このページでは橋本龍太郎衆議院議員の41期(1996/10/20〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は41期国会活動統計で確認できます。
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 第百三十九回国会の開会に当たり、私の所信を申し上げます。 さきの国会において再び内閣総理大臣の重責を担うこととなりました。国民の皆様の御支持と御期待にこたえることができますよう、国政の遂行に全力を傾ける決意であります。(拍手) まず初めに、最近、行政に対する信頼を失墜させる事態が続いたことはざんきにたえません。綱紀の粛正を徹底するよう重ねて求めなければならない状況を本当に残念に思います。公務員諸君には、この国の置かれた状況を十分認識し、国民全体の奉仕者であることを自覚した上で、襟を正し、矜持と使命感を持ってそれぞれの部署で職務に全力を尽くすよう改めて強く求め……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 西岡議員にお答えを申し上げます。 まず、選挙結果と地域の予算のかかわりについてのお尋ねがございました。 私は、予算は自由民主党議員が多いところに重点的に配分すべきだということを容認するような発言は、記者会見でも記者団に対してもいたしたことはありません。まず、この点を申し上げておきたいと思います。 国の予算の配分あるいは執行、それはその政策目的などに照らして厳正かつ公正に行われるべきことは当然であります。たまたま議員が例示に挙げられました地域を例にとりましても、例えば愛知万博などにつきまして、私自身が、国際博覧会事務局の調査団が先日訪日をいたしました際に、こ……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 石田議員にお答えを申し上げます。 まず、今回の厚生官僚に係る事件の真相解明についての決意をただされました。 厚生官僚に係る贈収賄事件につきましては、既に司法当局が捜査中のものもございますし、厚生省におきましても事実関係の確認を急ぐとともに、これを踏まえた厳正な処分、再発防止策に早急に取り組むことといたしております。私としても、徹底した真相解明を行うとともに、再びこのような事態が生ずることのないよう、再発防止を図り、国民の行政に対する信頼を取り戻すよう全力を尽くす所存であります。 また、昨日の西岡幹事長の御質問にも関連し、公務員倫理法の制定について再度お尋ね……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 矢上議員にお答えを申し上げます。 まず、農政の基本方針と農協の役割についてのお尋ねでありますが、我が国の経済社会の成熟化、国際化の進む中におきまして、農業・農村を次代に受け継いでいくために、各般の施策を展開するとともに、新たな基本法の検討とあわせて所要の対応を図る所存であります。農協につきましても、農業者の相互扶助組織としての役割を果たすべきものと考えております。 次に、農協系統金融のあり方につきましては、組合員に対して金融サービスを提供するとともに、我が国金融システムの一員としての役割を的確に果たしていくことが必要だと考えます。 次に、農協改革二法案の提……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 安倍議員にお答えを申し上げます。 社会保障制度全体の改革について御質問がございましたが、急速な少子・高齢化の進展に伴う国民のニーズの変化に適切にこたえながら、二十一世紀における医療、年金、福祉などを通じ、給付と負担のバランスがとれて、なお経済活動とも両立し得るサービスの選択へ民間活力の発揮といった考え方に立ちながら、効率的で安定した社会保障制度を確立するため、構造改革を進めなければならないと考えております。 ちょうど十一月十五日に厚生大臣に対し、そのような考え方に基づいて、関係大臣と協議連絡をしながら、全体の制度の見直しを指示いたしました。すなわち、給付と負……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 第百四十回国会の開会に当たり、国政に臨む私の所信を申し述べます。 まず初めに、在ペルー日本国大使公邸占拠事件が、今もなお解決していないことは極めて遺憾であります。人質とされている方々の御苦労と御家族の御心配に思いをはせるとき、本当に心が痛みます。我が国は、テロに屈することなく、人命尊重を第一としながら事件の平和的解決を図り、人質の早期全面解放を実現するよう努力しております。また、国際社会は一致してテロに対する断固たる姿勢を示しております。今後とも、フジモリ大統領に全幅の信頼を置き、ペルー政府や関係国と緊密に連絡をとりながら、この事件を一刻も早く平和的に解決し、……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) ただいまの決議に対しまして所信を申し述べます。 政府は、事件発生当初より、テロに屈することなく、ペルー政府に全幅の信頼を置きつつ、人命尊重を最優先として、人質の方々の早期全面解放に向けて全力を尽くしております。 しかるに、事件発生から一カ月以上たった今なお解決に至っていないことはまことに遺憾であり、政府といたしましては、ただいま採択されました決議の趣旨を十分に体し、この事件を一刻も早く平和的に解決し、人質が全面解放されるよう、引き続き全力を傾ける所存でございます。 この機会に、国会及び国民の皆様の御理解と御協力を改めてお願いする次第であります。(拍手)
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 神崎議員にお答えを申し上げます。 まず、ペルー事件及び重油流出事件を引きながら、危機管理体制の充実を行うべきという御指摘をいただきました。 まさに危機管理体制の強化は内閣の最重要課題でありますし、これまでも阪神・淡路大震災の教訓などを踏まえながら、内閣としてその充実に努めてまいりました。現在、これらの事件につきましては、それぞれ対策本部を設置して政府を挙げて取り組んでおりますが、危機管理体制は常に点検、改善をしていくべきものであり、これらの事案を通じ得た教訓を生かしながら、さらに適切な危機管理体制の確立に万全を期してまいります。 ナホトカ号の重油流出事故に……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 前田議員にお答えを申し上げます。 まず、平成九年度予算の経済に与える影響及び特別減税の継続などについてのお尋ねがございました。 九年度予算を踏まえまして閣議決定をした来年度の政府経済見通しにおきましては、平成九年度について、消費税率の引き上げなどの影響によって、来年度の前半は景気の足取りは緩やかになると考えられますけれども、次第に民間需要を中心とした自律的回復が実現される、そう見込んでおります。 特別減税につきましては、回復の動きを続けている現在の経済状況、また危機的な財政状況のもとでまさに赤字国債に頼らなければならない、そうした状況を考えますと、実施をし……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 今井議員にお答えを申し上げます。 地方分権の推進についてどう考えているかというお尋ねをいただきました。 私どもは、経済社会システムを変革していく一環として、地方分権というものは何にかえても進めていかなければならない大切な柱の一つと受けとめております。そのため、いわば中央集権型行政の象徴とされております機関委任事務、これを廃止していく、そして国と地方の役割分担のあり方に即しながら、権限の移譲、国の関与や補助金等の整理合理化、さらに、地方税財源の充実確保、地方行政体制の整備確立などに資する施策、こうしたものを積極的に進めていこうと考えております。 次に、地方交……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 上田議員にお答えを申し上げます。 まず、被災地における住宅取得促進税制などの住宅対策についてのお尋ねがございました。 まず、住宅取得促進税制につきましては、阪神・淡路大震災に係る特別の措置でありまして、十分な効果があると考えております。被災者向けの公営住宅につきましては、需要に対応して約三万九千戸を供給することといたしております。 また、民間賃貸住宅居住者については、阪神・淡路大震災復興基金を活用しての支援を行うことにいたしております。仮設住宅に入居しておられる方々への対応につきましては、仮設住宅に居住しておられる低所得者で希望する方のほぼ全員が平成十年度……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 吉田議員にお答えを申し上げます。 労働時間の短縮について、その意義、三点のお尋ねがございました。 労働時間の短縮は、働く方々が喜びを感じながら働けるようにするためにも大変重要だと認識しております。また、労働者の生活の質の向上や、自己啓発の機会の拡大、高齢者などの働きやすい雇用機会の創出にも資するものと考えており、あわせて自己啓発を行う労働者のための環境整備に対する助成制度の新設などを行うことといたしております。 さらなる労働時間の短縮につきましては、経済計画にある年間総労働時間千八百時間の達成定着を図る、そのために、今後も週四十時間労働制の定着を基盤としな……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 石井議員にお答えを申し上げます。 まず、政府のマクロ経済運営についてのお尋ねがございました。 政府は、今日までも内需拡大や市場開放など適宜適切な経済運営に努めてきたところであります。政府は、産業空洞化への懸念を払拭していくためにも、新規産業の創出などを柱とする経済構造改革など六つの改革を最重要課題とし、これを一体的に推進してまいりたいと考えております。これにより、中期的な経済発展の基盤が構築されると考えております。 次に、特別減税の継続などについてのお尋ねがございました。 特別減税につきましては、回復の動きを続けております現在の経済状況や危機的な財政状況……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 岩浅議員にお答えを申し上げます。 まず、駐留軍用地特措法についてのお尋ねがございました。 確かに、従来の実績を見ますとき、沖縄県収用委員会の今後の日程が大変厳しいものであることは十分認識しているつもりであります。今月二十一日に収用委員会が第一回の公開審理を整々と行われたこともありまして、政府としては、駐留軍用地特措法に基づいて使用期限までに使用権原が得られるように、現在進められている手続が円滑かつ迅速に行われることを期待しているところでありまして、また、関係者の御協力が得られるよう最大限努力をしていきたいと考えております。 次に、海兵隊の駐留についてのお尋……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 林議員にお答えを申し上げます。 私については、基本的な考え方について問われました。 整備新幹線の必要性、これは国土の均衡ある発展と地域の活性化に資するものであり、国民の理解を得ながらそれを推進してまいりたいと考えております。その整備に当たりましては、収支採算性の見通し、JRの貸付料などの負担、並行在来線の経営分離についての地方公共団体の同意、JRの同意など基本条件が整えられていることを確認した上で、その取り扱いを厳正に判断してまいりたいと考えております。 残余の御質問に対しましては、関係大臣から御答弁を申し上げます。(拍手)
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 古賀議員にお答えを申し上げます。 場所こそ違え、私自身通産大臣として、炭鉱の閉山に伴うその後の対策を立てる立場にありました。今回の三井三池の閉山に伴う状況がどれほど地域社会に大きな影響を及ぼすことか、その歴史的な使命とともに、議員の御質問のお気持ちを承りながら、お答えを申し上げたいと思います。 先日、この問題が派生しそうになりました時点で、通産大臣と労働大臣に対しまして、関係各省庁と連携を一層密にしながら、雇用の確保に万全を期すとともに、産業基盤の整備、新規産業の育成等の施策を講じるよう指示いたしました。政府といたしましては、今後とも、政府が一体となって、雇……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 鈴木議員にお答えを申し上げます。 まず、今次外為法の改正によって我が国の金融政策の有効性が低下するのではないかという御質問をいただきました。 しかし、これはもう議員がよく御承知のように、これまでも相当程度の資本取引の自由化を行ってきているところでありまして、今回の外為法改正はいわばその総仕上げで、直ちに金融政策の有効性に大きな影響を与えるものとは考えておりません。また同時に、外為法改正は、効率的で厚みのある金融市場の構築を目指すものでありまして、金融政策を含めさまざまな面で望ましい環境の形成に資するもの、そのように考えております。 また、先般の規制緩和推進……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 瓦議員にお答えを申し上げます。 まず、法改正の必要性についてお尋ねがありました。 日米安全保障条約上の義務を果たす、このことは我が国にとって最も重要な二国間関係であります日米関係の維持に必要であるということだけではありません。私は、日本という国家の存立にかかわる重大事項だと考えております。この法律案は、既に提供しております駐留軍用地の使用権原がなくなる状態を避けるための必要最小限の措置として国が暫定使用できるように、そう考えたものでございます。 次に、我が国周辺の軍事情勢につきましては、極東ロシア軍の量的削減などの変化は見られました。しかし、依然として大規……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 根本議員にお答えを申し上げます。 まず、社会保障構造改革についてのお尋ねであります。 急速な少子・高齢化の進展に伴う国民の需要の変化に対応しながら、適切にそれにこたえ、医療、年金、福祉などを通じて給付と負担の均衡がとれ、かつ経済活動と両立し得る、サービスの選択、民間活力の発揮といった考え方に立ちながら、効率的で安定した社会保障制度を確立していかなければならないと考えております。そうした視点に立って社会保障構造改革を進めていくこととしておりまして、その第一歩として、介護保険制度の創設とともに医療保険制度の改正につき今国会での御審議をお願い申し上げております。 ……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 長内議員にお答えを申し上げます。 議員から御指摘がありましたように、環境というものが社会経済活動の基盤として認識すべきものであることは言うまでもありません。環境基本法にも明記されているとおりでありまして、私は、健全で恵み豊かな環境を維持しながら、環境に負荷の少ない健全な経済の発展を図りつつ、持続的に発展することができる社会を構築する、環境基本法のこの基本理念にのっとって環境行政を 進めでまいりたいと思います。 次に、法案提出がおくれた理由についての御質問がありました。 政府といたしましては、鯨岡環境庁長官のときに提出をいたしましたアセスメント法案が廃案にな……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 永井議員にお答えを申し上げます。 まず、故花村仁八郎さんの持っておられた危機感に対する感想、時代認識についてのお尋ねがございました。 現在、我が国は、高度情報通信の発展などによる世界の一体化、反面、急速な少子・高齢化の進展、産業の空洞化への懸念などの対応の諸課題に直面しておりまして、我が国自身の経済社会システムがまさに大きな転換期にあります。私は、恐らく花村さんもこうした問題意識を持っておられ、これを危機感まで高めておられたのではないかと考えますが、だからこそ私は、経済構造改革を初めとする六つの改革を内閣の最重要課題とし、一体的に断行しようとしているわけであ……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 北脇議員にお答えを申し上げます。 まず、バブル経済当時の政策についての御意見がありました。 当時の地価や株価が、後から振り返ってみますと、まさに経済的な合理性を欠いたレベルにまで高騰していたと考えられますし、その後、マーケットの中で、ある時点の急激な価格低下というものが生ずることも必然的な市場の動きであったようにも思えます。このような極めて大規模かつ急激な資産価格の上昇というものは、戦後初めて経験した事態でありました。そして、一般にも当時がいわゆるバブルであるとは認識されておらず、政府としても的確に見通すことができなかった面があったことは否定できません。しか……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 甘利議員にお答えを申し上げます。
私には、一点、金融持ち株会社についてのお尋ねがございました。
持ち株会社の利用は、金融システム改革の中で極めて重要な意義を持つものと考えております。持ち株会社が解禁されました場合に必要となる金融に関する法制度の整備につきましては、預金者、保険契約者、投資者の保護、金融機関の経営の健全性の確保など金融上の観点からの検討を行い、速やかに準備を進めてまいる所存でございます。
残余の質問につきましては、関係大臣からお答えを申し上げます。(拍手)
【次の発言】 古賀議員にお答えを申し上げます。
まず、独禁法の改正法案の提出のおくれ……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) ただいまの御決議に対しまして所信を申し述べます。 昨年九月十日、私は沖縄問題についての内閣総理大臣談話を発し、そして九月十七日には沖縄を訪問し、過ぐる大戦において沖縄県民が受けられた犠牲と、そして今日まで沖縄県民が耐えてこられた苦しみと負担に対し、私どもの努力がいかに不十分であったかを改めて痛感するとともに、沖縄の痛みをいかに国民全体で分かち合っていくことが大切かを申し上げたところであります。 政府は、そのような認識に立って、沖縄の問題を国政の最も重要な課題とし、米軍施設・区域の問題や経済社会の振興策に全力を挙げて取り組んでまいりました。 米軍施設・区域の……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 昨年末以来、我が国にとっての大きな懸案でありました在ペルー大使公邸占拠事件については、日本時間二十三日午前五時二十三分、ペルー軍特殊部隊がMRTAの占拠する大使公邸への救出作戦を実行し、この結果、七十一名の人質が無事救出されました。その中には、日本人人質二十四名全員が含まれております。 私は、人質の方々が無事救出されるに当たり、人質の中から一名、救出作戦に当たられた軍関係者の中から二名、合計三名の方々のとうとい生命が犠牲になったことに対し、まず、心から哀悼の意を表したいと思います。 今回、フジモリ大統領が、この事件を、テロに屈することなく人質を安全に救出する……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 塩田議員にお答えを申し上げます。 私に対しては、女性の社会進出についての認識いかんというお尋ねがありました。 二十一世紀に向け、我が国においてますます個々の女性が多様な働き方を主体的に選択できる社会の実現が必要であります。個々の女性の人生の進路は、これは男性の場合でも同じことでありますけれども、みずからの意思で決定すべきでありまして、その上で雇用の分野における男女の均等な取り扱いの確保のための対策を積極的に推進し、働く女性がその能力を十分に発揮できる雇用環境を整備してまいりたいと考えております。 残余の質問につきましては、関係大臣から御答弁を申し上げます。……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 私は、四月二十四日より五月一日まで、米国、豪州及びニュージーランドを訪問いたしました。 私とクリントン大統領との首脳会談は六回目となりますが、四月二十五日に開かれた会談では、多岐の分野にわたり率直かつ踏み込んだ意見交換を行いました。 第一に、安保関係では、日米安保共同宣言に基づき、日米防衛協力のための指針の見直し、沖縄問題、軍事態勢等に関する協議などの協力を充実させていく旨確認いたしました。この関連で大統領より、沖縄問題について引き続き敏感さを持って協力していく旨の発言がありました。 第二に、経済関係では、私より、日本の諸改革につき説明いたしましたところ、……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 両議員にお答えを申し上げます。 まず、大学改革のあり方についてのお尋ねを、御自身の体験を踏まえてお尋ねをいただいたことに敬意を表します。 私は、学術の振興と人材の養成を担う大学については、各大学がそれぞれの理念や目的を明らかにしながら、特色のある教育研究活動を展開していくことが大切であると考えております。現在、このような観点から、各大学において、教育機能の強化やあるいは研究の高度化などのための多様な取り組みが行われております。今後とも、そうした機運を助長しながら、その改革を進めていく必要があると私は思っております。 次に、任期制を公務員全体に広げる考えがあ……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 大口議員に御答弁を申し上げます。 まず、少子化対策に一丸となって取り組むべきであるという御質問をいただきました。私もそう思います。 そして、我が国の出生率の低下には、社会保障ばかりではなしに、さまざまな分野の制度や慣行、さらに個人の価値観の変化などが関係しておりますし、少子化の進行をどう受けとめるかについてもさまざまな御議論がございます。したがって、国民的な論議を喚起しながらも、関係省庁の連携の中で人口問題審議会において御審議をいただいておりますし、その結果を踏まえて対応してまいらなければなりません。 また、少子化対策について、積極的に公費負担をふやすべき……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 第百四十一回国会の開会に当たり、国政に臨む私の所信を申し上げます。 まず初めに、今般の内閣改造における総務庁長官大事に関し、国民の皆様から厳しい御批判をちょうだいいたしました。政治により高い倫理性を求める世論の重みに十分思いをいたさなかったことを深く反省するとともに、多大な御迷惑をおかけしたことをおわび申し上げます。 今後、国民の皆様の声に十分耳を傾け、六つの改革、中でも皆様が納得できる行政改革を全力でなし遂げる決意であります。同時に、与党三党の党首会談で、政治倫理、企業・団体献金などの政治改革の問題を協議し、結論を求めていきたいと思います。 私は、我が国……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 中野議員にお答えを申し上げます。 まず、佐藤孝行氏の総務庁長官任命につき、大変厳しい御批判をちょうだいをいたしました。この件に関し、国民の皆様から厳しい御批判をちょうだいをいたしましたが、政治により高い倫理性を求める世論の重みに十分思いをいたさなかった、深く反省するとともに、多大な御迷惑をおかけしたことをおわびしたことであります。 今後とも、国民の皆様の声に十分に耳を傾けながら、行政改革を初め、全力を尽くすことによってみずからの責任を果たしたいと考えております。(拍手) 次に、中村議員の判決についての御質問がございました。司法の判決を重く受けとめ、政治倫理……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 坂口議員にお答えを申し上げます。 まず、冒頭、政治資金に関連する広告料についてのお尋ねがございました。 政治資金規正法におきまして、広告料の支払いについては、それが広告の掲載に対する対価の支払いとされている場合に、事業収入として取り扱われるべきものと承知をいたしております。(発言する者あり) 次に、新たなガイドラインの位置づけについてお尋ねがございました。(発言する者あり) 追加をしてあえてお答えを申し上げますならば、お答えを正確に申し上げたところでありますが、広告料としての名目でありましても、その代金が著しく高額で社会通念上の価値を超える場合においては……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 小杉議員にお答えを申し上げます。 まず、財政構造改革と他の改革についての関連のお尋ねがございました。 私は、少子・高齢化、また経済のグローバル化の進む中で、今改革をしなければ社会の活力が失われ、この国のあすがない、そんな思いから、我が国のすべてのシステムを改革していくための六つの改革を内閣の最重要課題と掲げました。これらのシステムは、今日までの日本の繁栄を支えてまいったものでありますだけに、日本の社会に深く根をおろし、それだけに相互に密接に関連し合ってもおりまして、御指摘のように、それぞれの改革を一体的に断行していかなければなりません。 特に、議員から御指……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 上田議員にお答えを申し上げます。 まず、冒頭、政治、行政、経済の面で法律を守るという点についての認識、対応についてお尋ねがございました。 経済面におきましては、例えば、いわゆる総会屋対策のための閣僚会議を設置し、罰則強化のための今回の商法改正などを初めとして、政府を挙げてその対策を実施いたしております。 また、政治面におきましては、与党三党の政治改革協議会におきまして鋭意検討を進めるとともに、行政面におきましては、昨年末、公務員倫理規程の制定などをいたしました。 議員はモラルの点のみを御指摘になりましたけれども、私は、御指摘のモラルの点は当然のことであり……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 西川議員にお答えを申し上げます。 まず、外為法改正の趣旨及び税制の国際的整合性と今回の二制度の関係についてお尋ねがございました。 この二制度は、議員御指摘のとおり、金融システム改革の理念の一つである公正という観点から整備をするものであります。 具体的な制度の構築に当たりましては、外為自由化の進んでいるアメリカなどの制度、あるいはユーロ債市場における慣行などを参考にしながら、実務を十分踏まえておりまして、妥当な制度だ、そのように考えております。 次に、税務当局の権限強化についてのお尋ねがございました。 先ほども申し上げましたように、まさにこの制度は、両方……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 中川議員にお答えを申し上げます。 まず、幾つかの行革会議の個別項目についてお尋ねがございました。 大蔵省につきましては、先般行革会議は、大蔵省が今後担うべき機能について、「財政、通貨管理、為替管理は大蔵省の所管とする。大蔵省の金融に関する企画立案は、預金者保護という観点も踏まえ、市場信用秩序の維持に関する企画立案に限定する。」等とする中間報告をまとめました。しかし、その「市場信用秩序」という言葉がさまざまな誤解を生じ、ひとり歩きをいたしました中で、行革会議の検討結果は、「金融破綻処理制度ない し金融危機管理に関する企画立案と表現すべき」、そう直されております……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 並木議員にお答えを申し上げます。 まず、金融空洞化についてお尋ねがございました。 我が国の金融・資本市場を利用者にとりまして国際的にも魅力のあるものとするためには、我が国の市場が活性化し、利便性が高まることが必要であることは御指摘のとおりであります。そうしたことから、政府としては、本国会に提出しております法案を初め、二〇〇一年までの改革のスケジュールに沿い、金融システム改革の推進に全力で取り組んでおるところであります。 その進め方につきましては、本年六月の関係審議会の報告書に示されましたスケジュールに沿って改革を進めることとしており、実現可能なものから実行……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 谷口議員にお答えを申し上げます。 まず、トリプル安についてのお尋ねがございました。 為替相場や株式相場などの動向はさまざまな要因を背景に決まるものであり、その要因を特定することは困難であります。これらのマーケットの動向について、市場においては、景気の先行きに対する不安感等がその要因であるといった指摘もあります。しかし、私は、我が国経済のファンダメンタルズそのものが急激に変化したことによるものではないと申し上げなければなりません。 こうした中で、政府が経済構造改革を主眼とした効果的な経済対策を策定しているところであり、これにより、企業、消費者の経済の先行きに……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 荒井委員にお答えを申し上げます。 三点のお尋ねがございました。 まず、新たな指針の実効性確保のための法整備の検討についてのお尋ねがございました。 新指針の実効性の確保に関しましては、九月二十九日の閣議決定の趣旨を踏まえまして、現在、法的側面を含め、政府全体として具体的な施策についての検討を行っている最中であります。可能な限り速やかにその検討作業を取り進め、所要の措置を講じることが重要だと考えております。 次に、緊急事態対応策の検討状況についてお話がございました。 昨年五月、在留邦人保護あるいは大量避難民対策等、私の指示以来、各検討項目につきまして、内閣……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 小此木議員にお答えを申し上げます。 まず、アジアの金融市場と潜在的成長についてのお尋ねがございました。 先般のAPECの会合におきましては、アジア経済の基礎的な条件は基本的に良好である、なお高い潜在成長力を維持している、健全なマクロ経済運営や構造調整によるさらなる成長が可能であると共通認識を得ることができました。我が国としては、国際機関や各国と協調しながら、アジアの持続的成長に向けて適切な政策運営を行ってま いります。 次に、通貨危機に対応する国際機関についてのお尋ねがございました。 従来、通貨危機への対応は、IMFを中心とする国際的な枠組みの中でなされ……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 第百四十二回国会の開会に当たり、金融システム安定化対策と当面の経済運営について、政府の基本的考え方を明らかにし、国民の皆様の御理解と御協力をいただきたいと思います。 私は、新たな時代を先取りする経済社会システムをつくり上げるために、行政、財政構造、社会保障、経済構造、金融システム、そして教育の六つの改革を一体的に断行したいと申し上げてまいりました。 さきの臨時国会においては、高齢者の介護を社会全体で支えるための介護保険法及び財政構造改革の推進に関する特別措置法が成立しました。今国会においても、同特別措置法を踏まえた十年度予算はもちろん、中央省庁の再編等のため……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 菅議員にお答えを申し上げます。 まず、不良債権額についてのお尋ねがございました。 現在、早期是正措置の実施に向け、各金融機関におきまして自己査定を試行的に行っており、大蔵省では、昨年末、その結果をいわゆる全国の銀行から報告を受けたと聞いております。制度や客観性から見て集計を行うことには問題があるとも考えられましたが、できる限りデータを明らかにするとの観点から、集計し公表することにいたしました。御指摘のように、従来の分類と定義が異なることもありまして、責任というような事柄ではないと思っております。 次に、ペイオフの実行時期についてのお尋ねがございました。 ……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 松下議員にお答えを申し上げます。 まず、金融安定化二法の必要性及びその効果についてのお尋ねがございました。 今回の法案は、我が国金融システムに対する信頼を回復させ、経済全体が危機に陥る事態を防ぐためのものであります。その着実な実施により、金融システムの安定化をもたらし、いわゆる貸し渋りの解消など円滑な資金供給にも資することが期待されるものであります。 今回の対策における公的資金の使途につきまして、今回の対策は、我が国金融システムに対する内外の信頼が大きく揺らぎかねない状況を踏まえ、まず預金の全額保護に万全の準備をするため、また金融システムが機能不全に陥るこ……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 北橋議員にお答えを申し上げます。 まず、金融システム安定化や特別減税などの諸施策、そして財政構造改革との関係についてのお尋ねをいただきました。 財政構造改革の必要性は今後とも何ら変わるものではありませんが、同時に、経済金融情勢の変化に機敏に対応し、国際状況に応じて財政、税制などの措置を講じていくことは当然のことであり、私は二者択一の問題とは思いません。今回の金融システム安定化対策、特別減税を初めとする諸施策、このような考え方のもとに断固たる対応をとるものであります。 また、特別減税の決断についてのお尋ねがございました。 昨年十二月のASEAN首脳との会合……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 去る一月二十六日、大蔵省大臣官房金融検査部に所属する職員二名が収賄の容疑で逮捕され、大蔵省に強制捜査が入りました。 このような事態は、大蔵省、ひいては公務員全体に対する信頼を著しく傷つけるものであり、まことに遺憾であります。今回の事態を厳粛に受けとめ、皆様に心よりおわびを申し上げます。 まず、事実関係について御説明いたします。 金融証券検査官室長宮川宏一に対する被疑事実の要旨は、金融検査部による検査に関し、便宜な取り計らいを受けたいなどの趣旨のもとに、あさひ銀行総合企画部次長らから十八回にわたる代金合計約百八十万円相当の接待等の供与を受けるとともに、マンシ……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 私は、将来の我が国を展望した上で、現在をいかなる時代と認識し、何を優先課題とすべきかを考え、冷戦後の国際社会に対応した外交、沖縄が抱える問題の解決、行政改革を初めとする六つの改革に全力を傾けてまいりました。内閣総理大臣就任以来の二年余を顧み、我が国の進むべき方向を見据え、今何をなすべきか、改めて率直に申し上げたいと思います。 まず第一は、この十年来の経済面の困難を克服し、また、制度疲労を起こしている我が国のシステム全体を改革することであります。 経済のボーダーレス化、人口の少子・高齢化など内外情勢が大きく変化する中で、我が国がより安定した発展を続けていくため……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 羽田議員にお答えを申し上げます。 まず、財政構造改革に関する政策転換に関して、政府の見解を示せというお尋ねをいただきました。 政府としては、財政構造改革の必要性は何ら変わるものではなく、同時に、経済金融情勢の変化に機敏に対応し、国際状況に応じて財政金融制度等の必要な措置を講じていく、税制等の必要な措置を講じていくことは当然のことだと考えております。いずれにせよ、両者は二者択一の問題ではなく、二〇〇三年までの中期的な目標と当面の対応という、タイムスパンの異なる問題であります。 次に、政治改革への取り組み姿勢についてお尋ねがございました。 政治改革につきまし……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 野田議員にお答えを申し上げます。 まず、皆さんが主張をされたその提言を無視した結果、倒産や失業に苦しむ方々が出た、これについて良心の呵責を覚えないのかという質問がございました。 消費税の税率の引き上げ、あるいは財政構造改革の推進などの一連の改革というものは、少子・高齢化の進展といった経済社会の構造変化や危機的な財政状況に対応したものであります。いずれの政策についても、その影響について否定するものではありませんし、その影響を受けた方々に対して申しわけないという気持ちがないのかと言われれば、それはあります。しかし同時に、この国の将来を考えたとき、必要な政策である……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 藤田議員にお答えを申し上げます。 まず、大蔵省に代表されるシステムを抜本的に改めるべきだという御指摘がありました。 私は、御指摘を相当程度、感を同じくいたします。なぜなら、この十年来の経済困難を克服し、また、制度疲労を起こしております我が国のシステム全体を改革することが必要だと考えているからであります。我が国がより安定、発展を続けていきますために、各般の改革を内閣の総力を挙げて進めてまいります。 汚職体質という点についての御指摘がございました。 今般、特定の人間に対する利益の供与から端を発しました今回の事件、現在もなお捜査が続いております。この中から我々……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 松崎議員にお答えを申し上げます。 分権推進委員会の五次勧告と推進計画についてお尋ねがございました。 政府としては、まず、地方分権推進委員会の四次にわたる勧告を最大限に尊重し、今国会が終了するまでのできるだけ早い時期に推進計画を作成し、確実にこれを実施してまいりたいと考えております。 さらに、昨年末、地方分権推進委員会に対しまして、私の方から、市町村への権限移譲を含む国及び都道府県からの事務、権限の移譲などの問題につき、さらなる検討をお願いいたしました。今後、推進委員会に作業いただきますものを、当然ながらこれは受けて努力をしていく、私どもとしてはそう考えてお……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 下地議員にお答えを申し上げます。 私は、既に沖縄は平和の発信基地になりつつあると考えております。昨年の夏、沖縄県が選ばれた博士課程、修士課程の若い方々が、郷里の輿望を担って海外の各研究機関あるいは大学院に留学をされました。彼らが果たしてくれている役割は、まさに私は、沖縄の平和へのメッセージを伝える役割を、将来の沖縄を築く人材に育つこととあわせてこれが実行されているものと考えております。 また、沖縄の米軍基地と沖縄振興策についてもお尋ねがありましたが、私は、沖縄の抱える問題の解決を図る上で、基地問題と地域振興への取り組みはどちらも大事な課題だと考えています。そ……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 山本議員にお答えを申し上げます。 私については二点のお尋ねがありました。 まず第一は、道路整備五カ年計画の国会承認などについてのお尋ねであります。 五カ年計画は、計画的な事業の実施のためのいわば目安であります。直ちに具体の歳出を伴うものではないことから、むしろ毎年度の予算で国会の御審議を受けることが適当だと考えております。 また、審議会の公開についてお尋ねがございました。既に、閣議決定に従い、審議会の判断により議事録を公開し、運営の透明性の確保に努めております。 次に、将来社会のあり方との関連で、道路整備のあり方についてというお尋ねをいただきました。 ……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 辻議員にお答えを申し上げます。 まず、原子力の国民合意に関する御質問がございました。 原子力の研究開発を進めるに当たりまして、国民の理解と協力が不可欠であることは、議員御指摘のとおりであります。 動燃事故により、原子力行政への不信が広がったことは極めて遺憾でありまして、徹底した原因究明、再発防止策を講じることはもとより、十分な情報公開のもとに、原子力に対する国民的合意形成に努力していかなければならないと考えております。 再処理路線の柔軟な見直しが必要との御指摘もいただきました。 しかし、資源の乏しい我が国として、将来にわたるエネルギーの安定確保及び放射……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 遠藤議員にお答えいたします。 まず、社会保障構造改革についての御質問でありましたが、御指摘のとおり、高齢化の進行に伴う国民の需要の変化に適切に対応するとともに、社会経済との調和を図りつつ、効率的で安定した制度を構築していく必要があります。そのため、医療改革を初め年金制度改革、介護対策などに総合的に取り組んでいこうといたしております。 次に、効率的な医療保険制度の構築についてお尋ねがございました。 二十一世紀の本格的な少子・高齢社会におきましても安定した公平な医療保険制度を堅持していくためには、医療費のむだや非効率を徹底的に排除するような措置を講じながら、将……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 二日から四日までロンドンで開催された第二回アジア欧州会合について報告いたします。我が国からは、首脳会合に私が、閣僚会合に小渕外務大臣が出席しました。 一昨年のバンコクの第一回会合が、アジアと欧州の首脳が一堂に会したこと自体が画期的であったのに対し、今回の第二回会合は、幾つかのアジアの主要国が経済金融危機に直面し、欧州は一つの通貨の導入を間近に控えた時期に開催されました。会合における議論では、これらの問題につき各国首脳と率直な意見交換を行い、相互の理解を深め、信頼を高めることができ、有意義であったと考えております。 特に、ASEM参加各国が強い関心を示したアジ……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 中川議員にお答えを申し上げます。 まず、金融システム改革の目指す世界についてのお尋ねがございました。 金融システム改革は、個人金融資産のより有利な運用や成長産業への円滑な資金供給を図るために、我が国の金融システムの効率性、利便性を高めることを目指す我が国金融市場の根本的な改革であり、こうした改革は、経済の血液である金融・資本市場の活性化を通じて、我が国経済の活性化に資するものと考えております。 次に、改正法案の体系についてお尋ねがございました。 包括的かつ総合的な金融システム改革を実現すべく、証券、銀行、保険等すべての分野にわたる法律を一括して改正するこ……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 昨日私が記者会見で発表した内容について、その概略を御報告申し上げます。 バブル経済の生成及びその崩壊後、我が国経済はいまだその後遺症から抜け切れておりません。昨年は、この端的なあらわれとして、大型金融機関の破綻が相次ぎました。また、アジアの幾つかの国の金融、経済の混乱など、内外の悪条件が一斉に重なり、我が国経済は極めて深刻な状態となっております。 私は、今、国民の皆様の景気をよくしてほしいという強い要請と期待にこたえるため、構造改革を推進しながら、我が国経済及び経済運営に対する内外の信頼を回復するに必要かつ十分な規模の経済対策を講じることとし、次の点を基本に……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 伊藤議員にお答えを申し上げます。 まず、消費税率の引き上げを含む一連の制度改革についてのお尋ねがありました。 これまでも繰り返し申し上げてまいりましたが、一連の制度改革が九年度経済に与える影響を否定するものではありません。しかし、消費税率の引き上げを含む平成六年秋の税制改革及び医療保険制度改革は、我が国にとって真に必要な改革であったと考えております。 次に、財政構造改革法についてのお尋ねがございました。 この法律は、個別の主要な経費ごとのめり張りのきいた枠を設定することを初めとして、歳出面で強力かつ明確な見直しの方向性を打ち出すなど、中期的に財政構造を改……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 島議員にお答えを申し上げます。 まず、大店法施行以来の流通政策に対する御指摘がございました。 大店法は、大型店と周辺の中小のお店及び消費者との間の経済上の利益を調整する制度として、逐次、法改正や運用の見直しなどを行いながら、一定の役割を果たしてまいりました。しかし、消費者ニーズの多様化、大型店の出店に伴う生活環境への影響緩和への要請の高まり等時代の変化に対応するため、経済的規制としての現行の大店法からの転換を図り、今回、国会に提出をさせていただきました法律案などにより、地域社会と調和のとれた大型店の出店や、町の顔としての中心市街地の活性化などのために実効ある……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 鍵田議員にお答えを申し上げます。 まず、雇用問題は、全閣僚が協力して取り組むべき最優先の課題という御指摘をいただきました。 現下の失業率は極めて厳しく、特に四十五歳以上に厳しい状況であることを認識しております。全閣僚が協力して機動的かつ抜本的な雇用対策を講ずるべきと御指摘をいただきましたが、現在、政府全体で検討中の総合経済対策を早期に実施し、景気の回復を図ることこそ、まさに雇用の安定につながる重要な対策であると考えており、その一環として雇用対策の充実についても検討をしております。これらによりまして、雇用の安定に全力を尽くしてまいりたいと考えております。 ま……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 桑原議員にお答え申し上げます。 まず、現在の建築基準法の体系についてお尋ねがありました。 建築基準法は、議員も触れられましたけれども、制定以来、その時々の社会的な要請を踏まえて、逐次、法改正を行ってまいりました。今回の改正は、二十一世紀に向けた新たな建築規制を構築するために、建築確認等の基本的な手続及び基準の規制方式等、建築基準体系そのものを抜本的に見直そうとするものでございます。 次に、建築基準の地方分権についてお尋ねがございました。 建築物の安全性等に関する最低限の基準は国が制定することとしながら、町づくりに関する基準等、議員が触れられましたような点……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 佐々木議員にお答えを申し上げます。 まず、法案提出に当たっての見解とのお尋ねがありました。 情報公開法案は、申し上げるまでもなく、主権者である国民の皆さんに、政策を評価、吟味し、御意見をいただき、政治と行政への関心を高めていただくために極めて重要なものだと考えております。その一日も早い制定は国民が切望しておられるところでもあり、早期成立を心からお願いしたいと考えております。 次に、過去の幾つかの事例を引き、行政文書の開示についてのお尋ねがありました。 これまで必ずしも公開が十分ではなかったケースもあると思います。本法案では、不開示とすべき合理的な理由があ……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 石井議員にお答えいたします。 まず、PKO派遣に関する具体的な反省点についてお尋ねがありました。 カンボジア、ザイール等での活動を通じ、武器使用のあり方を含め、要員等の安全確保及び具体的な安全対策の一層の充実の必要性や、人道的な国際救援活動における迅速かつ柔軟な派遣体制確立の必要性等の教訓、反省が得られております。 そもそも、武器使用を個人判断としたこと自体、無理があったのではないかというお尋ねもありました。 法案審議当時、国際平和協力法上の武器の使用の判断は個々の隊員の判断にゆだねることが適切であるという答弁をいたしましたが、いまだ派遣の経験のなかった……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 細川議員にお答えを申し上げます。 まず、厚生年金移換金のJR負担について、さまざまな御指摘をちょうだいいたしました。 JR社員分の厚生年金移換金、これはJRの社員の年金給付のための負担でありまして、これを一般国民の負担とするのではなくJRの負担とすることには合理性があり、憲法が保障する財産権を侵害するものではないと思います。したがって、こうした特定企業の社員の福利厚生のための負担、これを事業主であるJRが負担をせず一般国民の負担とすることは不適当だと思います。国鉄改革以来の政府の方針も、このような性格の負担まで一般国民の負担にする、そうしたものではありません……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 枝野議員にお答えを申し上げます。 まず、いわゆる共産党幹部電話盗聴事件に関するお尋ねがありました。 警察におきましては、この事件についての民事訴訟の判決を厳粛に受けとめ、適正な職務執行に努めているところであると承知をいたしております。御指摘のように、この問題への対応があいまいにされたままで本法案を優先させているといったようなことはないと考えております。 また、本法律案における団体についてお尋ねがありました。 よく御理解をしておられるとおり、この法律案は団体に対する規制を目的としているものではありません。一定の犯罪行為が団体の活動としてこれを実行するための……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 中野議員にお答えを申し上げます。 冒頭と終わりに、友情にあふれた御忠告をいただきました。しかし、私の責任は、国政を停滞させずに、構造改革を進めながら一刻も早く景気を回復させることにあると考えており、今後とも、全力を尽くして適切な経済運営に努めてまいります。 次に、新産業・雇用創出、職業訓練、情報提供が結びついた雇用対策が必要というお尋ねをいただきました。 総合経済対策や、その一環として実施することとしております緊急雇用開発プログラムの内容には、新産業・雇用創出対策、職業能力開発の推進、勤労者への情報提供の充実等が含まれており、これらの施策を有機的に推進する……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) ただいまの御決議に対しまして所信を申し述べます。 政府は、これまで、国のいかんを問わず、またその理由のいかんを問わず、核実験は停止すべきである旨を強く主張してきたところであります。今般二度にわたって行われたインドの核実験を我が国は重大に受けとめ、インドに対し強く厳重に抗議し、核兵器の開発を早急に停止するよう強く求めました。 政府といたしましては、ただいま採択されました御決議の趣旨を体し、インドに対し必要かつ適当な措置をとることを検討しております。また、主要先進国首脳会議を初めあらゆる機会をとらえて、インドの核実験の即時停止及び核兵器の開発停止のために全力を尽……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 岩國議員にお答えを申し上げます。 まず第一に、本法案で事業者の計画の作成等が努力義務であることについて御意見をいただきました。 事業者のエネルギー利用等に対する規制等の措置を定める省エネ法改正案と、六種類の温室効果ガスについて自主的かつ計画的取り組みを促す本法案は、省エネ法による省エネ計画の届け出の義務づけにより、一方が他方に優先するというのではなく、双方が相まって地球温暖化対策の推進が図られるもの、そのように考えております。 次に、国民の意識改革について、竹下元総理の言葉を引用されてのお尋ねがございました。 地球温暖化防止の努力に向ける国民の意識改革は……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 十五日から十七日まで英国バーミンガムで開催された第二十四回主要国首脳会議について御報告いたします。 昨年のデンバー・サミット以降に発生したアジアの通貨・金融危機は、本年のサミットにおいて焦点の一つとなりました。特に、先日来大きな展開を示しているインドネシア情勢に関しては、当然ながらサミットで活発に議論されましたが、その結果、我々は、人命の損失を深く懸念し、当局と市民の双方に暴力の高まりを回避するよう呼びかけるとともに、経済改革プログラムの履行を完全に支持し、さらに、インドネシア当局に対し、必要な改革の迅速な実施を呼びかける声明を発出しました。 なお、本日、ス……
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) ただいまの御決議に対しまして所信を申し述べます。 政府は、これまで、理由のいかんを問わず、核実験は停止すべきである旨強く主張してきたところであり、インドに引き続き、パキスタンが二回にわたり核実験を行ったことは、遺憾のきわみであります。これらの核実験は、国際的な核不拡散体制に対する大きな挑戦であり、容認できるものではなく、インド及びパキスタン両国に対しては、経済協力面を含む一連の措置をとったところであります。また、インド及びパキスタン両国には、核実験及び核開発の即時停止と、NPT及びCTBTの無条件締結を強く求めたいと思います。さらに、インド及びパキスタンの核実……
○橋本内閣総理大臣 会計検査院が指摘をされます事項、あるいはそれを踏まえて国会で行っていただいております決算の審議、これは私は予算の適正かつ効率的な執行を期すみ上で極めて重要な行為だと考えております。そして、内閣として、会計検査院の指摘というものはその都度真摯に受けとめながら、その是正と再発防止に最大限努力をしてまいりました。 しかし、今回の検査報告を拝見をいたしましても、実は何回か過去に指摘されたものが、同様のケースが相次いでいる。これはむしろ、犯罪的行為といいますよりも、職員の不注意といったことに起因するものに特にそういうケースが多いわけでありますが、こうしたことは行政として、当然ながら……
○橋本内閣総理大臣 今回の不祥事、言葉でどうおわびを申し上げても済むものではございませんけれども、本当に遺憾な出来事でありますし、その事件に対する、またその事件をきっかけとして国民の中から非常に厳しい叱責の声が上げられておりますことは、これは私として素直に受けとめる以外にございません。そして、おわびを申し上げるほかないことでございます。 こうした事態になりまして、実は、十一月二十一日、大変異例のことでありますけれども、官房長官とともに事務次官会議に出席をいたしまして、綱紀粛正の徹底の指示を再び行いました。同時に、同日、武藤総務庁長官から各省庁官房長会議に対し、本当に実効の上がる綱紀粛正策の方……
○橋本内閣総理大臣 消費税の税率を引き上げる、また地方消費税を創設する、これは、既に先行実施をいたしております所得税、個人住民税の恒久減税などとおおむね見合うものとして、平成六年の秋に議論され、法律で定められました。 そして、この増減税一体の税制改革、これは、高齢化の進展という我が国の構造変化に対して税制面から対応しようとするものであります。そして、税制改革は、我が国の将来にとって極めて重要なことであると考えておりますし、法律どおり実行していくべきものと思います。 また、現在、確かに我が国の経済は民需が堅調さを増してき、そして回復の動きが続いている。そして、その中で、消費税率の引き上げは当……
○橋本内閣総理大臣 今議員からお述べになりました数字、これに多少私なりにつけ加えさせていただきますと、選挙中、私は、国と地方との債務、それを大体四百四十兆円と申し上げてまいりましたが、正確には、今議員からも御指摘がありましたように約四百四十二兆円に上るものがあります。そして、これは国民一人当たりに直してみますと、そのころ私は三百五十万円ぐらいと申し上げておりましたが、三百五十二万円に当たります。言いかえれば、夫婦子供二人の御家庭であるならば約一千四百八万円という債務を負うという計算になります。そして、こういう状況の中でなお赤字国債を増発していくようなことはやめなければならない、私はそう思うとい……
○橋本内閣総理大臣 去る十二月六日午前十時三十分ごろ、姫川蒲原沢において発生した土石流により、建設省、林野庁等が実施しておりました災害関連事業の現場が直撃され、作業に従事しておられた十四名の方々が巻き込まれて行方不明となり、また八名の方が負傷されました。 現在までに七名の方の死亡が確認されており、一名が身元確認中、六名の方が依然として行方不明となっておられます。 亡くなられました方々の御冥福を心からお祈り申し上げるとともに、御遺族の皆様におかれましては、突然最愛の御家族を失われたその悲しみはいかばかりかと、衷心よりお悔やみを申し上げます。 また、負傷されました方々に心からお見舞いを申し上……
○橋本内閣総理大臣 環境影響評価制度というものに対してそれだけのウエートを置いた御意見をいただいたことにはお礼を申し上げます。 そして、今私は、実は非常に思い出深く拝聴しておりましたのが、昭和四十五年秋のいわゆる公害国会と言われました国会、私は厚生省の政務次官として、本委員会におきましても答弁側に回っておりました。 そして、今そこに土井先生がおられますけれども、土井先生のもとで副議長を務めておられた鯨岡さんが環境庁長官の際に、本当に閣内で孤軍奮闘されて、前回廃案になりました環境影響評価制度というものを閣議決定し、国会に提出にこぎつけられた。しかし、残念ながら、それが審議されないままに解散に……
○橋本内閣総理大臣 過去にも私は同じようなことを申し上げてまいりましたけれども、国が予算の執行をいたしました結果をこの決算審査でチェックをしていただく、そしてそれが所期の政策目的 を十分達しているかどうか、こうした点についての審査、検討をいただくということは極めて大切なことだと私は考えております。そして、政府自身、決算の重要性というものは十分に認識をし、その審査についてはできるだけの御協力を申し上げていく、そうした姿勢をとってまいったつもりであります。 従来、ややもいたしますと厳しい御指摘を受けたことも何回かございますが、我々として、決算の結果において御注意をいただきましたものは、直近の予算……
○橋本内閣総理大臣 申し上げるまでもなく、今、我が国の財政は先進諸国の中で最悪とも言える状況に置かれております。しかも、それは国だけではなく、地方財政においても悩みは変わりません。もし、こうした状況をこのまま放置いたしておきました場合、やがて我々は本当に国民生活そのものの破綻を覚悟しなければならないというぐらい、この事態を深刻に受けとめております。それだけに、財政構造改革というものを何としても仕上げなければならない、そんな思いで今日まで参りました。 そうした中、与党・政府が一体となりまして財政構造改革会議をつくり、その中で、まさにこれは政治が決めていくことということで、従来の枠組みにとらわれ……
○橋本内閣総理大臣 議員と、この厚生委員会と労働委員会が分かれます前、社会労働委員会と申しました時代から、随分何回か議論をさせていただいてまいりました。しかし、今のようなお尋ねを受けたのは今回が初めてです。そして、私どももまた与野党双方の理事として、委員会の審議と並行しながら、この健康保険法案だけではなく、幾つかの法律案の修正というものを煮詰めてきた経験をお互いに持っております。 そうした中で、私は、確かに模範回答は、議員がはしなくも言われましたように、国会の中のことは国会の中でお決めくださいと申し上げるのが模範回答なのかもしれません。 しかし、私は、今回のその医療保険制度についての御議論……
○橋本内閣総理大臣 あるいは私が承知する以前からそうした検討というものは大蔵省内においてなされていたのかもしれませんが、ちょうど平成三年の春、まだ湾岸戦争が終結する前であったと思いますが、そのころから大蔵省の内部におきまして、国際金融、銀行、証券、この三局を通じた組織の改革というものが議論をされておったことを私は記憶いたしております。 そして、その時点におきまして考えられておりましたものは、従来の業態間の垣根がだんだん低くなるにつれて現行の制度は実態に合わなくなるのではないか、まさに企画の部分と検査あるいは監督の部分をどう整理していけばいいのか、そしてその中に、国際金融局及び当時の記憶では財……
○橋本内閣総理大臣 今議員から御指摘をいただきました、いわゆるVIP口座という問題に関しましては、政府は、それがVIPという符号を付された口座であるかないかということにかかわらず、仮にそこにおける取引につきまして法令違反などの事態があるのであれば、これは関係部局において厳正に対処してまいるということを従来から申し上げてまいりました。 そして、その法令違反などにつきましては、まさに今申し上げたことに尽きるのではないかと思いますけれども、いわゆるそのVIP口座というものをめぐりまして、国会においてこのように御議論をいただかなければならない、また国民の皆様方が疑念を持たれるということは、特定の顧客……
○橋本内閣総理大臣 御指摘のとおりの条文構成になっておりますことは、私もそれを否定するものではありません。 その上で、日本銀行法におきます目的規定第一条、これは我が国のいわゆる組織法の立法例、こうしたものを踏まえながら、日本銀行がどのような事項を担う法人であるかという観点から、通貨及び金融の調節、資金決済の円滑の確保などを規定している、私はそう理解をいたしております。第二条、ここでは日本銀行がその通貨及び金融の調節を行うに当たっての理念、これは物価の安定を図ることを通じ国民経済の健全な発展に資する、そうしたことを規定している内容、そうなっております。したがいまして、私は、日本銀行はこの理念に……
○橋本内閣総理大臣 私は、今の議員の最後の部分についてからお答えを申し上げたいと思います。 それぞれの党首とお話をしてまいりました。その間に、御党の党首とも十分時間をとって、むしろ十分とり過ぎて誤解を生ずるぐらいの時間をとってお話し合いをいたしました。そして、それぞれの党首とのお話し合いというものは、私はすべてが重いものだと思っております。 そして、議員は今、日米安全保障条約というものから論議を起こされたわけでありますが、私は、間違いなしに、日米安保条約というものの義務の履行、これは日米関係の維持にとりまして必要なことだけではなく、我が国の安全の確保という点にとって不可欠なものであると思っ……
○橋本内閣総理大臣 私は、政権ということをとらえるとらえ方というのは学問的にもいろいろな定義づけはあるんだと思います。 特措法の問題についてまず私は申し上げたいと思いますけれども、昨年首班指名をいただきまして以来今日まで、沖縄問題というものは、私の認識としては国政上のやはり最重要の課題の一つ、そのような思いで取り組んでまいりました。幸いにもその間、大田沖縄県知事との何回かの会談などによりまして、ある程度私どもの気持ちも御理解をいただけてはいるもの、そのように思っております。そうした中で、少しでも沖縄にかかっている負担を減らしていきたいという思いは今日までも変わりませんでした。しかし同時に、日……
○橋本内閣総理大臣 私ども政府の立場として、この特措法を提出せざるを得なくなりましたこと自体が本当に残念なことでありました。 本来ならば、収用委員会の作業というものが使用権原の中断を心配するような、あるいは使用権原喪失という事態を懸念しなければならないような状況にならず、円満に裁決されることが最も望ましいことだったわけであります。そしてそのような思いから、平成七年の三月三日、手続を開始いたしました。その後のさまざまな事態の中で、政府としてこうした法案を御審議を願わなければならなくなったこと自体が、大変沖縄の皆さんに対しても申しわけない思いのすることでありました。 しかし同時に、日本が条約上……
○橋本内閣総理大臣 この両日間の首脳会談を開催いたしました際、大分県、別府市初め特に地元の皆さんに大変この会談を温かく受け入れていただきまして、よい雰囲気で会談ができましたことを、冒頭この場をかりて感謝を申し上げたいと思っております。おかげさまで、無事首脳会談も終了し、大統領も帰国をされました。 私は、いろいろな言い方ができると思いますけれども、やはりふだん着て、両国の間に間違いなしに考え方の違いがある問題、例えば竹島の問題一つをとりましてもそうでありますし、あるいは歴史認識の問題にいたしましてもそうであります。また、漁業協定を急がなければならない、あるいは境界画定交渉を急がなければならない……
○橋本内閣総理大臣 一つと言われますと非常にお答えに困りますのが、まさにペルーにおける大使公邸人質事件をいかにして、テロに屈服するのではなくしかも人質になっておられる方々の安全な全員の解放を図るか、これはやはり私の脳裏に常に残っておると申し上げていい問題だと思いますし、ナホトカ号の問題もその意味では同様の重みを持っております。また、沖縄県における状況というものも、その意味では常に胸中に相当な重みを持っておるということは覆いようがありません。 その上であえて申し上げますならば、やはり私にとりましては、現在の日本経済、そして、それにいかに積極的な活力を民間の力で戻していけるか、そして、そのために……
○橋本内閣総理大臣 確かに、国会の席上でもそのような言葉を用いましたが、最初に私がそう申し上げましたのは、基地所在の市町村長さん方に沖縄県でお目にかかりましたときでございました。そして、私は、こうした仕事を進めようとするときに、地元の納得が全く得られないで進めることが現実にできるはずもないと思います。
我々は、でき得る限りの地元の御納得を得るようにこれからも努力をしてまいりますが、その基本の考え方は今も変えておりません。
【次の発言】 今、私確認させていただいたつもりだったんですが。そして、国会で申し上げる以前に既に、沖縄県に参りましたときに基地関係市町村長さん方にお集まりをいただいた席で、……
○橋本内閣総理大臣 この事件発生以来、何とかして一日も早く人質になっておられる方々が全員無事に解放される、そうした瞬間が一刻も早く来ることを祈り続けております。しかし、事件発生後四十日以上がたちまして、保証人委員会の構成までが決まりながらその後の進展の見えておりません状況の中で、フジモリ大統領との首脳会談というものに全力を尽くそう、そのような思いでトロントに参りました。この場をかりまして、私は、その場所を提供していただきホストをしていただいたクレティエン首相を初め、カナダの皆さんにまずお礼を申し上げたいと存じます。 そして、到着をいたしました日、その夜、翌日、そして出発の直前、いろいろな形で……
○橋本内閣総理大臣 私はちょっと不勉強でその御本をまだ読んでおりませんでした。しかし、今議員が要約されて、勇気、根気、創気という言葉に要約されました姿、本質的に私も同じような感じを持っております。私は今何より大事なこと、それは一人一人の国民、殊に若い方が自分の将来に対して、どういう夢でもいい、自分の夢を持つ、そしてその夢を実現させるために挑戦していける、そしてそれがかなえられる可能性がある、そうした社会をつくりたいということを申し上げてまいりました。 戦後の五十年というもの、ある意味では豊かな国家という目標のもとに、平等性、均質化というものが一つのキーワードになっていたような思いがいたします……
○橋本内閣総理大臣 先般、トロントにおけるフジモリ大統領との会談に臨みます前にも、御党を初め各党党首の方々にぎりぎりの状況の御説明を申し上げ、その上で、テロに屈することなしに人質の無事な全面解放のために努力するというペルー政府の姿勢に対する支援をお願いをいたしました。国会を構成する全党の党首からこの点についての一致した御意見をちょうだいができ、これを会談の席上ペルー側にも伝達をし、その意思が日本としての総意であることをお伝えをしながら御相談を申し上げてまいりました。 これは、テロリストグループが今後どう行動するのか全く予測のできることではございませんし、私自身、この状況を楽観できるものではあ……
○橋本内閣総理大臣 ちょうど円高が急激に進展しております当時、通産大臣として、特に中小企業への影響が非常に心配になり、幾つかの調査をいたした時期がございます。そして、その複数の調査の中で、当時私が一番驚きましたのは、第一回目、ちょっと時期を忘れましたのでもし必要でありましたら後日資料をお届けいたしますが、第二回目、急速に進展する円高の中でありましたが、ちょうど円一ドルベースをベースにした収支分岐点、これが、たしか最後に私が調査をさせましたときには、一ドル百八円ぐらいまでが採算の分岐点という数字にまで改善をされておりました。 ただし、その時期はなお円高の進行が大きかったわけでありまして、その中……
○橋本内閣総理大臣 前提として置かれた、対話の成立する議論をと言われる点は、私も同様に思います。そして、そのような思いの中でどの道を選ぶかということについての御論議と承りました。 そこでまず、アメリカ、イギリス、ニュージーランドと例を引かれましたので、わかります範囲でお答えを申し上げますが、アメリカは、八〇年代におきまして、経常収支とともに財政収支が悪化をするいわゆる双子の赤字と言われる状態になりました。そして、公債依存度が八三年度に二五・七%に達する。そして、国の長期政府債務残高の対GDP比が九〇年代の初頭にはほぼ六〇%に達したと言われております。 また、七〇年代におけるイギリスというこ……
○橋本内閣総理大臣 結論から申し上げまして、私は今回のG7、大蔵大臣の大変な御努力の結果、日本としては、現状においてG7から欲しいコメントというものは確実に受け取ることができた、私はそう思っております。 すなわち、一つの調整過程は終わった、同時に協調の体制は崩れていない、そして各国それぞれにみずからの経済に対して全力を尽くす、そうした意味では、私は現状において非常によいシグナルを市場に送っていただいたのではなかろうか。これを受けて、我々が本当にこの国の中長期的な経済の安定的な成長に向けて、規制緩和を初め、あるいは金融システム改革を初め、行うべき努力を着実に行っていく、こうした努力を払っていく……
○橋本内閣総理大臣 ちょうど私はこの事件の報告を、一月十七日、阪神・淡路大震災の追悼式を終わりまして帰京した直後に報告を受けました。その時点ではまさに詳細な点がよくわかりませんでしたので、たしか、外務省を呼び、改めて細かく聞いたのは二十日の月曜日であったと思います。
そしてその時点で、沖縄県側には通報はということを申しました時点では、まだ詳細がわからない、例えば米軍に対して、環境影響の調査をしたと言うけれどもそれはどの程度したのか、そうした点をそろえて報告をしますという話でありました。
【次の発言】 この事件、私自身が実はその劣化ウランという物質に対して十分な知識がありませんでしたこともあり……
○橋本内閣総理大臣 もともと、原案に抜けておりました流通慣行という文字を加えていただきたいというお願いをそのメンバーにしたのは、私自身であります。そして問題意識として、医薬品及び医療用機械器具、この世界の流通慣行というものが非常に問題の多いものだという意識を持っておりましたので、せっかくそこまでの提言をしていただけるなら流通という問題も提起していただきたい、私自身からお願いをいたしました。 そして今、四品目を挙げて、ジェトロの数字等を参照されながら今議員からお話があったわけでありますが、間違いなしにこれは実は我が国の流通慣行とも密接に関係している問題です。当然のことながら今後この流通過程の実……
○橋本内閣総理大臣 私は、アメリカと対比してと言われますと、日本の場合に一つ、アメリカが今それほど深刻ではない問題で我々が抱えている厳しい条件から申し上げざるを得ないと思います。 それは、日本という国における人口構成の変化が過去に例を見ない急速度のものであること、そして、ただ単に高齢化が進むというだけではなく、出生率の著しい低下がこれに加速をしているという条件、そして、これほどの急激な高齢化に見舞われている国というものはいまだかつて地球上に存在しなかったわけでありますから、この部分について我々が全くお手本を持っていない、この条件をクリアしなければならないだけ日本の方が状況は厳しい、この点は冒……
○橋本内閣総理大臣 今議員の御意見を伺いながら考えておりましたけれども、私、やはりケース・バイ・ケースという言葉はこの場合にも適用される言葉だと思います。そして、問題として提起をされましたものが、OBまでさかのぼり当時の状況を確認すべき種類の話、また現時点においての現役から事情を聞くことで済む種類の話、私、両方のケースがあると思うんです。 ですから、これは必要に応じ、先輩からもその当時の状況等を確認する必要のあるそうした問題、私そういうものが起きないことを願います、しかしそういう場合には、やはり現役の諸君がためらわずOBの方々にもその当時の状況を伺うといった努力はすべきだと私は思います。
○橋本内閣総理大臣 細かい点につきましては外務大臣から御報告を申し上げますけれども、私どもとしては、こうした、かつて日本国内から脱出をし、その後においてテロ行動を続けていると言われているグループというものの動静というものには非常な神経を使って今日までもまいりました。そうした中で、先般来、日本赤軍の関係者が各地で逮捕される、そうした中の大きな出来事でありますだけに、我々としてもより大きな成果を願いつつこの報道を待っていたと申し上げて間違いではないかと存じます。 なお、今後におきましても、国際的な協力関係の中で引き続きこうした事態を収束させるための各国の捜査協力体制というものが存続し、その中での……
○橋本内閣総理大臣 先ほどからの御議論を伺っておりましたが、私ちょっと、議員、多少無理を言っておられるような思いがいたします。 というのは、郵政三事業というものが非常に国民生活に密着したサービスを提供している、離島や山間僻地も含めて全国あまねく公平に提供するという意義を持ち、現にそれが執行されていることは、十分議員が御承知のとおりであります。長い歴史の中で国民の暮らしの中に定着をしてきている、こういう意見があることも御承知であります。 同時に、この閣内におきましては、厚生大臣が国務大臣としての資格で申し上げたことがございますように、民間にゆだねられることは民間にゆだねるべきという御意見もあ……
○橋本内閣総理大臣 今議員から、沖縄県民の声は同僚議員から、その上でという前置きをつけられて、真剣な御意見の、また御質問の開陳がありました。基本的な部分につきまして私から御答弁を申し上げながら、各閣僚から補足を願おうと思います。 事実問題といたしましてまず申し上げなければなりませんのは、今回の駐留軍用地特措法に基づきます手続、この開始に当たりましては、過去三回、手続期間、実績などを十分考慮をいたしました上で、平成七年の三月三日に手続を開始いたしました。しかし、全く予測をいたしておりませんでした平成七年九月、沖縄県において発生をいたしました大変不幸な事件、これが手続を開始いたしました後、この事……
○橋本内閣総理大臣 私は、我が国の財政の状況が現在のような厳しいものになりましたもの、これには幾つかの要因があろうと思います。 一つは、議員も軽くお触れになりましたけれども、バブル崩壊後の我が国の経済の中で、景気の下支え策として何回かにわたりまして公共投資の追加などを行ってまいりました。それ以外にも、人口の高齢化、これが財政を取り巻く状況に大きな変化を与えたことも私は否定のできないことであると思います。それは当然のことながら、社会保障分野におけるような政府の役割の増大に伴って、歳出が拡大していく。年間百万人の新たな年金の受給権者が発生するとすれば、それはそのまま現行の制度のもとにおける当然増……
○橋本内閣総理大臣 財政構造改革の推進に関する特例措置法案、これにおきましては、当面の目標として、平成十五年度までに国及び地方の財政赤字対GDP比を三%以下とする、平成十年度から平成十四年度までの各年度において特例公債発行額の縮減を図りながら、平成十五年度までに特例公債依存から脱却するなどを規定をいたしております。ですから、この法律案そのものにおきましては、国及び地方の財政赤字対GDP比三%以下という目標に関しまして、その道筋を明示的に示しているものではありません。 しかし、同時に、これはもうプロ中のプロである議員よく御承知のように、財政赤字の対GDP比三%以下という目標を達成することが一朝……
○橋本内閣総理大臣 長い答弁は控えろということでありますので、細かい部分に触れることは控えますけれども、既に六月三日の閣議におきまして、財政構造改革の推進についてという、公共事業のあり方につきまして大きくこのような方針を定めました。 一つは、今後の三年間で公共工事の建設コストの少なくとも一〇%以上の縮減を目指す。二つ目には、各種事業間の連携や費用対効果分析の活用などによる効率的な整備の推進とチェック機能の強化を図る。三番目に、適切な情報開示等による透明性の確保を図る。こうした方針を決めてこれからの公共事業を進めていこうといたしております。現実に決めております中身は、議員から御指摘をいただきま……
○橋本内閣総理大臣 先ほどからの中井理事の言葉を借用いたしますならば、鈴木教授の講義を非常に真剣に拝聴しておりました。そして、その講義に対してはお礼を申し上げます。その上で私は、ちょっと議員と意見を異にする部分があるな、これは率直にそう感じました。 例えば、このような状況下、議員が論議を展開されましたように、一時的に財政赤字を拡大をする、そして減税あるいは公共投資の追加、これは当然ながら議員はその公共投資のコストの削減もあわせて御主張になりましたことを私はあわせて伺っておりました。しかし、そういう形で仮に景気を拡大させる、しかしそれは、その増収額でそのために必要とする公債の増発発行額を消し切……
○橋本内閣総理大臣 今回御審議をいただいております預金保険法の一部を改正する法律案の内容は、議員がよく既に御承知のとおりでございます。また、さきの金融三法におきまして整備をされました預金保険機構における預金者保護、金融システム安定の仕組み、こうしたものもよく御承知のことでございます。 その上で、私はその御質問があると思いませんでしたので、その原文をここに持ってはおりません。しかし、今お読みをいただきましたように、そうした内容というものは当然大切なことばかりでありますし、私は、護送船団行政と言われました従来の金融行政からは、当然のことながら決別をしなければならない。そしてより透明度の高い制度で……
○橋本内閣総理大臣 今、日銀総裁は日銀としての立場から考え方を述べられたわけですが、短観等に出てまいります状況、非常に厳しいものがあ ることは議員御指摘のとおりであります。そして、まさに、個々の数字を見ますとき、あるいは設備投資にいたしましても、在庫が減少しております状況を見ましても、決して悲観すべき数字ばかりではないにかかわらず、なぜ景気に力強さが出てこないのか。私は率直に、繰り返し申し上げてまいりましたけれども、やはり構造的な問題というものがここにもあらわれているように思います。 今ちょっと手元に数字を持ちませんので恐縮でありますけれども、例えば、労働省が従来の人材派遣に対するリストの考……
○橋本内閣総理大臣 今、数点にわたって非常に大切な問題を党首から提起をされました。私なりに、それぞれに真剣にお答えをしてまいりたいと思います。その上で、私も、もし言葉が過ぎます部分がありましたらどうぞお許しをいただきたい、それだけ率直に私も申し上げたいと思うのであります。 大きく分けて三つの問題点を提起されました。 第一は、行政改革のあり方というものについてであります。これは、本院でも繰り返しお答えを申し上げてまいりましたように、初めに中央省庁ありきではなかったことをまず申し上げたいと思います。 私が政権を担当させていただく以前から、地方分権推進委員会が既にスタートをし、国から地方へとい……
○橋本内閣総理大臣 この数日間の株式相場、これは、委員も御指摘になりましたように、香港市場の大幅な下落に端を発しまして、これが日本や欧米諸国にも波及をいたしており、我が国におきましても、一昨日は大幅な下落を見たところでありますが、昨日はまた逆に大幅に値を戻している。非常に動きの激しい展開をいたしております。 株価というものがさまざまな要因を背景に決まるものであることは申すまでもありませんけれども、我が国の経済状況等のファンダメンタルズは、言えば、決して悪いという状況ではないと私は思っております。 同時に、アジアの各国の通貨に一部不安定な動きがございました。その中で、タイの問題につきましては……
○橋本内閣総理大臣 お許しをいただきまして、多少の時間をちょうだいし、委員の御質問にお答えをする形で予算委員会に御報告をさせていただきたいと存じます。 私自身、本年のデンバー・サミットあるいは昨年のモスクワ原子力安全サミットにおける首脳会談をエリツィン大統領との間に持ちながら、もう一つ突っ込んだ議論のできる関係、言いかえればまさに個人的な友情関係というものを深める必要性を痛感いたしておりました。 そうした中で、デンバー・サミットの機会をとらえまして、双方が、モスクワあるいは東京といういわば首都での公式の会談の形ではなく、例えば大統領自身がロシアの東部を訪問されるような機会、そうした機会をと……
○橋本内閣総理大臣 私がクラスノヤルスクにおきまして、エリツィン大統領との間にまさに上着なしの個人的な会談を持つに至りましたのは、ことしのデンバー・サミットにおきまして、従来のオブザーバー的な立場からロシアが正式のメンバーに確定をする、ただその中でも、ウクライナの問題とか、あるいは一部の問題につきましては従来の構成国で議論をする問題が残っておりますけれども、ある意味では、このG8化されましたサミットというものの中で不正常な関係が続いている日本とロシア、これは何とか解決をしなければならないという思いでございました。 そして、そのような思いで昨年の原子力安全サミットのときにモスクワでお目にかかり……
○橋本内閣総理大臣 これは大変難しい問いかけでありますけれども、人間の歴史を振り返りましたとき、その中で科学技術の発達というものは大変な速度で、殊にこの近年発展を遂げてきました。しかしその中で、私は、必ずしも本当に科学技術というものが幸せだけにつながるものではないという思いはございます。 例えば、本委員会で御論議をいただいております、その中心テーマである原子力。本来なら、未来へのエネルギーとして祝福されるべき存在であったでありましょう。しかし、最初にこれが利用されたのは、厳密に言えば医学でエックス線が使われたとかありますけれども、兵器としての利用でありました。そして、その惨禍をこうむった人類……
○橋本内閣総理大臣 今回の総合経済対策、これは、議員からも御指摘がございましたように、我が国経済を力強い回復軌道に乗せていく、同時に二十一世紀における活力のある我が国経済社会を実現するために策定したものであります。そして、これは、今まで既に実施している財政、金融の両面からのさまざまな施策と相まって、我が国経済を次第に順調な回復軌道に乗せていくものと考えておりますし、一日も早い景気回復のためにも、十年度補正予算及び関連法案のぜひ速やかな成立に御協力をいただきたいと思っております。 多少の時間をいただいて、そのポイントについて幾つか触れたいと思うのですが、今やはり私どもが考えていかなければならな……
○橋本内閣総理大臣 私は、今議員が御指摘になられた感覚というものは、恐らく間違いのない方向ではないかと思います。 首脳会合に先立って開かれた外務大臣会合あるいは大蔵大臣会合においては、確かに短期的な議論が行われた部分も相当あったようです。そして、ある程度そういう雰囲気を引き継いだ形になるという思いで私も現地に参りました。しかし、これについては、むしろ総合経済対策、既に国会で御論議をいただいている減税にせよ補正予算にせよ、そういう状況で、できるだけ早く国会の御同意をいただいて実行に移してくれという話はございましたけれども、むしろ、やはり金融機関の不良債権の処理というものが非常に強い関心を持たれ……
○橋本内閣総理大臣 元年の消費税導入時と対比という発想は、私も必ずしも持っておったわけではございません。 ただ、私自身の脳裏には、確かに消費税導入後の四−六の落ち込みと七−九の改善というものは何となくございました。そして、確かに、消費税率引き上げの直前における一−三月の駆け込み需要というものが、そしてその二%引き上げ後の四−六の落ち込みが、それぞれ予測から大きく両方に振れていた。そして、七−九はプラスに転じたということで、その意味では予測の範囲を、駆け込み需要もその反動減も、より超えているなという思いはございましたが、七−九の改善というもので、ある意味で傾向的に回復の方向にあるという印象を持……
○橋本内閣総理大臣 今、議員の御意見は拝聴いたしました。その上で私から申し上げたいこと、それは、従来から財政構造改革の必要性というものはいささかも変わるものではない。同時に、内外の経済金融情勢の変化に対応して臨機応変の措置をとることも当然と私は申し上げてまいりました。こうした考え方のもとに、平成十年度予算におきましても、経済状況を見ながら、財政、金融両面にわたる措置をとってまいりました。 さらに、現在の極めて深刻な経済状況にかんがみて、我が国経済及び経済運営に対する内外の信頼を回復するに必要でありかつ十分な規模の経済対策を講じる、そして、それに必要な補正予算を編成することが今本当に必要な判断……
○橋本内閣総理大臣 今、幾つかの視点から議員から提起をされた問題点、私は、それぞれに非常に大事なことであり、また、国民に御説明をしていかなければならないことだと思います。 そして、議員の提起されましたその前提に、私は一つつけ加えさせていただきたいと思うのでありますが、ここしばらくの間、現内閣だけではなく、先行する内閣におかれましても、例えば規制緩和というテーマに対しては非常に積極的に取り組んでこられました。これはまさに官から民へという動きであり、その動きは、既に三カ年計画が終了し、本年三月三十一日新たな規制緩和推進計画をスタートさせ、これからもそうした動きを継続していく、こうした分野でまず一……
○橋本内閣総理大臣 今、議員から、少子・高齢社会というものと行政改革を重ね合わせて考えるべきという御指摘をいただきました。 私は、戦後五十年という歴史の中で、まさに今指摘をされました急速な少子・高齢化の進展あるいは財政赤字の深刻化など、経済社会が激変している。そうした中で、縦割りの弊害あるいは行政の肥大化、硬直化といったことが我が国の行政システムの当面する課題である。そしてこれを解決しなければ、本当に、二十一世紀、国民の負託にこたえる行政運営ができないのではないか。そのような思いから、今回の行政改革についての取り組みをスタートさせました。その意味では、私は議員が指摘をされましたポイントは極め……
○橋本内閣総理大臣 行政改革の目的は、もう議員に申し上げるまでもなく、国の権限と仕事を減量していくこと、そして簡素で効率的な、効果的な政策遂行を実現していくこと、そして国民に信頼される、開かれた行政を実現すること、そのように申し上げることができると思います。 そして、そのためにも、国の果たすべき役割を根本から見直して、規制の緩和・撤廃、これは直接ではありませんが、例えば官から民へという流れがここに位置をいたします。そして、それに伴いまして、官民の役割分担を徹底的に見直していく。これは事前管理型の行政から、ルールを明確化し、透明性を持ったルールを設定した上で、事後チェック型の行政に変わるという……
○橋本内閣総理大臣 先般の新たな日銀法の施行に伴いまして、日銀の政府からの独立性は一層強まっておることは議員御承知のとおりであります。その上でのお尋ねでありまして、政府としてどこまでお答えをすべきことなのか、率直に、その限界を求めるのに多少苦慮いたしますが、先般来の御論議を聞いておりまして、私もなかなか実はすっきりしない思いを持ちながら伺っている部分がございました。 私は、新総裁、新副総裁等の人選の中で、民間の考え方を理解しておられる、そしてより透明性のある日銀に変えていっていただける、当然ながら、中央銀行のヘッドとしてその業務に対して精通し、国際金融の世界において我が国の中央銀行としての発……
○橋本内閣総理大臣 中央省庁等の改革につきまして、この基本法を国会にお諮りをいたしましてから非常に真剣な御議論をいただきましたことに、まずお礼を申し上げます。そして、議員からもお触れをいただきましたように、法案そのものにつきましては賛否さまざまな御意見はありますけれども、こうした改革が必要だという点についてどなたからも御異論がなかったことを私は大変幸せに思っております。 そして、恐らくそう遠くないうちにこの中央省庁の土台になります地方分権推進計画をお目にかけることができるような状況まで政府部内の作業もようやくまとまってまいりました。また、規制緩和につきましては、四月一日から新たな三カ年計画を……
○橋本内閣総理大臣 今議員が引用されました孔子の言葉とは多少ニュアンスは違うのかもしれません。その上で、我が国の過去をたずねましたときに、私は、それぞれの町というものにはそれなりの顔があり、その中心をなす市街地あるいは商店街というものはやはりそれぞれ独特な文化というものを持っていたように思います。これは、現在の文化庁が指定しております伝統的建造物群等を見ましても、それぞれにその時代におけるその地域の中核の場所という存在であった、そのように思われるわけですが、その指定された地域には、それぞれの姿がございます。 そして、地域社会が健全な発展を遂げていきますためには、住民にとって住みやすい、また、……
○橋本内閣総理大臣 今回の二名の職員の逮捕、また一名の自殺者を出しましたこの事態については、本会議でもおわびを申し上げました。同時に、今議員から御指摘をいただきましたように、三塚大蔵大臣、この責任をとって辞任をされ、小村前事務次官も辞任をいたしました。同時に、官房長に対し、私は、徹底的に調査をやり直せ、そしてその中から大蔵省再生の道を見出せ、率直に申し上げて、そういう思いで徹底的な調査を指示いたしました。今、過去五年にわたりまして、関係する部局におりました全員を対象にその努力はされておると私は思います。 その上で、なぜこうした問題が起きたのか。体制ということを議員からも御指摘がございましたけ……
○橋本内閣総理大臣 今、経済企画庁長官から基本的な認識についてお話を申し上げましたが、その上で私から申し上げなければならないこと、それは、我が国では昨年の秋以来、北海道拓殖銀行など大手の金融機関が相次いで破綻をいたしました。これらの金融機関それぞれに、実はバブル当時安易な貸し付けを行う、その他それぞれに原因はあるわけでありますけれども、こうした中で、金融システムそのものに対する信頼感が低下をしている。同時に、貸し渋りと言われるように、資産を圧縮する動きも出ております。 こうした状況の中で不安感をお持ちになる方があることはやむを得ないことでありますけれども、多少消費に対して消極的になられる、あ……
○橋本内閣総理大臣 多少ちょっと事実に相違があるように思いますけれども、私も民友連六党首から会談のお申し入れをいただいたことは承知をいたしております。 ただ、私の記憶では、当日、本会議等、時間が既に決定をいたしまして相当日程が詰まっておりました中で、やりくりをしてごあいさつを受ける時間を用意したと私は記憶をいたしております。しかし、短時間のあいさつではということになり、取りやめになったというふうに私は承知をいたしております。 予算委員会を初めとして、国会で活発な御論議を民友連の方々と行う、これは当然のことでありますし、当然のことながら、民友連との政策対話について異論があるわけではございませ……
○橋本内閣総理大臣 ここしばらくの間、国会において行われました御議論、振り返ってみますと、一時期は、公共事業は悪と言うに近い御論議がございました。 そして、私どもは、その公共事業というものが一定の役割を果たしているということを申し上げてまいったことも御承知のとおりであります。 そして、議員から御指摘ありましたように、減税という御要求に対して、難しいということを私は確かに申し上げてまいりました。そしてそれは、現時点の経済また財政の現況を考えるとき、その減税財源というものは、その多くを、特に当時求められておりました減税の形態からいきますと、これを赤字国債に財源を求めざるを得ない、この選択は大変……
○橋本内閣総理大臣 私は、法に違反するかどうかについて、これは当局が厳正な対応をするものと考えております。
その上で、党は既に、こうした問題が報道されました時点で、それぞれの立場の方たちから、新井議員に対してその時点において聴取をしたと承知をいたしておりますが、改めまして、一昨日、党の執行部に対し、調査をするように指示をいたしております。
【次の発言】 今、一昨日、改めて調査を指示したということを申し上げました。
報道で報ぜられておりますことと、一昨日調査を指示したという段階において、ここで結論を持って臨むことはどうぞ差し控えさせていただきたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 私自身、既にしばらく前に永年勤続という栄誉を与えていただき、その時点、非常に光栄な思いでこれを受けました。その上で、今議員の御意見も拝聴いたしましたし、小泉大臣の、閣僚という立場とは別に議員として持ち続けてこられた御意見も承知をいたしております。 その上で、やはり私は、これは院の問題、私の個人的な意見を申し上げることはいかがなものか、個人的な意見は差し控えて、院で御議論を願うべき性格のものだと思います。 なお、申し添えますが、政府は既に、ほとんど逆にもう今忘れられてしまっておりますけれども、内閣発足をいたしました段階から閣僚は全員が歳費の一〇%を返上いたしておる。選挙法……
○橋本内閣総理大臣 今、本会議場でもおわびをしつつ御報告も申し上げましたけれども、今回の事態、二名の逮捕者また一名の自殺者を大蔵省で出しましたことは本当に残念でありますし、おわびをする以外の方法はありません。 大蔵省自身がこれからどう国民の信頼を取り戻すかについて、努力をしていくその方向は、既にお答えを申し上げてまいっております。そして、この監察官制度の中に外部から弁護士の方々の御意見も入れられるような、そのような仕組みを考えている。そして、その調査を終わり次第、被疑者になっております二人は当然でありますけれども、それぞれの監督責任をもきちんと処分等の形で示す。殊に、過去五年間にわたって、関……
○橋本内閣総理大臣 私も昨夜、お通夜に伺いましたけれども、奥様には初めてお通夜の席でお目にかかる、議員のような言葉を交わすこともできずに、お焼香だけをして帰ってきました。 私自身にとりまして、本会議のさなか、答弁を終わったところにメモが入り、それを御報告すべきなのかどうかを迷いながら、施政方針に対する各党代表質問を受けておりましたときの思いというものは、御想像がいただけるであろうと思います。そして、本当に御冥福を祈りたい、本会議でも申し上げたとおりの思いでございました。 また、議員が地元に帰られて、久々に回られた地域において、亡くなられた方の中でみずから死を選んだ方々が多かった。そして、そ……
○橋本内閣総理大臣 細部にわたりましては外交当局から御報告を申し上げるのが筋だと思いますが、まず、ニューヨーク時間二十四日、アナン国連事務総長から、安全保障理事会として、イラク訪問についての正式な報告を受けました。 そして、今回、議員からも御指摘がございましたように、安保理の一致結束した団結のもとにおきまして、その支持を得て、アナン事務総長がイラクを訪問し、すべての施設に対し関連安保理決議に合致した形でのUNSCOMによる査察の枠組みというものが合意されたことを、私どもとしては歓迎し、喜んでおります。 いずれにいたしましても、大事なことは、可及的速やかに細部の詳細の部分が決まりまして、即時……
○橋本内閣総理大臣 公式にお答えを申し上げるとするなら、平成三年九月三十日に、衆議院のPKO特別委員会に対し、政府のシビリアンコントロールについての考え方として申し述べた方針を申し上げることになるのだと思います。 その上で、私の感じを交えてお答えを許していただけますなら、シビリアンコントロールというのは、政治が軍事に対する優先の確保を指すものである、そして、民主主義国家においてぜひともこれを確保しなければならないものである、そのように思います。 そして、現行の我が国の制度におきましては、自衛隊は、文民であります内閣総理大臣、防衛庁長官のもとに十分管理をされる。また、法律、予算等につきまして……
○橋本内閣総理大臣 私は、セーフティーネットという言葉を選んだのが、もしかすれば議員に誤解を生じたのかなという懸念を今改めて持ちながら、御意見を拝聴しておりました。 と申しますのは、確かに、社会保障というものがスタートした時代において、まさに貧しい方を救うという対策が初めだったことは申し上げるまでもありません。しかし今日、既に成熟している社会の中で社会保障の果たす役割というのは、それとは当然ながら異質のものがあるはずです。 それは何かというならば、病気あるいは老後の不安、いろいろなことを考えてみてもわかるわけですが、個人の力だけでは対応し切れないようなさまざまな問題に対して、お互いの支え合……
○橋本内閣総理大臣 既に議員御承知のように、行政改革会議の最終報告が提出をされ、それに基づいて、つけ加えもせず、また削りもせず、基本法をつくり上げ、国会に提出をさせていただきました。ですから、私自体この法律案を提案している立場として、プロセスについて余り長々申し上げることは控えたいと思います。 そして、御承知のように、郵政三事業につきまして、民営化も含め、さまざまな観点からの議論が行われてきました。 そして、行政改革会議の中間報告の時点において、とりあえず、簡易保険事業は民営化する、郵便貯金事業は早期に民営化するための条件整備を行う、そして郵便事業は国営事業とするなどとして、その後の検討に……
○橋本内閣総理大臣 私の場合、議員と異なりまして、遠くから拝見をしたことはありましても、金大中大統領とじかにお目にかかりお話をしたという体験を持ちません。それだけに、今回就任をされたことに対し、私は、この大変な時期に重責を担われる大統領に対して、就任の祝意とともに、日本としてもできる限りの協力を惜しまないという気持ちを伝達する親書をお渡しするという道を選びました。 日本にとりましてまさに最も近い隣国である韓国、二十一世紀に向けて強固で幅広い日韓関係というものをつくっていきたいと今までも心がけてきたつもりでありますが、一層、新たな大統領のもとにおきまして、日韓のパートナーシップというものを構築……
○橋本内閣総理大臣 一つだけお言葉を返す部分がありますのは、我々は景気を決して楽観して、少なくとも私は楽観した物の言い方をしたとは思っておりません。むしろ、だからこそ機敏に行動する必要性、あるいは経済、金融の情勢に応じた対応、こういうものもここまでもしてまいりましたし、同時に、補正予算の御審議もお願いをし、それにあわせて予算が切れないようにぜひということを繰り返してお願いを申し上げております。 私どもは、楽観して入り口でとめているというつもりはありませんが、同時に、平成十年度予算並びに関連する税制改正を初めとする法律案の必要性、重要性というものを繰り返し強調させていただいておる、私はそうお答……
○橋本内閣総理大臣 そうした声、いろいろな角度から届けられますものを本当に厳しく受けとめております。そして冒頭、松永大蔵大臣から御報告を申し上げましたように、今、国の行政、その中核としての自負を持っておりました大蔵行政が、大変厳しい国民の御批判を受ける立場になりました。 しかし、そうした中におきましても、国政を停滞させることは許されませんし、一方では、事態の究明、解明を、そしてなぜこうした事件が起きたかをきちんと国民の前に明らかにする努力をしながら、国民の日々の暮らしに御迷惑のかからないような努力をこれからも続けていきたいと考えております。
○橋本内閣総理大臣 倫理法の制定を目指すとなりましてから今多少迷っております部分も含め、御報告を申し上げたいと思います。 まず第一に、公務員に倫理を求めるという状況になりまして、それを政府の立法、言いかえればみずからを律する立場の公務員がその立法をすることの可否までを含めて、実は今政府としては検討をいたしております。 そして、その中の、例えば公務員倫理の理念というものを、法案であります場合に当然これを打ち出していくわけでありますけれども、それがどのような規定がふさわしいのか。あるいは、接待、贈与を規制する場合に、禁止事項をどのレベルで規定するべきか、これを法律の中身にするのか、それともその……
○橋本内閣総理大臣 議員からも御指摘がありましたように、私は、財政構造改革の必要性というものはこれからも何ら変わるものではない、そして、今後ともに財政構造改革は着実に進めていかなければならない大切なテーマだと考えておりますが、同時に、経済の実態あるいは金融システムの安定を考えながら、その時々の状況に応じてさまざまな対応措置をとっていくことも、また政府としては当然のことだと思います。 そして、財政構造改革と経済あるいは金融情勢を踏まえた景気対策というのは二者択一のものではない、本院におきましても、繰り返し私はそのように申し上げてまいりました。いわば中期の目標と当面対応という、タイムスパンの異な……
○橋本内閣総理大臣 今官房長官にも確認をいたしましたが、党の方からこれについて内閣に御連絡は受けておらないようであります。
そして、内閣として、当然のことながら、受けておらない状況でございますから、そういった考え方をまとめているという状況ではありません。
【次の発言】 まず第一に、党の問題と内閣の問題は分けてお答えをすべきだと思います。
そして、政党という立場になりましたとき、党大会にお招きをし、友好団体として御意見を伺おうとし、拒否をされました場合に、政党という立場からは、当然ながら、友好の手を差し伸べて、切られたという状況になった場合の対応というものはあると思います。それは、お互い党人……
○橋本内閣総理大臣 従来から、私は、財政構造改革というものの必要性はいささかも変わらない、しかし、その置かれている内外の経済あるいは金融情勢等の変化に応じて、政策変更とは申し上げてきませんでした、臨機応変の措置は必要だということは申し上げてまいりました。そして、我が国経済の状況の非常に厳しい中において、三月二十七日、与党三党からも総合経済対策の基本指針をちょうだいいたしました。そして、四月一日から暫定予算、本予算が御審議中ということでの暫定予算の施行に入りました。 私の頭にありましたこと、それは、暫定予算の期間は一日でも短くしたいということであります。なぜなら、暫定予算はあくまでも暫定の予算……
○橋本内閣総理大臣 九〇年代から今日まで、累次にわたる経済対策、そして、それによります公共投資の増加あるいは減税、私はそれなりに景気の下支えには貢献してきたと思います。 しかしながら、今我が国の経済は、アジアの通貨・金融市場の混乱、昨年の秋連続をいたしました我が国金融機関の経営破綻、そして、それに伴いまして、家計や企業の景況感の厳しさが個人消費あるいは設備投資などにも厳しく影響を及ぼしておりまして、景気が停滞状態と言わざるを得ない状況が続いております。 その状況の背景として考えますと、やはり金融機関あるいは企業の不良債権問題というものに、どうしても我々は触れざるを得ないと思います。その上で……
○橋本内閣総理大臣 言葉遣いそのものまで正確には覚えておりませんが、私は、確かに今の市場の動きというものを、必ずしも実体経済をそのままに反映しているもの、そうはとっておりません。さまざまな要因で市場は動くわけでありまして、過度に変動することは、いずれの方向であれ、さまざまな問題を醸し出す、そうした思いで見ております。
【次の発言】 私は、今やはり、日本の経済というものを考えますときに、金融機関の抱える不良債権処理というものをどう実行に移していくか、これが大きな一つのかぎとなると思っております。
従来、我が国の金融機関、この不良債権の処理というものに、どちらかといいますと、発生するかもしれない……
○橋本内閣総理大臣 今、議員の御質問を伺いながら、随分状況が変化したということを改めて感じております。 実は、国立公園法の改正によって海中公園が認められましたときの私は厚生省の政務次官でございました。まだ環境庁創立の前でございます。そして、そのとき改めて、瀬戸内海に海中公園の適地がない、それだけ汚れが進んでいるということを知って、愕然といたしました。 そして、その後、本院の公害環境特別委員会を中心に、それぞれの党の関係者といろいろな御相談をしながら、瀬戸内海の浄化を進める、今の保全法の前身のような議論をいたした時期がございますが、そのときの問題は、実は、海砂の採取ではなくて、埋め立てをどう……
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