、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 二つ問題があると思います。減税をやる場合にどういうところから切り込んでまいるかという問題と、累進税率をどのように配列していくかという問題があるのではないかと、御質問から拝察するわけでございます。私は、わが国の所得税制が、国税と、それからそれに地方の税金も加えまして、ただいまの状況は、先進諸国に比べまして、不当に安くなっておるものとは決して思わない。不公平になっておるものとは思わないのでございまして、高額所得者に対しましてむしろ比較的高い状況になっているように理解をいたしておるわけでございます。所得の多寡があることは、悲しいかな現実でございますが、それに対して税が関与する場合にお……

第75回国会 予算委員会 第5号(1975/02/03、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 いま農林大臣からお答えしたとおりに私も考えておりまして、国費で負担する考えもございませんし、またすべきものとは思いません。また、米価の算定基準の問題とこの基盤整備の補助の問題とは、全然話が別だと思います。
【次の発言】 中央と言わず地方と言わず、財政は苦しいわけでございまして、苦しい中から、金を有効に使うことを通じて、農業の生産力、自給力を増していただくように御配慮願いたいものと思います。

第75回国会 予算委員会 第6号(1975/02/04、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 御案内のように、単年度主義を厳しく貫いておる中でも、経済協力基金でございますとか、繰り越し制度、あるいは債務負担制度、そういうものを通じて、年度を越えての予算の執行を実態に合わすように努力いたしておるわけでございまして、いま河村さんがお挙げになりました問題につきましても、運用上できない相談ではないと思うのでありまして、たとえば債務負担行為を通じて、御期待に沿うことができることではないかと私は考えます。

第75回国会 予算委員会 第7号(1975/02/05、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 一たん一般会計の昭和五十年度の歳出に立てまして、国債整理基金特別会計に繰り入れていくということになりますと、それだけの予算の規模の膨張になりますことは、御指摘のとおりでございます。
【次の発言】 仰せのとおりでございまして、形式的に規模を小さくしてみましても、それが手軽であるとは私は思いません。ただ、そういう細工をいたしましても、いま政府委員から説明がありましたように、四十八年度の剰余金が異常に多かったというわけでございますので、国債整理基金に繰り入れる額は、相当額、五分の一をもっていたしましても確保できるということでもございますので、そういう手段をとらしていただいたわけでござ……

第75回国会 予算委員会 第8号(1975/02/06、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 証券会社は免許営業になっておりまして、自己資本に対しまして一定の比率以内において他の株式を保有することができることになっているわけでございまして、いまの法の規制の上におきましては、その範囲内でございますならば、他の会社の株式を保有することがございましても、それが直ちに証取法違反になるというものではないと承知いたしております。
【次の発言】 証取法で禁止されている違法行為というようなものを行いますことは、もとよりいけないことでございます。株価操作をやるというようなことは、それはどの会社がやってもいけないことでございますが、そこの株主の構成に証券会社が入っているとか入っていないとか……

第75回国会 予算委員会 第9号(1975/02/07、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 阿部先生から、堀政審会長に次いで、本委員会を通じて、税制の御論議を詳細にいただくことは、私は大変ありがたいことだと思うのであります。  わが国も諸外国と比較いたしまして、税制の構築に当たりまして、私はそんなにおくれをとっておるものとは思わないのでありますが、この税制は、御案内のように、ことし限りのものではございませんで、長い沿革を持った歴史の流れの中にあるわけでございまして、昭和五十年度におきましては、こういう客観情勢の中で、どこをどのように改正いたしますことが、今日の経済情勢との対応におきまして、社会的公正を最も有効に生かし切るものであるかという観点から、税制調査会等におきま……

第75回国会 予算委員会 第10号(1975/02/12、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 総合課税は所得税の基本原則でございます。したがって、利子配当所得につきましても、御指摘のように、今後ともその方向を貫くために努力を続けねばならぬと存じます。  御指摘の点につきましては、速やかに必要な法令の整備を図ることといたしたいと存じます。
【次の発言】 為替換算差損益の取り扱いは、企業会計上もまた税務上も、なかなかむずかしい問題でございまして、一昨年来、当委員会におきましてもいろいろの御意見がございましたことは、よく承知いたしております。この為替換算差損益が課税所得の計算に及ぼす重要性を考えますれば、御指摘のように、税務上の換算の方法を法令化することが適当と思われますので……

第75回国会 予算委員会 第11号(1975/02/13、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 私どもはまだつまびらかにいたしておりません。
【次の発言】 いま通産省側から御答弁がありましたように、交渉中でございまして、確たる展望がまだつかみ取る状況に至っていないことは事実でございます。しかし、予算をカットするということになりますると、交渉のベースを失うことになるわけでございまして、私どもといたしましては、この種の交渉につきまして、予算をはずすことによって、はしごをはずしてしまうというようなことはいたしたくないと考えております。
【次の発言】 いま取り急ぎ調べまして御報告いたします。
【次の発言】 ただいまの件は、主計局長は原子炉をがん治療に利用の関連において、予算上どう……

第75回国会 予算委員会 第12号(1975/02/14、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 これは佐野さんも御案内のように、現在生産は大分停滞をいたしております。出荷も不振である。在庫は空前の積み増しになっておるということ。雇用にも深刻な影響が出てきておるわけでございまして、中小企業ばかりでなく、大企業、中小、零細全体、経済界全体を通じまして、広範にわたって広く深く影響を受けておると思うのでありまして、その影響は、中小企業において、平均的な影響より重くこうむっておると、私ども感じておるわけでございます。 したがって、政府の施策におきましても、中小零細企業についての施策は、それだけの特別の配慮が必要でないかと思うのであります。だから、総需要抑制政策とは申しながら、中小三……

第75回国会 予算委員会 第13号(1975/02/15、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 御指摘のとおり、法人の持っているシェアが年とともに高まりを見せております。しかし個人の持ち株の絶対額が減っているわけじゃないんです。これは、その後の成長経済を支えた金融が法人によって主としてまかなわれたということでございまして、つまり成長が非常に急激であった、テンポが速かったということで、個人の蓄積によってまかない切れないという状況が一つあると思います。  それから、そういう状況の中で、わが国の資本市場が御案内のようにまだ未熟でございまして、十分成長金融を支えるだけのキャパシティーを持っていなかったということも大きな原因であったろうと考えるわけでございます。  その他わが国固有……

第75回国会 予算委員会 第14号(1975/02/17、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 日本銀行の中立性でございますが、これは従来から終始政府としても尊重をしてまいったつもりでございます。もとより大蔵省と日銀との間に、終始、緊密な連絡、意思の疎通がなければならぬことは当然でございますけれども、しかし、それぞれの立場に対しましては、相互に尊重し合い理解し合って、相犯すことのない限界は心得てまいっておるつもりでございますし、今後も尊重してまいりたいと考えております。  ただ、財政といい金融といい、すべて現代の事象から孤立していないわけでございまして、どちらも現代の病の一部をやはり病んでおるわけでございまして、財政が出動する場合は金融が遠慮する、金融が出る場合は財政を抑……

第75回国会 予算委員会 第15号(1975/02/18、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 これは農政ばかりじゃございませんで、特定の政策目的を達するために予算的に特別な措置を講じようとするものでございまして、その政策目的の是非、あるいはその奨励金の多寡等についていろいろな評価がございましょうけれども、従来から長らく踏襲してきた政策手段として、現在もまだ踏襲しておる政策手段でございます。もっともこれにつきましては、この成果を吟味いたしまして、細かいもの、あるいは実効の上がらぬもの、そういう点については鋭意整理をいたしておりますけれども、根幹に一おきましては、これを維持してまいろうという姿勢は変えておりません。

第75回国会 予算委員会 第16号(1975/02/19、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 私は、その問題に答える適格者であるかどうか存じませんけれども、せっかくの御質問でございます。  内外に対して、対話と協調を旨といたしまして、政策の実体につきましては、清潔でしかも社会的公正が貫かれるようにいたしたいということであろうと存じております。
【次の発言】 当然のことと思っています。
【次の発言】 その案は、予算編成の過程におきまして、大蔵省から厚生省に御検討を願った経緯がございます。当時の新聞にも一部報道されておったように思いますけれども、厚生省の方でも、この国保の再建問題というのは、社会保障全体の政策の中で非常に重要な問題としてとらえられて、鋭意いま検討中でございま……

第75回国会 予算委員会 第17号(1975/02/20、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 現在の経済状況、佐野さんと同様に大変むずかしい局面であると判断いたしておりまして、生産、出荷が異常な停滞状況にございまするし、雇用もまたさま変わりの状況を呈しておるわけでございます。のみならず、根本的に国民消費が大変な冷え込みでございまして、この状態は、私どもの経験から申しましても、かつてないむずかしい局面であると存じておるわけでございます。  従来の景気政策のパターンから申しますと、いろんな一応の政策のパターンが思いつくわけでございますけれども、仕事を与えろ、仕事を与えて操業度を高めて雇用を維持していけば、それで事足りるかというと、そうではないのではないか。いまの局面は、やは……

第75回国会 予算委員会 第18号(1975/02/21、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 いまお尋ねの趣旨は、電源開発特別税の配分使用についての御注意であろうと思いますが、仰せを待つまでもなく、この種の財源の配賦と執行につきましては適正を期していかなければならぬと考えます。
【次の発言】 結構でございます。
【次の発言】 埼玉銀行の谷古宇産業グループに対する融資問題でございますが、融資残高がいかがになっておるかということにつきましては、個々の私的取引でございまして、公の席で役所側が言及すべき性質のものではないと存じますので御勘弁いただきたいと存じます。  土地が投資物件として有望視され、あるいはレジャー産業の将来が云々されておった当時、金融機関がこの種の部面に相当額……

第75回国会 予算委員会 第19号(1975/02/22、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 これまで、とりわけ戦後を問題にしてみますと、戦後わが国の経済は幸いに復興成長の軌道を順調に走ることができまして、戦後、財政も年々歳々相当額の自然増収を期待することができたわけでございます。したがって、社会保障ばかりでなく、各種の要求に対しましても、大きな抵抗なくその要求をある程度満たすことができたわけでございます。したがって、厚生省といたしましても、加藤君がいま問題にされておる内部の問題の検討もさることながら、大蔵省に対しまして要求をされることに果敢であったし、また大蔵省も、それに対しましてある程度応ずることができたのが、いままでの経緯であったと私は思うのであります。ところが、……

第75回国会 予算委員会 第20号(1975/03/01、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 非常勤職員の問題につきましては、ただいまお示しがありました統一見解の線に沿いまして、大蔵省も関係省庁ともども検討してまいりたいと存じます。制度について合意ができました場合の予算措置につきましては、制度の内容の確定を待って検討いたしたいと存じます。
【次の発言】 制度の内容の確定でございますから、これが予算措置を伴うということになりましたら、当然お示しのようなことになると思います。
【次の発言】 いま御指摘の、外国為替特別会計法第五条第三項の規定によりまする債務保証につきましては、適法な措置であると考えておりますけれども、田中委員から御指摘がございましたように、これを、各年度にお……

第75回国会 予算委員会 第21号(1975/03/03、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 低公害車の税制上の優遇措置でございますが、いま自治大臣からお話がございましたように、国税におきましても、物品税という取得課税の面で低公害車に対する優遇措置を講じております。  それから継続生産車に対するペナルティーの課税を考慮する考えがあるかどうかというお話でございました。五十一年度規制に適合しない使用過程車につきまして保有課税を強化すべし、そのことが政策実行の上から効果的であるという御意見、もっともだと存じます。その内容につきましては今後十分検討をしたいと思います。
【次の発言】 銀行法の改正問題でございますが、これは昭和二年の立法でございまして、その後の経済情勢の大きな変化……

第75回国会 予算委員会 第23号(1975/06/09、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 景気の回復との関連におきまして財政の役割りに言及に相なりました。輸出がふるわない、国民の消費もさえないという状況のもとに、また設備投資も大きく期待できない状況におきまして、財政政策で需要を喚起し操業度を高めてまいることを考えるべきでないかというお考えでございます。私も財政の事情が許す限り、お示しのような方向において財政の運営を図ってまいることが適切であると判断するものでございます。さればこそ、去年の四十九年度も大きな規模の補正予算を組ましていただいたわけでございまして、これは不幸にいたしまして多くの税収不足を結果いたしましたけれども、二兆円を超える歳出を実行いたして景気を支えて……

第75回国会 予算委員会 第24号(1975/06/10、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 民主的な行政のあり方といたしまして、また国会に対する政府の姿勢といたしまして、財政運営が空前の危機に陥った場合の措置でございますけれども、佐々木さんがおっしゃるとおり、事実を踏まえた上で国会に問題を提起いたしまして、解決の方途をお示し申し上げて御論議をいただくことが、正しい道筋であると私も考えます。それをやることに私は何もちゅうちょを感じないものでございますけれども、御案内のように一月、二月の税収の実績は去年よりも良好な実績を示しておったわけでございまして、二月の実績をわれわれが握っておる姿において、五十年度の予算が成立を見たわけでございます。なるほど去年の暮れの状況あるいは三……


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第76回国会(1975/09/11〜1975/12/25)

第76回国会 大蔵委員会 第1号(1975/10/01、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 ただいま議題となりました酒税法の一部を改正する法律案及び製造たばこ定価法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。  昭和五十年度の予算におきましては、歳出面において国民福祉の向上と国民生活の安定のための施策を積極的に推進し、また、歳入面において所得税負担の調整等を実施いたしておるところでありますが、これらの施策の実施に要する財源についてその多様化に配意しつつこれを確保する等の見地から、酒税の税率の調整及びたばこの小売定価の改定を行うことといたしたわけであります。このため、前国会に酒税法の一部を改正する法律案等を提出し、御審議を煩わしたので……

第76回国会 大蔵委員会 第3号(1975/11/12、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 フランスの大統領から総理大臣に対しまして招請状が届きまして、パリの郊外で六カ国首脳会議を開きたいのでおいでをいただければ光栄である。その際は外務大臣と大蔵大臣を御回行いただければ幸せである。各国にもそのようにお願いをしてあるということでございます。  国際儀礼といたしまして、御招待がございますならば、日本政府としても応じたい、応ずべきであると考えることは、御理解いただけると思います。そして、各国がそうでございますならば、日本としても外務、大蔵両大臣ともに出席ができれば、三木総理大臣としても御満足であるということも、御理解いただけると思います。  ただ、佐藤さんおっしゃるように、……

第76回国会 大蔵委員会 第4号(1975/11/19、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 政府の一員といたしまして、国会の審議は第一義的に大切なことと私は心得ております。したがいまして、国会の御審議に支障のないようにすべての私の段取りをつけておるわけでございます。衆議院と参議院の御審議が同日に行われる場合におきまして、どちらに出席して御審議に応ずべきか、これは国会の方の御判断にまっておるわけでございまして、私が勝手に参議院を選んだというものではございません。
【次の発言】 そういう経緯は私も承知いたしております。
【次の発言】 今度の会議は、フランスの大統領がフランス以外の五カ国の首脳にあてて正式の招請をされたのでございまして、それには外務大臣と大蔵大臣も御帯同願い……

第76回国会 大蔵委員会 第5号(1975/12/03、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 政府としても、もとより財政法の特例を設けてまで公債の発行をお願いしなければならぬという事態に対しましては、大変残念に思っておるわけでございます。本来そういう措置をできるだけ回避いたしたいと存じてきましたし、また今後もそういう方針を貫いていかねばならぬと考えております。  ただ、今回の場合は、世界的な規模をもちました不況の中にありまして、わが国の経済が異常な落ち込みを記録いたしておるわけでございます。これまで高度の成長を誇ってまいりました日本経済であるだけに、この反動として起こりました不況もまた他の国に比べてより深刻なものがありますことは御案内のとおりでございます。  したがって……

第76回国会 予算委員会 第1号(1975/10/20、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 今回、昭和五十年度補正予算を提出いたしましたが、予算委員会での御審議をお願いするに当たり、その概要を御説明申し上げます。  最初に、一般会計予算の補正について申し上げます。  歳出におきましては、追加する経費を特に緊要なものに限ることとし、まず、一、景気の回復及び災害復旧のための公共事業等の追加四千二百十一億円を計上いたしております。すなわち、政府は、先般、現下の経済情勢に顧み、総合的な景気対策の推進を図ることとし、一般公共事業、災害復旧事業及び社会福祉施設、文教施設等の各種施設の整備のほか、住宅対策、公害対策等を含め、事業規模にして約一兆六千億円の追加を行い、これに中小企業に……

第76回国会 予算委員会 第2号(1975/10/21、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 今度の景気対策は、財政、金融両面にわたりましての総合的な施策として展開いたしたものでございます。財政の方につきましては、先ほどお話がございましたが、金融の方につきましては、金利全体についてこれを下げてまいるという方向の施策を進めることにいたしたわけでございます。今日まで、総需要の抑制手段といたしまして金利政策をとらえて、金利水準の引き上げを図ってきたわけでございますけれども、総需要抑制策を緩和し景気対策をやらなければならぬという客観情勢でございますので、金利を政策的につり上げてまいりましたものを、もとの方向に戻してまいるというのが今度われわれがとっておる政策でございます。これは……

第76回国会 予算委員会 第3号(1975/10/22、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 先ほど正木さんおっしゃった上うに、公共投資も時代の変化に応じまして重点の置き方が漸次変わってしかるべきであると仰せになりましたが、そのとおりでございまして、われわれは、公共投資の中身を見ていただきましてもへ漸次力点が生活関連施設の方に移行いたしておりますことは、予算面におきましても財投計画の面におきましても歴然たる傾向がお読み取りいただけると思うのでございます。ことしの予算で申しましても、公共事業全体は、たびたび申し上げますように、総需要抑制のために、物価が上がりますけれども、ノミナルな予算でも増額をいたしてないわけでございますが、住宅政策につきましては、公共住宅におきましても……

第76回国会 予算委員会 第4号(1975/10/23、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 仰せのとおり、大衆の嗜好に根差しておりますので、大衆課税という規定の仕方に間違いはないと思います。
【次の発言】 税金は担税力のあるところに納めていただく仕組みになっておりますので、酒につきましては、従来から財政商品といたしまして、その消費に対しまして担税力ありと見て相当高い間接税の負担をお願いしたわけでございます。これはひとり日本ばかりでございませんで、世界各国共通のことでございます。酒が致酔性飲料であり、それが中毒症状を招くおそれがあるから課税するというようなものではなくて、その消費に担税力ありと見て、それに対しまして課税いたしておるものと承知いたしております。

第76回国会 予算委員会 第5号(1975/10/24、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 国会図書館の予算は五十年度四十五億ばかりございますけれども、前年度に比べまして約三割の増加でございます。これは渡部さんのおっしゃるように、人員はここ数年八百四十数名、定員がそのままでございますけれども、承りますと、機械化を進めておる段階のように聞いておりますので、一般の予算の増額率よりは比較的に多く配分になっておるように承知いたしております。しかしながら、国会図書館の仕事は、仰せのように大変重要な仕事と思いますので、御要求につきましては、十分慎重に検討させていただきたいと思います。
【次の発言】 仰せのように、補正予算をお願いする場合の歳入の見積もりにおきまして、酒、たばこにつ……

第76回国会 予算委員会 第6号(1975/10/27、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 預金金利の引き下げを慎重に考えなければならぬということは御指摘のとおりでございまして、したがいまして、過去三回にわたる公定歩合の引き下げにかかわりませず、預金金利はそのまま据え置いてまいったわけでございます。けれども、その結果、短期貸し出しプライムレートと一年ものの定期預金の金利とがほぼ同じ水準に並ぶ状態になりました。したがって、もし預金金利を据え置いたまま公定歩合を引き下げたといたしますならば、預金金利が貸出金利を上回るというきわめて不自然な形になるわけでございます。こういう状態は、金利体系から申しまして自然な姿でないと思います。  それから第二に、金融機関の収益状況でござい……

第76回国会 予算委員会 第7号(1975/10/28、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 当初のもくろみに反しまして、巨大な公債、しかも特例公債を発行しなければならないような事態を招来いたしましたことにつきまして、財政当局者といたしましてもとより責任を痛切に感じておる次第でございます。この責任をどのようにして果たしてまいるかということにつきまして、私は私なりに考えてまいったわけでございますけれども、ともかくこの事態についてなすべきことをなしておかなければならぬ。そのことのために全力を挙げてまいることが当面私の責任を果たすゆえんでないかと存じまして、微力を傾けていま鋭意努力をいたしておるわけでございます。
【次の発言】 山田先生も御案内のように、ただいまの経済の状況で……

第76回国会 予算委員会 第8号(1975/10/29、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 一般的に申しまして、二、三年前の金融の超緩慢期におきましては、ひとり不動産銀行ばかりでなく、銀行の貸し出しにやや行き過ぎの面があったと思うのであります。政府としては、土地取得関係の資金などで投機、思惑につながるようなおそれのある資金、その他いわゆる不急不要の資金につきましては、その融資を厳に抑制するよう指導いたしておるものでございまして、最近ではそういう方面がずいぶん改善されてまいっておるわけでございます。  いま挙げられました事例につきましても、ちょうどそういう金融緩慢期における一つの事案として大変残念でございますけれども、そういったことの改善につきましては終始大蔵省といたし……


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第77回国会(1975/12/27〜1976/05/24)

第77回国会 ロッキード問題に関する調査特別委員会 第15号(1976/07/15、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 御承知のように、わが国は、明治以来資本の輸入国といたしまして、終始国際収支の問題には悩み続けてきた経済弱小国であったわけでございます。したがって、輸出をいかにして振興してまいるか、輸入をいかにして規制していくかというようなことは、わが国の経済政策上間断ない問題として取り上げられてまいりましたことは、松永委員も御承知のとおりであります。  しかし、世界経済を無差別自由の原則で拡大してまいらなければ、わが国の本来の意味の発展もございませんし、わが国も経済大国の一つとして、それに順応した国内体制がとれるように早くならなければならぬという願いは、かねてからあったわけでございます。OEC……

第77回国会 ロッキード問題に関する調査特別委員会 第25号(1976/08/25、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 同様に考えております。
【次の発言】 これは党内の話でございまして、永末さんに御心配をいただいて大変恐縮でございますけれども、自由民主党内で鋭意お話を続けておるわけでございまして、この話し合いの中から解決策を見出すべく努力をいたしておりまして、絶望はいたしておりません。
【次の発言】 実のある臨時国会を、一口も早く持ちたいものと念願しております。
【次の発言】 臨時国会を開きまして、国民生活に重要な関連のある懸案を処理することが当面重要切実な国務である、これにこたえるのが政治責任であるとお考えになっている総理が、冒頭に解散するなんということは物理的に不可能であると考えております……

第77回国会 ロッキード問題に関する調査特別委員会 第26号(1976/08/26、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 仰せのとおりだと心得ております。
【次の発言】 まず、本件について、事実関係を事務当局からもう一度説明させます。
【次の発言】 一般論といたしまして、できるだけ経済的に安く買い上げてまいる、手に入れるということが望ましいことは申すまでもないことでございますが、いまの場合どういう事情でございましたか、事実関係を明確にして判断させていただかなければならぬと思います。
【次の発言】 本件につきましては、松浦委員も仰せになりましたように、前々から問題として提起された案件のように私も記憶いたしております。私は、その問題の土地が造成され、また移転されてまいりました経路は、仰せになりましたよ……

第77回国会 ロッキード問題に関する調査特別委員会 第29号(1976/09/08、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 私の見解として受け取っていただいてけっこうでございます。
【次の発言】 国会の国政調査権に対しまして行政府が最大限の協力をしなければならないことは当然でございます。そして、そのことは現内閣ばかりでなく、歴代の内閣が明らかにしてまいりましたことと承知いたしております。私もそうあるべきことは当然であると国務大臣の一人として考えております。  その場合、協力の方法でございますけれども、御審議の資料といたしまして、できるだけその御要求に沿ったものを資料として提出するように最大限の努力をいたすことは当然でございまして、いま問題になっておるこの件につきましても、政府といたしましては、企業の……

第77回国会 運輸委員会 第15号(1976/06/15、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 御案内のように、国有鉄道法によりますと、国鉄が外部から融資を受けようとする場合は運輸大臣の認可が必要と承知いたしております。それで、運輸大臣が認可をいたそうとする場合には大蔵大臣に協議をしなければならぬということと承知しておりますけれども、いまだにその御協議がございません。したがって、融資問題につきまして私からお答えする立場にいまないわけでございます。  ただ、大蔵省の原則的な立場を申し上げますならば、郵便貯金その他国民の資金をお預かりいたして、これを有利かつ確実に管理をしなければならぬ立場におりまする私といたしましては、国鉄から仮に融資の申し込みがあったといたしましても、それ……

第77回国会 決算委員会 第6号(1976/05/17、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 ただいま議題となりました昭和四十八年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)外九件の事後承諾を求める件につきまして、その大要を御説明申し上げます。  まず、昭和四十八年度一般会計予備費につきましては、その予算額は、六百五十億円であり、このうち、昭和四十九年一月五日から同年三月二十九日までの間において使用を決定いたしました金額は、四百六十八億円余であります。  昭和四十八年度各特別会計予備費につきましては、その予算総額は、一兆八百四十三億円余であり、そのうち、昭和四十九年二月十五日から同年三月二十七日までの間において使用を決定いたしました金額は、三百七十四億円……

第77回国会 決算委員会 第12号(1976/07/13、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 いま局長からも申し上げましたように、現在われわれのやり方は、国内金融であろうと海外における銀行の与信業務でございましょうと、原則として銀行がその自主的な判断と責任においてやるというたてまえをとっておるわけでございます。そして、そういうことの方が銀行経営が健全にまいるものであるという信念に基づいて、こういう制度をとってまいっておるものと私は考えておるわけでございます。  何となれば、銀行の経営者は、その銀行の仕事に運命をかけておるわけでございます。名誉をかけておるわけでございますから、金額の大小にかかわらず、みずからの与信業務については非常に真剣な調査と真剣な判断に基づいてやって……

第77回国会 決算委員会 第14号(1976/08/12、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 本日の決算委員会に急遽時間の変更をお願い申し上げて、御審議に支障をもたらしましたことを大変遺憾に存じます。以後、こういうことのないように十分注意いたしたいと存じます。
【次の発言】 昭和四十九年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書を会計検査院の検査報告とともに本国会に提出し、また、昭和四十九年度の国の債権の現在額並びに物品増減及び現在額についても本国会に報告いたしましたので、その大要を御説明申し上げます。  昭和四十九年度予算は、昭和四十九年四月十日に成立いたしました。  この予算は、国民生活の安定と福祉の充実に配意……

第77回国会 大蔵委員会 第1号(1976/02/10、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 この法律案につきましては、稲作転換対策の必要性に顧み、あえて反対いたしません。

第77回国会 大蔵委員会 第2号(1976/02/27、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 当面の財政金融政策につきましては、先般の財政演説において申し述べたところでございますけれども、関係法律案の御審議をお願いするに当たりまして、本委員会において重ねて所信の一端を申し述べたいと存じます。  私は、当面の経済運営に当たり、最も緊要な課題は、定着化しつつある物価の安定を維持しながら、景気の着実な回復と雇用の安定を実現してまいることであると存じます。御承知のとおり、石油危機を契機として内外の経済が異常な混乱に陥って以来、政府はインフレの克服に重点を置いた政策運営に徹してまいりました。その成果は、国民各位の理解と協力を得まして着実に上がってまいりました。他方、政府は、経済活……

第77回国会 大蔵委員会 第3号(1976/03/03、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 政府が税法の執行に当たりまして、税法で定められました義務は、守秘義務も含めまして誠実に実行してまいらなければならぬことは当然の責任と思っております。したがいまして、本件であろうと、どの案件でありましょうとも、そういう態度には変わりはございません。  ただ山田さんは、国政調査権と守秘義務との関係について言及されたわけでございます。この問題につきましては従来から議論があるところでございまして、国会におきましてたびたび政府が意見を求められてきたところでございまして、先般来統一見解も出ているわけでございます。これによりますと、どちらが優先するということを決めるわけにはまいらない。どちら……

第77回国会 大蔵委員会 第4号(1976/03/29、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 ただいま議題となりました関税暫定措置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。  この法律案は、最近における内外の経済情勢の変化に対応するため、関税率等について所要の改正を行おうとするものでございます。  以下、この法律案につきまして、その概要を御説明申し上げます。  第一に、最近における銅市況の著しい低迷、国内産銅業界の深刻な状況等を考慮して、銅の無税点を引き上げることといたしております。  第二に、関税負担の適正化及び通関手続の簡素化を図るため、製本機械、カフェイン等十品目について、関税率を引き下げることといたしております。なお、木炭……

第77回国会 大蔵委員会 第5号(1976/04/23、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 わが国が当時予想以上に外貨がたまってまいりまして、その外貨を有効に活用しなければならぬことは当然のことでございます。外国で金融を受けるというよりは、このたまった外貨を安く外国の銀行に預けておくよりは、その外貨をわが国の必要のために活用していくということが当然考えられなければならぬわけでございますので、いま銀行局長からお答え申し上げましたように、米国の金融に頼っておりましたものを輸銀の金融に切りかえたということでございます。しかし、その後また外貨事情が変わってまいりまして窮屈になってまいりましたので、また逆に今度は米国の金融に切りかえるというようなことにいたしたことは御案内のとお……

第77回国会 大蔵委員会 第6号(1976/04/27、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 いまお尋ねのような私の趣旨でございますが、減税は毎年できますことはありがたいことだと思いますけれども、必ずしも毎年減税をしなければならぬという性質のものではなかろうと、過去物価の上昇割合を超える実質的な減税が行われてまいりましたわが国におきまして、五十一年度減税をやらなくても御理解をいただけるのではないかという趣旨のことを申し上げたわけでございます。すなわち、その趣旨は、減税政策は単年度で勝負すべきものでなければならぬという趣旨のものではなくて、複数年度において考えていただいて差し支えないのではないか、そういう趣旨のものでございます。  だといたしますと。五十二年度をどういたし……

第77回国会 大蔵委員会 第7号(1976/04/28、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 ただいま議題となりました昭和四十二年度以後における国家公務員共済組合等からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。  この法律案は、国家公務員共済組合法等の規定により支給されている年金につきまして、その額を引き上げることとするほか、年金額算定方式の改善、廃疾給付及び遺族給付の改善、最低保障額の引き上げ、恩給公務員期間等を有する者に対する特例措置の改善、短期給付の任意継続組合員制度の改善等、所要の措置を講じようとするものであります。  次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。  第一は、国家公務員共済……

第77回国会 大蔵委員会 第8号(1976/05/06、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 ロッキード事件はいませっかく司直の手で法律的には解明されておることでございますし、国会等で政治的な問題として論議が集中しておるところでございます。したがって、この事件は政治的にも法律的にもこれからまさに解明されようといたしておるわけでございまして、まだ全貌が明らかになっていないというのがまず第一の前提でございます。  それから、私も政治家の一人といたしましてこの問題には相当の関心を持っておるわけでございまして、いろいろな方々の御意見を聞いておるわけでございますが、この問題につきましては、佐藤さんおっしゃるように、これはまさに構造的な汚職問題であるという規定の仕方をしておる人も確……

第77回国会 大蔵委員会 第9号(1976/05/07、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 たびたび申し上げておりますように、財政政策本位に考えますならば、歳入が不況のために激減いたしたわけでございますから、仰せのように歳出を圧縮いたしまして、赤字公債を出さないように切り盛りをしてまいることが本来の行き方であるべきでございますけれども、一つには、今日の不況が異例な状況でございますので、まずこの異常な状態を正常に直すために、行財政の水準をある水準以上に維持していくことが経済を維持していく上において大事だということ、二つには、経済自体が衰滅するというようなことがあっては、財政はそこから養分をとって将来再建を図っていかなければならぬのでございまするから、経済あっての財政でご……

第77回国会 大蔵委員会 第10号(1976/05/10、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 仰せのように、景気回復のテンポは大変速まったじゃないか、だからこれから先、経済は過熱を心配しなければならぬ、物価を警戒しなければならぬのじゃないか、したがってまた財政政策、金融政策についても考えなければならぬ時期が来たのではないか、そういう見方は確かに一部経済研究所、学者等にないわけではございません。しかしながら、一面におきまして、いや、決してそうではないのだ、そんなに経済の回復は順調ではないのである、とりわけ輸出にいたしましても、いまのテンポの輸出伸長が定着化したとは必ずしも言えないではないか、設備投資にいたしましても、政府が見通しておる設備投資需要というものさえ、どう見ても……

第77回国会 大蔵委員会 第11号(1976/05/11、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 仰せのように、この収支の試算は、赤字公債をむやみに出したらいかぬじゃないか。しかし、出した以上は償還せにゃならない。償還の財源がどのようにして調達されるか、そうしてその赤字公債から脱却するのはいつごろになるであろうか、その手順はどのようにして取り運ぶつもりかというような問題提起から、この収支試算が計算されたわけでありますことは、広沢委員が御指摘のとおりでございます。  でございまするから、この試算は、単なる無意味の数字を並べたものではなくて、現実の財政運営の指標になるような現実性を持ったものでなければならぬと思うのでありまして、私どももそういう意味で、これは財政運営の一つの道標……

第77回国会 大蔵委員会 第12号(1976/05/12、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 昨日、広沢、高沢両委員より御提起がございました公債発行額についての御質問について申し上げます。  公債の発行額は予算のきわめて重要な内容であり、そのため財政法四条公債についても、予算総則で議決を受けることとなっております。特例公債についてもその点は同様であり、予算総則から限度額の議決を外すことは適当でないと考えます。しかし公債発行の歯どめとしての問題提起でもございますので、二重議決の問題等法律的な問題も含め、今後十分検討することにいたしたいと存じます。
【次の発言】 財政法の基本的な趣旨は健全財政でございまして、公債政策は本来意図するところではないわけでございます。とりわけ特例……

第77回国会 大蔵委員会 第13号(1976/05/19、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 ただいま議題となりました経済協力開発機構金融支援基金への加盟に伴う措置に関する法律案外三法律案の提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。  まず、経済協力開発機構金融支援基金への加盟に伴う措置に関する法律案につきまして、その提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。  経済協力開発機構金融支援基金は、経済協力開発機構すなわちOECDの加盟国が石油価格の大幅な上昇によって国際収支困難に直面した場合に、貿易制限等の一方的な政策をとることを回避し、適切な内外経済政策をとることを確保するため、OECD加盟国が相互に金融支援を行うことを目的とするものであります。  具体的には、深刻……

第77回国会 大蔵委員会 第14号(1976/05/21、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 財政、経済、長い不況、しかも深刻な不況から国民生活と国民経済、中央、地方の財政を救い出さなければならない重要な段階でございます。それに全力投球いたしまして微力を傾け尽くさなければならぬ立場にあることは仰せのとおりでございまして、私は自分を顧みて、力は弱うございますけれども、その努力を怠っておるとは考えていないつもりでございます。年内に予算の編成を終えて一月二十三日に予算案を御提出申し上げて、予算関係法案につきましても早目に国会に御提案を申し上げて御審議をお願いいたしてまいったわけでございます。私の微力のゆえをもちましてなかなか満足のいく御答弁はできないかもしれませんけれども、そ……

第77回国会 大蔵委員会 第15号(1976/07/05、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 去年の十一月、ランブイエの首脳会議がございまして、このときは世界経済が深刻な不況からまだ脱却を見ていないというときでございまして、いち早くこの不況からいかにして脱却をするか、そのために国際協力をどう進めていくかというようなことが主たる議題であったかと思うのであります。幸いにいたしまして、その後世界経済は急速な回復を見せまして、どうやら不況からの脱出は確実なものになってきたようでございます。  今度のサンフアン首脳会議は、これを踏まえた上で経済の回復を、いま佐藤さんがおっしゃったように持続的なものにしたい、さらにこの経済の回復をインフレのない回復にしたいものであるということをねら……

第77回国会 予算委員会 第1号(1976/01/28、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 昭和五十一年度予算の編成の基本方針及びその大要につきましては、先日、本会議におきまして申し述べたところでありますが、予算委員会での御審議をお願いするに当たり、その概要を御説明いたします。  昭和五十一年度予算につきましては、国民生活と経済の安定及び国民福祉の充実に配意しつつ、景気の着実な回復と雇用の安定を図るとともに、財政体質の改善合理化を進めることを主眼として編成し、予算及び財政投融資計画を通じ、その規模を経済の動向に即し、かつ、財政の課題にこたえるに足るものといたしております。  すなわち、昭和五十一年度予算は、総合予算主義の考え方に立ち、内外の諸情勢の変化に伴う新たな状況……

第77回国会 予算委員会 第2号(1976/01/29、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 公債発行については、まず第一に考えておりますことは、経済との均衡を考えておるわけでございまして、今日の経済において需給のギャップが大変大きい状況にございますので、ただいま御指摘になりました程度の公債を発行することによりましても、経済と財政のバランスを失し、財政インフレを招来するという心配はないものと心得たわけでございます。  しかしながら、こういう状態は臨時、異例の措置でございまして、いつまでもこういう状態であってはならないと政府は考えておるわけでございます。したがって、なるべく早くこういう状態から脱却を図らなければならないと思います。したがいまして、歳入歳出にわたりまして全面……

第77回国会 予算委員会 第3号(1976/01/30、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 大企業と中小企業の税負担の比較の問題でございますが、資料の制約もございまして推計計算が必要でございますので、実質的な比較となりますと大変むずかしゅうございますけれども、一つの試算といたしまして、大蔵省が資本金階級別法人税負担割合というのをつくりまして、四十六年度分以降国会に提出いたしております。それによりますと、四十六年度は資本金一億円以下が三三・六%、一億円から百億円未満が三四・八%、百億円以上が三一%となっております。これが、その後四十七年は第一分類が三四・一%、その次が三五%、百億円以上が三四・一%。四十八年が三三・四%、三五・四%、三二・五%となっております。それから、……

第77回国会 予算委員会 第4号(1976/01/31、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 大変恐れ入りますけれども、私は、いま外交に対して国会に対して責任を持つ立場におりませんので、外交について御答弁申し上げることは控えたいと思います。
【次の発言】 本四架橋は補正をいたしておりませんので、当初予算に比べまして六割九分ぐらいの増額になっておると思います。
【次の発言】 それは御指摘のとおりですけれども、費目によりまして、これは年次別の予算のつけ方の推移を見ていただかなければ公正な判断はできないと思いますが、本四架橋につきましては、ここずっと予算の増額を抑えておりました。したがって、工事を抑えておったわけでございますので、今度再開に当たりまして七割程度の増額を認めたわ……

第77回国会 予算委員会 第5号(1976/02/02、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 いまお話しの食品添加物、飼料添加物、残留農薬の予算でございますが、去年は環境庁、厚生省、農林省を通じまして約七億円の予算でございましたが、ことしはそれを十一億近くに増額をいたしておりますほか、厚生省のいまおっしゃっておる衛生試験所の施設拡充のために二十五億計上いたしてございます。大変不十分であり、また形をなしていないではないかという御指摘でございますが、今後各省庁の要求に応じまして極力整備に協力をしてまいりたいと思います。
【次の発言】 公共事業の景気浮揚効果の問題が先ほどお話がございましたが、一言だけ私からもお断りしておきたいと思います。  今度、政府は公共事業にのみ景気浮揚……

第77回国会 予算委員会 第6号(1976/02/03、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 特例公債脱却をなるべく早くいたしまして、正常な財政均衡の状態に返さなければならぬということはかねがね政府が申し上げておるとおりでございます。  そこで、先般来本委員会からの御要請がございますので、中期的な財政の展望を一応試算いたしまして、こういう前提が与えられこういう努力をいたしますならば、いついつまでに脱却が可能であろうという展望をお示しいたしまして、御審議をいただきたいと念願いたしております。  そこで、その場合、歳入の問題といたしまして、政府がそのラインに沿ってどういうことを考えておるかというお尋ねでございますので、いままでやりましたことは、現行の税制の中に不公正、不合理……

第77回国会 予算委員会 第7号(1976/02/04、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 関税局長から御報告します。
【次の発言】 いま自治大臣からお話がございましたように、資金調達能力の弱い市町村等に対しまして、政府資金あるいは公営企業金融公庫等の資金をなるべく充当するようなことを考えてまいらなければならぬと思います。しかしながら、中央地方を通じまして五十一年度の金融の展望を見てみますと、産業資金の需要は必ずしも強くないわけでございます。また、中央地方を通じて、われわれが編成いたしました中央地方の財政資金が出てまいりまして、それが地方の金融機関に預金として還元されるという状態を考えますと、明年度の金融情勢必ずしも窮屈ではないと考えておるわけでございます。しかしなが……

第77回国会 予算委員会 第9号(1976/02/06、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 ただいま提出いたしました「財政収支試算」に関連して、一言申し上げます。  五十一年度予算においては、五十年度に引き続き、特例公債を含む多額の公債の発行を余儀なくされておりますが、これは、あくまでも当面の事態に対処するための特例的な措置であり、安易な公債依存を排し、速やかに特例公債に依存しない健全な財政に復帰することが必要であると考えております。  しかし、今後も、なおしばらくは厳しい財源事情が続くものと予想されますので、既存の制度、慣行の見直しを含め、極力、歳入歳出両面にわたって合理化を進めるとともに、国民負担のあり方について国民の合意を得つつ、その見直しを進めてまいることが必……

第77回国会 予算委員会 第10号(1976/02/10、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 この間お目にかけましたのは、五十四年、五十五年の財政展望の試算というものでございます。毎年これをつくる考えは別にないわけなんでございまして、とりあえず、いつごろ特例公債から脱却できるかというようなお尋ねでございましたので、こういうような前提で政府の諸施策等の整合性を持ちながら試算してみますとこういう見当になりますというのが、この間の一応の試算でございます。したがって、お求めがございますならばあるいはまた考えなければいかぬかもしれませんけれども、ただいままでのところは、一応この間差し上げたので御審議を願いたいと思っております。

第77回国会 予算委員会 第11号(1976/02/12、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 財政の立場から、ただいま大変減税がやりにくい事情でありますことをここで繰り返そうと思いません。したがって、きょうは別な角度から私はお答えしたいと思いますが、わが国の消費需要が、最終需要がふるわないというわけは、これはよほど根が深いと思うのであります。  一つには、人口が都市に移動いたしまして、核家族化が非常に進んで、物に対する需要がそういう方面から急激に起こってきたという事情はもう御案内のように解消したと思うのであります。核家族化の傾向は一応ストップしてしまったというのがいまの状況だろうと思うのです。それから、カラーテレビとかいうような新しい魅力のある技術がいま世界的にあらわれ……

第77回国会 予算委員会 第12号(1976/02/13、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 定款が債権の保全を預金保護のためにやらなければならぬことは御理解いただけると思いますけれども、それが大変行き過ぎたことになりまして、債務者に不測の損害を与えるというようなことになりますと、約款の運用として遺憾なことでございます。したがって、この乱用を極力慎まなければならぬことは当然でございますが、同時に、長い得意先といたしまして、相互の信頼の上に立ってどこまでも経営上の御相談に親切に乗るという態度に終始していただいて、この約款は最後のよりどころ、ぎりぎりのラストリゾートというところでなければ、軽々にこれに依存するようなことではいけないと思います。そういうラインで、私どもも厳重に……

第77回国会 予算委員会 第13号(1976/02/14、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 第一問の交付税交付金の交付時期の繰り上げ問題でございますが、従来は御承知のように四月、六月、九月、十一月でございますか、交付いたし、あと残りを二月にまとめて交付するという手順でやっておったと思いますが、ことしは法律を改正いたしまして、二月にいままで交付しておりましたものを年内に交付ができるような措置をお願いしようといたしておるわけでございますので、御要請にそういう方法で応じたいと考えております。  それから第二点の地方債の消化問題でございますが、たびたび本委員会でもお答え申し上げておりますように、来年度の金融状況を考えてみますと、民間の設備投資資金、資金需要はそう強くないわけで……

第77回国会 予算委員会 第17号(1976/02/26、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 ロッキード事件と課税関係でございますが、国税庁といたしましては、外務省から入手いたしました資料や報道内容等を入念に検討をしつつ、ロッキード問題の関係者及び関係会社につきまして、所得税法、法人税法に基づく調査を行ってまいりました。この税務調査等の結果、児玉譽士夫について所得税法違反の疑いが持たれるに至りましたので、東京国税局が東京地検と共同いたしまして、二月二十四日、国税査察官約二百名を動員して、児玉譽士夫の自宅のほかその関係先二十三ヵ所を国税犯則取締法に基づく強制調査をいたしますとともに、取引銀行などを調査いたしました。この強制調査によりまして約二千六百件に達する証拠物件を差し……

第77回国会 予算委員会 第18号(1976/02/27、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 丸紅につきましては、一月の中旬以来定期的な調査をいたしておるわけでございます。その間、御指摘のようにロッキード問題が出てまいったわけでございますが、それも念頭に置きましていま調査を続行いたしております。  もとより、この調査を通じまして法人税法の違反あるいは所得税法の違反というような容疑が出てまいりますならば、阿部さんが御指摘のような措置はとらなければならぬわけでございますが、ただいままでのところ、私どもそういう容疑を固めるに至っておりませんので、まだ普通の調査の段階での調査を進めておるというのが今日の実情でございます。

第77回国会 予算委員会 第19号(1976/02/28、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 十数年前にお目にかかったことがあります。
【次の発言】 児玉さんのところで、ある問題がございまして、説明をしておかなければならぬ必要を感じまして、一回事務所へ伺って話したことはあります。
【次の発言】 その当時――よく調べてみなければわかりませんけれども、十数年前です。ともかく、私が浪人をしておったか、政府の役職をやっておったか、私はちょっと記憶していないのです。
【次の発言】 昭和二十七年です。
【次の発言】 よく調べてみます。
【次の発言】 いつも多賀谷さんの御質疑からいろいろ啓発されるのでございますが、きのうもあなたは、福祉年金の老人年金のスタートのときに、拠出制と拠出制……

第77回国会 予算委員会 第21号(1976/03/02、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 民間の公害防止施設につきましては、おっしゃるようにPPPの原則で、原因者負担でまいることが原則でございましょうけれども、これに対しましては、公害防止事業団でございますとか、開銀でございますとか、そういう機関を通じての融資でお手伝いをしてまいるということでまいりたいと思います。  それから先ほどお話がございましたごみでございますとか屎尿でございますとか、いろいろな環境保全施設の場合でございますが、これにつきましては、従来すでにもう助成の道を開いているわけでございますから、さらにこの充実に今後も努めてまいらなければならぬと思っております。

第77回国会 予算委員会 第22号(1976/03/03、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 総合商社は内外にわたって非常に多彩な営業活動を展開いたしております。そのうちで貿易につきましては、輸出入銀行が相当巨額の金融をいたしておりますことは御指摘のとおりでございます。また農林中金等も、その営業領域におきまして農産物の取り扱いについて総合商社と関係を持っておる面が相当あると思うし、したがって、総合商社に対しまして中金からの融資も相当巨額に上っておると承知いたしております。  私ども、商社の活動というものを、国民を無視して、もうけ本位でただ利益を裸で追求していくということのみに没頭しておるとは思わないのでありまして、それなりに日本の経済、産業の維持に貢献いたしておるりっぱ……

第77回国会 予算委員会 第23号(1976/03/04、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 それは仰せのとおり、財政収支の試算にあらわれておりまする国民負担の数字は、四十八年から五十年にかけましての三年平均に対して三%増加という計算になっております。これは国民生活に必要とする歳出を確保しながら、しかも問題になっておりまする特例債からの脱却を図るということを昭和五十四年ないし五十五年に実現しようといたしますならば、それだけの歳入を確保しなければならないということになるという数字的帰結をお示ししたわけでございます。そのことは、細谷さんがいまこの試算を問題にされまして、いろいろな問題を提起されておりますけれども、この負担が非常に重くて、とうていたえられないというあなたの判断……

第77回国会 予算委員会 第24号(1976/03/05、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 いま調べて、すぐ御報告をします。
【次の発言】 至急電話で調べて御報告します。
【次の発言】 先ほどお尋ねの日本輸出入銀行法の最近の改正は、先ほど御答弁申し上げましたとおり四十七年の十一月十三日でございますが、その閣議の決定は四十七年十月二十七日になっております。  それから、いまお尋ねの件につきましては事務当局から御説明いたします。
【次の発言】 外為法違反容疑事件は警察当局が捜査をいたしておりまして、大蔵省の方で協力をいたしておるという関係になっています。
【次の発言】 四十七年の十月二十七日になっております。
【次の発言】 調査はいたしております。

第77回国会 予算委員会 第25号(1976/03/29、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 このたび、昭和五十一年四月一日から五月十日までの期間について暫定予算を編成することといたしましたが、その概要について御説明いたします。  まず、一般会計について申し上げます。  暫定予算が本予算成立までの応急的な措置であることにとかんがみ、今回の暫定予算におきましても、暫定予算期間中における人件費、事務費等の経常的経費のほか、既定の施策に係る経費について行政運営上必要最小限度のものを計上することといたしております。  なお、新規の施策に係る経費につきましては、原則として計上しないことといたしておりますが、教育及び社会政策上等の配慮から特に措置することが適当と認められるもの、たと……

第77回国会 予算委員会 第27号(1976/04/08、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 御案内のように、予算を編成いたす場合に、その前提といたしましてわが国の経済状況、五十一年度でございますならば、五十一年度の経済見通しにつきまして政府はできるだけ的確な判断を持たなければならぬことは申すまでもないことでございます。それを政府全体として掌握いたします時期が、たまたまいま御案内のように年末の段階になってまいっておるわけでございますので、それと符牒を合わせまして予算の編成を考えるという手順をとっておりまする以上、やむを得ない仕儀であろうかと存じます。しかし、できるだけ早くしろというお考え、よく理解できるところでございます。当該年度の経済の見通しにつきまして的確な掌握がで……


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第78回国会(1976/09/16〜1976/11/04)

第78回国会 決算委員会 第1号(1976/10/19、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 八月三十一日に概算要求が出されまして、いま大蔵省におきましては各省の要求を聞いておるところでございます。予算の編成に当たりましては、いずれ近く政府で予算編成方針が出されると思いますけれども、大変財政が苦しい状況でございますので、既定経費、既定の計画につきましても、その制度面も含めてもう一度見直すというような方針で一遍検討してみるべきであるということで検討はいたしておることと思うのでございますけれども、個々の政策につきまして、まだ国会に御報告するような段階ではございません。
【次の発言】 御意見として承っておきます。
【次の発言】 従来、大蔵省は金融機関からデータをとりまして、そ……

第78回国会 大蔵委員会 第1号(1976/10/13、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 いわゆる三分割案に対しまして、原則的に反対だというお立場のようでございますけれども、まず大蔵省の立場を聞いてやろうということでございますので、その点は感謝します。  それから、第二点といたしまして、立法と行政との関係でございますけれども、今度大蔵省の方で考えましたことは、既往の立法にさわるものとは考えていないわけでございます。あなたもいま言われましたとおり、無償とすることができる、あるいは二分の一までまけることができる、この「できる」ということは、行政府にそういう裁量のリミット、限界をお示しいただいたことでございまして、行政府がそこまでどうしてもやらなければならぬということは立……

第78回国会 大蔵委員会 第2号(1976/10/15、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 十月二日に政府として中期割引国債の発行に関する政府の案の骨子をシンジケート団にいま御指摘のように示しまして、検討を願っておるわけでございます。まだお願いしたばかりでございまして、その結果は御報告申し上げる段階に至っておりません。  ただ、この骨子を示す段階までに銀行協会等の代表者の方々に、私からそろそろこの問題についての一応の終息をいたしたいということを申し上げたときに、いま佐藤さんが御指摘のように、郵便貯金制度の問題でございますとかあるいはいまの税制上の不公正の問題でございますとか、若干の重要な問題について政府の考え方を聞かれたことは事実でございます。それで税制上の問題につき……

第78回国会 予算委員会 第1号(1976/09/30、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 田中前首相の財産に絡まる課税問題でございますが、これは国会で御報告申し上げましたように、すでに申告がございましたのでございますけれども、新たな情報を入手いたしましたので、国税関係の職員を動員いたしまして再調査をいたしたわけでございます。その結果は、いまお話がございましたように、国会に御報告申し上げたわけでございます。  国税庁の態度といたしましては、総理のお話もございましたように、その納税者の地位、身分等によって態度を二つにすべきでないことは当然でございまして、法の前に平等であるということをたてまえといたしまして努力いたしておることは御理解をいただきたいと思うのでございます。た……

第78回国会 予算委員会 第2号(1976/10/01、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 税率が据え置かれたわけでございます。それにもかかわらず所得が名目上ふえたわけでございますから、したがいまして、計算上仰せのような結果になろうかと思います。
【次の発言】 いま正木さんが数字をもって挙げられた計算、事例は正しいと思います。私もよくそれを承知いたしております。あなたの言われるのは、いわば五十一年度という単年度の場合を対象といたしまして議論すれば仰せのようになるわけでございますが、私ども国民の負担というものを考えた場合、沿革的に、たとえば四十九年、五十年とここ二カ年にわたりまして所得税におきまして二兆円の減税を実行いたしたことでございますので、こういう大規模な減税が先……


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各種会議発言一覧(衆議院33期)

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第71回国会(1972/12/22〜1973/09/27)

第71回国会 外務委員会沖縄及び北方問題に関する特別委員会連合審査会 第1号(1973/03/01、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 せっかくの御質問でございますが、海洋博の当面の責任当局のほうからまず、世論のどう受けとめておるかという点についてのお答えをさしていただきます。
【次の発言】 いま合同委員会とおっしゃいましたが、それは協議委員会のお話じゃないかと思うのでございます。協議委員会で一月二十三日に合意いたしましたことは洗いざらい発表いたしましたし、また、国会の御質議に応じましてお答え申し上げておるところでございます。私ども隠しだてをするつもりは毛頭ないわけでございますけれども、またばくたる期待をお持ちいただくようになるとかえってまた不親切にもなります。したがいまして、正直なところを申し上げておるわけで……

第71回国会 予算委員会第二分科会 第1号(1973/03/02、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 昭和四十八年度外務省所管一般会計予算の概要について御説明申し上げます。  同予算の総額は、八百七十六億八千六十六万四千円でありまして、これを補正後の昭和四十七年度予算七百三十七億九百八十五万三千円と比較いたしますと、百三十九億七千八十一万一千円の増加となり、一九%の増加率を示しております。また、前年度当初予算に対しましては三三%の増加率と相なっております。  申し上げるまでもなく、ますます多角化し、多様化する外交の要請にこたえますとともに、アジアを中心とする開発途上国に対する経済協力を充実強化し、国際文化交流を拡充し、わが国に対する諸外国の理解を高め、在外邦人の生活環境を整備す……


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第72回国会(1973/12/01〜1974/06/03)

第72回国会 外務委員会運輸委員会連合審査会 第1号(1974/05/07、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 日中航空交渉に関連いたしました公電は、所定の部数、外務省と運輸省と内閣に配付されておる事実がございます。もう一つは、運輸省におかれまして交通部会に対しまして航空交渉のあらましについて御理解を求めた経緯はあると承知いたしております。藤尾さんが漏らされたと称するものとの関連がどういうようになっているかはまだ不明でございます。したがいまして、藤尾さんの漏らされたと称するものと私どものほうで配付いたしましたものとの関連が不明でございまするので、いま江藤さんのおっしゃるどの公電がどう漏れたかということにつきましては、明確にいまお答えできる用意がございません。

第72回国会 外務委員会農林水産委員会商工委員会連合審査会 第1号(1974/04/26、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 世界が一つの大きな社会といたしまいて、その中の一員として国際的責任をわが国の力量に応じて果たしてまいることは当然のことと考えておるわけでございます。いま経済協力についての日本政府の基本の考え方についてお尋ねがございました。わが国は世界各国から先進国の一つに数えられておるわけでございます。したがいまして、その場合におきまして、もろもろの先進諸国と比肩いたしまして、これに劣らないだけの経済協力、発展途上国あるいは特に後発発展途上国の国づくりに御協力申し上げるということは当然の任務と考えておるわけでございます。  しかしながら、今日までの結果を考えてみますと、分量におきましては、他の……

第72回国会 商工委員会物価問題等に関する特別委員会地方行政委員会外務委員会大蔵委員会社会労働委員会農林水産委員会運輸委員会建設委員会科学技術振興対策特別委員会石炭対策特別委員会公害対策並びに環境保全特別委員会連合審査会 第1号(1973/12/15、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 わが国は、商業的手段によりまして、必要とする資源を必要とする時期に、必要とする分量を確保できるという確信に立ちまして経済の運営をやってまいったわけでございますけれども、資源というものは必ずしもそういう手段によって安定的に確保されるものでないということを今回の問題を通じてしみじみ感得することができたわけでございます。したがいまして、資源の安定確保につきましては、内政、外交を通じまして、従来われわれが考えなかった新たなくふうをめぐらしていかなければならないのではないかと感じておる次第でございます。
【次の発言】 いま通産大臣が仰せられましたように、国内の経済、産業構造というものを、……

第72回国会 商工委員会物価問題等に関する特別委員会地方行政委員会外務委員会大蔵委員会社会労働委員会農林水産委員会運輸委員会建設委員会科学技術振興対策特別委員会石炭対策特別委員会公害対策並びに環境保全特別委員会連合審査会 第2号(1973/12/16、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 お尋ねの山城丸は、ラタキア港から十二月六日ギリシアのピレエフス港に移っておりまして、ただいま日本郵船の社員の立ち会いのもとでロンドン・サルベージ・アソシエーションが船体の損害、貨物の損害等につき調査を行なっております。現在までのところ、船体は全損ということのようでございますけれども、積載貨物についてはなお調査中でございます。この調査は、少なくとも本年一ぱいはかかるということでございます。  なお、被弾破片の発見は、被害の状況から困難が予想されるという情報でございます。  一方、シリア政府に対してでございますけれども、十月の十日の夜海戦が始まりましたが、十月十一日、山城丸は左舷の……

第72回国会 予算委員会第二分科会 第2号(1974/03/06、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 昭和四十九年度外務省所管一般会計予算の概要について御説明申し上げます。  同予算の総額は一千二百五十億七十一万四千円でありまして、これを補正後の昭和四十八年度予算一千百二億三千百四十二万五千円と比較いたしますと、百四十七億六千九百二十八万九千円の増加となり、一三%の増加率を示しております。  また、前年度当初予算に対しましては三六%の増加率と相なっております。  申し上げるまでもなく、ますます流動的な様相を強めている最近の国際情勢、並びにわが国の外交活動が多岐にわたり、量的にも増大している実情にかんがみ、今後わが国が国際的地位にふさわしい責任を果たしつつ、わが国のため望ましい国……


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第75回国会(1974/12/27〜1975/07/04)

第75回国会 大蔵委員会物価問題等に関する特別委員会連合審査会 第1号(1975/04/22、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 公共料金は抑制ぎみに決定してまいるとは、政府の基本の方針でございます。またいま御指摘のように、そういう御提言がなされて、政府といたしましてナショナルミニマムをそういうできるだけ廉価な姿において確保したいという要請をもって、各省の行政府にそれを期待されておることも承知いたしておるわけでございます。  今度の酒、たばこでございまするが、これは御案内のように両方とも従量税でございまして、間接税でも従価税のものはだんだんと上がっておるわけでございますが、従量税のものは四十三年以来据え置きになっておるわけでございます。また、家計費の中に占める割合から申しましても、四十三年以来ぐんとその比……

第75回国会 予算委員会第二分科会 第1号(1975/02/24、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 現地の事情をよく調査いたしまして、検討してみます。
【次の発言】 いま岡本先生御案内のように、予算というのは国の基本の計画でございます。しかも歳入、歳出一体のものがございまして、その一部分が自分の意に召さないからといって一部分を忌避するということは、本来考えられないことでございまして、私どもといたしましては、そういう動きに対しましては大変遺憾に存じております。
【次の発言】 租税教育あるいは租税広報に関しまして、建設的な御提言をちょうだいして感謝にたえません。いまの申告制度は大変複雑になっておりますので、私といたしましては、これをできるだけ簡素化してまいる努力は今後も続けなけれ……

第75回国会 予算委員会第二分科会 第4号(1975/02/27、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 御指摘の点はよく理解できることでございます。印紙税の税率構造につきましては、物価水準の推移、文書の作成状況等を見ながら検討していかなければならぬと思います。
【次の発言】 大蔵省、日銀が老後の生活保障の意味で有利な立場にあるのではないかという御指摘でございます。大蔵省や日銀へ勤めた者が、その能力のゆえをもちまして、第二の人生を主として金融方面で開拓できるということは考えられることでございますし、また幸せなことであると考えますけれども、しかし、あなたが御指摘になりますように、大蔵省も日銀も何も特権階層ではないわけでございまして、これらの出身者の就職の機会が、他に比べまして特に恵ま……


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第77回国会(1975/12/27〜1976/05/24)

第77回国会 予算委員会第二分科会 第2号(1976/04/07、33期、自由民主党)【政府役職】

○大平国務大臣 昭和五十一年度一般会計歳入予算並びに大蔵省所管の一般会計歳出予算、各特別会計歳入歳出予算及び各政府関係機関収入支出予算につきまして簡単に御説明いたします。  まず、一般会計歳入予算額は、二十四兆二千九百六十億千百万円となっております。  このうち主なる事項について申し上げます。  租税及び印紙収入につきましては十五兆五千百九十億円、専売納付金につきましては六千二百三十八億二千九百万円、公債金につきましては七兆二千七百五十億円となっております。  次に、当省所管一般会計歳出予算額は、二兆七千五百七十二億九千三百万円となっております。  このうち主なる事項について申し上げます。  ……



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データ更新日:2023/02/05

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