このページでは羽生三七参議院議員の10期(1974/07/07〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は10期国会活動統計で確認できます。
○羽生三七君 いま田委員の質問された日韓問題について、私もお尋ねしたいことがたくさんあるんでありますが、重複するのはいかがかと考えますので、私ば、核兵器の問題一本にしぼってお尋ねをしたいと思います。 すでに御承知のように、去る五月、インドが初の地下核爆発実験に踏み切ったことは、これは言うまでもございません。これに関連をして、パキスタン原子力委員会のカーン委員長は、パキスタンはインドの脅威に直面し、核実験を余儀なくされるかもしれないとの談話を発表しました。インドという第三世界の国が事実上の核保有国になったということは、国際政治の上に与えるインパクトがきわめて大きいことを物語っているように思われ……
○羽生三七君 アメリカの議会の公聴会でのラロック証言に端を発して、その後、アメリカの有力新聞がたび重ねてこの核問題について報道をいたしております。日本の国民の多くが、この問題について、その真相究明を強く要求しておることは言うまでもございません。ところが政府は、ラロック証言については一私人の発言としてこれを退け、有力新聞の報道についても、これは根拠のないものとして問題にしておりません。しかし、日本国民の大多数がこのような説明で納得するものでないことは言うまでもないことであります。 ところで、いまの質疑応答の中にもありましたが、政府は核の存在を明らかにできない理由として、先日外務大臣は記者会見で……
○羽生三七君 ちょっと関連。いまの中国問題に関連して一点だけ。 中国に限らず、日本と中国、あるいは日本とソ連、その他の国もそうですが、不可侵条約が私たちとしては希望しておる一つの目標なんです。その場合に、日中間で話し合いする場合に、条約本文の中にそういう精神を盛り込むことがあるのか、あるいは別途、別の協定あるいは条約として不可侵をうたうこともあると思うんです。だから、先の話ですから、まだ日中間で外交交渉が進んでおらない現段階でそういうことを想定するのはいかがかと思いますが、外務大臣個人のお考えとして、不可侵にはもちろん御異議がないと思いますが、その場合には条約本文のような形がいいのか、あるい……
○羽生三七君 関連。 新しい計画を立てる場合に、従来は、社会的不公正是正、社会的公正を期するという立場でいろいろ論ぜられる場合に、これは主としてどちらかと言えば道義的なモラルの立場から、大企業優先、弱者虐待のようなそういう社会は公正ではないのじゃないか、そういう立場から論ぜられてきたと思う。ところが、高度成長下でもなおかつ達成し得なかった社会福祉を低成長の中で実現するということは、もうきわめて困難なことだと思うのです。しかし、それはやらなければならない。その場合には、単に社会的公正、モラルというような観点だけでなしに、歳入をどうして確保するか。つまり、財政のあり方、歳入確保のあり方そのものも……
○羽生三七君 問題になっておるいわゆる核防条約について、最近この数日間の動きを見ておりますと、政府・与党はきわめて慎重というか、非常に消極的なように見受けられますが、それに対して、外務省というか、政府側では、この批准の論拠づくりを急いでおるというようにも報道されておりますので、そういうことに関連をして幾つか問題点をただしたいと思います。 その第一は、外相自身も、あるいは自民党の外交担当者も、核防条約の批准は今後二十年間わが国を縛る重大な問題だと言われております。それはそうでしょうが、二十年間日本のどういう点を縛ることになるのか。これは外相自身も発言されておることですから、この席でもこの前も御……
○羽生三七君 私は、きょうは主として核防条約の問題を伺いたいと思いますが、それより前に、ごく簡単に当面する問題について一、二お伺いをいたします。
まず最初に、ベトナム及びカンボジアの最近の軍事情勢からしまして、ベトナム和平協定に基づく日本の対インドシナ政策に重大な影響を及ぼすことになると思いますが、政府は今日のインドシナ、特にカンボジアの事態をどう認識されておりますか。それとともに、これにより日本の対インドシナ政策にどのような変化が起こるのか、また起こらないのか、最初にまずこの一点をお伺いをいたします。
【次の発言】 いま大臣のお答えの中にもありましたが、カンボジアでは栗野大使がカンボジア政……
○羽生三七君 時間のないのが大変残念でありますが、外相の訪米問題に関連して若干お尋ねをいたします。
中東地域その他に地域的に問題があるにいたしましても、国際的には緊張緩和の方向にあるし、また日本を取り巻く国際情勢に差し迫った危険な要素もないこの時期に、核防条約の批准に関連する与党対策上の問題ということから、日米安保体制の再確認というようなこの重要な問題を絡ませて日米会談で推進されたことは、はなはだ失礼な言いぐさですが、必ずしも外交政策の選択としては適切ではなかったんではないかと思いますが、この機会に外相の所見を伺います。
【次の発言】 その点については前の委員会で、核防条約の問題点は、日本が……
○羽生三七君 委員長、ちょっと関連。ただいまの田委員の質問に関連してですが、外相は、いまも御自身からお答えがあったように、事前協議で常に拒否ならこれは無意味というふうに、こう衆議院で答えられておるわけですが、これは日本の非核三原則を修正することを意味しておるんでありますか。
【次の発言】 それは実はおかしいんでしてね、四十七年の五月二十四日、
衆議院外務委員会で佐藤総理は、事前協議でイエスもありノーもあるということではなく、はっきりノーばかりの状態だと、こう答えておるんです。だから佐藤総理は、イエスもあればノーもあると言っておるけれども、事前協議の場合ですが、三木総理はいかなる場合でもノーと言……
○羽生三七君 ちょっと関連して。 日本近海におけるソビエトの漁船の操業から起こる事故は、かなり日本とソビエトとの間の親善友好関係というものに影響を与えておると思うんです。こういうことがなければもっと親善友好は一層深まると思いますが、ソビエトから言えば、日本の漁船の方が、ソビエトの漁船が日本近海で操業する何十倍の漁船がソビエト近海で操業しておる、そういう反論をされておるようでありますが、それはとにかくとして、こういう場合に、この種の漁業問題の事故に関連をしてソビエトでは漁業関係の担当者だけが日ソ間のこの問題を考えておるのか、あるいは外務省あるいは政治担当者、そういうところで日本とソビエトとの親……
○羽生三七君 過日、ベトナム社会主義共和国が正式に発足したわけで、長い戦争が終結をして南北ベトナムが統一され、新たに統一ベトナムとして発足したことは私どもも非常にこれを祝福したいと思います。 ところで、このベトナム社会主義共和国に対して日本政府はハノイ駐在の長谷川大使をして三木首相の祝電をベトナム外務省に伝達をし、これをもって新国家承認のいわば黙示的な承認ということ、そういう過程をとったようでありますが、こういうことだけでよろしいのか、もっと正式に何らかの形で統一ベトナムを承認するという方法はおとりになれないのか、その辺をお伺いいたします。
○羽生三七君 関連して。 一問お尋ねしたいのですが、先ほど大臣、いずれの国をも敵とすることなくというお話ありましたが、先般オーストラリアのフレーザー首相が、アメリカ、日本、中国、オーストラリアを結ぶいわゆる対ソ同盟、四カ国対ソ同盟を提唱されたようですが、私は、必ずしもこれは適切な提案ではないと思っておりますが、外務大臣どのようにお考えでしょうか、このことだけを承っておきたいと思います。
○羽生三七君 関連して、一問だけお尋ねいたします。 この問題について、アメリカの行政府あるいは議会の調査委員会から正式に発表はなくとも、マスコミがスクープをしてかなり信頼性のある形のものが発表された場合には日本の政府は調査をする、氏名が向こうから公表された場合ですよ、その場合に、日本政府としてはその当該人を対象として調査をするのかどうか、これは外務省にお尋ねする筋合いのものじゃないですが、常識論としてお尋ねをいたします。
○羽生三七君 核兵器の不拡散に関する条約については、昨年の国会で私、主なことは一通りお尋ねしたつもりでありますが、今度批准が多分可能だと思われるこの機会に、改めて数項の点についてお伺いをいたします。 政府が核兵器不拡散条約の批准を急ぐのは、単に核兵器の不拡散に協力するという大義名分だけではないと私は思っております。この条約が核大国の手を縛らず非核保有国だけを縛ろうとする大国優位、核独占の不平等と思われる条約であるにもかかわらず、なおかつこれを批准しようとするのは、この条約に加入することによって、軍縮委員会等の場におけるわが国の軍縮についての発言を重からしめようとするものではないかと、私はまあ……
○羽生三七君 関連して。 この核拡散防止条約を、先ほど戸叶委員からもお話しがあったように、社会党の中でもずいぶん議論がありました。にもかかわらず、なおかつわれわれがこの批准に同意しようとするのは、核がこれ以上拡散しては困るということとともに、この前も宮澤外相にお尋ねしましたが、単にこれが、長く批准をしないならば国際信用にかかわるというだけでなしに、平和憲法を持つ日本、そしてこの核防条約を批准しようとする日本が、ジュネーブ軍縮委員会なりあるいは国連の場なり、あるいは二国間の関係においてどういう努力をするかということが、これを批准する政府に課せられた私は任務だと思うんです。でありますから、ただ批……
○羽生三七君 関連でありますから一つだけ簡単にお伺いしますが、いま戸叶委員が触れられた日中平和友好条約についてですが、その中の覇権条項、この問題についてはいま外務大臣も言われましたように、日本が中国に与えた不幸な歴史を繰り返すことなく、日中の親善友好の関係というものがいまの世代に限らず恒久的な善隣友好、平和の関係に立たなければならぬことは、これは当然だと思います。それからまた、いかなる国、世界、いかなる国の覇権も認めないというのも当然だと思います。日本自身はもとより、世界のいかなる国の覇権もこれを認めないということをこれを条約の中に明記しても一向差し支えないと思います。 ただ、私がここで危惧……
○羽生三七君 一つだけ。 いまの援助のうち純粋に食糧援助とその他の農業物資という場合にはどういうふうな内訳になっておるんでしょうか。大要でよろしいです。
○羽生三七君 国際小麦協定に関連をして一つだけお尋ねしたいことがあるんですが、それは、アメリカのさきのバッツ農務長官と日本の前安倍農林大臣との間で穀物協定とも言うべきものがさきに結ばれております。それは七五年秋以降三年間、日本は毎年千四百万トン、小麦、大豆各三百万トン、飼料穀物八百万トン、計千四百万トン以上米国から輸入し、米国はその供給を保証する、こういうものであります。両大臣ともやめられたわけであります。つまり、アメリカの長官も日本の農林大臣もやめられたわけでありますが、これはいまでも有効なのかどうか、この一点だけをお伺いいたします。
○羽生三七君 先日、ソ連共産党のブレジネフ書記長がミグ25問題に関連をして、陰うつになった日ソ関係と、日本に対する批判を行っておりますが、このことによって日ソ関係に何らかの影響が起こるのかどうか、外相としてはどのようにお考えになっているか、承りたいと思います。
【次の発言】 ソビエトは、中国に対して関係改善を呼びかけておるようでありますが、早急に和解が成立するとも思えませんが、さりとて、いつまでもこのような状態が続くかどうか、きわめて疑問だと思います。だから、このソ連の中国に対する関係改善の呼びかけと両国関係の将来をどのように展望されておるか、外相の所見をお伺いいたします。
○羽生三七君 最初に漁業に関する問題を一問だけお伺いしまして、それから後は、ソ連に関係するその他の問題について、私の見解を述べながら御所見を承りたいと存じます。 最初の漁業問題というのは、これはすでに多くの方から述べられたことでありますが、日本が漁業実績を強調して国際世論に訴えることで現状維持を図ろうとしておる、これが政府の外交の基調をなしていることが問題ではないか。ところが、海洋自由の原則あるいは秩序が全く崩壊しているにもかかわらず、その条件で繁栄してきたこの遠洋漁業、まだこれにしがみつこうというような漁業政策が残存しているんではないか。要するに、海洋自由の原則が大きく崩れたという現実を直……
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