海部俊樹 衆議院議員
39期国会発言一覧

海部俊樹[衆]在籍期 : 29期-30期-31期-32期-33期-34期-35期-36期-37期-38期-|39期|-40期-41期-42期-43期-44期
海部俊樹[衆]活動記録 : トップ選挙結果本会議発言委員会統計発言一覧質問主意書

このページでは海部俊樹衆議院議員の39期(1990/02/18〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は39期国会活動統計で確認できます。

■本会議へ ■委員会へ ■各種会議へ

本会議発言一覧(衆議院39期)

海部俊樹[衆]本会議発言(全期間)
29期-30期-31期-32期-33期-34期-35期-36期-37期-38期-|39期|-40期-41期-42期-43期-44期
第118回国会(1990/02/27〜1990/06/26)

第118回国会 衆議院本会議 第3号(1990/03/02、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 総選挙による厳粛な審判の結果、私は、再び内閣総理大臣に任命され、国政を担当することになりました。内外の山積する諸問題を前に身の引き締まる思いでありますが、選挙の結果を謙虚に受けとめ、国民的合意を目指して全力を挙げてまいる決意であります。皆さんの御協力をお願いいたします。(拍手)  世界は今、歴史的な変化の中にあります。特に劇的な変化をしているのは、ソ連・東欧諸国であります。ベルリンの壁の崩壊に象徴されるように、自由の抑圧、社会主義的統制経済の非効率、その中から自由と民主主義と市場経済を求める動きが大きなうねりとなっております。激しい変化の過程では不安も見られさすが……

第118回国会 衆議院本会議 第4号(1990/03/05、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 土井委員長にお答えをいたします。  私が去る国会で施政方針を行わなかったことについての責任とおっしゃいましたけれども、議会の日程は各党間の御協議で調わず、私も各党間の御協議に従ったものであります。  国際環境の現状と日本の進路につきましても申されましたが、ただいまは、土井委員長おっしゃるように、歴史的変化のさなかであるという認識は私も同じでございます。ヨーロッパにおける東西関係というものが対立から対話に変わったこと、そして社会主義統制経済の不効率さを乗り越えて自由と民主化を求めようという動きが大きく出ておるということも私は思います。ですから、その中で対話と協調へ発……

第118回国会 衆議院本会議 第5号(1990/03/06、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 最初に政治倫理についての御発言があり、私の政治資金についても御指摘がありましたが、私にもリクルート社からの政治資金もございました。五年間で千四百四十万円でありました。ただ、これは、社会的に同社が問題になる前の通常の政治資金として受け取っておったものでございますが、今後は十分に注意をして対処をしてまいらなければならぬと考えます。なお、それ以上の金額はございません。また、私が文部大臣在任中は、文教行政について厳正に対処してまいりました。御理解をいただきたいと思います。  現閣僚についてリクルート社及びその関連からの政治献金についてでございましたが、これは各閣僚から内閣……

第118回国会 衆議院本会議 第6号(1990/03/22、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 富塚議員にお答え申し上げますが、質問の冒頭に私に過分なお言葉をいただきましてありがとうございました。私も、再び国会に富塚さんが帰ってこられたことを心からお喜び申し上げますとともに、国会のためにこれからも一層御活躍いただくように御期待をさせていただきます。  さて、御質問の租税特別措置の問題でございますが、御指摘をいただきましたように、租税特別措置法というのは一定の政策目標を達成するため講じているものでございますが、生活重視の課題の追求については、今回提案している法律案において、住宅対策など国民生活に資する施策を推進するとの観点から、住宅取得促進税制の拡充、延長など……

第118回国会 衆議院本会議 第13号(1990/04/19、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 小川議員にお答えをいたします。  消費税実施後に編成されました平成二年度予算や地方財政計画におきましては、元年度と異なり、既に消費税額がいわば溶け込んでいる単価をもとに積算を行っており、消費税以外の要因による単価変動も考えられることもありまして、予算や地方財政計画中の消費税に相当する金額を把握することは困難な事情があるということをどうぞ御理解いただきたいと思います。  土地の含み益に対する負担のあり方についても、さまざまな御意見があることはよく承知いたしておりますが、所得課税として考えてみますと、実現していない利益に対する課税になるといった問題の指摘も過去の税制調……

第118回国会 衆議院本会議 第16号(1990/05/17、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 志賀議員にお答え申し上げます。  ただいま歴史的な欧州を中心とした東西関係についてお述べになって、このような東西関係の変化は、特になぜソ連がそのような変化になったのかという、そういうお尋ねでございましたけれども、私は、西側民主主義諸国が団結をして戦争の抑止と対話の政策をずっと維持し続けておりますと同時に、ソ連自身を初め東欧諸国が民主化、自由化、市場経済導入等の国内改革推進のためは平和で安定した国際関係が必要になった。特にソ連自身も最近ガットにオブザーバーとして加盟をするようになりたのは、そういった国際関係を必要 とした結果でありたろうと、私はそのように考えます。 ……

第118回国会 衆議院本会議 第21号(1990/06/01、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 輿石議員にお答えをいたします。  御質問の冒頭で、今回の法案の提出に至るきょうまでの経緯について詳しく御説明をいただき、どうかという御指摘でありましたが、私もその部分については全く同感でございます。  御指摘いただいたとおり、生涯教育の重要性は、学校教育への過度の依存や学歴社会の弊害を改め、生涯学習体系へ移行する必要があること、また、多様化する人々の学習意欲にこたえること、社会の進展、発展に対応した学習機会の整備が急務であることなど、御指摘いただいたとおりの背景があると考えております。  生涯学習というのは、御承知のように、すべての人々がいつでもどこでも自発的意思……

第118回国会 衆議院本会議 第22号(1990/06/05、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) お答えいたします。  行政改革を推進するためには、御指摘のように、国民の理解と協力が不可欠なものでありまして、このため、臨調や行革審を設置をし、各界有識者の皆さんの声を十分にお聞きしながら進めてきたところでありまして、政府は、「増税なき財政再建」をてことして行政改革を推進し、この結果、財政改革の第一段階である特例公債依存体質からの脱却ができましたことや、また、三公社の民営化のほか、電気通信事業における規制緩和など、各方面で成果を上げ、役割を果たしてきたと考えております。  また、活力ある福祉社会の建設についてのお尋ねがございましたが、福祉十カ年戦略の問題につきまし……

第118回国会 衆議院本会議 第24号(1990/06/08、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 外口議員にお答え申し上げます。  国民の権利としての福祉へ発想の転換をという御提案でございました。  私も、このような国民の皆さんの期待にこたえて、すべての方々が生涯を通じ健やかで充実した生活を過ごすことができ、社会連帯の精神に立脚した地域社会を基礎とした包容力のある長寿社会を築いていくことが、現下の重要かつ喫緊の政策課題であると認識をいたしております。  このため、福祉サービスにつきましては、御指摘がありましたように、全国どの地域でも、だれもが気軽に利用できるよう、最も身近な市町村で在宅福祉サービスを中心にして福祉サービスを総合的に推進する体制をつくるとともに、……

第118回国会 衆議院本会議 第25号(1990/06/11、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 塩川議員にお答えを申し上げます。  消費税につきましては、国民各層からいただいたさまざまな御指摘や御要望を踏まえて、一層の定着を図るとの観点から、御指摘を受けた点はすべて検討の対象として、その結果として、最善と信ずる見直し法案を国会に提出しておるところであります。  具体的には、国民から最も強く要望のあった食料品に対する特例措置に加え、住宅家賃や出産費、入学金、福祉関係等の非課税化などによって逆進性の緩和及び社会政策的配慮の充実を図るとともに、消費者の立場から指摘された運用益の問題の是正など、さまざまな措置を講じておるところであります。  また、歳出面では、消費税……

第118回国会 衆議院本会議 第28号(1990/06/19、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 北沢議員にお答えを申し上げます。  農政の推進に当たっては、農家の方々が将来を見通しつつ希望を持って農業を営める環境をつくり上げることが重要と認識をいたしておりまして、このため、先般閣議決定をしました「農産物の需要と生産の長期見通し」等を指針として、農業構造の改善、すぐれた担い手の育成、技術の開発普及など、諸般の施策を総合的に展開してまいる考えであります。  また、農業の持つ多面的な役割を重視して、条件の不利な中山間地域を初め、農山村の活性化を図ってまいる考えでございます。  米問題につきましては、今後とも国内産で自給するとの基本的な方針で対処してまいります。  ……


■ページ上部へ

第119回国会(1990/10/12〜1990/11/10)

第119回国会 衆議院本会議 第1号(1990/10/12、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 第百十九回国会の開会に臨み、当面する諸問題につき所信を申し述べ、皆さんの御理解と御協力をいただきたいと存じます。  世界は今、歴史的な変革期にあり、新しい国際秩序を真剣に模索しています。自由と民主主義、そして市場経済を基礎として、協調と対話による世界平和構築の流れが現実のものとなりつつあるとの希望が持てるようになりました。今月三日、東西両ドイツの統一が実現しましたが、これは、この歴史の流れを象徴する偉大な成果であり、心から祝意と敬意を表します。  しかし、新たな国際秩序に向けての我々の希望を打ち砕くかのように、去る八月、イラクのクウェート侵攻とその一方的な併合とい……

第119回国会 衆議院本会議 第2号(1990/10/16、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 土井委員長にお答えをいたします。  世界史の流れの中で憲法の理念をどう考えるかという第一の御質問でありますが、一生のうち二度までも言語に絶する悲哀を人類に与えた戦争の惨害から将来の世代を救い、善良な隣人として互いに平和に生活をし、国際の平和及び安全を維持するため力を合わせていこうという理念を、戦勝国は戦争を反省し、平和を求める国連憲章の中で書き上げたのであります。平和を愛する諸国民の信義と公正に信頼して安全と生存を保持しようと決意をし、国際社会で名誉ある地位を占めたいと思う、これは戦いに敗れた日本が憲法に書いた文言であります。ともに平和を願っていこうという理念、こ……

第119回国会 衆議院本会議 第3号(1990/10/17、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 上原議員にお答えを申し上げます。  東西対立、冷戦を乗り越えて、世界が大きく変わりつつあるとおっしゃる指摘は、そのとおりだと思います。そうして今、体制の異なる国々がそれぞれ、自由と民主主義と市場経済を基礎として、新しい協調と対話による世界平和構築の流れが現実のものとなりつつあります。私は、そういう世界の新しい秩序を求めていこうとする動きの中で、日本は積極的にその役割に参加をしていかなければならないと考えます。そういった時期に、新しい過渡期に特有の不安定性と不確実性を内包しておる、イラクのクウェート侵攻は、この典型であります。  私は、平和とは国際社会を構成しておる……

第119回国会 衆議院本会議 第4号(1990/10/18、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 山崎議員にお答えをいたします。  国際情勢の基本認識というのは、おっしゃるように、今欧州を中心として東西の対決が終わりを告げ、冷戦時代の発想を乗り越えて、まさに協調と協力の体制に向けていこうという、こういった構造的な変化は確かに一つの希望をもたらすものでありますけれども、しかし、その現実を打ち砕くように起こったのがイラクのクウェート侵略、併合でありまして、私はこういった事態に対して、国際社会の世論が国連という場を通じてこれを平和の破壊と決めつけ、許されないことであると決めてかかったこの決議に対して、各国が抑止力として、これ以上平和を破壊しないように、国連決議の線に……

第119回国会 衆議院本会議 第7号(1990/11/07、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) ただいまの御決議に対しまして、所信を申し述べます。  東京一極集中を是正し、多極分散型国土の形成を図ることは内政上の重要課題であります。今回の御決議は、国会が率先して一極集中是正のきっかけを与えていただいたものと理解をいたしております。政府といたしましても、国の行政機関等の移転を推進しているところであります。  もとより、首都機能の移転問題については、国民生活全体に大きな影響を及ぼすものであり、国民的な合意も必要とする問題であります。今後とも、本決議の具体化のための議論が各党間で深められますことを期待いたしますとともに、政府としましては、本決議の意を体して、政府の……


■ページ上部へ

第120回国会(1990/12/10〜1991/05/08)

第120回国会 衆議院本会議 第1号(1990/12/10、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 村山議員にお答えを申し上げます。  先般の臨時国会において国連平和協力法案が成立するに至らなかったことは残念でありますが、国連平和協力法案の審議を通じて、我が国が国際的な問題に、金の面だけではなく、人の面での貢献が必要であるということについての理解は高まってきておるものと私は認識をいたしております。(拍手)  廃案という事実は厳しく受けとめております。国連を中心とする国際協力のあり方については、自公民三党の合意を踏まえて、さらに研究努力を続けていきたいと考えておりますので、どうぞ御協力をお願いしたいと思います。(拍手)  我が国は、従来から一貫して湾岸危機が安保理……

第120回国会 衆議院本会議 第5号(1991/01/18、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 湾岸危機に関連する重大緊急事態への対処について、政府の基本的な考え方を明らかにし、皆さんの御理解と御協力を得たいと思います。  昨日、米、英、アラブ諸国を含む国連加盟国は、イラクのクウエートからの全面撤退とクウエート正統政府の権威回復を求める国連安保理諸決議の実現を図るため、武力の行使に踏み切りました。  我が国は、これまで、この湾岸危機の解決にできる限りの貢献をすることが国際社会における責任であると認識し、国連安保理決議に先駆けて対イラク経済制裁措置を実施するとともに、湾岸の平和回復活動に対する総額二十億ドルの支援、周辺国に対する二十億ドル程度の支援、二千二百万……

第120回国会 衆議院本会議 第6号(1991/01/25、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 第百二十回国会の再開に当たり、内外の情勢を展望して施政の方針を明らかにし、皆さんの御理解と御協力を得たいと思います。  世界は今、二十一世紀を臨む最後の十年間を迎えました。振り返りますと、二十世紀は、二度にわたる不幸で悲惨な世界大戦を経て、最近に至るまで、米ソ二大国の対立を中心とした東西冷戦構造が世界を支配しておりました。  しかし、人類は今、幾多の試練を乗り越えて、輝かしい未来に向けて新たな歴史の扉を開こうとしています。世界は、米ソ関係を中心に、対立から対話と協調の時代へと着実に歩み始め、冷戦の中心的な場であった欧州では、東欧の民主化、ドイツ統一の達成を経て、パ……

第120回国会 衆議院本会議 第7号(1991/01/28、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 土井委員長にお答えをいたします。  即時停戦と平和の実現、私も、即時停戦と平和の実現が極めて望ましいものであることは申すまでもありません。しかし、それには大前提があるということも申し上げさしていただきたい。原理原則に従った解決が必要ということであり、そうして、軍事力による一国の侵略、併合という事実をそのままにしておいて停戦をしても、平和をしても、新しい世界の秩序というものに対して世界が求めているものではありません。(拍手)  私は、国会の決議をしようとの御提案でありますから、イラクに対して、国際社会の原理に従ってまずクウエートから撤兵すべし、それを大前提に置いて、……

第120回国会 衆議院本会議 第8号(1991/01/29、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 森井議員にお答えを申し上げる前に、昨日の土井委員長に対する答弁の部分を二点補足をさせていただきます。  第一点、今般の追加支援の財源措置につきましては、後世代にツケを回すことになるいわゆる赤字公債によるのではなく、今日、平和を享受してきた我々の世代で、国民の皆さんの理解と協力を得て、新たに臨時的な税制上の措置を講ずることなどを基本として考えていきたいと思っております。ただ、税収が入るまでの間は、つなぎのための臨時的な国債を発行せざるを得ないと考えております。  具体的にどのような税制上の措置を講ずるか、また、どのふうな形の国債を発行するかなどの具体策については、た……

第120回国会 衆議院本会議 第10号(1991/02/12、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 細谷議員にお答えをいたします。  イラクのクウエート侵略と併合は平和の破壊であると認定を受け、安保理決議六百七十八において、この平和を回復するためのやむを得ざる国際的な武力の行使であります。これに関して、決議によって適切な支援を求められております。  我が国は、御承知のように力でお役に立つことはできませんから、多国籍軍に参加はできません。できる限りの支援を行うために、この平和回復基金の一部を拠出することを決めておるのであります。  根拠と言われますが、アメリカの大統領の予算教書自体も、具体、的確な根拠はないということを言い、三百億ドルの仮置きをして決めておるという……

第120回国会 衆議院本会議 第11号(1991/02/21、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) お答えを申し上げます。  消費税は、平成元年四月に実施されてから二年近く経過いたしました。この間、物価あるいは消費の動向、転嫁の状況、または申告、納付の状況を見ておりますと、全体として円滑に実施されているものと認識をいたしておりますが、いろいろな御意見や問題点の指摘がございます。  政府としては、さらなる定着に向けて、御意見を踏まえながら見直し法案を第百十八国会に提出いたしましたが、議員がここで御指摘なさったとおりの法案処理の結果でございました。ただいま両院合同協議会において引き続き協議が行われるものと承知をしており、具体的な合意が得られましたならば、誠実にかつ迅……

第120回国会 衆議院本会議 第12号(1991/02/22、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 松原議員にお答えをいたします。  八項目の概要は承知いたしておりますし、アメリカは、現在この時間もその内容について分析検討中と承知しております。  発表されたソ連・イラク間の話し合いの内容は、昨晩のフセイン大統領の演説の趣旨とはトーンが異なっておりました。私は、第一項目のクウエートからの完全無条件撤退という項目は、これは一連の国連決議の表現と全く同じでありまして、これに関する限り一定の進展があるのかと受けとめられますが、条件がその後にずっとついており、その条件についての話し合いが今も続いておるということであります。昨夜来、アメリカや関係各国と連絡協議をしております……

第120回国会 衆議院本会議 第13号(1991/02/25、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 伊藤議員にお答えを申し上げます。  ただいまここでお述べになりました冒頭の部分において、議員は、六百六十号の国連の決議をイラクが直ちに受け入れ、一即時撤退に踏み切ることが肝心だと言われました。私も、その点は全くそのとおりだと思います。そうして、そのようなことは私自身もきょうまで、日本の悲惨な戦争体験を踏まえ、また人的悲劇を避け、戦火を一日も早く収束したい、そのためには、局面を転回するかぎを握っておるのはイラクのフセイン大統領その人だ、早く決断してほしいということをあらゆる場面を通じて言い続けてきたところでございました。にもかかわらず、それに対して、何回も何回も提案……

第120回国会 衆議院本会議 第14号(1991/02/26、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 尾身議員にお答えをいたします。  これまでも私は、日本の悲惨な戦争体験を踏まえて、人的悲劇を避け、戦火を一刻も早く収束させるためには、イラクが国連決議に従って無条件にクウエートから撤退することがかぎであると訴え続けてまいりました。また、ブッシュ大統領がイラクの撤退開始の最終期限とした二十三日正午を前に、私は、国連事務総長に対してもメッセージとしてこの意思を伝え、また、イラクの駐国連大使に対しても直接同様の申し入れをして、局面転回のかぎはあくまで本格的撤退にあるということを主張し、訴え続けてまいりました。もう二日前にこのことがあったらと残念でなりませんが、しかし、イ……

第120回国会 衆議院本会議 第16号(1991/03/05、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 遠藤議員にお答えを申し上げます。  クウエートが解放されました後、我が国として、引き続き、湾岸諸国の平和と安定の回復のために積極的に協力をしていく考えでおります。  いずれにしても、関係諸国のニーズを踏まえ、また、地域の国々のイニシアチブを尊重しながら我が国としては対処をしてまいりますが、戦闘行為終了後においては、地域の恒久平和確立のための国際協力あるいは戦災復興などが重要な課題となると考えます。その財源措置をどうするのかについては、現段階で具体的に申し上げられる状況ではございませんので、推移を見ながら検討をしてまいります。  また、九十億ドルは、あくまでも安保理……

第120回国会 衆議院本会議 第17号(1991/03/07、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 須永議員にお答えをいたします。  地方自治は、御指摘のように、民主主義の基盤であり、内政のかなめでもございます。物やお金の時代から、真に心豊かな生活の実現を図るためには、国土の均衡ある発展とともに個性豊かな地域づくり、それの積極的な推進が必要であり、そのため、地方公共団体の自立性を強化し、地方自治の充実に努めてまいりたいと私も考えております。  また、お尋ねのありました特例減額、これについては、過日の財政演説での大蔵大臣の御説明が政府の考え方でございます。また、各年度の地方財政対策において、地方財政の円滑な運営に支障を生ずることのないよう適切に地方財政収支見通しを……

第120回国会 衆議院本会議 第18号(1991/03/12、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 仙谷議員にお答えをいたします。  地価高騰の原因をどう思うかとのお尋ねでありましたが、大都市圏都心部中心に業務用地需要の急激な増大があったこと、それに端を発しました金余りの状況のもとで住宅地の買いかえ需要の増大、これらの需要増大を見込んだ投機的取引、これらが主な原因でこのような事態になったと私は受けとめますが、また顧みて、土地を持っていれはもうかるという土地神話があったり、税制自体か土地の資産としての有利性を助長しているとの指摘があることも、これはそのまま受けとめております。今回のこの高騰が資産格差の拡大による不公平感の増大をもたらすなど、我が国経済社会に深刻な影……

第120回国会 衆議院本会議 第22号(1991/04/09、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 小岩井議員にお答えを申し上げます。  日米構造協議問題は、対外不均衡是正に向けての経済政策協調努力を補完するものとして、日米双方がそれぞれ相手方の抱える問題点を指摘し合い、それに基づいてみずからが必要と認めるものを最終文書にまとめたものでございます。  御指摘になった大店法の規制緩和についても、日本国内において日本の立場で随分問題視され、議論されてきたことでありまして、具体的に申し上げますが、昭和六十三年十二月の規制緩和推進要綱あるいは平成元年六月の九〇年代流通ビジョンなどにおいても、大店法の運用を適正化すべきことが提言されており、今回の法律改正も、こうした従来か……

第120回国会 衆議院本会議 第23号(1991/04/11、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 伊東議員にお答えをいたします。  現在の老人保健制度は、社会保険方式を基本としつつも、公費負担は既に相当の水準で行っておるところでありますが、今回の見直しに当たっては、介護の重要性にかんがみ、老人医療費の中で介護的要素の強い部分に対する公費負担割合を引き上げる措置を講じておるところであります。「高齢者保健福祉推進十か年戦略」、いわゆるゴールドプランを政府は策定するとともに、老人福祉法などの改正を行って、平成五年度から各自治体において保健福祉計画を策定し、国でもこれを支援し、老人訪問看護制度など新しい施策も盛り込むことによって、御指摘の趣旨である保健、医療、福祉にわ……

第120回国会 衆議院本会議 第25号(1991/04/23、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 小森議員にお答えを申し上げます。  借地・借家法の見直しの方向の基本的認識についてと申されましたが、私は、今回この法律は、約五十年にわたって基本的な改正がなかったものでありまして、その後の社会経済情勢の著しい変化に対応し切れないようになってきたと基本的に認識をいたしております。特に、借地・借家関係の存続を画一的に規定をしておりますことは、土地建物を貸そうとする者にとっても借りようとする者にとってもともに障害となっておるものであり、借地・借家関係の改善を図ることを目的とするものであって、貸し主の権利を一方的に強める ものでもありませんし、借り主の権利を一方的に弱める……

第120回国会 衆議院本会議 第26号(1991/04/25、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 昨日、臨時閣議において、自衛隊掃海艇等のペルシャ湾への派遣を決定いたしましたので、御報告を申し上げ、御理解と御協力をいただきたいと存じます。(拍手)  御承知のとおり、昨年八月二日のイラクのクウェートに対する不法な侵攻及びその併合に始まった湾岸危機については、イラクが正式停戦のための国際連合安全保障理事会決議六百八十七を受諾したことに伴い、正式停戦が成立いたしました。  ペルシャ湾には、この湾岸危機の間にイラクにより多数の機雷が敷設され、これがこの海域における我が国のタンカーを含む船舶の航行の重大な障害となっております。このため、米国、英国、フランス、ドイツ、ベル……


■ページ上部へ

第121回国会(1991/08/05〜1991/10/04)

第121回国会 衆議院本会議 第1号(1991/08/05、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣・外務大臣臨時代理】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 第百二十一回国会の開会に臨み、当面する諸問題につき所信を申し述べ、皆さんの御理解と御協力を得たいと存じます。  初めに、先般の雲仙岳の噴火により亡くなられた方々とその御遺族に対し、深く哀悼の意を表し、また、負傷された方々や避難生活を続けておられる方々に心からお見舞いを申し上げます。  天皇皇后両陛下におかれましては、被災地において親しくお見舞いをいただいたところであります。  政府は、災害発生後、直ちに非常災害対策本部を設置し、調査団を派遣するとともに、私も現地において、長崎県知事、島原市長、深江町長からの御要望を承り、これまでに本部決定した二十一分野にわたる救済……

第121回国会 衆議院本会議 第2号(1991/08/07、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣・外務大臣臨時代理】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 田邊委員長にお答えをいたします。  雲仙岳の災害に対しての私の心構えてありますが、政府において非常災害対策本部を直ちに設置し、地元の要望等を踏まえてあらゆる角度から検討の上、住宅、民生、文教、農林漁業、中小企業、雇用、地域振興など二十一分野八十三項目にわたる災害に係る被災者等救済対策を決定をして、強力に推進しているところであります。これらの措置には、政省令の改正、特別基準の設定など、今次の災害のため新たに決定した措置も三十項目含まれております。さらに、災害が終息した後のこの地域の防災、振興、活性化などの地域づくりについても真剣に考慮し、必要な措置を積極的に講じてま……

第121回国会 衆議院本会議 第3号(1991/08/08、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣・外務大臣臨時代理】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 戸田議員にお答えを申し上げます。  冒頭に、雲仙岳噴火災害に係る立法の問題について、追加してお述べになりましたが、二十一分野八十三項目にわたる救済対策を決定し、これらの措置は政令の改正、省令の改正、特別基準の設定など、今回の災害のため新たに閣議決定をした措置が三十項目も含まれておりまして、お尋ねの立法を行わなくとも、現在、所要の措置を確保できるものと政府は考えて、鋭意努力をしておるところでございます。  災害の終息後、この地域全体の防災、復興、活性化については、今後とも地元の御要望を聞きながら積極的に対策を講じていきたいと考えておるところであります。  また、地震……

第121回国会 衆議院本会議 第6号(1991/09/10、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣・外務大臣臨時代理】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 羽田議員にお答えをいたします。  貴重な御意見と、そして御質問をいただきました。さすが自由民主党の選挙制度調査会長としての御経験から、自由民主党が平成元年の五月、厳しい反省に立って世に問うた政治改革大綱を基本にして、新しい政治改革、また政治のあり方についてのお尋ねがございました。率直にお答えを申し上げます。  第一に、私は、基本的には政治の目標は国の安全保障と国民生活の安定、向上にある、こう思っております。羽田議員と同じように私も、国民対話集会やいろいろな選挙応援などに行ったときに、皆さんに呼びとめられて言われたこともございました。政策の方向はいいけれども、姿勢を……

第121回国会 衆議院本会議 第7号(1991/09/11、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣・外務大臣臨時代理】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 秋葉議員にお答えをいたします。  一人一票同価値のことについていろいろお話しになりました。全く一イコール一という完全無欠なことは、これは理想であることはよく私も承知しておりますが、原則として一対二の範囲というものを決めてその中に価値を求めようと、こうしたわけであります。衆議院の定数是正については、政府は、選挙制度審議会の答申の中の投票価値の平等の要請にもこたえることができるものと、こう思って諮問をし、審議をしてもらったのであります。四捨五入するとゼロになるというのも、これは数学的には言える言葉かもしれませんが、一票をいかにしてもゼロにするというような発想は我が方に……

第121回国会 衆議院本会議 第8号(1991/09/12、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣・外務大臣臨時代理】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 貴志議員にお答えをいたします。  政党自身の自浄作用の問題については、それはそのとおりでありまして、自由民主党は、政治改革大綱をみずからつくって、政党自身の自浄作用を高めていく努力をきょうまで固めてきておりますし、さらに国民の信頼を確固としたものにするために、政治家みずからが高い倫理観のもとに姿勢を正していくべきものと考えております。  あわせて、制度面においても、必要以上に金のかからない政治活動や政策中心の選挙が実現できるように、これまでの個人を中心とした政治活動を政党本位の仕組みに改めて、政党政治を行えるようにしたいというのがこのたびの関連三法案を提出した趣旨……

第121回国会 衆議院本会議 第10号(1991/09/20、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣・外務大臣臨時代理】

○内閣総理大臣(海部俊樹君) 宇都宮議員にお答えを申し上げます。  証券・金融不祥事における調査と結果についてのお尋ねでございましたが、証券会社に対しては、これまで会社の業務運営及び財産の状況を総合的に把握するために、一般検査を定期的に行っておりましたが、今回、損失補てん等の状況を把握すもため、大手四社に対し特別検査を行っているところであります。これまでのところ、損失補てん問題等について政治家の関与があったとの報告は受けていないとこみであります。  また、今回の金融機関職員の不祥事件については、監督当局より当該銀行に対し事実関係の詳細な調査等を指示したところでありますが、これらの事件は既に告訴……

第121回国会 衆議院本会議 第11号(1991/09/24、39期、自由民主党)【政府役職:内閣総理大臣・外務大臣臨時代理】

○外務大臣臨時代理内閣総理大臣(海部俊樹君) ただいま議題となりました国際緊急援助隊の派遣に関する法律の一部を改正する法律案について趣旨の御説明を申し上げます。  国際緊急援助隊の派遣に関する法律が昭和六十二年九月に施行されて以来、我が国は、海外の地域、特に開発途上にある地域におきまして大規模な災害が発生した場合には、国際緊急援助隊を派遣し、国際緊急援助活動を実施してまいりました。この間、大規模な災害に対する国際的な支援の機運の高まりもあり、これまで十九回にわたる派遣を通じて、災害の規模によってはさらに大規模な国際緊急援助隊を派遣する必要があること、被災地において自己完結的に活動を行い得る体制……

海部俊樹[衆]本会議発言(全期間)
29期-30期-31期-32期-33期-34期-35期-36期-37期-38期-|39期|-40期-41期-42期-43期-44期

■ページ上部へ

委員会発言一覧(衆議院39期)

第118回国会(1990/02/27〜1990/06/26)

第118回国会 外務委員会 第10号(1990/06/15、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 今御指摘になりました日米安保条約の持っておる意義というのは、これはもうただ単に日本とソ連の間に平和条約が結ばれるまでのものだとか、そういうような前提は私は全 然考えておりません。国の目的が国の平和と国民生活の安定向上を図るところにあるとするなれば、日米安保条約の持っております安全保障、それはもうもちろん大切な一面でありますから、安全保障という面において今後もさらに必要でございましょうし、また経済協力、日米両国の持っておる自由な制度をさらに発展させていくための相互協力条約にもなっておるわけでありますから、その意義というものは変わるものではないと私は考えております。

第118回国会 税制問題等に関する調査特別委員会 第4号(1990/06/13、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 何回も御議論が繰り返されておりますように、昨年四月から消費税を含む税制改革が行われたということは、所得と資産と消費の間にバランスをよくして、しかも、すべての人に社会共通の費用を負担していただきたいという願いから、所得税減税とか法人税減税の大きな柱も立てたり、原則非課税であった資産課税を原則課税の方向に切りかえる、同時に個別物品税なんかを廃止しながら消費税という三%の税の負担をお願いする、いろいろ総合的に税制改革を行って、いいと思って我々はやったのでありますが、謙虚に耳を傾けますと、国民の皆さんの間にも国会にもいろいろな御指摘や御不満もございました。  私自身も全国の国民対話……

第118回国会 税制問題等に関する調査特別委員会 第9号(1990/06/21、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 一語一語どう言ったのか正確には手元に資料を持っておりませんが、私が申し上げましたのは、繰り返しますと、野党の委員長が選挙のときに、消費税の存続をめぐるでしたかね、国民投票の意味を持つものだ、こういうことをおっしゃったわけですし、たしか選挙中に発表されました税制改革の個別物品税の発表のときにも、何とか新聞を読んでおりましたらそういった意味のことが出ておりましたので、今度の選挙は消費税の存否をかけた国民投票的な意味を持つものであると野党の首脳もおっしゃったので、その意味からいくと、選挙で勝たせていただいたということはそれなりに私たちも謙虚に受けとめさせていただきます。  しかし……

第118回国会 内閣委員会 第10号(1990/06/14、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 御承知のように、行政改革について各界の皆さんの御意見をいただき、政府もきょうまで鋭意取り組んでまいりました。したがいまして、我々から見れば、例えば三公社の民営化であるとか、その他規制の緩和であるとか、行革審からいただいたいろいろな目標を達しながら歩みを続けてきたと思っておりますし、また、今年度の予算審議に当たって皆様にも御理解を求めたように、赤字公債の発行に依存しないという財政健全化への第一段階だけは目標を達成できた、こう思っておるのでありますが、これで全部終わりかというとそうではなくて、私は、率直に、まだ道半ばである、行政改革というものはここで手綱を緩めることなく今後も続……

第118回国会 予算委員会 第2号(1990/03/08、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 選挙の結果についてのお尋ねでございますが、まず最初に、極めて厳しい状況の中で迎えた選挙でございましたけれども、自由民主党は、内外の山積するいろいろな諸問題について新しい時代を築くための選挙であると位置づけまして、対外的には、今東西の対立が終わりを告げて、世界が平和共存に向かって流れていこう、そしてその中で日本の果たすべき役割は、今までいろいろと我々が行ってきた自由民主主義と市場経済、東欧諸国で顕著に起こりました社会主義的統制経済の失敗、こういったものを踏まえて、新しい枠組みづくりが始まっていく世界に日本も積極的に貢献していかなければならないし、これまでの経済力とか蓄積した技……

第118回国会 予算委員会 第3号(1990/03/22、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 国会の運営に関しましては、各党がそれぞれにお話し合いをいただき、その日程をお決めいただくことに従っていくのが私は内閣としてはとるべき姿である、こう考えてまいりましたし、また、いろいろと国会の運営その他について各党のお話し合いをいただいております間は、自由民主党と政府とはいろいろと一体でありますからその交渉を見守らせていただいてきたということでございますが、ただいま具体的の御指摘のように、公務員の皆さんの賃金の問題については大変残念なことであったと考え、政府としてはその間においてできる限りの緊急の対策、努力をしてあのような措置をとらせていただいたわけでございます。

第118回国会 予算委員会 第4号(1990/04/03、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 御承知のように、日本が数年来非常に貿易の黒字が大きくなりまして、それが日米関係において顕著に目立つようになってまいりました。  五百億ドルというのが一つのマジック数字のような位置になりまして、こんなにあるではないかという指摘が随分あって、たしか昨年のサミットのときの同時に行われた日米首脳会談で、この貿易不均衡を是正する、そのために日米双方から構造上の問題を提起し合って、お互いに提起し合った問題について努力をし合って、そして世界経済に大きな責任を有する一番と二番の国でありますから、世界経済で両国合わせると四割近い生産性を持つわけでありますから、その国がお互いに話し合って共通の……

第118回国会 予算委員会 第5号(1990/04/06、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 昨年の参議院選挙の結果は、今御指摘のとおり、議席数が与野党逆転をいたしました。その結果は、厳粛に、厳しく受けとめてまいりました。今年の衆議院の総選挙におきましては、国民の皆さんの審判で、自民党は安定多数をいただくことができました。このことも謙虚に受けとめさせていただいております。  その中で、今書記長おっしゃったように、これを、私は余り好きな言葉ではないのですが、ねじれ現象と、こう一般的に言われておりますけれども、要するに衆議院の方と参議院の方と与野党の議席数が違う、そういう状況の中でいろいろ想定されるべき問題が多いと思いますが、端的に言うと、衆議院で与党が多数でも参議院で……

第118回国会 予算委員会 第6号(1990/04/09、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 スタートいたしますときに、官房長官にそれぞれ自主申告をするように手続をいたしました。
【次の発言】 そのことにつきましては、最初の調査の段階において綿密さを欠き、いろいろ不注意があったことは極めて遺憾なことでありますから、本人にもそのことに関しましては厳重に注意をいたしました。
【次の発言】 先ほども率直に申し上げましたように、極めて遺憾なことでございます。そして、同時にまた、リクルート問題につきましては、事件がこのように社会的な批判を受けるに至った一昨年の夏という時点において党がけじめ案をつくったわけでありますけれども、それに基づいて郵政大臣もその後みずからの意思によって……

第118回国会 予算委員会 第7号(1990/04/10、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 今御指摘のベルリンを中心にした東西ドイツの関係につきましては、私どもの予想をはるかに超えるテンポで、また、はるかに超える内容で劇的な変化が進んでおるというまず率直な感慨を持ったわけでございます。同時に私は、与野党の皆さんのともに組織しております日独議員連盟で当時のカルステンス大統領を迎えたときに、カルステンス大統領は長い目盛りとして平和的な統一を、日本の国会のたしか議員食堂だったと思いますが、強調されました。その直後にまた与野党の皆さんとともに私も東ドイツを訪れて、東ドイツでいろいろと議論をしたときに、西ドイツというのは世界の国の一つだという、何かちょっと非常に距離のあるも……

第118回国会 予算委員会 第8号(1990/04/11、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 民主主義の政治の基本は、申し上げるまでもなく最大多数の最大幸福を追求することにあるわけでありますが、私は日本の今の現状を見ておっていつも思うのですけれども、私も消費者の一人でありますし、視点を変えればすべての国民が消費者の立場にある。ところが、その消費者の声というものは、全体で言うと、声なき声と言われるように、何か大きな政治の場というものには消費者の声がこうなっておってこれがということはなかなかきょうまで上がりにくい状況にあったということも正直に言って一つだったと思いますし、またもっと率直に言えば、戦後きょうまでの日本の足並みを見てみますと、追いつけ追い越せというスローガン……

第118回国会 予算委員会 第9号(1990/04/12、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 ただいま外務大臣が申し上げましたことと軌を一にするわけでありますけれども、米軍のパイロットの技術の維持向上等のために飛行訓練を行っておるのは、これは安保条約の目的達成のために重要であると考えますけれども、きょうの御質疑を通じていろいろと示されておりますような問題については、我が国の公共の安全に妥当な考慮を払いながら米軍も活動すべきことは、これは当然のことだと考えますし、またこのような趣旨については、きょうまでも米軍にいろいろな機会を通じて我が方から要望をし、これを守ってもらうように伝えてあると言っておりますが、十分今後とも安全面での配慮を行うとともに、地域住民に与える影響を……

第118回国会 予算委員会 第10号(1990/04/13、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 今担当大臣が詳しく御説明しましたとおりでございます。そして、その目標に向かってお互いに努力をしていこうということを構造協議の場ではお互いに提案をし合い、共通の認識に着陸をしておるわけでございます。  ですから、アメリカ側の日本に対する答えにしても、例えばグラム・ラドマン法における一九九三年にこれはゼロになることが見込まれるとか、九一年には比率一・一%になることが期待されるとか、あるいは四十の州における職員やその他の者が公的退職金の問題についての立法府の側に服するなれば何億ドルが期待されるとか、いろいろそういう努力目標を置いてそれに向かって全力を挙げて努力しようということが、……

第118回国会 予算委員会 第14号(1990/04/23、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 いろいろ御質問の内容につきましては、今年二月にチェイニー国防長官が来日されたとき私と意見の交換をしましたが、そのときの内容の大筋とほとんど同じものを盛り込んだ報告書が今度アメリカの議会にも報告された。私は、これについては外務大臣、防衛庁長官が申し上げましたように、アジア・太平洋地域におけるアメリカの現状認識というものと、同時にこれから十年間の間はやはり戦争抑止のためにアメリカ軍の前方展開戦略は必要であるという認識に立っての態度でありますし、我が方も御承知のように節度ある専守防衛の自衛力でもって、我が国はもちろんのこと、アジアの平和と安定にいろいろ貢献をしてきておるアメリカの……

第118回国会 予算委員会 第15号(1990/04/24、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 今前半に和田委員がお示しになりました世界の最近の大きな流れというものは、私も全く認識を同じくいたします。そうして、東西のヨーロッパに起こりましたあの劇的な変化というものは、まさしく冷戦時代の発想を乗り越えて、力の対立の時代から協力、協調を模索して新しい秩序をつくっていこう、こういう動きが出てきておること、これはそのとおりだと思います。それから、アジア・太平洋地域に関しましては、ヨーロッパほど劇的に、急速に、全面的にという変化がまだ見られませんけれども、見られるように我々は努力をしていかなければならぬことは当然のことであります。  そして、今、二十一世紀を目指してどう見通すか……

第118回国会 予算委員会 第17号(1990/05/09、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 南西アジアの国々と日本はきょうまでも友好関係を維持していることは野田委員御承知のとおりと思いますが、冒頭にお話に出ましたように、インド、パキスタンには中曽根総理以後六年経過しておりますし、またスリランカは岸信介総理以来三十三年経過しておる。同時にまた、バングラデシュという国は今まで総理訪問したことがないということで、これらの国々からかねてから要請を受け続けておりました。同時に、私も就任以来アメリカと欧州の訪問はでき、それぞれの首脳と会談をしてまいりましたが、アジアの一員たる日本としてアジア諸国をいまだ一国も訪問していなかったということ等もございまして、この連休には南西アジア……

第118回国会 予算委員会 第18号(1990/05/17、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 政府といたしましては、平成二年度予算について、現下の社会経済情勢に適切に対応するため、その一日も早い成立に向けて努力をしてきたところでありますが、しかしながら、国会における御審議の経過等から見て、現在の暫定期間中に平成二年度予算が成立することはなかなか容易ではないと見込まれますことから、国民生活、国民経済に支障が生ずることのないように最小限の措置を講ずることが必要となりましたために、このたび暫定補正予算を提出したところでございます。  いずれにいたしましても、政府といたしましては、平成二年度予算について、国民生活、国民経済に支障が生ずることのないよう、その一日も早い成立を強……


■ページ上部へ

第119回国会(1990/10/12〜1990/11/10)

第119回国会 国際連合平和協力に関する特別委員会 第2号(1990/10/24、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 委員の御質問の根本は、戦後きょうまで平和であり、経済的に繁栄をしてきたことについて率直に述べよということでありますが、私は、これは、戦後、日本は再び戦争に参加しない、軍事大国にならないという誓いを立てるとともに、平和は、とりあえず日本自身が節度ある防衛力を持って専守防衛、みずからの国の平和を守るとともに、それだけではどうしても国際情勢の中で守り切れないという点があるとすれば、日米安全保障条約のもとで、アメリカの抑止力の中で平和を守っていこう、それは日本の平和と安全のみならずアジア・極東の平和と安全にも役に立つということで日米安保条約を結び、そのもとで平和を守ってきたわけです……

第119回国会 国際連合平和協力に関する特別委員会 第3号(1990/10/25、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 この法律は、そもそも第二条において、「武力による威嚇又は武力の行使に当たるものであってはならない。」第三条において、この法律が決める平和協力業務というものは、停戦監視とかその他いろいろ並べてありますけれども、とてもそれは軍として武力行使に参加する、もっとわかりやすく言えば戦闘行為をやるとか一緒になって武力行使をするとか、そういったことは毛頭想定していない法律でありますから、この法律の条文の上からいっても、またその以前の精神からいっても、そのようなものでは決してないということでございます。
【次の発言】 この法律を提案いたしますときに私どもが考えたのは、さきに申し上げたような……

第119回国会 国際連合平和協力に関する特別委員会 第4号(1990/10/26、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 世論調査の結果は、そのとおり謙虚に受けとめさせていただきます。いろいろな理由その他も詳しく書いてございますけれども、私は、なお国民の皆さんに一層、今考えておる日本の平和政策というものがどういうものなのか、今の世の中は大きく時代が変わりつつあるわけでありますから、そのとき、新しい時代に適応して新しい世界の秩序づくりの中がどのようなものになっているのか、日本はできる限りの御協力をしたいという気持ちで頑張っておるわけでありますので、一層の御理解をいただくべく、今後とも精魂込めて努力を続けていく決意でございます。
【次の発言】 せっかく前半で御激励願ったのですから、その延長線上の御……

第119回国会 国際連合平和協力に関する特別委員会 第5号(1990/10/29、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 愛知委員の御指摘のように、私どもは今、戦後初めてという大きな変化に直面をいたしまして、国際連合というものが平和を維持、回復していくために具体的に役割を果たすことができるようになってきた、同時に、冷戦時代が終わりを遂げつつあるという認識は皆持っておるわけでありますが、終わった後、どういうような新しい枠組みで世界の安全保障、世界の新しい秩序というものができていくかという点については、まだ不確かな点が非常に多うございますが、日本としては、また政府としては、国連中心でいかなければならぬ、国際社会の大義というものをきちっと守っていかなければならぬ。  いわんや平和と繁栄を求めていこう……

第119回国会 国際連合平和協力に関する特別委員会 第6号(1990/10/30、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 顧みますと、お互い政治に志して一緒に研修会をやったり街頭演説しましたころ、もう三十年も三十五年も前になると思います。あのころの日本の立場は復興途上国と言っていいと私は思います。福祉の制度も充実しておらず、国民所得も低く、何かこう西欧先進国に追いつきたい、追いつきたいというのがお互いのいつもの夢であり、また、国民の皆さんにもそういった豊かな暮らしをいたしますということをお約束しながら、国家の安全という方は日米安全保障条約で、しかもこれはバンデンバーグ決議の全くの例外で、日本だけが特別な扱いを受けるということでありますから、十二歳と言われてもいたし方ないようなことであったのだろ……

第119回国会 国際連合平和協力に関する特別委員会 第7号(1990/10/31、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 今回お願いしております平和協力法案というのは、政府部内でいろいろな場面を想定しながら、そうして、今国連が機能し始めているときに、それに協力する方法は一体どこまで、何かできるだろうかということを中心にまとめ上げた法律案でございますので、政府としては、この法律案の御理解を国会で深めていただいて成立させていただきたい、こういう気持ちで当初から一貫してお願いをし続けてまいったわけであります。そうして、修正問題についてのいろいろな御意見があることはよく知っておりますし、また、この委員会を通じても、その言葉は使われないにしても、そのような角度からの御議論があったこともいろいろ踏まえてお……

第119回国会 国際連合平和協力に関する特別委員会 第8号(1990/11/05、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 今、法律の枠の中でどうだという御議論をなさっておったように承りましたが、私どもは、この法律に書いてあるように、武力行使を目的とする派兵なんということは毛頭考えておりませんし、それから戦場の、現に行われておる戦闘の場所に入っていってその中で通信をやるなんということも、これは実施計画の段階でそれが適当かどうかということを十分慎重に判断しますから、そのような派兵に紛らわしいような実施計画というものは、その段階において慎重に対応いたします。我々は、そういったことを想定できにくいわけであります。
【次の発言】 何度もお答えしておりますが、平和協力隊の方へ入ってもらったときは、これは平……

第119回国会 国際連合平和協力に関する特別委員会 第9号(1990/11/06、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 お答えさせたとおりでございます。
【次の発言】 今御議論を聞いておって私の直観をお答えしますけれども、そういうような大部隊を完全武装して、先生第一線とおっしゃいますが、そんなところへまで行くようなことは毛頭考えておりませんし、平和協力隊というのはそのために、二条に書いてあるように原則非武装で、そして特定の業務だけするわけですから、ですから完全武装して一個連隊が行くとか、前線、第一線に行ってやるとか、それはまるっきり私は想定しておりませんので、そういう業務計画は断じて組みません。
【次の発言】 これはこの法律の第二条に「武力による威嚇又は武力の行使に当たるものであってはならな……

第119回国会 国際連合平和協力に関する特別委員会 第10号(1990/11/07、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 昨日来のいろいろな報告によりまして、七十、多分九名になると思いますが、きょうまで自由を奪われておったり人質としての生活をしておられた方が解放されて帰っていらっしゃるということは、御本人たちのためにも御家族のためにもまことに喜ばしいことでございます。ただ、願わくは、すべての抑留されておる邦人の皆さんやすべての国の人質の解放のために、一刻も早くこの事態が原則に従った根本的な解決がなされるように政府としてはさらに努力を続けていかなければならない、このように考えております。
【次の発言】 人質問題の詳細につきましては外務省から後ほど詳しく報告させますが、私の聞いております範囲では、……

第119回国会 予算委員会 第1号(1990/10/19、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 御指摘のこの湾岸危機というものが突然起こって、世界が平和と繁栄とを求めて、対立が終わり、冷戦時代が終わりを告げようとしておる、その希望を打ち砕くような行為は、私は断じて容認することはできない。それは、考えは全く私も同じであります。  そうして今、国連の諸決議を受けて、この問題が平和的に解決されるように、国際社会が力を合わせて、イラクに対して、国際法上も人道上も許されない問題、特に力によって一国を侵略、併合するということに対する反省を求め、撤退を求めているというこの原則に従った問題の解決、自由を拘束され人質同様に置かれておる日本人を含むすべての国の人々の自由、解放を求める、そ……


■ページ上部へ

第120回国会(1990/12/10〜1991/05/08)

第120回国会 安全保障特別委員会 第4号(1991/02/13、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 一言ごあいさつ申し上げます。  世界は東西冷戦構造を乗り越え、新しい時代に着実に歩みを進めつつあり、昨年のサミットでも、今世紀最後の十年は民主主義の十年とうたわれたように、自由と民主主義という価値観がより普遍的な原理となってきております。世界は、このように真に地球は一つという時代に向かって、新しい国際秩序、枠組みの形成を模索していますが、一方で、東西対立の陰で表面化しなかった対立や紛争が顕在化しつつあり、危険な状況も生まれています。このようなときにこそ我が国は、責任ある自由民主主義国家として、冷戦構造克服後の新たな国際秩序の樹立に向けての努力を重ね、平和の枠組みづくりを通じ……

第120回国会 外務委員会 第8号(1991/03/15、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 冒頭にお触れになった問題について私の考え方もここで率直に申し上げさせていただきたいと思いますが、今回の湾岸に起こった一連の出来事は、私は、戦後初めて国連というものが有効に機能して、平和の枠組み、平和の秩序というものをきちっと守っていくための役割を果たしつつあった、また、結果として武力による侵略、併合ということは新しい時代に許されない野蛮な行為であるというので、平和の破壊者として指摘をされ、そして侵略が排除され、結果としてクウェートが解放されたのでありますから、私はそのことに対して大いなる敬意を表する次第でございます。  今一部だけ、議論を新聞の引用でお読みになりましたが、日……

第120回国会 大蔵委員会 第17号(1991/04/25、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 大木委員にお答え申し上げます前に、お許しいただいて委員長並びに委員会の皆さんに御了解をいただきたいと思いますが、過日十八日にお呼び出しをいただきながら、たまたま日ソ交渉の方が予定どおり終わりませんでして、引き続き第四回会談を迎えるための準備その他がございましたので、私は欠席をいたしましたが、御了解をいただきたいと思います。  また、ただいま御指摘の、土地対策に対して税制だけで可能と思っておるのかというお尋ねですが、私は、この地価対策というのは、税制も大切な柱の一つでありますけれども、税制だけでできるものではなくて、むしろ地価が高騰してきました理由の一つには、東京、大阪等の都……

第120回国会 予算委員会 第2号(1990/12/12、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 御指摘のように、ことしは議会制度百年の記念すべき年であり、皆さんとともにお喜びをし、決意を新たにしたところでございます。  私の政治改革にかける決意は変わりございませんし、現在、政府からいただいております審議会の答申をもとに、自由民主党でも政治改革基本要綱の取りまとめを政治改革本部でまとめていただきました。政府といたしましては、これらをもとに、この機会に国民の信頼を確立するために政策本位の、そして政党中心の選挙の制度、政治資金に関するいろいろな問題点について改革を強く進めていきたいと決意をいたしております。
【次の発言】 いろいろな御意見があることはよく承知しておりますけれ……

第120回国会 予算委員会 第3号(1990/12/13、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 御指摘の決議が行われたことはそのとおりでございますし、同時にそれは、一連の国連決議がさらに遂行されるように、私は、きょうまでの国連安保理の湾岸危機を平和的に解決したいという努力は、これは支持しておりますから、このことは、イラクに対して国際社会の総意というものをもう一回きちっと伝えて、やはり最後の決断をする機会を提供するという大きな願いがあり、同時にまた、あくまで平和的に解決されなければならぬという立場に立って、この決議を踏まえてイラクに対して国連決議の原則に従った最終的な決断をするように、これは国際社会とともに私自身も強く期待をしておりますから、その決議の目指しておるものを……

第120回国会 予算委員会 第5号(1991/02/04、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 今湾岸で起こっております武力の行使について、私も藤田委員と同じく、一日も早くここに平和が来なければならぬという願いは全く同じものを強く持っております。そして、そのことにつきましては、きょうまでも、昨年の八月二日にイラクのあのような武力による侵略が始まった直後から、国連が重ねて何回も決議しましたような原則に従った平和が訪れるように、国連の場を通じたり、あるいはその他いろいろの外交努力を重ねて行ってきたこともそのとおりでございます。私は、それによって一日も早く平和が実現しますように、公正な平和が来ますように、日本国憲法には、我々は正義と秩序を基調とする世界の平和を誠実に希求する……

第120回国会 予算委員会 第6号(1991/02/05、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 市川委員もおっしゃいましたとおりに、ああいった武力行使というものが賛成か反対かといえば反対に決まっておるわけでありますし、また、一日も早く終結させるようにしたいという強い願いも私も市川委員と同様に強く持っておるところであります。  きょうまでも私は、公正な平和が回復されるようにいろいろな努力を積極的に続けてきたつもりでありますが、現段階においても、この局面を打開して次のステージであるあの地域の平和と安定を確保するにはどうしたらいいかという外交上の、あるいは政治上のいろいろな動きが出てくるときには、日本もそれに積極的に参加をして恒久和平のために努力を続けていきたい、一日も早く……

第120回国会 予算委員会 第7号(1991/02/06、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 IOMから要請があったということは、十七日の日に、私は直接その要請の文書等を見て知りました。
【次の発言】 一々それは記録しておりませんので、今私の記憶の中でお答えしておるわけでありまして、何時ごろということは具体的にちょっとお答えいたしかねます。わかりません。
【次の発言】 今御議論を聞いておりまして、私がまずお答えしなきゃならぬと思ったことは、そういう長い距離を飛ぶということ、特に南回りを飛ぶということは、それはおっしゃるように、C130の輸送機よりも民間航空の方が経験もあり、すぐれており、能力もあることは、これは当然のことだと考えております。同時に、輸送する人員につい……

第120回国会 予算委員会 第8号(1991/02/07、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 いろいろな報道がなされておることを引用しての委員の御質問でございますけれども、今回の場合、当初に考えましたのは、あのような湾岸危機を原因としてクウェートやその周辺から避難民が出る、非常に気の毒だ、人道的な立場で移送をしなければならぬ、どうしたらできるか、その角度に立って議論をして、当初IOMから示唆のありましたルート、要するにカイロそれから本国までの間は民間機でも引き受けてもらうことができる。これは民間会社と話をいたしました。その先のことについては、これは御協力できる状況にならない。どうなるかわからぬけれども、いろいろな場合があったときに、協力できないからだめだでほっておい……

第120回国会 予算委員会 第9号(1991/02/08、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 法と秩序をきちっと守って、皆が共同して暮らしていかなければならない社会でありますから、いやしくも脱税ということは、委員おっしゃるように極めて不愉快なことでございます。
【次の発言】 具体的に御指摘のとおりの脱税である、そして先ほど申し上げましたように、これは決して許されるべきことではない、こう考えます。
【次の発言】 最初からお答え申し上げておりますように、法と秩序のもとできちっとした暮らしをしていかなきゃならぬのが大原則でありますから、法の定めに従っていかなければならない。したがって、脱税ということは、これは極めて不愉快だとおっしゃいましたが、私もそのとおりであって、また……

第120回国会 予算委員会 第10号(1991/02/12、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 過去のいろいろな時点に、今お示しになりましたように、特に邦人救出ができるかどうかという角度からいろいろな議論があったことは、私もそれは承知をいたしております。  今回政府がとりました処置の大前提は、やはりイラクによるクウェートの侵略、併合というあの湾岸の突発的な重大事態から、周辺に出てくる避難民を人道的な立場で移送に協力をしてほしいという、こういった立場の国際機関からの要請を受けたときに我が方としてはどう対応するかということで、政府でまず具体的な当初の要請には民間機で応じておりますけれども、しかしそれが不可能になる場合やいろいろな場合を想定されますので、対応をするための制度……

第120回国会 予算委員会 第11号(1991/02/13、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 国連決議に基づいての平和回復活動の終局的な武力の行使に日本も相応の協力をするということで資金協力の九十億ドルを拠出をする、私は何回も申し上げてきましたけれども、輸送関連、医療関連、食糧関連、生活関連、事務関連などの経費に充当する方針であります。そのことは、きょうまでここでもいろいろな質疑がございますけれども、武器弾薬の購入に充てるのではないかという角度の御質問がありましたから、それには結果として充当しないようにこれらの関連に充てるということをきのうも申し上げたわけで、――ですから、そういう基本的な考えで臨んでまいります。

第120回国会 予算委員会 第12号(1991/02/14、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 松永議員がおっしゃるように、今回の湾岸に起こっておる問題の一番の根本は、昨年の八月二日イラクがクウェートを武力で侵略をし併合をした、そこから問題が始まったわけでありますし、またおっしゃるようなことは世間でもいろいろな角度から議論せられ、きょうも私は朝、新聞の社説で湾岸問題の本質を見誤るなという一文を読んで、今委員の御質問と非常に重なる点が多い。要するに、東西の力の対決というものが、力による均衡の中で、あるときは恐怖の均衡とか、あるときは力の均衡とか言いながら世界の平和のバランスをとってきた。世界が平和でいくための枠組みは東西の冷戦であったと言われた時期もありましたが、それを……

第120回国会 予算委員会 第13号(1991/02/15、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 国連を中心にしてあらゆる機会を積極的にとらえて日本の意向を述べるとともに、やはり国際社会がこれらの問題についても、国連を中心に一致協力して停戦の一日も早い実現のために原則に従った解決ができるように努力をすべきだという基本的な考え方を持って臨んでおるところでありますし、また昨日、質問に答えて申し上げましたとおり、私は一日も早い和平を願うとともに、平和的解決がされたならば、その後で日本が努力をしなければならない四つの項目について申し上げましたけれども、緊急を要するのはそれぞれの国の実情に応じた経済の復興であり、またあの地域の安定確保でございますから、それらの問題についての私の考……

第120回国会 予算委員会 第14号(1991/02/19、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 今ここで御質疑になりました「自衛隊法第百条の五の授権の範囲と今回の政令制定との関係について」に書かれてあります見解が政府の統一見解でございます。見解がいろいろあるがごとき誤解を与えましたことは、まことに遺憾であり、厳重に注意をいたします。
【次の発言】 司法、行政、立法という三権分立の日本国憲法でありますから、またそこへ機関をつくるとかまたどうかいうことではなくて、まさに立法府の中で各党各会派の皆さんと政府とこうして議論をさせていただくことによって結論を見出していくようにするのが一番望ましいことだ、こう考えております。

第120回国会 予算委員会 第18号(1991/02/26、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 最初のお尋ねに関しましては、私が繰り返し主張しておりましたように、国連決議に従った公正な平和をつくり出さなければならない。そのために、イラクが無条件即時クウェートからの撤退をすることが局面転回をしていくかぎであると言い続けてまいりました。多国籍軍の行動というのは国連決議に基づいたこのような平和回復のための努力である、これは、私どもは公正な平和のために強く支持をするという基本的な態度で、一日も早く武力の行使がおさまることを強く求めてまいりました。  後半の放送は、けさ私も七時半過ぎに聞きました。無条件即時撤退につながっていくなれば、これは局面転回になるわけでありまして、私は、……

第120回国会 予算委員会 第19号(1991/02/27、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 この問題の根本的な解決は、イラクが無条件にクウェートからの撤退をすること、これが局面転回のかぎになるということを私は盛んに申し上げてまいりました。そして、あの地域に原則に従った恒久和平を打ち立てるために、そのことの決断を強く求めると言い続けてもまいりました。  今行われておることは、いろいろな情報が入ってまいりますから、ここであの地域がこうなっておると断言することは非常に難しい状況ですけれども、放送その他によると、いろいろな言い回しはありましょうけれども、とにかく、国連の安全保障理事会もちょうど日本時間のけさの四時ごろまで行われたという報告も来ておりますが、アメリカもイギリ……

第120回国会 予算委員会 第23号(1991/03/14、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 いろいろとお答えを申し上げてきましたように、湾岸の平和回復活動のために全力を挙げてこの委員会は取り組んできたわけでありますが、今具体的にお尋ねになったようなことについては、政府部内にはまだ要請を受けたとかそういった気持ちを固めたとかいうことはございません。
【次の発言】 御理解ある御発言をいただいて、私もそれを念頭にとどめさせていただきます。  今回の経緯を振り返りましても、政府独自の判断で、例えば非軍事的な、そして避難民の輸送という人道的な問題については、国会ではいろいろ御批判もいただきましたが、政府の責任において輸送機を派遣するという準備と態勢の決断をさせていただいたと……

第120回国会 予算委員会 第24号(1991/03/27、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 自由民主党が推薦をしております候補者がいろいろ選挙に関して公約を述べて戦っております。自由民主党の総裁としては、それに対して支援をし、そして連帯をして行動をしているわけであります。
【次の発言】 磯村さんは幅広くたくさんの公約をしておりますので、そのすべてについて私どもはできる限りの激励をする、応援をする、こういう立場でございますし、個々の問題については、ただいま選挙戦をやっておるさなかでありまして、各候補者がそれぞれ公約を掲げ、それぞれ論議をしておる真っ最中でありますので、その掲げておる公約の中の一つだけをとらえて、こういう場所で、また政府の立場で物を申し上げるのは差し控……


■ページ上部へ

第121回国会(1991/08/05〜1991/10/04)

第121回国会 決算委員会 第1号(1991/10/03、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 北川議員が今ここで御議論なさっておりますが、海部内閣のスタートのときに、あなたは環境庁長官として閣議でも御協力いただき、いろいろこの問題について御意見があったことを私も今思い出しながら聞いておりました。同時にまた、あの三県三市八町村の地方公共団体や治川住民の皆さんのことを考えての作業であったことも、これはよく御理解をいただいておると思います。  たしかあのときに、環境庁と建設省と十分話し合いをして、所要の連絡の場所を設けるなど、河口ぜき設置に伴う水質や自然環境への影響に関し追加的に調査検討すべきであるとされた事項については調査検討もする、また学識経験者の知見を踏まえて調査検……

第121回国会 国際平和協力等に関する特別委員会 第2号(1991/09/24、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣(外務大臣臨時代理) ただいま議題となりました国際緊急援助隊の派遣に関する法律の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。  昭和六十二年九月の国際緊急援助隊の派遣に関する法律の施行以来、我が国は、海外の地域、特に開発途上にある地域におきまして大規模な災害が発生した場合には、国際緊急援助隊を派遣し、国際緊急援助活動を実施してまいりましたが、これまでの活動を通じて、災害の規模によってはさらに大規模な国際緊急援助隊を派遣する必要があること、被災地において自己完結的に活動を行い得る体制を充実すべきこと及び輸送手段の改善を図るべきことなどの課題が明らかとなってきているところであ……

第121回国会 国際平和協力等に関する特別委員会 第3号(1991/09/25、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 柿澤議員の言われることと、私がこれからお答えしようと思うことと、全く同じ方向を向いておると思います。  具体的に申し上げますと、私は戦後のきょうまでの歴史をずっと眺めておりまして、日本は、今までは世界の片隅において小じんまりとつじつまを合わせながら、過去の歴史を反省をして、人に迷惑をかけないようにしなきゃならない、同時に、自分は額に汗をして働かなきゃならない、そして豊かになり、幸せになり、政治の大きな目標である国家の安全と国民生活の安定、向上という目標をひたすらに追い求めていかなければならないということを国民的合意として頑張ってきたと思うんです。  けれども、そういう戦後の……

第121回国会 国際平和協力等に関する特別委員会 第4号(1991/09/26、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 昨日、上原委員より御指摘のあった国際緊急援助活動に関する外務委員会への報告につきましては、誤解を避けるため改めて答弁いたします。  国際緊急援助活動に関して講じた措置につきましては、法律の議決の際の衆議院外務委員会の附帯決議によりまして随時同委員会に報告することになっておりますが、その報告の方法につき明確な御指示をいただいていなかったこともあり一外務省といたしましては、とりわけ迅速性の観点を考慮し、委員長を含む同委員会の全理事に対し、派遣の都度、さらに場合によっては中間的な報告を含め、文書で御報告してまいった次第であります。  しかしながら、このような報告が必ずしも十分でな……

第121回国会 国際平和協力等に関する特別委員会 第5号(1991/09/30、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 世界が平和を目指しての新しい秩序を模索しておる、そして、それは冷戦構造の発想を乗り越えて、ともに平和と繁栄を目指すものであるということを私はいつも念頭に置いてお答えをし、またそれが非常に望ましい姿だと言い続けてまいりましたが、ブッシュ大統領の演説による核に関する新しいイニシアチブは、私は、この方向に適合したものであって、ブッシュ大統領の勇気あるイニシアチブを高く評価するものであります。
【次の発言】 御指摘のとおりに、世界が、核による、力による対決、核の恐怖というようなものから核を取り除いていくということについて、米ソが大いなる目標に向かって歩みを進める。その中で、アメリカ……

第121回国会 国際平和協力等に関する特別委員会 第6号(1991/10/01、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 御承知のように、海部内閣は政治改革を進めるということを重大な、最も重大な政策課題としてスタートをした内閣でありました。私はそういった意味で不退転の決意で取り組んでまいりました。今具体に御指摘になったことは、昨日その法案の取り扱いについてのあのような姿を見て、私は政治改革をさらに前進させていくために重大な決意を持って取り組んでいくと申しました。今後とも政治改革の火を消さないで政治改革を進めていきたいと、強い決意のあらわれでございます。
【次の発言】 御指摘の国際連盟は、第一次世界大戦後に、平和の維持並びに通商、労働その他の分野での国際協力の達成を目標として設立された国際機関で……

第121回国会 証券及び金融問題に関する特別委員会 第3号(1991/08/28、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 松本議員の御主張に私も同感をいたします。同時に、政治家自身のことにもお触れになりましたが、政治改革を行っていきたい、それはやはりお金と政治活動、日常生活との関係を公明に、公正にしたいという願いがあることも事実でございますし、しかし社会全体の風潮の中で金銭万能主義と申しますか、何か企業は企業で自分の損得、利益かどうかということが価値判断の基準、行動するときの基準になったり、あるいは社会で必要以上にお金が幅をきかせるような風潮になってくる、そういう金銭万能の哲学というものは、ややもすると利己主義に走りがちで、利己主義に固まってしまうと一番大切な公正な社会というものの理念に反する……

第121回国会 政治改革に関する特別委員会 第3号(1991/09/13、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 御指摘のように、憲法には選挙によって議員が選ばれるということはきちっと書いてありますし、ただ、それはその法規手続に従って選ばれるということが、これが憲法の精神であろうと思います。したがって、今回お願いしておゑ二法案も、そういった選挙の手続、選挙の方法について述べておるものでありますから、これが憲法違反であるとは私は考えておりません。
【次の発言】 参議院に比例代表制度を導入する際のいろいろなやりとりをここで御指摘をいただいたわけでありますが、おっしゃるようにその際、拘束名簿式比例代表制の合憲性、あるいは拘束名簿式比例代表選挙制度と平等原則、結社の自由や信条に関する問題等に絡……

第121回国会 政治改革に関する特別委員会 第4号(1991/09/17、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 去る九月十三日の本委員会において、野呂田委員から小選挙区制と選挙費用の関係につき米国を例に挙げて御質問がありました。これに対する私の答弁の中で、アメリカの公職選挙法の選挙における行動の規範、アメリカの候補者には厳しい倫理というものは余りないのではないでしょうかという部分がありました。  私が申し上げたかったのは、アメリカには法定選挙費用という制度がなく、日本のように候補者が厳しい選挙運動費用の制限を受けていないということであります。  いずれにせよ、私の発言で倫理という言葉は不適切であり、遺憾でありました。反省の上、改めて私の真意を申し上げ、御理解を賜りたいと思います。

第121回国会 政治改革に関する特別委員会 第7号(1991/09/27、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 私は、御引用になりましたように所信表明演説で申し上げました。私がなぜそういったことを言うかと申しますと、自由民主党が世の批判を受けて、政治改革をやろう、先輩方が集まって党の政治改革基本大綱をつくられたそのときの議論等は、私も当時その本部の一役員として参加しておりましたけれども、お金とそして政治行動、政治活動にまつわる関係、それが政治不信を生んだ一番大きな原因である上いうことを率直に反省しで、そこからスタートをしておりました。したがって、わかりやすい透明性なお金の流れをはっきりしなければならないという点と、なぜこんなに莫大にかかるのだろうかという点についてもいろいろ議論があっ……

第121回国会 予算委員会 第1号(1991/08/20、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 ゴルバチョフ大統領の昨日の突然の異常事態、これは私も本当に驚くとともにいろいろな情報その他を鋭意収集しておるところでありますが、具体的な問題については後ほど外務大臣より現在の状況についても御報告させようと思いますけれども、私は現下の情勢は憲法違反の可能性が極めて高い、異常な事態であると認識しておりますし、同時に、昨晩来ブッシュ大統領、マルルーニー首相とも電話で協議しましたが、いずれの国も現在ゴルバチョフ大統領がどこでどうなっておるのかということすらわからない、情報収集のさなかであるという点と、もう一つは、特にブッシュ大統領は冷戦時代に逆戻りさせてはならないということを言いま……

第121回国会 予算委員会 第2号(1991/08/21、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 具体的にお尋ねの件は、私、憲法違反と考えていただいてもいいというような言い方で申してはおりません。昨日の委員会でも明確に申し上げましたが、現下の情勢は憲法違反の可能性が極めて高い異常な事態と受けとめておると申しましたし、また昨日の記者会見においても、憲法秩序そのものに背反する形で行われている、こういう可能性が極めて高いと判断される異常な事態と受けとめているということでありますから、これは特に冷戦時代に戻らないように、同時に、けさのような事態を事前に察知して、人権尊重の点については特にゴルバチョフ大統領の生命の安全も含めて強く昨日政府の見解として発表したところでございます。こ……

第121回国会 予算委員会 第3号(1991/08/22、39期、自由民主党)【政府役職】

○海部内閣総理大臣 エリツィン・ロシア共和国大統領の果たした役割というのは、クーデター発生直後から、テレビの映像なんかにもあらわれておりますように、文字どおり先頭に立って、憲法の手続に背反する行為に対しては民衆は立ち上がれということを体を張って行動したわけでありますから、私も昨夜遅くようやくエリツィン氏と電話回線が通じましたので、そのときにまずそのことを高く称賛をいたしました。同時に、エリツィンの方からは、国際社会の世論というものが、そういったペレストロイカに対して、保守派からのあるいは力によるこのような違法なクーデターに対して国際世論が支持してくれたということが大きな心の支えになっておる、日……



■ページ上部へ

各種会議発言一覧(衆議院39期)

 期間中、各種会議での発言なし。


■ページ上部へ

■本会議へ ■委員会へ ■各種会議へ

※このページのデータは国会会議録検索システム衆議院ウェブサイトで公開されている情報を元に作成しています。

データ更新日:2023/02/05

海部俊樹[衆]在籍期 : 29期-30期-31期-32期-33期-34期-35期-36期-37期-38期-|39期|-40期-41期-42期-43期-44期
海部俊樹[衆]活動記録 : トップ選挙結果本会議発言委員会統計発言一覧質問主意書

 39期在籍の他の議員はこちら→39期衆議院議員(五十音順) 39期衆議院議員(選挙区順) 39期衆議院統計



当サイト運営者の新刊のお知らせ
菅原琢『データ分析読解の技術』(中公新書ラクレ756)

【内容紹介】「データ分析ブーム」がもたらしたのは、怪しい“分析らしきもの”と、それに基づいた誤解や偏見……。本書では、「問題」「解説」を通して、データ分析の失敗例を紹介しながら、データを正しく読み解くための実践的な視点や方法、また、思考に役立つ基礎的な知識やコツを紹介していく。誤った分析をしないため、騙されないための、基本的・実践的な読解と思考の方法とは――。