このページでは田英夫参議院議員の13期(1983/06/26〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は13期国会活動統計で確認できます。
○田英夫君 ちょうど折から中国の胡耀邦総書記が来日をされて、中曽根総理と数回にわたって会談をされ、きょうもお話し合いがあったようでありますが、そのお話し合いの中でさまざまのことを話されたと思いますが、われわれ日本の最も近い隣国である朝鮮半島の問題についてどのようなことを胡耀邦総書記が言われ、またそれに中曽根総理がどのような対応をされたか、このことをお聞かせいただきたいと思います。
【次の発言】 私も、実は十月に中国をお訪ねしたときに胡耀邦総書記と会談をする機会がありまして、かなり詳しく朝鮮問題についての中国側の考え方を聞きまして、いま総理が言われたニュアンスと同じなんでありますが、特に私が注目……
○田英夫君 一カ月ほど前に私の友人から手紙をもらいまして、それによりますと、ある民間のテレビ放送、三月十八日の放映を見ていたところが「海は泣いている」という放映があったということで、実は先ほど井上委員が取り上げられた石垣新空港の問題でありますけれども、この私の友人は戦時中まさにその白保地区で守備隊長をやっていたという人物だものですから、その現地の自然を非常によく知っているし、そこで骨を埋める覚悟をしていたので非常に懐かしいところである。その自然が壊されることはまことに残念だ、こういう趣旨の手紙をくれたわけであります。それ以前からこの新空港の問題は耳にしておりまして、自然保護の立場から反対をされ……
○田英夫君 十三年前に沖縄が返還をされて以来、いわゆる核抜き返還ということでありましたけれども、依然として沖縄に核があるのではないかという疑惑が日本国民の間に去らない。沖縄だけではありません、いわゆる非核三原則というものが政府のたびたびのお答えでも堅持されてい る、この御努力には敬意を表しますが、にもかかわらず核が持ち込まれているんじゃないだろうかという疑惑が国民の頭から去らない。これは一体何だろうかということを私どもも政治の立場から考えなければいけないと思うわけですね。 そこで、一つの具体的な方法として、大臣もこの前お答えになったようでありますが、安保条約の第四条の随時協議という制度を発動……
○田英夫君 大変、冒頭からとっぴな質問をするんでありますが、川原会長は、NHKというのは報道機関だというふうにお思いでしょうか。
【次の発言】 私も全く同感なんでありますが、私の認識では、報道機関というものは民主主義の社会においてはあらゆる権力から独立をしていなければならない、政治権力からはもちろんのこと、経済、金の力によって左右されるというようなことがあってはならないということです。川原会長もたしかNHK放送記者第一期生ということで、そこにいらっしゃる皆さんも、私もかつて一緒に仕事をさしていただいた。横井さんにしても坂倉さんにしてもジャーナリスト出身でありますし、田中副会長もそうですし、郵政……
○田英夫君 去る四月二日と三日の両日にわたってNHKが、二日の日は正午のニュースで、三日の日は「NC9」――「ニュースセンター9時」の時間帯の中で、外信部の飯田特派員の北朝鮮のリポートを報道いたしました。内容は、いわゆる三者会談の問題と、もう一つはラングーン事件についての北側の意見、こういうことであったようでありますけれども、これに対して韓国の国会で直ちにそれが四日取り上げられまして、韓国国会の外務委員会で、質問に対して李源京外務大臣は、このNHKの報道は遺憾である、質問者の方も偏向報道だという言い方をしたようでありますが、李源京外相は、政府は今後公正な報道のため可能なあらゆる外交チャンネルを……
○田英夫君 私は逓信委員会に入れていただいて間がないわけでありまして、その間につくづく感じることは、大変この委員会に所属をして幸いであったという気持ちを最近強くしているんですね。といいますのは、いわば第二次産業革命といわれる時代に今到着しつつある。第一次産業革命が石炭と蒸気機関であったのに対して、いわばこの逓信委員会が所管をする、あるいは郵政省が所管をされる部分が第二次産業革命の根幹に触れてくる、こういうことで、これからの人間社会の行き方に対して、ここで皆さんが議論をされること、あるいは大臣以下郵政省の皆さんがこれからやっていかれることが、方向を誤まれば大変ですけれども、同時に建設的な議論が積……
○田英夫君 重複を避けまして簡単に御質問をしたいと思います。 今、同僚委員から放送衛星の問題が取り上げられておりましたが、一つ伺いたいことは、NHKがいわゆる通常放送の今までの放送の一チャンネル、三チャンネルを衛星を使って放送をされ、もう一つ衛星独自の放送を流されるという計画を持っておられた。ところが一チャンネルだけになりましたから、通常のいわゆる一チャンネルの放送を流すと。まあ難視聴地域の解消には有益でしょうけれども、今後の問題にはつながってこなくなると思います。つまりそういう一チャンネルしか使えないという状況であるならば、離島などの方を除く一般の皆さんがわざわざ三十万円の費用をかけて受信……
○田英夫君 私も素人であるからかと思っておりましたが、朝からの皆さんの御質問、お答えを聞いていて大変疑問がたくさん出てくるわけです。 まず疑問の第一は、これはもう先日御質問がありましたし、確認のようなことになりますけれども、なぜ今電電改革なのかという基本の問題についてですが、世間一般ではこれは行革法案だと、こう言われていて、新聞にもそういうふうに書いてあるのが多いわけでありますが、私の以前の質問に対して局長が、これは行革法案ではありませんというお答えをされたと思います。一体これはどういうことになるのか。いわゆる臨調答申に基づいて始まったことではあるかもしれませんが、私も内容はむしろ行革法案と……
○田英夫君 参考人の皆さんの御意見、質疑応答のお答えを大変貴重なものとして勉強させていただきました。私も特に御質問することはありませんので、御礼を申し上げておきたいと思います。ありがとうございました。
○田英夫君 率直に申し上げて、会期もあしたまでになりました。きれいごとを言っていても仕方がないと思いますので、率直に現在の情勢におけるこの法案の問題をお聞きいたしますので、そういう意味を込めて大臣もお答えをいただきたいと思います。 と言いながら、まず、私も、この法案をめぐって同僚委員の皆さんの質疑応答あるいは公聴会、参考人の意見聴取ということを経てまいりまして、大変勉強させていただきました。つい我々、一つの法案をめぐっての審議の場合に、何時間質疑応答をやったというような考え方や、あるいは公聴会をやったとか連合審査をやったとか、そうした国会における手続を経たからこれで議了するとか、そうしたこと……
○田英夫君 総理、外務大臣の今回の訪中によって日中の友好関係がさらに一歩前進をしたというこの御努力に敬意を表したいと思います。 特に、今回の訪中の一つの大きなテーマになりました朝鮮問題について、既に朝からいろいろ御討議がありましたけれども、ずっと承っておりますと、三者会談あるいは二者会談、三者会談、四者会談、六者会談まで出てくるという中で、いささか整理を必要とするような気がいたしますので、短い時間でありますから、そういう意味を込めて伺っておきたいと思います。 今回、北朝鮮側から提起をされました三者会談、これ実は北側から提起をされておりますけれども、これにはかなり歴史がありまして、一九七九年……
○田英夫君 先ほど目黒委員からも取り上げられました新石垣空港の問題についてお尋ねをしたいと思います。 実は先月末に私は現地へ参りまして、いろいろ関係者にもお会いをして、私自身も現地に足を踏み入れて見てまいりましたので、それに基づいてお尋ねをしていきたいと思います。 先ほど目黒委員の御質問に運輸省から今までの経過、現状ということについてお答えがありましたので、これはもうお尋ねいたしませんが、昭和五十七年に運輸省として新石垣空港の建設の許可が出ているわけであります。この状況に対して先ほどもお話がありましたように、現地の白保の人たちから反対の運動が起こっている。これは大きく言えば二つの立場がある……
○田英夫君 百一国会以来、衆参両院で真剣な質疑が行われてきた結果、当初非常に大きな問題であるだけに問題点もたくさんあったわけでありますけれども、関係者の皆さんの御答弁などを含めまして、かなり問題点は解明されてきたという印象を私は持っております。 例えば、当初非常に大きな問題点の一つとして、いわゆる民間移行ということで競争の原理を導入する、このことによって一体どういうことが起こってくるんだろうか、それが本当にいいことなのかどうか。もちろん、今もなおこの問題について納得できないという御意見もあると思います。つまり電信電話という公共性を考えたときに、果たして民間ということにこの期に及んで移行するこ……
○田英夫君 前国会以来、衆参両院でこの法案の審議が続けられてきた結果、先日の委員会でも、新しく就任されたということで左藤郵政大臣にも申し上げたのでありますが、問題点は非常に浮き彫りにされ、理解も深まったというふうに私は感じているわけです。 例えば、いわゆる民営化ということに伴う問題、これは一体どういうことになるんだろうか。競争の原理を導入するといってそこで新規参入も認めるということになると、これは新電電そのも のは一体どうなるんだろうか、大丈夫か、あるいは逆に、余りにも巨大な民間企業が生まれるということに対する危惧ということも、一方で質問という形で述べられたと思います。あるいは民間に移るとい……
○田英夫君 最初にNHKの経営哲学というようなことになるんでしょうか、言うまでもなく、NHKは受信料によって運営をされているという性格でありますけれども、私は、この受信料というものを、何の疑問もなくこれが当然だと思っていいかどうかということにいささか疑問を持っているという立場で伺いたいんであります。 以前からNHKは受信料でやるんだと、これが常識になっておりますから、NHKの皆さんはもうそれが常識になっていらっしゃるでしょうけれども、民放というものができて、いわゆる電波料制度によってこれが経営されるということになりますと、一般の方の立場からすると、日本の放送というものは受信料のNHKと電波料……
○田英夫君 日米経済摩擦の問題でありますが、私も今月初めに日米議員連盟という形でワシントンを訪ねまして、ここにおいでの鳩山委員も御一緒でありましたが、この超党派の議員団で行きましても、ブッシュ副大統領、ブロック通商代表といった政府側、あるいは上下両院の議員の人たち多数と議論をしたんでありますが、全く怒濤のごとくといいましょうか、強烈な対日批判にさらされまして実は驚いたんでありますが、東京で考えているのとは全く空気が違う。これは政府の当事者の皆さんはもうお感じでありましょうが、たまたま対外経済問題諮問委員会の座長の大来さんが開戦前夜のようだと表現をされたのは、あながちオーバーではないというふうに……
○田英夫君 わずか十分という時間でありますから簡潔にお答えをいただきたいと思います。 まず、言うまでもなく今ジュネーブで行われている米ソ首脳会談、世界じゅうがいわば息をのんで見詰めているという感じであります。したがって、鈴木前総理、三木元総理もメンバーである二十二人委員会と言っておりますが、正確には核軍縮を求める二十二人委員会、私もメンバーですが、レーガン、ゴルバチョフ両首脳に対して電報を打ちまして、成功を求めたわけであります。日本自身にとってもそうですが、最大の焦点は核軍縮がどうなるかということだと思います。そして直接的に日本に関係のある問題としては、極東に配備されたソ連のSS20が果たし……
○田英夫君 それでは、電気通信の問題あるいは放送の問題いろいろ伺いたいことがあるんですけれども、まず最初に、奥田前郵政大臣にも申し上げたんですけれども、ひとつ電波行政の基本的な問題、姿勢として左藤郵政大臣に伺っておきたいんですけれども、民主主義の社会では言うまでもなく電波は国民のものだということだと思います。ただ電波の場合は、自由勝手に使いますと混信による混乱を招くということがありますから、だれかが交通整理をしなければならない。電波は国民のものであって、それを使う場合にだれかがコントロールしなければならないということになれば、そのだれかというのは一体だれが一番適切なのかという最も基本的な問題で……
○田英夫君 前回の委員会で、大変しつこいようでございますけれども、以前から主張してまいりました電波法の第四条、十三条ということのかかわりの中で、電波行政、放送行政における民主主義の問題について主張を述べさしていただきました。そういう中で、電波監理審議会というものが郵政大臣の諮問機関として設置をされている。放送の免許、再免許は郵政大臣の所管事項である、権限であるということになっているけれども、電波監理審議会があるので民主主義的に問題はないと思うという意味の御答弁がありました。そこで私は、それならば電波監理審議会の審議の内容を公表すべきであるということで議事録を資料として提出していただきたいという……
○田英夫君 いわゆる非核三原則、これは我々日本国民のいわば英知の結晶とでも言えることだと思いますけれども、残念ながら、つくらず持たずという二点については日本人の決心の問題ですから問題ありませんけれども、持ち込ませずという三番目の問題については、ここ二、三十年来、しばしば国会で疑惑という意味で取り上げられてきた。何とかこの国民的決心を守り抜くという意味で非核三原則、特に第三項目を守る方法はないものかと思いますが、総理、御感想を伺いたいと思います。
【次の発言】 日本政府は従来からそういう方針でこられた、これはいわば核持ち込み問題についての日本方式といってもいいやり方でありますけれども、一方、中南……
○田英夫君 大変短い時間でありますから、私の方から意見を申し上げて、最後に総理の御感想なり御意見を伺いたいと思います。 中曽根総理は、総理大臣として特に外交について熱心に活動されておられるということで、世論調査などにも外交を支持するという御意見が多いようでありますが、ただ私が一つ気になりますことは、国際情勢全般の変化ということの中で、いわば外交の基本的な哲学というものについて中曽根外交は本当に正しいだろうかという疑念を持っているのであります。一言で言えば、それはかつて言われた東西対立という状況を余りにも強く頭の中に入れた外交になっているのじゃないだろうか。今、世界の情勢を見ると、いわゆる東西……
○田英夫君 私は、この委員会でしつこいようにたびたび電波法の問題、電波法と放送を通じての言論の自由の問題を取り上げてまいりましたが、きょうも郵政大臣がかわられまして所信の御表明がありましたのを受けまして、主として私が従来から主張してきた意見を新しく郵政大臣に就任されました佐藤文生さんに聞いていただきたいという、そういう気持ちから申し上げてみたいと思います。 結論を先に申し上げるならば、郵政省の事務当局の皆さんは既に何回もお聞きになっていることでありますが、現在の電波法第四条によって「無線局」とありますが、この際放送局と申し上げておきたいと思いますが、放送局の免許割り当ての権限は郵政大臣にある……
○田英夫君 実は昨日フィリピンから帰ってまいりました。 先ほど中村委員のお話にもありましたが、今回のフィリピンの政変劇の中でテレビ、ラジオが果たした役割というものは非常に注目すべきものがある。注目すべきという意味はいろいろ実はありまして、もちろんマルコス政権というものが我々にとってああいう政権があってはならないという前提の上でありますけれども、マルコス時代はまさに国営放送はマルコスの宣伝の具であったということはもう周知の事実でありまして、そしてあの政変劇の中でマルコスが握っていたテレビ、ラジオの放送局を市民の手に奪還するということが一つの焦点になったということを聞いてまいりました。そしてあの……
○田英夫君 今回の電波法の一部改正は、いわば国際間にかかわる問題といいましょうか、そういう趣旨、二つの面からいってもそういう意味だと思いますので、やや国際的な問題に関連をして伺ってみたいと思います。 ちょうど今、中曽根総理が訪米をされまして、東京サミットを前にして日米間の経済問題なども話し合われ新しい局面を迎えているということであります。そこで、昨年の春、例のMOSS協議が始まりましたときに通信機器がその四つのうちの一つにされまして非常に注目を集めたわけでありますけれども、この日米間のMOSS協議の中で通信機器という点については既にクリアしたというふうに郵政省はお考えですか。
○田英夫君 私は従来から、現在の政府の放送行政は電波法上郵政大臣に余りにも大きな権力が与えられ過ぎているということを主張し続けてまいりましたので、そうした考え方を前提に考えますと、今回のCATV法改定案なるものはまことに根本的な疑問を持たざるを得ないという立場で質問をいたしたいと思います。 まず、CATVを今後新しいメディアとして育成していかなければならないという点については、私も極めて重要なことだと思っているわけでありまして、そうなれば、そのCATVを育成していく方法は何か。あたかも、今回の法案の審議を通じて伺っておりますと、これに対する政府の考え方というのは、これこそが決め手だというよう……
○田英夫君 先日ある新聞に、今度の国会では防衛論議が非常に少ないという意味のことが書いてありました。事実かもしれませんけれども、同時にその理由として、野党が大変物わかりがよくなったからだというような書き方がありましたが、だとするならば、私は大変問題だと思うわけです。 防衛問題については、政府と野党といいましょうか、国会といいましょうか、その間で一種の緊 張状態が常になければならないという気がするわけです。それは政府、特に防衛庁、外務省というお立場の場合には、アメリカとの間に日米安保条約があり、またアメリカの対ソ姿勢というものも現実にあります。そういう背景と、一方では平和憲法というものがある日……
○田英夫君 朝から同僚委員並びに政府の皆さんとやりとりがありましたが、フィリピンのいわゆるマルコス・ゲートと呼ばれるこの問題は、実は先週私もフィリピンへ短時間行ってまいりまして感じたことでありますけれども、現在アキノ政権のこの問題についての関心性、つまりサロンガ委員長を発頭にして行っている作業は、主としてマルコス前大統領が不正蓄財を行ったというその藩財を内外で明らかにして、それを還元していこうというところにあるように思いました。したがって今、日本で非常に関心を集めている日本との関係というととろになかなか至らないということになるんじゃないかという気がいたしますが、しかし考えてみますと日本の国会、……
○田英夫君 最初に、東京サミットに関連をして一つだけ伺っておきたいんですが、大平さんの第一回の東京サミットのときには事前に野党各党の意見を聞くという場を持たれたわけでありますが、中曽根総理は今回もそういうことをお考えですかどうかということです。
【次の発言】 前回のそのときに私も出席をいたしまして、野党から率直にいろいろ意見を言いまして大変有益であったと思いますが、これもまた小さなことのようですけれども、現在過激派のああいうことがありますから警備が厳重になるのはやむを得ませんけれども、今実はちょっと席を外してホテルオークラの方へ行きましたら、戻ってくるのにあそこから三十分かかりました。庶民生活……
○田英夫君 公述人の皆さん大変ありがとうございました。貴重な御意見を伺いまして大変参考になり、勉強になりました。 私も皆さんのお話を伺いながら受けた印象をまず最初に簡単に申し上げてみたいと思いますが、いろいろありましたけれども、一つ強く感じましたことは、この法案がもし成立をして新電電という形になったときに、これが大変なガリバーであると、そうなればこのガリバーの手足を縛るということが必要になるのではないか、そうでないと公正な競争ができないのではないかという、そういう観点が表裏から出てきたと思います。 確かに経済における自由競争の原理というものは活力を生みますけれども、今の官と民のお話もありま……
○田英夫君 先ほど、ちょっと委員会を離れまして、表へ出ましたところが、きょうは国会周辺は大変車が込んでおりました。その原因の一つは、ソ連の副首相が来日をしておられて、これに対する右翼の嫌がらせがあるというのが一つと、もう一つは、例の外国人登録法の指紋押捺の問題に反対をして、在日朝鮮人の組織の皆さんが大きなデモをやっておられて、交通が渋滞をしている。 東京にこうやっておりましても、国際社会の中の日本といいましょうか、そういう状況が肌で感じられるわけでありまして、いわんや我々の住んでいるこの日本が生きていくということになれば、資源がない、しかし高度の技術を持っているという状況の中で、国際社会の中……
○田英夫君 スジャトモコさんに伺いたいと思います。 今、人類にとっての最大の課題の一つは核軍縮だと思いますが、スジャトモコさんは国連大学の学長として、あるいはパルメ委員会のメンバーとして、平和の問題、核軍縮の問題に取り組んでこられたことに心から敬意を表したいと思います。 実は先日のジュネーブの米ソ首脳会談、一定の前進はいたしましたけれども、米ソが話し合って最終的に本当の核軍縮ができるとは思えないのです。つまり、米ソはその点では利害が一致していて、自分たちが大きな核の力を持っていることを背景にして世界の中に君臨をしているということですから、そのみずからの力をみずからの手で弱めてしまうというこ……
○小委員外委員(田英夫君) 戦後の我が国の安全保障についての論議を振り返りますと、一方ではアメリカの要請を受けて、いかに西側の一員という名において日本の防衛力を強化するかという方向の主張とその実践、これに対して、平和憲法という精神を尊重して、いかに憲法を守るかという視点からの主張、これが国会の場の内外でぶつかり合ってきたと思います。そして、現実には平和憲法下における自衛隊の存在、日米安保条約がある中での非核三原則、こうしたことが現実に行われているわけでありますが、大体の、いや全部の世論調査が明らかにしているように、この問題については今や非常に多くの国民の皆さんの間に一つの一致点、コンセンサスが……
○田英夫君 私は、まず、現在の国際情勢に対する認識と日本外交のあり方という点を述べたいと思います。 実は、私は今回この小委員会に新たに加えていただきましたので、やや今回の共通のテーマに背くかもしれませんが、お許しをいただきたいと思います。 結論を先に言えば、現在の国際情勢の基本的な状況は、いわゆる東西対立てはなくなりつつあるということであります。 第二次世界大戦後、世界はアメリカを中心とする自由陣営とソ連を中心とする社会主義陣営に鋭く対立をした。つまり、イデオロギー対立の時代であったわけでありますが、それが一九六〇年代ころから次第に変化を見せ始め、中国がソ連と対立をし、さらに一九七九年に……
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