このページでは田英夫参議院議員の19期(2001/07/29〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は19期国会活動統計で確認できます。
○田英夫君 一九五四年の六月二日、参議院、正にここ参議院の本会議場で、防衛庁設置法それから自衛隊法、この二つが可決、成立しております。つまり、自衛隊がここで発足をしたと。 その同じ本会議の後で、本会議の中で、自衛隊の海外出動をなさざることの決議というものが可決されております。これは、鶴見祐輔さんが、この方は緑風会のメンバーですが、当時、緑風会が参議院の第一党であったわけですけれども、その緑風会を中心にして議員から発議された決議でありますが、その冒頭に、鶴見祐輔さんが提案者を代表して趣旨説明をされております。 決議そのものは、「本院は、自衛隊の創設に際し、現行憲法の条章と、わが国民の熾烈なる……
○田英夫君 私は、環境委員会で今日初めて質問をさせていただきますので、委員長のお許しを得て、本日議題になっております二つの法案を離れまして、言わば環境問題の基本とでもいいましょうか、環境省の役割といいますか、そういう問題について議論をさせていただきたいと思います。 環境庁と実は私は同い年でありまして、環境庁は昭和四十六年の七月一日に発足したかと思いますが、その七月に私、初めて国会に出てまいりました。そういう意味では同い年であります。それだけに、環境問題のこの三十数年間の変化というのは本当に改めて考えるところであります。 環境庁ができました当時は、本当に環境問題ということに対する国民の皆さん……
○田英夫君 政府は今、戦没者の追悼のための施設を作る問題で官房長官を中心に検討を始めると、こういうことになっているわけですが、そのまず第一として、既設の、既にある千鳥ケ淵墓苑の問題でお聞きしたいと思います。 これは厚生労働省、厚生省時代ですが、戦後間もなくから遺骨収集をやられて、これは大変な御苦労の多い仕事だったと思いますが、南方の島々、ガダルカナルとか、そういうところを始めとして遺骨を収集始めて、その集まった遺骨の中で身元不明の方々の遺骨を納めたのが千鳥ケ淵墓苑と、こういうことでありますが、昭和三十四年にできたと思います。 ところが、これは私、遺族の皆さんあるいは関係者の皆さんからお聞き……
○田英夫君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、雇用保険法の一部を改正する法律案につき、反対の立場から討論いたします。 小泉総理は、就任以降、改革なくして成長なしという構造改革路線を標榜し、国民に様々な痛みに耐えることを要求してきました。とりわけ雇用・労働分野においては、リストラや倒産による失業率の増大と、パートや派遣等の臨時的一時的不安定雇用が大きく増加し、働く人たちの痛みが顕著に現れています。 深刻なデフレ不況の下で、厳しい雇用失業状況の改善の見通しもなく、完全失業率五%台、失業者は約三百五十万人と高止まりで推移しています。構造改革による新規の産業分野での雇用創出策、さらに各地域にお……
○田英夫君 ただいまから武力攻撃事態への対処に関する特別委員会を開会いたします。
本院規則第八十条により、年長のゆえをもちまして私が委員長の選任につきその議事を主宰いたします。
これより委員長の選任を行います。
つきましては、選任の方法はいかがいたしましょうか。
【次の発言】 ただいまの齋藤君の動議に御異議ございませんか。
【次の発言】 それでは異議ないと認めます。
それでは、委員長に山崎正昭君を指名いたします。(拍手)
○田英夫君 朝から皆さんの御議論を伺っておりましたが、戦争にまつわる大変厳しいはずの議論がいとも淡々と話されているといいますか、大変私のような太平洋戦争で特攻隊で生き残ったという経験を持っている者にとっては心外であります。 武力攻撃事態というのは、そもそも一体、今までの日本語にはなかったことでありますが、なぜこういう言い方をするのか。要するに戦争の話じゃないでしょうか。また、有事とか武力攻撃事態とか、なぜそういうふうな言い方をするのか、国民の皆さんは分かりませんよ。戦争を、戦争に対してどう対応するかという、それが有事の法案でしょう。 総理は、そもそもその戦争というものをどういうふうにお考え……
○田英夫君 この戦争にまつわる安全保障という問題は、大変デリケートといいましょうか、国際情勢とも密接に関連しますし、難しい問題でありますが、これを議論するとき、考えるときには、やはりこの六十年近く戦後の国会の中で我々の先輩が議論してこられた、そのことを学んで、学びながら現状を考えていかなければならないと、そういうことを痛感しております。その意味で、二つの例を挙げてみたいんですが、一つは政治的な問題、もう一つは兵器の問題ですが、もちろんたくさんの事例がありますが、その中から二つ取り上げてみたんです。 一つは、これは今日は残念ながら小泉総理も川口外務大臣もおられませんけれども、このお二人が特にし……
○田英夫君 今朝の幾つかの新聞に出ておりましたけれども、さきの小泉総理の訪米、日米首脳会談をめぐりまして、対話と圧力という最終的な北朝鮮に対する姿勢という点で合意したと、こういうことが出ております。それをめぐって、同行された政府の幹部の方の間で激論があったという、新聞によって書き方が若干違いますけれども、安倍官房副長官と田中審議官の間で、この対話と圧力という表現をめぐって、圧力は入れない方がいいという田中審議官の意見をめぐって激論があったという、大体共通点を言えばそういう記事であります。 これは、日本の対北朝鮮外交を考えたときに極めて重要な部分だと私は思いますが、これは通告してありません、今……
○田英夫君 私事ですが、およそ六十年近く前、昭和十九年に私はこの横須賀で一年間を過ごしました。海軍航海学校で戦争に行くための訓練をしておりました。その横須賀で今日、戦争にまつわる問題で皆さんの話を伺うということは言わば感慨無量であります。 私どもは今、平和主義と民主主義という二つの柱を持った憲法の下にいるわけでありまして、これは戦争には全くなじまない、戦争をしない国だということを決めている憲法の下にあるわけですが、したがってもし、今回の法案というのは戦争になったらどうするということですね、有事とかあるいは武力攻撃事態とかいう言葉を使っていますけれども、私は要するに戦争だと思っています。したが……
○田英夫君 武力攻撃事態とか有事立法とか言われておりますが、日本はそもそもこういう問題を考えるよりも戦争をしない方法を考えるべきですが、現実の問題として、北朝鮮というものがみんなの頭の中にあることは事実でありますから、前回に続いて、この朝鮮の問題を議論したいと思います。 昨日ですか、残念ながら自民党の麻生政調会長が大変な発言をされました。創氏改名は朝鮮の人が名字をくれといったからやったんだという、正に日本人としてあってはならない発言だと思いますが、それを与党の最高幹部が言われたということに驚きを感ぜざるを得ません。 官房長官、どういうふうにこの問題を考えておられますか。
○田英夫君 韓国の盧武鉉大統領が明日、来日をされます。 もう言うまでもありませんが、金大中前大統領と同様に、北朝鮮に対しては太陽政策を取り続ける、そういうことで、日本に対してもいろいろ配慮をされて、もう過去の歴史のことについては改めて触れないというようなことも言われていたようでありますが、そのやさきに麻生発言が出てくると、触れないわけにはいかなくなってきているというようなことも韓国の報道機関から伝えられております。この今審議中の法案というものも、韓国の側からすれば、北朝鮮との間の緊張を高めるのではないかという意味で余り好ましいものではないと、こう考えざるを得ないのではないかとも思います。 ……
○田英夫君 二年前の九月十一日にニューヨーク、ワシントンなどのテロが起きた。そして、このテロ特措法が提案をされましたとき、私は実は国会におりませんでした。審議にも参加しておりませんが、今改めてこの法案を、法律を延長するというこの機会に、お互いに冷静になってこのテロの問題を考える必要があるんじゃないかと思います。 一人の民間人として、あのニューヨークの貿易センターに飛行機が突っ込む姿をテレビで見て、本当に大きな衝撃を受けた。二千数百人の人が亡くなったわけでありますが、まあこういうことを言ってはブッシュ大統領に失礼ですけれども、その怒りに燃えてアフガニスタンを攻撃するという、戦争に訴えたわけです……
○田英夫君 小泉総理が厳しい日程の中でASEANプラス3の会議に出席をされたことに敬意を表したいと思います。 ASEANプラス3というのは日本にとってすばらしいことだと思います。このASEANという十か国がそれぞれの民族や歴史、考え方の違いを乗り越えて、今十か国が一つにまとまっている。それに日中韓という三か国を加えて話合いをするということは、日本の場合、小渕総理のときから始まっていると思いますが、このことは日本が外交の重点にすべきだと思っているんですが、それに対して小泉総理が積極的に参加されたということを評価したいと思うんですが、今回のこのASEANプラス3について政府はどういうふうに評価を……
○田英夫君 環境問題というのは、本当に今日も伺っていて膨大な、大きな問題だと思います。人類の未来を見据えて正しい哲学を持っていかないと大変なことになる。京都の議定書の問題などは正にその具体的な問題でしょうが、ブッシュ政権のように哲学を誤ると、それを阻害してしまうと。 一方で、本当に私どもの身近なところの生活の問題に密接に関係する問題で一つ一つそれに対応をしていかなければならないということで、前の鈴木大臣にも申し上げたんですけれども、三木武夫さんが環境庁長官になられたときに、環境庁は政府の中の野党になれと訓示をされたというんですが、今やもう環境省は政府の中の中核的な存在として、経済官庁に対して……
○田英夫君 私が小学生のころですから、もう七十年ぐらい前、昭和一けたの時代ですが、小学校の多分理科の時間だったと思うんですが、先生がヒメジョオンという雑草ですね、三、四十センチの高さになって白い花が咲くんですが、今でも恐らく日本じゅうにあるんだろうと思います。これが今から思い出すと、正に外来生物によって日本の生態系が乱されたということの始まりというか、もっとあったのかもしれませんが、当時はこれが猛威を振るったということを先生が話してくれたのを思い出します。今、ようやくこの外来生物の問題が法律になっていくということになったわけですけれども。 朝から皆さんの御意見を聞いて、質問を聞いていて思うん……
○田英夫君 この法案が今回ようやく出てきたわけですけれども、本来、世界的に歩調を合わせてやっていくべきことだろうと思いますけれども、当然まだまだ格差があって、さっきニュージーランドは先進国というお話が草刈さんからですか、ありましたけれども、今こういう法律を世界的に持っている、既に持っている国、持っていない国、その辺のところを大まかにいってどういう状況にあるか。どなたでも結構ですが、お答えいただければと思いますが。
【次の発言】 いや、本当に生物多様性条約が基本法みたいな形で国際的にきちんとするということが根幹かもしれませんが、この外来種の問題、つまり外国から入ってくるということですから、具体的……
○田英夫君 今回の法案は、この廃棄物処理という巨大な問題の中で一歩前進するという、そういう意味があると思いますが、本当に廃棄物処理というのはこれから二十一世紀の終わりにかけて人間が非常に苦しむ問題じゃないかと思います。本当に、これは国の中でいえば、行政が国も地方自治体も一緒になって役割分担して解決していかないとできない。しかも、そのやり方も今までのやり方でいいんだろうかという。 ごみは捨てると、田舎に行ったら今でもそうですけれども、穴掘って埋めればそれで生活の廃棄物は済んじゃうと。もうそういう時代はもちろんなくなってきて、大量生産、大量消費、そして大量廃棄ということになると、もう今までの常識……
○田英夫君 海は日本にとっては本当に海洋国家として大切なものでありますが、今回のこの法律案の改正を勉強してみて改めて思うのは、どうも最近の状況でいうと、絶好の廃棄物処理場でもあるという感覚になってしまうのではないかということなんですね。 私は、実は南極へ行ったことがありますが、第一次の南極観測隊で、「宗谷」に乗って海を二か月航海してようやく到達するわけですが、その南極の海を見て、これはもうこれだと、こういう状況を保たなくちゃいけないんだなということを改めて思いました。日本の周辺の海と全く違う、このきれいな海ですね。それを保つためにはもっともっと世界じゅうが協力してやっていかなくちゃいけないん……
○田英夫君 大気汚染という問題は言わば環境問題のイロハといいましょうか、基本だと私は思っているんですが、我が国の政治、行政の中で実は大気汚染の問題、あるいは環境問題全般と言ってもいいんですが、実際に取り上げられ始めたのは決して古いことではないと思います。それだけに、環境省の今皆さんの御努力は大変重いものがあると思っておりますが。 美濃部都政のときに、東京に青空をというキャッチフレーズで、私どもも応援団で胸に水色のバッジを付けて駆け回ったことが思い出されます。その結果、当時は、まず工場のこの煙突から出るばい煙の規制をするという、極めて今から思えば初歩的なことから始めたわけですけれども、もちろん……
○田英夫君 今日はこの問題についての提案者の皆さんがそろっておられますので、最初に伺いたいのは、今この時期にこういう言わば北朝鮮に対する圧力というものの象徴的なこの法案を出されたということに対して、私などの認識とかなり基本的に違うところがあるものですから、提案者の皆さんは北朝鮮という国に対して基本的にどういうふうにお考えになっているんだろうか。
先ほどからの御答弁で大体分かりますけれども、推測はできますけれども、どなたかからお答えいただきたいと思います。
【次の発言】 私は、前後十回近く北朝鮮を訪ね、金日成時代にも金日成自身にも何回か会ったことがありますが、厄介な国であることは私も認識してお……
○田英夫君 ただいまから北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会を開会いたします。
本院規則第八十条により、年長のゆえをもちまして私が委員長の選任につきその議事を主宰いたします。
これより委員長の選任を行います。
つきましては、選任の方法はいかがいたしましょうか。
【次の発言】 ただいまの広野君の動議に御異議ございませんか。
【次の発言】 御異議ないと認めます。
それでは、委員長に野間赳君を指名いたします。(拍手)
○田英夫君 今、同僚委員の質問に対していろいろお答えありましたけれども、現在、北朝鮮問題というのは日本の直面している外交課題の中で非常に重要な問題であることは言うまでもありませんが、同時に様々な問題がありますね。拉致の問題、核、ミサイルの問題あるいは在日朝鮮人の人たちの処遇の問題というところまで様々な問題がありますが、小泉総理はよく包括的解決ということを外国でも言っておられるようでありますが、強いてこの重要度といいますか、あるいは優先課題といいますか、それから緊急度、そういうものから考えて、何が一番、幾つかあるこの課題の中で、北朝鮮問題の中で何が一番政府として優先すると外務大臣、思われますか。
○田英夫君 今、テロということが、世界でといいますか人類の大問題になっている。これはどなたも認めると思いますが、総理はこのテロというものに対してどう対応されるおつもりですか。
【次の発言】 アメリカのブッシュ大統領は、九・一一のテロの後、アフガニスタンに対して戦争でこれを押さえ付けようと。その延長線上でイラク戦争もあると思いますが、テロに対して戦争をもってこたえるということを支持されますか。
【次の発言】 いや、それはもうテロというのは、日本を例にとっても、戦前、昭和初期も頻発しましたよ、財界の人が殺されたり浜口総理がやられたり。そして、五・一五事件もテロですよ、あれは青年将校がやったことです……
○田英夫君 三人の参考人の方々にお礼を申し上げます。 佐瀬参考人に伺いたいんですが、先ほどのお話の中で大変興味あるお話がありました。幾つかありましたけれども、その中の一つは、憲法第九条第一項、これは不戦条約の流れをくんでいると、第二項は違うと分けて言われましたね。 その不戦条約、第一次世界大戦のあの惨状の中で各国が作ったわけですけれども、私は、このことに一つのヒントを得て、同時に、佐瀬参考人が言われたとおり、もう九条の第一項というものを国際的に、ただ日本が黙って持っているんじゃなくて、国際的に理解してもらうと。手段としてですね、不戦国家宣言ということを日本政府がやるべきではないかと。もちろ……
○田英夫君 豊下参考人にまず伺いたいと思いますが、最近の状況を見ていると、日米安保条約というものは崩れてしまっているのではないか。特に、第六条の規定があるはずですが、極東条項などというものは全く無視されていると言ってもいい。ベトナム戦争当時はまだ、北爆に行くのに日本の基地から出てクラーク基地に寄って、ワンクッション置いて行くというようなアメリカなりの配慮はあったと思いますが、今は全くそれなしにイラクに在日米軍が直行しているという事実があると思いますが、この点はどうお考えですか。
【次の発言】 極東条項については国会で随分議論がありまして、佐藤内閣のときに、私も記憶しておりますが、フィリピン以北……
○田英夫君 最初に大沼参考人に伺いたいと思いますが、大局的視点を持って、憲法改正するとすればその視点を持てと、大局的視点を持てということを言われて、それには国際的な文脈と歴史の文脈に憲法を合わせて考えろと、時代の変化に沿ってということだろうと思いますが。この憲法第九条というのは、そのおっしゃったとおり、歴史的文脈といいますか、太平洋戦争のこの悲惨な体験ということの中で、特に広島、長崎の原爆の体験の中からこの九条一項、二項というものが作られたんだと理解をするんですが、もう一つ、大局的というか、大沼さんのおっしゃったあれでは、国際的な文脈の中でというところで、国連憲章がちょうどできた直後ですから、……
○田英夫君 三人の参考人の方、ありがとうございました。 最初に、酒井さんに伺いたいんですが、イラクに今は自衛隊が行っているわけですが、本当にイラクの皆さんが日本に期待しているのは何なのか。私もイラクに何度か行った中で、驚くほど日本に対して親近感持っている。日本人がイラクに対して持っている知識と全く違って、日本のことを見ているということに驚いたんですけれども、バース社会党時代、それからフセイン時代と若干は空気が違いましたけれども、今本当にイラクの国民の皆さんが日本に期待しているのは一体何なのか。自衛隊ではないと思うんですが、率直のところどうでしょう。
○田英夫君 憲法の平和主義を論ずるに当たっては、まず日本国憲法が制定された当時の状況を冷静に学ぶ必要があると思っています。 その当時、既に社会人になっていた私にとっては生々しい記憶として残っておりますが、まず第一に、当時の国際情勢は、第二次世界大戦が終わって、その大戦のさなかに既に起草されていた国連憲章、その根幹は正に平和主義であったと思いますが、その国連憲章の精神が日本国憲法の中にそのまま生かされてきた。そういう状況の中で、ただし、アメリカ占領軍はその日本国憲法ができた直後から大きな矛盾を感じ始めていたに違いないと思います。つまり、第二次世界大戦が終わってわずか五年後にアメリカは朝鮮戦争を……
○田英夫君 三人の参考人の方々、ありがとうございました。 私は、年齢的にもうお分かりのように、戦争をまともに体験した世代であります。特攻隊で生き残って帰ってきて、そしてこの憲法ができた。そのときは復学をして学生でありましたが、感動して読んだことを今でも覚えております。 この憲法の前文は、率直に言って大変難解な文章であるということも青山さん言われましたが、私もこれは認めざるを得ないと思います。しかし、それ以前の戦前の難解な文章を読まされてきた、あるいは覚えさせられた、例えば教育勅語とか軍人勅諭とかいう、これは、これが日本語かなと思うような難解なものを読破しなければならなかったことに比べれば何……
○田英夫君 大変いいお話をありがとうございました。興味深く伺いました。 最初に、若干私の意見、感想を申し上げたいんですが、浦部さんが九条二項の問題について、これを改めるということは新しい憲法を作るということと並ぶぐらいの重要な問題だと言われたことに感銘しております。 私は、この憲法ができたときに戦争から生きて帰ってきた、そういう状況の中でこの憲法を読みましたから非常に感動をしたんですが、あのときの状況というのは、後で伺いたいんですが、つまり、ある時代の産物であるとかあるいは世代の問題であるとか、それから土井先生、土井さんが言われたジェファーソンの例で、次の世代に押し付けるべきじゃないと十九……
○田英夫君 私は、一院制か二院制かという選択をする場合に、民族性とかあるいは地理的な条件というのを考えるべきではないかと思っていたんですが、先ほどのお話の中で松本烝治さんが、日本人の自己批判みたいなものですが、事大性と雷同性とかいうものを言われたというのは御紹介があります。大変興味を持ったんですけれども、韓国の人には悪いですけれども、今韓国で大変な事態になっているわけですね。一院制で大統領弾劾などということが出てきて政治が止まってしまうというような事態になって、日本人と韓国、朝鮮民族というか、ある意味では非常に似ていると思いますよ、かっとするたちですから。 そういうことも含めて考えますと、日……
○田英夫君 私は、一院制か二院制かということの問題は、お隣の国の韓国の先日の例で、国民性もありましょうけれども、よほど冷静な国民でないと、一院で議論をする、それで終わりという場合は、あのような大混乱が起きる可能性がどうしてもあると思いますね。 じゃ、二院制ということになると、参議院の選挙の制度が非常に問題になるということ。参議院というのは、やはり悪い例で、悪い例というか、先ほど蒲島さんが言われた九四年の衆議院の小選挙区制の審議のときに参議院は否決したわけですね。ところが、結局は、時の細川総理と、野党第一党だったわけですが、自民党の河野総裁とが話し合って、三分の二条項を使わないで決めちゃったん……
○田英夫君 最初にちょっと私の意見を申し上げた後、御質問をいたしますが、選挙制度について、参議院の選挙制度、参議院ができて以来、三通りになるかと思います。私は、実はその全部を体験いたしました。三通りとも地方区というのはあるわけですから、それも含めて体験をいたしました。その体験からすると、今の非拘束名簿式比例代表制というのは最悪だと実は思っているんです。 なぜかといいますと、一つは、政党化する、それも、衆議院の選挙制度とエリアの大きさ、つまり地方区のエリアの大きさが違うだけであって、ほぼ全く同じなんですね。したがって、本当に第二衆議院みたいになってしまう。そのことが最大の理由である。 と同時……
※このページのデータは国会会議録検索システム、参議院ウェブサイトで公開されている情報を元に作成しています。