このページでは田英夫参議院議員の14期(1986/07/06〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は14期国会活動統計で確認できます。
○田英夫君 私も、実は外務委員会は出戻りで戻ってまいりましたので、以前に十年ほどおりましたときに、大臣がかわられるたびに同じ質問をしてまいりましたので、倉成外務大臣にも同じ質問をしてみたいと思います。 といいますのは、現在の国際情勢全体をどう認識しておられるかという、大変これは大ざっぱな話なんで、例えて言いますと、中国は世界を三つに分けて、第一世界、第二世界、第三世界と分けている。一方で、いわゆるアメリカを中心とする自由陣営とソ連を中心とする社会主義陣営がある、東西対立だ、こういうふうに分析をした時代もあったと思いますし、また現在そういうお考えの方もあると思います。あるいは、今多極化の時代だ……
○田英夫君 きょう議題になっております法律案につきましては、私も適切な時期に対応されたと思いますので、この問題には触れずに、若干二、三の点についてお尋ねを促しておきたいと思います。
一つは、エチオピアの駐日大使、アベベ駐日大使が亡命を希望しているという報道がありましたけれども、外務省はこれをどういうふうに把握しておられるのか、そして政府としてどう対応されているのか、まずお尋ねをしたいと思います。
【次の発言】 外務省としては、この報道された事実については把握しておられるというふうに受け取っていいわけですね。
【次の発言】 それでは別の問題ですけれども、今もお話がありました日米間の経済摩擦の問……
○田英夫君 私も、きょう審議中の六条約案件につきましては、同僚委員からも既に御質問がありましたし、私自身からも特に問題はないと思いますので、委員長のお許しをいただきまして、朝鮮半島の状況について政府の御判断を伺ってみたいと思います。 ちょうどきょう、北朝鮮の金日成主席が中国を訪問したという報道があります。もう言うまでもなく、朝鮮半島は南北に分断をし、しかも厳しい対立が続いているわけでありまして、政府も同じお考えと思いますけれども、我々にとって一番身近な朝鮮半島が平和であるように、緊張が緩和するようにということを願っているという立場から、この金日成主席の訪中ということも一つ注目すべき動きではな……
○田英夫君 まず、本日議題になっております国家代表等に対する犯罪行為防止条約と人質行為防止条約、この問題に関連をして一、二御質問をしておきたいと思います。
前者の方は昭和五十二年にたしか発効していると思いますし、それから後者の方も五十八年に発効していると思いますが、以来大分時間がたっているという印象を持つんですが、その間に何か国内法あるいは国内の手続というような意味を含めて事情があったんでしょうか。
【次の発言】 この両条約に直接関係はないんですけれども、やや似た条約でハイジャック防止条約と言われている、この条約との関連の方が深いわけですが、現在もこの条約にもちろん基づいてということが言える……
○田英夫君 質問に入ります前に、午前中の矢田部委員の御質問に対する政府側の御答弁について、私もどうも納得できない点が多いものですから、若干意見を言わしていただきたいと思います。 それは、理解はできますけれども、アジア局長の御答弁は終始、外国の問題だから意見は差し控えるということであったと思いますが、たまたま手元に、五月六日のアメリカの下院外交委員会アジア・太平洋小委員会、いわゆるソラーズ小委員長の委員会ですが、その公聴会の速記録のようなものがありますので紹介をしたいと思いますが、この席に証人としてシグール国務次官補とシフター次官補、人権担当の人ですが、この二人が出ております。もちろんアメリカ……
○田英夫君 外交問題に絞って御質問をしたいと思いますが、まず総理に伺いたいのは、最近の日本と中国との関係を総理はどのように受けとめていらっしゃるか、お答えいただきたいと思います。
【次の発言】 実は、この五月の連休中に私は宇都宮徳馬参議院議員らとともに北京を訪ねまして、日中懇談会という名前の会議に出席をいたしました。これは日中両国の国際問題の専門家が集まりまして、今回はアジアの平和というテーマでそれぞれ率直に意見を述べ合う、こういうことで昨年十一月に東京でやり、今回中国側の招きで北京でやったということでありますが、非常に双方とも率直に物を言い合うという意味で有意義な会議だと思っております。
……
○田英夫君 本日議題になっております二つの案件につきましては、既に同僚委員からも御質問がありましたので、私は、最初に、実は事前にお知らせしていなかった問題ですが、きょうの昼にたまたまマンスフィールド駐日アメリカ大使と食事をともにする機会がありました。当然この時期ですからココムの問題、それに関連をして貿易法案の問題などにも触れましたし、また米ソのINF交渉の問題なども話題になったわけでありますが、それは別にしまして、これは本来政府にお尋ねするという問題ではなくて、国会の問題であり、あるいは与野党の問題だと思うんですが、議員連盟の問題をマンスフィールド大使からむしろ提起されました。 御存じのとお……
○田英夫君 先ほどからお話がありますように、きょうはINFの合意という劇的な米ソ首脳会談が行われますし、来週十六日には注目の韓国の大統領選挙がありますし、同じ十五、十六日には外務大臣も総理とともにマニラに行かれてASEAN首脳会議が行われる。こういうことで、伺いたいこと、議論をしたいことはたくさんあるわけでありますが、時間が大変限られておりますので……。 先ほどから同僚委員から出ていたことですが、大韓航空機の事件につきまして、女性の身柄をこちらからは要求しない、バーレーン政府側の判断にゆだねるということで既にお話がありましたが、現時点においては、この女性と大韓航空機事件とのかかわりというもの……
○田英夫君 午前中に宮澤委員も取り上げられましたが、まず第三回の国連軍縮特別総会に関連をしてひとつお尋ねをしておきたい、お願いをしておきたいことがあります。 前回、鈴木元総理がおいでになって演説をされた。今度続いて竹下総理自身行かれて演説をされるということで、大変結構なことだと思います。恐らくもう外務省で総理の演説の内容について準備を始められておられるんじゃないかと思いますが、たまたま核軍縮を求める二十二人委員会というのがあります。宇都宮徳馬参議院議員が座長で、鈴木、三木元総理もメンバーに入っておられます。参議院からも同僚議員が何人か入っておられる、私も実は委員なんですが。 ここが近く、竹……
○田英夫君 先ほど広中委員も取り上げられた問題ですけれども、来月五月十五日から新潟で開かれるアジア卓球選手権大会に出場するために入国を申請している北朝鮮、朝鮮民主主義人民共和国の選手団のことですが、これに対するビザは出すのですか、出さないのですかということを確認をしておきたいんです。
【次の発言】 法務省おいでになっていると思いますが、担当は法務省ですから、法務省の見解をこの際聞かしてください。
【次の発言】 外務大臣、このなるべく早くという御配慮はわかるんですが、いつごろになりますか。
【次の発言】 この厳重に審査するという、先ほど言われた官房長官談話、つまり、いわゆる措置ですね。実際は制裁……
○田英夫君 外務大臣がちょっと席を立たれた間、実は大臣が先日、中国、ASEANに行かれました。このことを後で大臣が帰られましたら御自身からお答えいただきたいんですけれども、その前に、まず今度の御旅行の結果について事務当局として――特に中国から聞きましょうか。中国でのやりとりをどういうふうに受けとっておられるか、まずお伺いいたします。
【次の発言】 今アジア局長から大臣の訪中の感想を伺いました。
大変御苦労さまでございましたが、今度の中国訪問について大臣は、印象で結構ですが、どういうお気持ちをお持ちですか。
【次の発言】 既に午前中から、光華寮問題なり奥野発言なりのことが出ておりますから、もう……
○田英夫君 最初に、たしか四月二十一日の当委員会で大韓航空機行方不明事件について私が御質問申したのに対して、外務省の方から追加答弁をしたいという御要望がありましたので、この機会に答弁をしていただきたいと思います。
【次の発言】 この問題については、また改めて機会がありましたら御質問したいと思います。
北朝鮮に関連をする問題で、一言この機会に申し上げておきたいことは、午前中も同僚委員から取り上げられましたよど号の柴田が逮捕された問題に関連をして、実は一九七二年に私、当時社会党の参議院の代表団の一員で訪朝したことがありました。
そのときに九人のよど号の犯人に面談いたしました。その経緯を若干申し……
○田英夫君 日米原子力協定ですが、朝から伺っておりまして、熱心な御答弁にもかかわらず、残念ながらまだ問題が多い、不安も多いと言わざるを得ないわけで、例えば同僚の委員の方から既に多くの点で指摘されております輸送の安全性の問題ですけれども、結論から言えば、輸送の容器が完全に一〇〇%安全という形でもうここにでき上がっていますよということではないと言わざるを得ないわけですね。こういう点はやはり一般の国民の皆さんの感情からすれば非常に問題があるんじゃないか。私の友人で霞が関ビルを設計した人がおります。実は台湾出身の人ですけれども、この人の話を聞いたことがあるんですが、日本は地震国だから高層ビルはできない……
○田英夫君 日米原子力協定につきましては、同僚委員からも具体的な質問が続きました。これ以上触れませんけれども、私は先日の委員会でも申し上げたとおり、やはりこのやりとりを伺っていると、経済主義、つまり日本の経済のために電力を確保するというその視点が非常に重視をされている。 アメリカさえと言ってはアメリカに悪いかもしれませんが、アメリカも自国の領内、上空を飛行することはいかぬという中で日本が持ち込んでくるという協定ですからね。これはどう考えてもこの安全性の問題についてもっともっと研究をし、飛行機、容器、そういう問題について十二分の安全性を確保してから実施しなくてはいかぬ。一九九〇年代の初頭という……
○田英夫君 先週の十一月一日、二日の二日間、東京で朝鮮政策の変更を求めるという趣旨のシンポジウムがありました。私も出席をしたんですけれども、日本で著名な国際政治学者あるいは自民党を含む国会議員、いろいろな方が出られて議論をしたわけですが、きょうはそのことを踏まえまして、外務省のこの朝鮮政策という点についてまた伺ってみたいと思います。 最初に一つ確認をしたいのは、日本政府の対朝鮮政策というのは基本的に朝鮮は一つだということ、つまり統一ということですね。朝鮮は一つだということを望んでおられるのか。もちろんそのことは南北の朝鮮民族自身がお決めになることでしょうけれども、日本政府としては一つというこ……
○田英夫君 まず、総理が中国を訪問され、一つの成果を上げられた、大変御苦労さまでした。特に私は、西安での講演の中で、対中国政策の基本は「過去の歴史に対する厳しい反省を出発点とし」というくだりについて、大変評価をいたします。敦煌においでになり、また、西安を見られて、私も同じルートを昨年行ってまいりましたが、大変感動をしたことを思い出します。 そこで、一つ申し上げたいことは、そこまでは大変結構だと思いますが、過去を反省しということを出発点とされるならば、もう一歩踏み込んで行動の上でこれを示されたらというふうに感ぜざるを得ないのであります。例えば南京に足を踏み入れられて、いわゆる南京大虐殺の犠牲者……
○田英夫君 三塚外務大臣には初めて御質問をするわけでありますが、先ほどからちょっと思出しておりましたら、私は外務委員を十八年近くやっておりますが、ちょうど十五人目の外務大臣じゃないかと思います。今まで大臣がかわられるたびに、その最初の委員会では国際情勢の基本的な認識というような点で議論をさしていただきましたが、今度の国会は残念ながら異常な事態で、時間が大変短いので通告してありませんでしたけれども、一つだけ、今中国の話が出ましたから、ちょうどアジア局長も横におられますから。 日本の企業がいわゆるUターンをいち早くしているということで、報道によると、外務省首脳が不快感を示したという報道があります……
○田英夫君 大変時間が短いので残念ですが、まず第一に、きょうのこの調査会は、国際情勢の認識についての行政府の認識について総合的に伺うということでありますが、実際にはしかし私が期待したよりも個々の問題についての御見解に終始をしまして、さっき志苫さんからも指摘がありましたが、もっと基本的な情勢への認識ということを実は伺いたかった。 例えば第一次、第二次世界大戦、これは先進資本主義国と後発の資本主義国の植民地争奪戦であるという歴史的な見方が一般的でありましょうけれども、確かに第二次世界大戦後の世界というのは、アメリカを中心とする自由陣営とソ連を中心とする社会主義陣営の二つに別れて対立をした。したが……
○田英夫君 時間がありませんので、一つの問題について木村先生と中嶋先生に伺いたいと思います。 それは朝鮮半島の問題ですが、特に北朝鮮とソ連あるいは中国との関係です。 一九七〇年代の中ソ対立の最も激しかった時代には、明らかに北朝鮮は中国にシンパシーを示していたと言ってもいいと思いますし、金日成主席がその時期には全く訪ソしていない。二十三年間訪ソしなかったのが八四年に久しぶりに行きまして、またこの間行きました。ということで、このところソ連と北朝鮮との関係が非常に密接で、特に軍事的に、元山に続いて西側の南浦ですか、これにもソ連の軍艦の寄港権を認めるというようなそういうことがあります。これは中国に……
○田英夫君 時間がわずか十分しかありませんので、三人の皆さんに全部御質問ができないと思いますので、失礼はお許しいただきたいと思います。 まず、斎藤さんに伺いたいのですけれども、先ほど違った体制間の経済の協力関係というものが発展をするのか、つまり共存関係に進むのか、あるいは今までのとおりの対立関係が続いてしまうのかという意味のことをおっしゃいましたが、具体的には斎藤さんとしてはどっちに進むと思っておられるのか。特に日中が既にいろいろ問題があるにしろ進んでおりますが、韓国の問題も、中韓問題も触れられましたので、特にその辺に焦点を当ててお話しいただきたいと思います。
○田英夫君 現在の国際情勢は非常に大きな根本的な転換期に差しかかっているという認識を持っています。それは結論を言えば、資本主義か社会主義かというイデオロギーの対立時代は過去のものになりつつあるということであります。 第二次世界大戦後の国際情勢は、いわゆる東西対立という言葉であらわされたとおり、自由陣営対社会主義陣営、資本主義対社会主義、あるいはその頂点である米ソの対立という図式が続きました。その一つの大きなあらわれとして朝鮮戦争、これは同じ民族がイデオロギーの違いで殺し合うという悲劇を生んだわけでありますが、同様にベトナム戦争もそういう面があると言えると思います。朝鮮半島が南北に分断したこと……
○田英夫君 堀江委員に伺いますが、私が伺おうとしたことは既に他の委員とのやりとりの中でお答えになっているところが多いので時間を節約いたしますが、基本的に自由陣営の一員という立場でとらえておられるということ、そして軍事情勢ということを大変重視してお考えになっておられるということを理解いたしました。 一つに絞りますが、韓国の現状をどうお考えになっているかということですが、この間お述べになりました中で、「国内における一部分子の不満に加え、来年の大統領交代や内閣責任制への移行が」どうということがありまして、韓国の将来だけでなくて朝鮮半島の動向にも大きく影響する、これは私も事実だと思います。ただ、一部……
○田英夫君 三人の方のお話を伺った感想といいますか、若干意見を交えて申し上げて、御意見を伺いたいと思います。 田中さんからパーセプション・ギャップという言葉が出てきましたけれども、まさに日米経済問題というのはそういう気がいたしますが、ただ、ここ数年の間にそのギャップの内容が変わってきたのじゃないかという印象を私は持っているわけです。一昨年、同米議員連盟の代表団で、石井委員も御一緒でしたけれども、ちょうどあのころから燃え盛ってきたという感じがするわけですが、二年前のそのときアメリカの議会、政府の関係者といろいろ話したときは、いわゆるこのギャップがかなり感情的なギャップという面が強かったように思……
○田英夫君 きょうはありがとうございました。
最初に、西原さんに伺いたいと思いますが、SLBM、潜水艦発射ミサイル、これは本来といいましょうか、INF以上に厄介な核で、米ソお互いに一番嫌な核じゃないかと思うのですが、にもかかわらず、交渉の課題にはなっていても一向にこれが取り上げられる空気がないというのは一体どういうわけなのかということなんです。
【次の発言】 私もその点はよくわかるんで、いわば戦国時代の忍者みたいな役割をやっているからだろうと思いますけれども、逆に言えば非常に恐ろしい、何をしてかすかわからないということで、これは前田さんに伺いたいのですが、今のと同じ関連で、日本にとってもこれ……
○田英夫君 大変短い時間でありますので、若干感想、意見を最初に申し上げたいと思います。 先ほど矢田部さんの質問に明石さんがお答えになった国際世論ということの視点、これはぜひ国連の軍縮担当というお立場から重視していただきたい。これは外務省、防衛庁の姿勢の中にはほとんどそういうものがゼロでありますが、今度なぜINFであったのかということを考えましても、もちろん明石さんの言われるとおりいろんな要因があって、ついにここに時期的に来たということでしょう。しかし、振り返ってみると、ソ連がSS20をヨーロッパに配置していくという中でパージングーUあるいはトマホークということに対抗上なって、それに対して西ヨ……
○田英夫君 中期防が決定をした直後の参議院予算委員会で、西廣防衛局長にP3C百機体制について伺ったことがありますが、これをどう使うのかという私の問いに、二十機は海上輸送の安全のため、八十機は対潜哨戒であるという意味のことを言われたと記憶しておりますが、これは現在も変わりませんか。
【次の発言】 時間がありませんから、私がなぜこのP3Cの問題、百機体制の問題を取り上げたかということを両大臣に御理解をいただきたいと思うわけですが、素人考えかもしれませんけれども、今防衛局長がああいうふうに言われましたが、世界的な状況を見ても日本が憲法の規定もあるし、そういう中で百機というのはいかにP3Cが性格上専守……
○田英夫君 三先生のお話を大変興味深く聞かせていただきました。 特に、まず蝋山さんにお尋ねいたしますが、平和主義外交という言葉を使われて、経済摩擦も正攻法で解決すべきだと、こういう御意見に全く賛成でございます。私は蝋山芳郎さんの弟子ですから大体どんな考え方かおわかりいただけると思いますが、さっき岡部先生のお話の中に、中国は東西という形で世界を見ないというお話がありまして、私も全くそのとおりだと思うんですが、アメリカでは依然として、特にレーガン大統領が、レーガン政権発足当時は強いアメリカということで反共の旗手というような、東西対立の盟主であるアメリカがその旗手であるということだったように思いま……
○田英夫君 まず、国際情勢の基本的な変化について申し上げます。 かつて第二次世界大戦が終了した以後の世界は、いわゆる東西対立、イデオロギーの対立の構造だったと思います。しかし、今はその時代から多極化の時代、緊張緩和、軍縮の時代へと変わりつつあると言えると思います。その最も根本的な原因は、資本主義も社会主義もそれぞれが完璧なものではないということに世界の人々が気がつき始めたからではないでしょうか。 そうした中で、今最も象徴的な動きとして、さきのアメリカとソ連のINF、中距離核ミサイル、ゼロという合意、そしてさらにこれが進んで戦略核の五〇%削減へと進もうとしているということであります。そしても……
○田英夫君 私は外交、総合安全保障問題について私見を述べますが、原稿を用意しておりませんので、お聞き苦しい点がありましたらお許しをいただきたいと思います。 まず、現在の国際情勢は、いわゆる東西対立が終えんをしてデタントの時代に入ったと考えるべきだと思います。資本主義も社会主義もいわゆる教科書どおりのものから変質をして、資本主義も自由競争という原則の中で社会保障制度を取り入れなければならない、既に取り入れつつある、そういう変化を遂げてきました。また社会主義の立場も、ソ連や中国で既に見られるとおり、その原則を変えて自由競争という原理を取り入れる試みが現在行われております。 つまり、人類は二十一……
○小委員外委員(田英夫君) ありがとうございます。 きょうの課題である新デタント情勢下における我が国の安全保障について私見を述べますが、原稿を用意しておりませんので、お聞き苦しい点はお許しをいただきたいと思います。 まず、国際情勢の認識ですが、一言で言って戦後長い間続いてきた資本主義対社会主義というイデオロギーを根底にした対立、いわゆる東西対立が終えんしつつあり、緊張緩和の時代に移っているということを確認すべきだと思います。そして軍縮、特に核軍縮の方向に進んでいるということ、さらに地域紛争も次々に解決の方向に向かっているということ、つまり世界は今明らかにデタントの時代に移りつつあるというこ……
○田英夫君 私は、アジア・太平洋地域の軍縮問題に絞って私見を述べたいと思います。 この地域の軍縮とは、すなわちアメリカとソ連の軍縮であると言ってもいいと思います。といいますのは、この地域では、アメリカ、ソ連、中国、そして専守防衛を放棄した場合の日本が他国に脅威を与える軍事力を持っていると言えると思います。もちろん朝鮮半島の問題もありますが、これは後で述べます。 アメリカのアジア・太平洋地域における核戦略体制がこのアジア・太平洋地域における軍縮問題では最も大きな焦点になると思います。まず、これに関連をして日本のアメリカ軍基地の軍縮問題に触れたいと思います。 日本では横須賀、佐世保の海軍基地……
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