このページでは桜内義雄衆議院議員の36期(1980/06/22〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は36期国会活動統計で確認できます。
○国務大臣(櫻内義雄君) 第九十六回国会の開会に当たり、わが国外交の基本方針につき所信を申し述べます。 今日、わが国を取り巻く国際情勢は、まことに厳しいものがあります。 米ソ両大国を中心とする東西関係は、依然として不安定なまま推移しており、ソ連の著しい軍備増強とこれを背景とする第三世界への進出に加えて、ポーランド情勢は、最近深刻化の様相を深めております。 第三世界諸国は、近年、先進諸国との相互依存関係が深まり、世界の平和と発展に大きなかかわり合いを有するに至っていますが、これら諸国の多くはいまだ政治的、経済的基盤が脆弱であり、これが一因となって、国内的混乱やさらには地域的な紛争を引き起こ……
○国務大臣(櫻内義雄君) 河野議員の外交関係の御質問は五点あったと思います。 第一に、巡航核ミサイル艦船についての御質問でありますが、核の持ち込みが行われる場合はすべて事前協議の対象となり、政府としては常にこれを拒否する所存であることは、従来から申し上げておるとおりでございます。 次に、ソ連提案のごとき条約についてでありますが、これは実効性があるのか、慎重に検討しなければならないと考えており、現在ジュネーブ軍縮委員会において、非核兵器国に対する国際的な保障につき検討が行われているので、わが国としては、これが促進に寄与してまいる所存でございます。 それから、経済協力についてでございますが、……
○国務大臣(櫻内義雄君) 小杉議員にお答え申し上げます。 日米貿易関係は六百億ドルを超えるという大きなスケールでありますから、ときに問題が生ずることもやむを得ないかと思いますが、しかし日米貿易の摩擦によりまして、保護貿易的な傾向に拍車をかけるということは、これはいけないと思います。あくまでも自由貿易体制を堅持するという方針で臨んでまいりたいと思います。 高金利の問題は、米国においてインフレ対策によってそういう措置がとられておるということは理解を持つのでありますけれども、しかし投資意欲の減退を来す、また、円安によりまして、わが国へ大きな影響を来しておるということを考えますときに、わが国のこう……
○国務大臣(櫻内義雄君) まず、日韓経済協力の基盤を明確にせよ、こういうことでございました。わが国に対する韓国側の協力要請の内容は、本年から始まった新五カ年計画の中の上下水道事業等の社会開発部門を中心として、韓国の経済社会開発、民生安定及び福祉向上を目的としたものであり、軍事的色彩を帯びたものでないことは明らかでございます。 それから、パリ・サミットにどう対処するかとのことでございますが、ベルサイユ・サミットは、現下の厳しい世界経済情勢を克服するために先進工業国がいかなる対策を講ずるべきか、意見を交換する機会でございます。最近、各国とも、国内経済の困難のためにとかく保護主義的圧力が強まりつつ……
○国務大臣(櫻内義雄君) ソ連のSS20配備に憂慮されての御質問がございました。 現在米ソ間において行われている中距離核戦力削減交渉で、米国は、ソ連が欧州のみならず極東を含むソ連全土においてSS20を初め地上発射式中距離ミサイルをなくすならば、米国も地上発射のパーシングII及び巡航ミサイルの配備計画を取りやめる旨提案しておることは御承知だと思います。 わが国としては、御指摘のように、本件交渉の結果、欧州に配備されているSS20が極東に移されるようなことがあってはならないとの考えから、米国の提案を支持しておるところでございます。 また、ソ連に対しては、同国による中距離核戦力の極東配備は遺憾……
○櫻内国務大臣 衆議院安全保障特別委員会が開催されるに当たり、わが国の安全保障問題につき所信の一端を申し述べます。 わが国の安全保障政策は、積極的外交の展開、日米安保体制の円滑かつ効果的な運用及び節度ある質の高い自衛力の整備の三つの基本的な柱により構成されております。 本日は、これら三つの柱のおのおのについて私の感ずるところを率直に申し上げ、皆様の御理解を得たいと考えます。 外交は、わが国の平和と安全を総合的に確保していく上で死活的な重要性を有していることは申すまでもありません。すなわち、外交努力を通じわが国をめぐる国際環境をできるだけ良好で安定的なものとすることが、わが国の平和と安全を……
○櫻内国務大臣 先ほど伊藤防衛庁長官も触れられておったと思いますが、昭和五十年の防衛大綱の制定当時と比較いたしまして国際情勢の厳しさは増しているものの、大綱の中で、わが国周辺地域においては米ソ中三国間に一種の均衡が成立している、そういうふうに見ておるわけでありますが、それについて私どもの見解は、引き続きそういう均衡は存続していると判断をしておるわけであります。 また、米中間につきましては、台湾に対する武器売却問題をめぐっていろいろ摩擦が生じておることは認めざるを得ないのでありますが、米中間におきましてしんぼう強く粘り強く話し合いを進めて、友好的に解決される、そして、両国の関係が良好に保たれる……
○櫻内国務大臣 就任以来二カ月余経過をいたした次第でございますが、まことに恐縮な次第でありますが、その間、本委員会が持たれておりませんので、就任のごあいさつをいたさず本日に至ったことを御寛容によろしくお願いいたしたいと思います。 私も、誠心誠意、本委員会の審議につきましては努力をいたす考えでございますので、今後とも委員の皆様方の御支援、御鞭撻をひとえにお願いする次第でございます。 ただいま委員長の言われました外務省の所管事項につきまして、その概略を御説明申し上げます。 まず、北方領土問題について申し述べます。 ソ連は、わが国の重要な隣国の一つであり、ソ連との間で、北方領土問題を解決して……
○櫻内国務大臣 最近のソ連の軍事力増強あるいは第三世界への進出を背景とする国際関係の基本的枠組みの東西関係、これが不安定化しつつあるということを非常に遺憾に思うのであります。昨年のオタワ・サミットの西側首脳の協議の結果を見ていただいてもおわかりのように、できるだけ低いレベルの軍事力の均衡とたゆまざる対話、そういうことによって非常に困難な国際情勢に対応していこう、そういう努力の中にあるにもかかわらず、現在のソ連の動きによってそういう均衡が乱れるのではないか、そのために不安定化するのではないか。また、日本としての北方領土問題の関係を考えましても、極東におけるSS20を初めとする軍事力の増強、あるい……
○櫻内国務大臣 先般の鈴木内閣改造に伴いまして、外務大臣を仰せつけられた櫻内義雄でございます。この上ともどうぞよろしくお願いを申し上げます。 厳しい国際情勢の中で、わが国の外交に課せられた任務は非常に重いものがあると思います。日本の平和と繁栄を期する上に、世界情勢の平和と安定が強く望まれる次第でございますが、そういう際に重責を担わしていただいたわけでありますが、本委員会の皆様方には、多年にわたりわが国外交問題に真摯にお取り組みいただいておる方々でございまして、不肖私に対しましてこの上とも御指導、御鞭撻を賜り、この職責を無事務めさしていただきたいと思います。 くれぐれもよろしくお願い申し上げ……
○櫻内国務大臣 外務委員会の皆さんに大変御無理をお願いしておる次第でございますが、明日から二十五日までアメリカの方へ所用で参りますので、その間いろいろと勝手をいたし、御無理を申し上げることが多いと思いますが、お許しをいただきまして、また訪米に際しての皆様のこの上の御支援、御鞭撻をお願いしたいと思います。
ここに委員長初め委員の皆さんにくれぐれもよろしくお願いを申し上げ、ごあいさつといたします。
【次の発言】 奥田委員のおっしゃるように、大変厳しい日米間の状況の中に今回の訪米ということになりました。昨年の伊東外務大臣以降ちょうど一年、日本の外務大臣の訪米は行われておらないわけでございます。そう……
○櫻内国務大臣 川田委員のおっしゃるように、この一年間を顧みまして、日米間で種々話題になった問題があったと思います。伊東外務大臣以来ちょうどまる一年目に日本の外務大臣の訪米、こういうことになりました。 私がレーガン大統領、ブッシュ副大統領、ヘイグ国務長官等との会談を通じて得た印象といたしましては、日本側が日本外交の基軸として日米外交というものを考えておる、こういう点についてはアメリカもまた同じ見地に立っておる。腹蔵のない意見交換の中には、別にこれといって今後の日米関係に暗影を投ずるような、そういう傾向は私は認めませんでした。先方も非常に気持ちよく話されておりますし、基本的な方針、たとえば東西……
○櫻内国務大臣 高沢委員の御質問は、今回の場合の国際小麦協定という条約の中の二つの規約、これについては御理解をお持ち願っておるように承りました。しかし、そうでない場合にはどうか、こういう御質問の趣旨だと思うのでありますが、残念ながら、私はそういう二つになっておる場合の何か問題がありそうな事例というものがいま頭に浮かびませんので、その場合その場合に適切に考える必要があるのではないかと思います。
【次の発言】 かつて日本に対してアメリカが大豆とかトウモロコシ、コウリャンを出さない場合がございました。これは戦略上出すとか出さないということでなく、現実に出し得ないような相当な事情があった。それは日本は……
○櫻内国務大臣 六十億ドルの問題の前に、小林委員のおっしゃいました朝鮮半島の平和と統一の問題でございますが、私どもも一日も早いその実現を期待もし、そのように向いていくことについていろいろと配慮をしているわけであります。 小林委員が御承知のように、韓国側からも北朝鮮側からも統一の動きというものはあるわけでありますが、残念ながらどうも食い違ってきておる、こういうことで、そこでこれが具体的打開には何か方策がないかということで、かねて来国連の事務総長でもあっせんされるがよくないかというようなことを申し上げたこともございます。また最近におきましては、三十八度線で対峙しておりますが、軍事演習でもやるとき……
○櫻内国務大臣 海上における人命及び財産の安全の確保並びに海洋環境の保護のためには、広範かっ強力な国際協力関係を構築することが必要であると思います。世界の商船船腹量の約一〇%を占める主要海運国であるわが国としては、かかる国際協力を促進するに当たり、積極的に指導的な役割りを担うべき責任を有しておると考える次第であり、また、かかる国際協力が促進されることは、とりもなおさずわが国の利益に合致するものであると思います。今回御審議を願っている海事関係二条約をわが国が締結することは、かかる意味合いにおいて海事関係の国際協力に関し、わが国の積極的な姿勢を示すものとしてきわめて有意義なものであると思います。
○櫻内国務大臣 ああいう悲惨な戦争の経験を経た後の日本の外交でございますから、日本外交の基本は日本の平和と安定のために努力をしよう、そして世界各国との間ででき得る限り円滑な話し合いを繰り返していこう、こういうことで臨んでおるのであります。ただ、日本が、戦後の経緯をごらんいただきますと、占領下から平和条約締結によりまして日本としての独立の道を歩む、こうなりまして、その際サンフランシスコ平和条約と安保条約を結んでおる、こういうことから、そういうものが基軸になっておるということは言うまでもございませんが、根本の方針は日本の平和と安定を期する、一言で言えばそういうことだと思います。
○櫻内国務大臣 私もその席で承っておったわけでございまして、外務省からの答弁はたしか国連の統計に基づいてお答えをしているんだ、こういうことでございました。しかし、ただいま他の書面に違う数字が出ておると、こういうことはまことに恐縮な次第でございまして、これは早速調べましてその事実を明らかにし、もし先般の答弁が当を得てないという場合におきましては、私からまたしかるべく責任あるごあいさつを申し上げたい、こう思います。
【次の発言】 ただいま採択されました御決議につきましては、政府としてその御趣旨を十分尊重し、今後一層の努力を重ねてまいる所存であります。
○櫻内国務大臣 本委員会におきましてもしばしば御質問を受け、その都度善処方を申し上げておるのでありますが、いま改めて五月二十七日を控えての日本政府の姿勢を問われておるわけでございます。私といたしましては、この経緯にかんがみまして、日本政府としてやり得ることにつきましてはでき得る限り努力をしてみたい。お話しのように韓国の国内関係としてどういうことになっておるのか私に判断がつきませんけれども、しばしば問題になっておることでございますので、私としてもできるだけのことをいたしたい、こう思います。
【次の発言】 日ソ円卓会議が昭和五十四年の十二月に持たれて以来、今回は三回目と承っております。ソ日協会のグ……
○櫻内国務大臣 世界の平和と安定のために重要な地域とは、わが国が従来から二国間援助の七割を配分してきているアジア、なかんずくASEAN諸国、さらにはタイ、パキスタン、トルコといった紛争周辺国が含まれると考えますが、具体的にどの地域がこれに該当するかは、わが国がその都度自主的に判断することになります。
なお、世界の平和と安定の維持のために重要な地域に対する援助も、援助の基本理念である相互依存と人道的考慮に沿って行われるものでございます。
以上、お答え申し上げます。
【次の発言】 トルコにつきましては、OECDの各国の中でトルコをみんなで救済しよう、こういうような協議が調って、この援助国会議が……
○櫻内国務大臣 ただいま議題となりました北西太平洋における千九百八十二年の日本国のさけ・ますの漁獲の手続及び条件に関する議定書の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 政府は、昭和五十三年四月二十一日にモスクワで署名された漁業の分野における協力に関する日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間の協定に基づき、北西太平洋の距岸二百海里水域の外側の水域における本年の日本国のサケ・マスの漁獲の手続及び条件を定める議定書を締結するため、本年四月十三日以来、モスクワにおいて、ソ連邦政府と交渉を行ってまいりました。その結果、四月二十三日にモスクワで、わが方小和田臨……
○櫻内国務大臣 私どもが防衛費の拡大、これは日本の専守防衛についてどうしていくかという考慮の中から予算的に増加していくその傾向をとらえての防衛費増大、こういうことだと思いますが、最近の国際情勢を見て、残念ながら各国が低いレベルで防衛費の均衡を保とう、特に東西関係でそうしようと言いながらも、そういう方向につきましてはなかなか話が進んでいかない、こういう中で日本もまた防衛努力をせざるを得ない、こういうことだと思うのでありますが、高沢委員のおっしゃるように日本は被爆国である、そういう貴重な苦い経験を持っておりますから、国民の間におきましても、このような事態が再び起きてはならない、こういうことで広範な……
○櫻内国務大臣 国際法違反ではないかとの問題だけ、ちょっとお答えしておきます。
これは、政府の見解として、核兵器の使用は国際法の根底にある人道主義には合致しないものであるが、国連憲章を含む実定国際法上これが禁止されているとまでは言えない、こういうことをかねがね申し上げておることを、ここで御指摘申し上げます。
【次の発言】 御指摘の五十三条、百七条については、わが国が国連に加盟をするということについては憲章第四条に言う平和愛好国として国連加盟が認められた、そのことによってこの五十三条、百七条は適用がなくなったものと考えておるのでありますが、しかし御指摘のような規定が憲章に残されておるということ……
○櫻内国務大臣 パルメ委員会が第二回軍縮特別総会を前にいたしまして貴重な提言をされたということは、私もその価値を認めるものでございます。ただいま河上委員から特に非核地帯についてお触れでございますが、パルメ委員会の提唱は、まず欧州においてそういう地帯を設ける必要がある、こういうふうに言っておると認識いたします。そして話し合いによってその他の地域においてもそれを広げていくようにと、こういうことでございまして、パルメ委員会の言われておるとおりに、そういうような手段によって非核地帯が拡大されていくことは、そういうことを目標にするということは大事なことではないかと思います。
○櫻内国務大臣 対ソ制裁と申しますか、東西関係の中で一つの焦点になったわけでありますが、アメリカは、公的信用供与をソ連に与えるということはそれなりにソ連の力をつけるものではないか、いまのアフガニスタン、ポーランドのああいうソ連の圧力の関係から言うと、ソ連に力をつけるようなことはいかがか、したがって、そういうことについてはひとつ制裁をするように考えたい。 なお、米側は、公的信用供与は、それは補助金をつけてそして輸出を認めるようなことじゃないかというようなことを言っておられまして、当時鈴木総理は、こういう問題についてはみんなが結束をしてやる必要があるんじゃないか、そのためには、サミット参加国のど……
○櫻内国務大臣 かねて申し上げておりますように、今度の対韓経済協力については事務レベルの二回の会合を通じまして韓国側が十一のプロジェクトにつきまして本年一月から始まる新五カ年計画の中で日本に協力をしてもらいたい、こういうことで、そのプロジェクトをいろいろ検討の結果、柳谷外務審議官がソウルを訪問した折には、あるものは政府借款で考えられる、あるものについては輸銀で考えたい、こういうことを申したわけでありますが、その申し上げたプロジェクトから推定していきますとおおよそ五年か六年でただいまお示しになったような数字の見当が出る。そこで自然に、いま言ったような説明をするよりも日本からは四十億ドルだというふ……
○櫻内国務大臣 高沢委員がお触れになりましたフルブライト計画は、戦後の日米両国間の文化交流の上に一翼を担った大変有効適切なものであったと私も感じておる次第でございます。 そこで、この文化協力あるいは文化交流と申しましょうか、それについての、ただいま御所見を交えての御質問でございましたが、こういう文化交流は諸外国との関係を長期的により安定した基盤の上に置くためには非常に適切なことではないか、文化交流を通じて諸国民との間で相互理解を深め、友好親善を促進するということは、そのことがただいまお触れになりました世界の安全保障の面からも必要なことではないかということを私も信ずる次第でございます。 なお……
○櫻内国務大臣 教科書問題が中国また韓国におきまして非常に厳しい批判が行われておるということを非常に憂慮いたしておるわけでございます。文部省が、検定制度のもとにある教科書、これについてどういう扱いをしておるかというような御説明は御説明で、われわれ外務省を預かっておる者としてはそのことを承知しておるわけでございます。しかしながら、そういうこと以上に中国あるいは韓国の国民にとって、日本の教科書にあらわれておる方針というものが果たして適切であるのかどうか、むしろこういう教科書で日本の教育が行われておるとするならば、それは日本の過去の行為についての反省がないのではないか、あるいは事実を曲げて教育してお……
○櫻内国務大臣 ただいま河上委員のおっしゃったように、教科書問題については教科書の記述内容についての批判がいろいろあった、それから発端をしておることは、事実関係はそのとおりだと思うのであります。 ところで、外交上取り上げられておりますのは、その問題は、たとえば中国としては国交回復時の共同声明の前文、あるいは韓国におきましては日韓共同コミュニケから見て一体どうなのか、そういうところに問題が発展してきておると思うのであります。したがいまして、外務省としてはそういう関係国の世論動向、あるいはそれに基づいた申し入れ、これを国内関係方面に間違いなく伝えて、そしてそれに対しての対応をお願いしておるという……
○櫻内国務大臣 フランス大統領として初のわが国の訪問ということで大きな意義があったと思います。 また日本に滞在中、総理大臣を初め閣僚協議会も持ちまして、腹蔵のない意見を交換いたし、その間に両国間のいろいろな懸案事項、というよりも、むしろ今後将来に向かって日仏がいかに提携をして世界の政治、経済の上に寄与するかという非常に新しい方向につき、いろいろ示唆に富んだ協議が行われたということに大きな意義を感ずる次第でございます。各閣僚レベルにおける具体的な諸問題につきましても、多くの懸案事項の話し合いの上に両国の理解ができたというところに意義を感じておる次第でございます。
○櫻内国務大臣 昭和五十四年度外務省所管一般会計歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 歳出予算現額は二千八百五十四億四千二百七十万円余でありまして、支出済み歳出額は二千五百五十二億四千九百六十二万円余、翌年度繰越額は二百七十一億五千五百三十八万円余、不用額は三十億三千七百六十八万円余であります。 歳出予算現額の内訳は、歳出予算額二千五百七十億九千五百七十五万円、前年度繰越額百九十七億七千二百七十七万円余、予備費使用額八十五億七千四百十七万円余でありまして、前年度から繰り越したものの内訳は、経済開発等援助費百八十三億二千百二十万円余、在外公館施設費十四億五千百五十七万円余であ……
○櫻内国務大臣 ただいま議題となりました在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法御の一部を改正する法律案について御説明いたします。 改正の第一は、在外公館の設置関係であります。今回新たに設置しようとするのは、大使館一館であります。これは、東欧のアルバニア人民社会主義共和国に設置するものであり、他の国に駐在するわが方大使をして兼轄させるものであります。昨年三月わが国は同国と外交関係を設定したものであります。 改正の第二は、現在米国にある在アンカレジ領事館を総領事館に昇格させるものであります。 改正の第三は、これらの在外公館に勤務する在外職員の在勤基本手当の額……
○櫻内国務大臣 日本は世界に誇るべき憲法を持っておるわけでございますが、それだけに、外交を通じてみずからの平和と安全を守る、また豊かな国民生活を確保していく、こういうことが基本だと思うのであります。そして、そういうことを通じまして、世界の平和と安定に積極的に貢献をしてまいりたいと思います。また、わが国と政治経済上の基本理念を同じくする米国を初めとする西欧諸国との連帯協調を図りながら、わが国の国力国情に応じた、ふさわしい役割りをいたしたい。 そこで、渡部委員のおっしゃった、具体的な行動はどうか、こういうことになりますと、近く第二回の軍縮特別総会が開かれますが、そういう場を通じまして、核軍縮を初……
○櫻内国務大臣 条約上どういうふうな解釈になるかについては条約局長の方からお答えをさせますが、私はこの知識が全然ございませんが、いま御質問と答弁のやりとりの中では、二千三十六発はMAPに返還手続をとった、こういうことですから、私は、現在はこれはゼロだと思って聞いておりましたが、間違いでしたらばお許しをいただきたい。
【次の発言】 先ほど申し上げたように返還手続のとられておる現状でございますから、楢崎委員の御質問の御趣旨を体して今後どうするかは検討をさせていただきたいと思います。
【次の発言】 御質問の御趣旨に沿って防衛庁長官とも相談し、検討さしていただきます。
○櫻内国務大臣 江藤委員のおとりになっておる御観察は、私はそのように受けとめてよい部分が相当あると思うのです。しかし、鈴木改造内閣が発足後この二カ月間に、国際的な約束である東京ラウンド、それの前倒しをやって、三年一気に関税の引き下げをする、あるいは非関税障壁について自由民主党の御協力もちょうだいして、鋭意努力をして非関税障壁六十七項目を一月末までに約束通りに決めた、これはこれなりにその努力は諸外国も認めてくれると思うのですね。しかしながら、根本的な江藤委員の御指摘のようなそういう印象というものを諸外国が持っておるということは、十分頭に置かなければならないと思うのです。 それで、いま防衛費の問……
○櫻内国務大臣 核の使用を禁じようという決議は、十回出ておると思うのです。これは六一年から始まっておりますが、日本は当初、最初の分ですね、その趣旨に賛成をしております。ところが、その後ずっと七回ほどは棄権をしておりまして、一昨年と昨年の決議に際しては反対をいたしました。 これは本委員会でもしばしば論議されておりますこの軍事力の均衡ということ、それから一昨年来の国際情勢、ソ連のアフガニスタンやポーランドに対する行動等から見まして、あるいはこの軍事力の均衡というものを考える場合に、ここで核の抑止力というものを考えておく必要がある。こういうことで、その情勢が反映しての反対ということになったわけで、……
○櫻内国務大臣 そのように答弁をいたしました。
○櫻内国務大臣 ただいま御指摘の点は、一言でいわゆる安保体制、こう申し上げてみたいと思うのです。 それで、この技術交流の問題が起きて以来、武器三原則あるいは政府の方針は、これはアメリカにも当然適用されるもの、しかしながら、一方においていまお話しのあったような安保関係のことがございますので、そこで、この技術交流の問題については鋭意検討しよう、こういうことで来ておるわけであります。 そして、ただいまいろいろ御指摘がございましたが、具体的には昨年の十二月の会合が、非常に私は、日本としてその会議に基づくことを結論を出さなければならない、こういう責任を感じておるわけでありますが、しかし、お話しの一月……
○櫻内国務大臣 朝鮮半島では三十八度線を隔てて、南北合計およそ百万人以上の正規軍が対峙しておるのでございまして、依然として厳しい緊張状態にある、このように受けとめておるわけでございます。
先ほど閣僚会議のお話でございましたが、その当時の直近のアメリカ国務省の朝鮮に関する報告書を見ますと、北からの軍事的脅威が減少したという徴候はない、最も確実な情報によれば、北朝鮮軍は着実に追加装備の調達を続けており、機動力及び火力を強化しておる、こういうことでございまして、私も現在三十八度線では緊張状態が続いておるものと認識しております。
【次の発言】 ただいま野坂委員のおっしゃったようなことは、昨年の閣僚会……
○櫻内国務大臣 わが国は、ソ連に対しましては西側が結束して当たっていくことが一番必要である、そういう見地に立っておりまして、そこで、ただいま局長の方から申し上げたようなことも踏まえまして、ソ連に対していろいろな形で力をつけるような結果になってはいけない、そういうことを配慮しながら貿易をしなければならない、こういう見解に立っておるわけでございます。 具体的にはパイプラインの問題であるとか、あるいは技術の提供などによりましてソ連に力を付与するような、そういうようなものの提供というものは差し控えたい、これは西側の共同的な見解でございまして、わが国もまたそのような方針をとっていくべきである、このよう……
○櫻内国務大臣 九日、フィリピンのシコゴン島付近で発生した航空機事故における邦人乗客の被災状況及び救助状況を申し上げます。 事故は、九日午前十一時過ぎ、マニラ市の南方約三百五十キロの観光地シコゴン島の西方約二十五キロのピラール町付近で発生した模様であります。十日午前七時現在、現地大使館がマニラの救難対策本部から得ている情報によれば、乗客、乗員全体は三十二名で、三名の死者が出ているが、邦人は含まれておらず、邦人乗客二十五名その他四名の二十九名が病院に収容されております。このうち二名が重傷である由でありますが、現在その氏名は確認できておりません。 以上です。
○櫻内国務大臣 きょう、ただいまの私の紹介もあるという御指摘で、ああ、そういうことがあったのかなと、こう思うのですが、私は小学校一年から大学まで慶応なので、青山学院は学校も行ったこともなければ、先生も知っている人はないのです。しかし、私の事務所でいつも選挙区の人は大切にしろ、親切にしろ、こう言ってありますから、恐らくうちの秘書連中が、郷里から出てきて学校がわからなければ連れていくとか、頼んでくれと言えば私の名前で手紙を出したのじゃないかと思うのです。はっきりした資料でおっしゃっておりますから、私はそれを否定するものではございませんが、その結果がいろいろ教育の機会均等などに触れるという御批判があ……
○櫻内国務大臣 ロストウ軍縮庁長官の発言でございますね、横路委員の御認識と私が承知しておるところとは大分差があるのです。アメリカがわが国について具体的な何か協議をしたか、あるいは何かアプローチをしてきておるか、こういうことにつきましては、残念ながら私の責任の範囲ではそういうことは承知しておらないのであります。
また、戦域核の極東配備につきましては、何ら具体的な計画を持っておるとも私は承知しておりません。
【次の発言】 現実にはアメリカはソ連とこの種の問題の対話をしよう、こういうことで昨年の十一月三十日以来、中距離核戦力削減交渉を行っておるわけでございます。そして、この削減交渉のアメリカの姿勢……
○櫻内国務大臣 日韓実務者レベルの協議は、御質問のようなふうに進展はしておらないのであります。今回は、日本側は、対日要請項目の具体的内容や年度別事業計画の有無などについて質問をしたわけでございます。第一回の要請リストについてのわが方の一応の考え方は説明してございます。韓国側よりは、韓国の現在直面する第二次石油危機以降の非常に困難な状況にある、そういう状況説明、あるいは対日要請項目についての経済性、五カ年計画との関係などを説明され、また年度別実施計画などについての補足説明があったわけでございますが、わが方が十分満足するような状況にはまだ到達しておりません。しかし、二回の実務者レベルの会議を通じま……
○櫻内国務大臣 市川委員がおっしゃいましたように、総理のプレス・クラブでの発言は質問に応じてのことであったと思うのですね。そして、海外からの資源の海上交通路の安全を図ることは死活的に重要な問題である、こういうことをおっしゃりながら、いまの周辺海域数百マイル及びシーレーンについては約一千マイルについて、憲法を踏まえつつ、自衛の範囲内で防衛力を強化するとの政策を推進している、総理の発言は全く自主的な発言でございます。 ただ、これに関連して今回の国防報告のことにお触れでございますが、国防報告の方は、これはその部分はこういう表現になっていますね。「みずからの空海防衛力の強化及び一千海里に及ぶ海上交通……
○櫻内国務大臣 いわゆるNATO方式で計算したらどうかということがよく言われるわけでございます。いまおっしゃいました恩給費とかあるいは準軍事組織関係費、そういうようなものを加えて考えたらどうかという向きがございますが、御承知であろうと思いますが、NATO方式はこういうものであるというようなことが公表されておらないのですね。そして、よく各国の国防支出を比較する場合に使われます国際戦略研究所のミリタリー・バランスについては、NATO方式にはよっておらないと思うのであります。したがって、こういう数字だけで防衛の内容を論議をしていくのが果たしていいのかどうかということは確かにあると思うのですね。 わ……
○櫻内国務大臣 五月ごろ外相会議が持たれるのではないか、そういう推測が行われておる。これは、私の国会との関係あるいはそのほかの外交日程からしますと、ゴールデンウイークにそういう会議が持たれるのではないかという推定だと思います。 それから、いままで一次、二次と実務者レベルの会議をしてまいったわけでございまして、その間に韓国側の要請する十一のプロジェクトあるいは商品借款についての韓国側の考え方を日本側としていろいろな角度から聞いております。しかし、それで実務者レベルの会議が終わったのか、こう言うと、双方で完全な合意、少なくとも提示されたものについての説明が了承されるというような段階にはまだ至って……
○櫻内国務大臣 近年ASEAN諸国は、世界不況の影響を受けて種々経済困難を抱えており、世界的な保護主義傾向に懸念を深めておる、そういうことが今回の外相会議でも認められました。こうした危機感を背景として、ASEAN諸国は、先進諸国に対し、自由貿易体制の維持強化のため一層の努力を行うよう要請した次第でございます。 ただいまお尋ねの、ASEAN諸国が熱帯産品や製品の輸入拡大について要請した、この事実はございますが、具体的な品目を挙げてこのようにしてくれというようなふうな触れ方はしないで、一般的な発言をいたしておりました。 なお、わが国の市場開放措置につきましては、これは欧米に偏するということでは……
○櫻内国務大臣 外務省への連絡といたしましては、在サンフランシスコ総領事館からの報告によりますと、二十二日午後、サンフランシスコ連邦地裁において、本事件の被逮捕者に対する最初の法廷手続が行われ、五名の容疑者が出廷し、判事より右五名の逮捕理由として、米国内における盗品を日本に持ち出すことを謀議した容疑である旨の説明があった、こういうことでございます。 なお、容疑者のうち井上国正氏は、保釈金二十万ドルを支払って保釈された由でございます。 また、本件の予備審理は、七月一日にサンフランシスコ連邦地裁にて開催される予定とのことでございます。
○櫻内国務大臣 ただいま総理がお答えしたように、国連の平和機能強化のために日本政府としても、横路委員のおっしゃるような何か受け皿をつくって研究したらどうか、これは大変結構なことだと思うのであります。特に、御承知であろうと思いますが、パルメ委員会が機能強化のための提言もいたしておりますので、それらを踏まえまして、現実に日本としてどういうことをやるべきか、総理のお答えもございましたから、よく検討してみたいと思います。
【次の発言】 そういう新聞報道を私も一部見たところでございますが、実際は、このサミットにおきましては、総理だけがアジアの諸問題につきまして各国首脳に対し御所見を言われたのであります。……
○櫻内国務大臣 ワシントンからの報告によりますと、レーガン大統領は二十五日午後三時にホワイトハウスのプレスルームで声明を読み上げ、ヘイグ国務長官の辞表を受理したこと及び後任としてシュルツ元財務長官を指名したことを発表いたしました。同二十五日午後四時三十分にヘイグ国務長官は国務省で記者会見を行い、レーガン大統領あて同長官の辞表を読み上げて、右辞表の中で、同長官は、最近の米国外交がレーガン政権発足の際に大統領とともに打ち出した注意深い進路から外れつつあることが明らかになったので辞任することとした旨述べております。 辞任に至る右以外の経緯は明らかでないので、憶測に基づくコメントを避けたいと思います……
○櫻内国務大臣 昭和五十七年度外務省所管一般会計予算の概要について御説明申し上げます。 外務省予算の総額は、三千三百五十八億五千百七十九万九千円であり、これを昭和五十六年度予算と比較いたしますと、三百四億八千六百九十八万九千円の増加であり、一〇%の伸びとなっております。 激動する国際情勢下にあって、有効かつ機動的な外交の展開を図るためには、外交実施体制を一層整備、強化する必要があります。この観点から、昭和五十七年度においては定員の拡充、在外職員の勤務条件及び情報収集機能の強化等に格別の配慮を加えました。特に外交強化のための人員の充実は外務省にとっての最重要事項でありますが、昭和五十七年度に……
○櫻内国務大臣 一言で申し上げて、大変遺憾なことだと思います。それが事前調査が不十分であったということもございましょう、あるいは予期しない自然の悪条件下でトウモロコシの栽培をやったということもございましょう。いずれにしても、結果が大体出てきておる。大変三社を中心にして苦い経験をなめておるわけでございますが、現在インドネシア政府と三社との間で、どういう対処をするかという話し合いをしておる折からでございまして、この最後の対処ぶりいかんがやはり事業の最終的な結論というものになるのではないか。対処ぶりがうまくいって、地域の住民のために多少でも役立つような結果になれば大変よいことでは――まあこういう失敗……
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