このページでは中曽根康弘衆議院議員の33期(1972/12/10〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は33期国会活動統計で確認できます。
○国務大臣(中曽根康弘君) 今回の通貨調整は、わが国の中小企業に対して相当な影響があるものと懸念し、その対策に万全を期しております。 すなわち、金融関係につきましては、政府関係金融機関並びに民間銀行に対しまして、臨時、緊急の金融措置を講ずるように指示または要請をいたしました。 それから、下請業に対してしわ寄せが来ないように、この点も公取委員長と連名で、約百三十二の親企業の団体に対して、書面で通達したところでございます。今後も、下請にしわ寄せが来ないように厳重に監視をいたします。 さらに、近代化資金あるいは合理化資金、高度化資金の返済猶予制度についても、これを実施したいと思っております。 ……
○国務大臣(中曽根康弘君) 第一に、商品取引所法を改正して、もっと規制する必要はないか、こういう御質問でございますが、商品取引所は、元来、商品流通を円滑にしたり、あるいは将来の取引をヘッジするという重要な機能があるところでございます。ところが、これが投機に用いられたりして、かえって、商品取引を不円滑にしたりあるいは不安を与えたりする、そういう情勢も多少見えてまいっております。そのために、私らも、商品取引所というものをこのままに放置してよいかどうかという御質問に対しては、確かに検討の必要ありという感じがしております。 そこで、この商品取引業務をもう少し正常化し、円滑にし、正常な活動を活発にする……
○国務大臣(中曽根康弘君) 商社に買占めあるいは投機ありやということでございますが、三月の十三日から十五日にわたりまして、通産省で、六大商社について調査を実施いたしました。 四十六年上期から四十七年下期にかけまして調べましたところ、四十七年九月末におきましては、通常の営業に必要な運転資金を上回る、約六千六百億円にわたるきわめて流動性の高い手元資金がありました。そして、四十六年度においては、これらの流動性の高い資金が債券に主として回って、四十七年にはそれが株式に回り、また四十六年から四十七年にかけて、土地が商品取引として相当対象にされてきたということが判明いたしました。 これらのものは相当な……
○国務大臣(中曽根康弘君) 国際経済上の調整措置の実施に伴う中小企業に対する臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 去る二月十四日に実施されました円の変動相場制への移行は、輸出関連の中小企業の事業活動に著しい影響を及ぼすことが憂慮されております。 政府といたしましては、直ちに中小企業製品に係る輸出の円滑化をはかるために外貨預託を裏づけとする先物為替予約制度を実施しましたが、中小企業対策の重要性と緊急性にかんがみ、政府部内で所要の措置の検討を進めた結果、三月十四日、国際通貨情勢の変化に伴う緊急中小企業対策について、閣議決定を行ないました。閣議決……
○国務大臣(中曽根康弘君) 大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 わが国の小売商店数は、百四十万店をこえ、そこに働く人々も約四百五十万人に達しておりますが、大部分の商店はきわめて零細であるので、百貨店、スーパー等の大規模な小売店の進出によって著しい影響を受ける場合が少なくありません。 このため、昭和三十一年には、小売業における当時唯一の大企業であった百貨店業を対象として、その事業活動を調整し、もって中小商業の事業活動の機会を確保することを目的として、百貨店法が制定されたのであります。 以来十数年を経過し、一方では消費者利益確……
○国務大臣(中曽根康弘君) 木材の海外の輸出制限の動向でございますが、わが国の輸入依存率は五五%になっております。ところが、輸入量の約四分の一を占める米国におきまして、最近パックウッド法案とかあるいはアシュレー法案という法案がアメリカ国会に提出されております。 パックウッド法案によれば、七七年に輸出全面禁止、アシュレー法案によれば、七二年の丸太八三%を七三年に認める、製材については六九%を認める、こういう法案が出ておりまして、特にアシュレー法案の成立の可能性については非常に懸念しているところであり、われわれはいま内面的にアメリカ当局と折衝しておるところでもございます。 このようにアメリカ方……
○国務大臣(中曽根康弘君) 発電用施設周辺地域整備法案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 わが国の電力需要は、国民生活の向上と国民経済の発展に伴い、今後とも毎年一〇%程度の伸びが予想されています。 他方、ここ数年、電力会社が発電所の立地を計画しても、地元の同意が得られないため、国の電源開発計画に組み入れることのできないものが増加しており、また、これに組み入れた後においても、地元住民の反対にあって建設に着工できない例も多々生ずるに至っております。このままの状態が続けば、数年後には電力不足がきわめて深刻な問題となることが懸念されるところであります。 このような住民の反対の根底には、一……
○国務大臣(中曽根康弘君) PCBや水銀の汚染に関しましては、心から遺憾の意を表する次第でございます。 通産省といたしましては、有害物質は極力これを使用させないという方針のもとに、いま指導しております。 PCBにつきましては、製造、使用を中止させまして、代替品によってこれを行なわしめておりますが、一部熱媒体につきましては、本年中にこれをかえるように、新幹線用のトランスにつきましては、本年度中にこれを代替するように、これですべてPCBの使用は中止されるということになります。 第二に、水銀につきましては、全面禁止をいますぐやることは困難な事情にあります。基準を順守させまして、万全の措置を講じ……
○国務大臣(中曽根康弘君) 中小企業基本法第八条に基づきまして、先般、政府が国会に提出いたしました昭和四十七年度中小企業の動向に関する年次報告及び昭和四十八年度において講じようとする中小企業施策の概要を御説明申し上げます。 初めに、中小企業の事業活動について申し上げます。 昭和四十七年に入って中小企業の事業活動は、経済全体の景気回復の過程と軌を一にして、前年の停滞基調から徐々に立ち直りを見せ、年央以降着実な上昇過程をたどってまいっておりました。倒産につきましても四十一年以来の低水準に推移しておりました。 しかし、本年に入って、円の変動相場制への移行、原材料の高騰、金融引き締めなどの問題が……
○国務大臣(中曽根康弘君) 韓国と友好親善を維持し、隣国の民生と福祉の向上に協力したいというのは、日本国民の念願であります。これは現在といえども変わっていないと思います。また、独立国家としての日本の尊厳を維持するということは、われわれ政府当局の国民に対する大きな責任であると思います。
問題は、主権侵害の事実があったかどうかということがまず第一であります。しかし、主権侵害の事実の有無がいまだ明瞭に解明されない今日、援助打ち切り云々ということは適当でないと考えます。(拍手)
【次の発言】 韓国や東南アジアに対する経済援助は、無原則で行なっているものではございません。それは平和の維持、民生、福祉の……
○国務大臣(中曽根康弘君) 総需要の抑制につきましては、総理から御答弁がございました。通産省といたしましても、第四・四半期の民間設備投資の削減について、審議会の議を経て近く発表いたします。 産業構造の転換につきましても、すでに御答弁がございましたが、石油をはじめ、資源について不急不要のものから重点的に回せという御議論については同感でございます。特に、中小企業、農漁業、一般の民生並びに大衆交通手段等につきましては、傾斜的に調整していかなければならぬと思っておりまして、近く石油需給適正化法案を御提案申し上げますが、どうぞ御審議を早目にお願いいたしたいと思います。 次に、所得政策をやるかという御……
○国務大臣(中曽根康弘君) インフレを抑制するために、大口設備投資を規制せよ、これは同感でございまして、すでに九月から政府は建築関係の抑制を強力に実施しておりますと同時に、この十六日の緊急対策要綱におきましても、総需要抑制の一環として、設備投資の抑制、規制をすることになっております。けさほども閣議におきまして、民間設備投資、公共事業並びに一般消費について、企画庁中心に作業を進めていくということを確認してやっておるとおりでございます。 次に、生活物資優先という点についても、すでに実施しておるところでございまして、特に生活並びに生産関係においては、中小企業、農漁業、一般市民、大衆交通手段等を中心……
○国務大臣(中曽根康弘君) 物資の調査の問題でございますが、一月七日に田中総理から指示がありまして、約千件ばかりの倉庫の調査を至急やれ、こういう御指示に基づきまして、関係各省で集まりましてその手はずをきめて、一月十六日から実施しておるところでございます。 通産省といたしましては、六品目、灯油、LPG、合成洗剤、塩ビ管、印刷用紙、トイレットペーパー、これについていま追跡調査を実施しておりまして、大体千二百人から千三百人ぐらいの人間を動員して、五百三十件にわたってやっております。現在、すでに終わったものが百件以上ございます。これらの結果は、御要請もございますので、成果を集計いたしまして、二月末ま……
○国務大臣(中曽根康弘君) 石油の対策がおくれたではないか、こういう第一の御質問でございますが、私はおくれたと思っておりません。日本の国情に合うように、弾力的に処置してきたと思っております。と申しますのは、十月に中東戦争が起こりまして、各国はいろいろ措置をやりましたけれども、日本政府の場合は、日本国民の社会的心理を考えまして、政府があんまり早目にあわててやると、心理的パニックを起こすという情勢でもありました。したがって、あの場合には、政府はむしろゆったりとして、自信を持っているというほうがよかったと私は思うのであります。 もう一つは、物価が鎮静に帰する方向にありまして、八月三十一日の公定歩合……
○国務大臣(中曽根康弘君) 石油開発公団法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 石油開発公団は、創立以来六年余にわたり、海外における石油、可燃性天然ガスの探鉱資金の投融資業務、開発資金の債務保証業務等を通じ、文字どおり海外石油開発の中核的推進母体となって活動してまいりました。 昨年来の石油危機に直面いたしまして、石油の安定供給の確保がわが国国民経済の円滑な運営の前提であることをあらためて痛感したわけでありますが、この安定供給の確保をはかる方策として最も効果的なものは、言うまでもなく、わが国企業による自主開発の推進であります。 政府といたしましては、この自主開発……
○国務大臣(中曽根康弘君) インフラストラクチュアにまで手を出すことは、経済侵略の手助けをすることにならぬかという御質問でございますが、そのように思いません。第一、インフラストラクチュアをどういうふうにやるかということは、相手国政府または公共団体等の要請に基づいて行なうものでございます。それから、仕事の内容は、そのプロジェクトの周辺における病院とか橋梁とか道路とか、そういうような、大体公共的な仕事ないしは都市計画等の仕事が大部分でございまして、これらはそれらの国々がいままで強く要望してきたところでございます。今度は、その面について大体いままでの関係国の御要請にこたえようとするものでございまして……
○国務大臣(中曽根康弘君) 地熱発電の推進については、同感でございます。 地熱発電は、日本では大体二千万キロワットの潜在力があるといわれておりまして、現在稼働中のものはわずかに三万キロワット、建設中のものが十六万キロワットでございますから、日本のこれからのエネルギー源としては、大いに注目して開発すべき部分でございます。 昨年、政府は、三十カ所の基礎調査を行ないまして、ことしはさらに精密調査を進めて開発を促進したいと思っておりますが、現在、国会の議員の皆さま方でこれが促進のための議員立法の議が進められております。われわれは、この議員立法をもしやってくださるということでございますならば、大いに……
○国務大臣(中曽根康弘君) 中小企業基本法第八条に基づきまして先般政府が国会に提出いたしました、昭和四十八年度中小企業の動向に関する年次報告及び昭和四十九年度において講じようとする中小企業施策の概要を御説明申し上げます。 最初に、中小企業の事業活動の動向について見ますと、昨年一年は、国内面では、石油製品をはじめとする物資の供給逼迫と物価上昇等のきびしい試練に直面し、また、国際面では、二度目の通貨調整が実施され、さらに、中東動乱に端を発する石油問題の発生など、激しい経済環境の変化にさらされたととは、記憶に新しいところであります。この間、中小企業の景況は、総じては平常裏に推移したものの、後半以降……
○中曽根国務大臣 附帯決議の御趣旨を尊重いたしまして、万遺憾なきを期します。
○中曽根国務大臣 ただいま議題となっております昭和四十五年度通商産業省所管の歳入歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 まず、通商産業省所管の一般会計歳入歳出決算につ勇まして御説明いたします。 昭和四十五年度通商産業省主管の歳入予算額は三十六億六千二百五十二万円余であります。 これに対しまして、収納済み歳入額は三十八億六千七百九十七万円余でありまして、これを歳入予算額と比較いたしますと二億五百四十四万円余の増加となっております。これは、補助金等の返納金が予定より多かったこと等によるものであります。 次に、四十五年度通商産業省所管の歳出につきましては、当初予算額は九百七十二……
○中曽根国務大臣 一般的には、昭和四十四年ごろから財政の引き締めがあって、そのためにかなりの輸出超過になりまして、そのためにドルが流入して、それが円に転化して過剰流動性になって、そういう情勢のところに日本列島改造とか、あるいは土地関係のブームが起こりまして、それが火つけ役のような形になって、ややインフレムードに国民の心理が転化した。そこに国際的に、たとえば飼料であるとか、あるいは羊毛であるとか、そういうものが品不足等のために割り高になってきて、そうして物価騰貴に拍車をかけた。そういうのがたまたま昨年の秋からことしの春にかけて重なって、ぶつかって入ってきた、そういう不幸な現象があったように思いま……
○中曽根国務大臣 物価がこのように上がっており、また上がりつつありますことはまことに遺憾なことでございますが、この原因を考えてみますと、一つには、ドルの蓄積に伴う過剰流動性が存在していた、それがかなり動き回っているところに、世界的な物資不足等からくる先進諸国の高物価時代にぶつかりまして、両方の相乗作用ということで物価問題が非常な重大な問題になってきつつあるものであると思います。 それで根本的には、この過剰流動性を漸次減少させ、なくしていくということを一面においてやるとともに、また一面におきましては物資の流入をはかる、そういう政策をしなければなりませんし、また一面においては、予算的措置において……
○中曽根国務大臣 いま申請が出てまいりましたので、法規等に基づきまして厳重な審査をやっております。いろいろな原価の内容その他についても、コンピューター等も使いまして精査をしておりまして、その上公聴会を開いて、その公聴会による意見も聴取した上で通産省としての考え方を決定したい、こう考えておる段階であります。
【次の発言】 四国電力、関西電力は約十九年間値上げをやりませんで、その間に以上のようないろいろな価格が騰貴いたしまして耐えられなくなった、そういう理由のようであります。ほかの電力会社は昭和三十五、六年ごろに上げたのもございます。十九年間持ちこたえたというのが限界に来た、そういう理由のようであ……
○中曽根国務大臣 ただいま議題となっております昭和四十六年度通商産業省所管の歳入歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 まず、通商産業省所管の一般会計歳入歳出決算につきまして御説明いたします。 昭和四十六年度通商産業省主管の歳入予算額は三十五億八千七百三十二万円余であります。 これに対しまして、収納済み歳入額は二十九億八千三百七十九万円余でありまして、これを歳入予算額と比較いたしますと六億三百五十二万円余の減少となっております。これは、アルコール専売事業特別会計納付金が予定より少なかったこと等によるものでございます。 次に、四十六年度通商産業省所管の歳出につきましては、当……
○中曽根国務大臣 対韓援助問題の凍結というようなことは、私、報告も受けておりませんし、また、聞いてもおりません。
【次の発言】 政府の責任あるレベルでそういう話が出たということはございません。新聞がどういうふうな理由でお書きになったか、そのところは私はよく関知いたしません。
【次の発言】 韓国に対する経済協力関係は、公私の分を合わせて約十六億ドルぐらいの話があったと思います。そのうちコミットした分、それからすでに実行した分はかなりそれより減るわけでございまして、たぶん実行した分というのは半分ぐらいではないかと記憶しております。具体的な数字につきましては局長から御答弁申し上げます。
○中曽根国務大臣 お説のとおりであると思います。援助をやる場合には相手国民に喜ばれるような援助が望ましいのでございまして、相手のプライドを傷つけたり相手に不満を醸成するような援助というものは適当でないと思います。
【次の発言】 そういう事実は承知しておりません。
【次の発言】 御要望でございますから調査してみたいと思います。
【次の発言】 援助を行なう場合にはいろいろ事務的レベルで積み上げまして、プロジェクトごとにそれが適当であるかどうか、かなり精細な調査をいたしまして、その詰めが終わりましてから交換公文とかそのほかという形になってくるわけでございます。したがって、選挙目当てに、相手の候補者を……
○中曽根国務大臣 日本連合とおっしゃいましたが、日本連合というのは一般のプラント輸出の際に、それぞれのメーカーが最も得意な分野で協力し合い、グループとして可及的によい機械を安く供給し得るようにすることを目的としたものでありまして、高い機械を売りつけることを目的としたものではありません。 なお、本件については、標準外決済として輸出貿易管理令の対象ではありますけれども、価格の観点からのチェックは行なっておりません。しかしながら本件は入札制でありまして、わが国の各業者グループ間の競争もあるので、御指摘のような、高い値段で売りつけるというような事態は考えられません。また、相手国の立場に立った経済協力……
○中曽根国務大臣 出席の御要求がありまして、こちらのほうで、きょうは石油の問題でいろいろ会議やなんか予定をしておるので、出席はできかねると申し上げたら、一時間でいいから出ろ、そういう約束で、では一時間出ますというのでさっきからお待ちしているところであります。
【次の発言】 ここでもそういうようなお話が前にありまして、私も聞いております。
【次の発言】 費用も持っておりませんし、そういう会合に出たこともありません。
【次の発言】 国会議員は独立でありますから、みんな自分の信念、政策等に基づいて行動しておるのでありまして、友人としての関係はもちろんありますけれども、そういう、お金をどうするとか宴会……
○中曽根国務大臣 事故の調査を見ますと、一言で申し上げれば、やはり管理が不十分であったということに尽きるように思います。こういう事態が起きましたことは、通産省としても、まことに遺憾に存ずる次第でございます。 それで、事前に察知ができなかったかという御質問でございますが、出光の事故が起きまして以来、われわれとしては企業側に対して非常に具体的な指示をいたしまして、事故が起きないように社長以下陣頭に立ってやるように管理の徹底を期して指示してきたところでございます。しかし、われわれとしては事前の察知ということはできなかったわけでございますが、結果的に見ますと、相次ぐ事故というものが、あまり機械に信用……
○中曽根国務大臣 第七十一国会における商工委員会の御審議に先立ち、通商産業行政に関する私の所信の一端を申し述べたいと思います。 顧みますと、昨年七月私が通商産業大臣に就任いたしまして以来、日中国交回復、ベトナム和平へと相次いだ一連の国際情勢の新展開は、世界の緊張緩和と多極的な国際政治の幕明けを告げるものでありました。 他方、国際経済情勢につきましては、一昨年十二月のスミソニアン体制下に、第二次国際ラウンドの準備、第三次円対策の策定、実施等新たな均衡を見出すための努力を続けてまいりました。その結果、不安要因をはらんでいた国際通貨問題も一時小康を得たかの感がありましたが、最近再び国際通貨は激し……
○中曽根国務大臣 御指摘の要素もあるように思います。やはり通貨、貿易全面にわたりまして彼我の情勢を国民の皆さまに常によくお知り願っておいて、そして政府が行なう政策について非常な認識と御理解をいただく、そういうことは非常に重要であると思います。
【次の発言】 いま御指摘のように、国際経済あるいは国際通貨に関する専門家、実務家等を育てるということは非常に同感でございます。日本がこれだけ経済的に大きくなり、日本の円というものが世界に影響を及ぼす力を持ってきた今日、欧米に比べましたら確かに御指摘のように、そういう理論面や実務面におけるエキスパートが非常に欠如しておるように思いますし、いろいろのケースが……
○中曽根国務大臣 機械類信用保険法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。 機械類信用保険制度は、中小企業の設備の近代化と機械工業の振興に資することを目的として、昭和三十六年に発足した国営の保険制度であります。発足の当初は、機械類の割賦販売のみを対象としておりましたが、その後、中小企業向けのローン保証販売の増加に伴い、これを保険の対象に追加し、今日に至っております。 本保険制度は、発足以来すでに十二年近くを経過しておりますが、この間、割賦販売等に伴う代金不払いのリスクを保険することにより健全な割賦販売等を促進し、中小企業の設備の近代化と機械工業の振興に大いに貢献してきておりま……
○中曽根国務大臣 来年度の予算編成にあたりましては、従来の成長型指向から福祉型指向に転換さすべく通産省としても心がけた次第でございます。 それで、やはり無公害社会の建設とか、あるいは消費者行政の重視とか、あるいは中小企業の重視とか、あるいは国際協調、そういう面にも配慮をいたしたことは、私の所信表明で申し述べたとおりでございます。 特に今回の予算の重点には、年金を中心にする社会保障費の増大、それから公共事業費等に見られます社会資本の充実、こういう点が非常に強調されておりましたために十四兆というふうに膨張いたしましたけれども、これは昨年からことしにかけて、予算編成の時点において、日本の内外の経……
○中曽根国務大臣 消費生活用製品安全法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 近年の所得水準の向上、技術革新の進展に伴い、複雑かつ高性能な製品が次々と開発され、国民の豊かな消費生活の改善、向上に寄与してまいりました。 その反面、消費者はこのような製品の安全性についてみずから判断できない場合も多く、これら製品の欠陥による事故や製品の安全性に関する苦情も増加する傾向にあり、遺憾ながら全体として国民の要求にこたえ得る範囲と水準において製品の安全性が確保されているとは言いがたい現状にあります。 このような状況にかんがみ、政府といたしましては、一昨年八月から産業構造審議会に製品……
○中曽根国務大臣 日本の産業構造を知識集約型、社会福祉指向型に転換させるということを通産省も日本の政府当局も大方針として進めてきておるわけでございます。日本の将来の産業構造のあり方を考えてみますと、一方においでは、発展途上国からはいろいろ追い上げられておりますし、また一方においては、知識集約型という形で逃げていかないと、いつまでも重化学工業型にいることはできません。そういう意味で、知識集約型の一つの例は、コンピューターを中心にする情報産業あるいは航空機産業、こういう方向であるだろうとわれわれは思います。 そういう意味において、次の時代の日本の産業構造の基幹となるような電子計算機等につきまして……
○中曽根国務大臣 法改正の趣旨に沿うような人事をしなければならぬと思います。そういう場面に参りましたら御相談申し上げたいと思います。
【次の発言】 金属鉱業等鉱害対策特別措置法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
さきに提出いたしました金属鉱物探鉱促進事業団法の一部を改正する法律案につきまして御説明いたしました際に申し述べましたように、金属鉱業等による鉱害は、その発生源が、おもに、鉱物の掘採の用に供される坑道及び不要となった鉱滓等の堆積場という鉱山に特有の施設であり、しかもこれらの施設は、鉱業の終了後も半永久的に存在し、カドミウム、砒素等の人の健康に直接被害を及ぼすおそ……
○中曽根国務大臣 一番大きな問題は、やはり鉱害防除対策につきまして官民一緒になって住民の健康を守ってあげるように誠意を尽くすということでございます。この点につきましては、いろいろな減価償却やら、そのほかの措置をやっております。 それからもう一つは、関税面等におきまして、国内鉱山を保護するような措置を金属によっていろいろとっておるところがございます。 それからもう一つの点は、海外に対していろいろ技術的に進出するとか、あるいは経済協力を実行していくという場合に、日本の国内においてそれだけの技術の蓄積力、経営能力というものをふだん持っておりませんと、外国へ行ってそういう経済技術協力等を有効に展開……
○中曽根国務大臣 私は投げるようなことはいたしません。やはり非鉄金属あるいは鉄にいたしましても、これからは日本の需要は増大する一方であると思っております。もちろんカーブは屈折いたすでありましょうけれども、やはり重要な、貴重な資源であると思っております。したがいまして、非能率などうしようもないものまで国民の税金を、負担をよけいかけてやるということは慎まなければなりませんけれども、最大限の努力を傾けて国内資源を保護し、これを活用するということが国の政策として正しいと思いまして、私は、そういう方針をもって通産行政をやっていきたいと思っております。
○中曽根国務大臣 諸外国におきましても、一般消費者の生活の用に供せられる製品の安全性の確保をはかるため、特定の製品を対象として種々の法規制を行なってきております。消費生活用製品の複雑多様化に伴い、従来の法規制の対象外となっている危険な製品を政令等により機動的、弾力的に指定し、規制を行なう法律を制定する必要が強く認識されるに至っており、すでにカナダにおいては一九六九年連邦危険物法が、アメリカにおいても一九七二年消費者用製品安全法が制定されております。 また一方、民間の自主的安全確保施策も進展をしております。アメリカにおいては、非営利法人のUL、アンダーライターズ・ラボラトリーズ・インコーポレー……
○中曽根国務大臣 お説のとおりであるだろうと思います。農林省扱いのもの、あるいは厚生省扱いのものでありましても、お申し出があればこれを検討いたしまして、その主管庁のほうへこちらのほうからも連絡をとってあげて、そしてそれ相応の行政措置をこちらのほうとしても要望して、消費者本位に官庁間の連絡をとってサービスする、そういうことでやらしたいと思っております。
【次の発言】 本法は原則として落ち穂を拾う。特別法によって、電気器具であるとか、そのほか幾つかあげられておりまする対象として規定され、規制されている、そういうものは、それぞれの特別法によってこれを規制いたしますが、それでカバーされない一般的な消費……
○中曽根国務大臣 工場立地の調査等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 工場立地の調査等に関する法律は、工場立地の適正化に資することを目的として昭和三十四年に制定されたものであります。 近時、工業再配置対策や農村工業導入対策などによる国土の均衡ある発展のための諸施策が講じられておりますが、今後の工業開発を進めるにあたって最大の問題は、地域環境と産業活動との関係であります。 この問題を解決するため、今後の工業立地に際しては、公害、災害等の防止に万全を期することはもちろんのこと、進んで工場緑化等を行ない積極的に地域環境づくりに貢献すること……
○中曽根国務大臣 従来の通産行政は一般的に成長優先あるいは企業保護というふうに受け取られておりましたけれども、いまやそういう時代ではなくなってきておる。ともかくこれだけ高度経済成長をして、基礎的な経済力というものはできているのであるから、この経済力というものは福祉に転用されなければならぬし、これからの経済の運用自体が福祉を目的にして行なわれるように転換しなければならない、そういう考えに基づきまして、一面においては、通商産業省もそういう方向に切りかえていくために大機構改革を今回はやりました。それと同時に、施策の面におきましても無公害社会の建設とか、消費者行政の推進とか、あるいは国際経済関係につき……
○中曽根国務大臣 本法律案は、通産省としても画期的な観点に立ちまして、消費者本位の行政へ通産省の仕事を向けていこうという一端として始まった法律案でございます。そういう意味におきまして、この法律を施行するために人員や予算等につきましては、非常に注意をして充実さしていきたいと思っております。本年は、六カ月でございまして、いよいよ来年から本格化すると思いますが、来年度予算、人員等の配置につきましても万全を尽くしていきたいと思っております。
【次の発言】 本法の施行につきまして若干期間がとってございますが、これは実施に関する諸般の基準等のためでもございますが、もしその間に不測の事故等が起こりましたら、……
○中曽根国務大臣 貿易並びに資本の自由化につきましては、内閣といたしましては、これを前向きに、できるだけガットの精神に沿って進めていくという基本方針を持っております。今回、ガット総会も九月に東京で開かれますが、諸般の情勢を見て外資審議会に対して資本の自由化について諮問をしておりまして、二十六日ごろ答申が得られるやに聞き及んでおります。その答申を待ちまして、政府としては今次の自由化問題について処理をしていきたいと思います。
【次の発言】 例外業種としては、当省所管業種は、現在、個別審査業種となっている五業種を含めて十数業種程度考えておりますが、これらの例外業種のうち、相当数は二、三年以内に自由化……
○中曽根国務大臣 中小企業者の範囲の改定等のための中小企業基本法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 中小企業施策の対象としての中小企業者に関しましては、昭和三十八年に制定されました中小企業基本法をはじめとする関係諸法律により、その範囲が定められております。これらの法律により、現在、鉱工業その他の事業を営む企業につきましては、資本金規模で五千万円以下または従業員数規模で三百人以下のいずれかの条件に該当する企業が、また、商業、サービス業を営む企業につきましては、資本金規模一千万円以下または従業員数規模で五十人以下のいずれかの条件に該当する企業が、それ……
○中曽根国務大臣 まず第一に中東訪問の問題でございますが、今回の中東訪問は、一つには、友好親善をますます濃密化していくということ、それから、世界の石油事情の変化に備えまして、現地の情勢や中東諸国の意見をよく聞いて政策立案の資にしたい、こういうことでございます。 さらにもう一つは、沖繩海洋博にぜひ出展参加をお願いしたい、これも各国にお願いをしてまいりました。 行きました感想は、実は予想以上に日本に期待し、かつわれわれは歓迎していただきました。特にイランとの間におきましては、貿易協定がここ一年半ばかりとぎれておったのでありますけれども、ことし分と来年分と引き続いてこれを継続することに話がきまり……
○中曽根国務大臣 キューバと日本との貿易関係は、一九六一年七月二十日の通商協定締結以来順調な発展を遂げてまいりまして、昨年の貿易額は協定締結当時に比べると五倍に達し、一億九千五百万ドルとなっております。わが国としては、砂糖の輸入に依存するところきわめて大でもあり、若干の貿易上のインバランスはございますけれども、さらに貿易を拡大してまいりたいと思っております。 キューバの輸銀使用についてはケース・バイ・ケースで判断していく方針でございますけれども、御指摘のような事情も十分考慮した上で結論を出したいと思っております。私の基本的態度は、国際的な摩擦を少なくしながら、この問題は前向きに処理していきた……
○中曽根国務大臣 自由化の国際的な波はひしひしとして日本の周囲にも訪れておるのでございまして、商業に対する分野についても外国の要請は非常に強いのであります。しかし、小売商業となりますと日本では百九十万くらいございます。飲食店を除くと百五十万の由でございますが、ほとんど零細な資力のないものが多いのでございまして、それを簡単に自由化してしまうと非常な苦難におちいる可能性がございます。そこで、小売関係につきましては、自由化は個別審査ということにして留保しておるわけでございます。 しかし、一面において外国からの要請及び国際的な公正競争という面からの要請等から見まして、それらの要請をむげに拒否すること……
○中曽根国務大臣 先般、参議院におきます私の不用意な発言によりまして国会審議に停滞を来たしまして、御迷惑をおかけいたしました。この際、つつしんで遺憾の意を表します。
【次の発言】 御指摘のような点は確かにあると思います。中小企業の本質とするところは、その地縁性あるいはお客さまに対する便宜性あるいは商品の専門性というようなところがそのセールスポイントであろうと思います。いたずらに事業規模を拡大するとか、あるいは協業形態をつくるということのみが近代化というものではないように思います。この点につきましては、中小企業基本法の精神にのっとりまして、金融措置あるいは商工会議所や商工会あるいは協同組合等を通……
○中曽根国務大臣 産油国を歴訪いたしまして、友好親善の実をあげるためでございます、内容は、経済協力及び両国の親善関係を促進しよう、そういうことでございました。
【次の発言】 私は先方の要人との対談で、友好親善の実をあげよう、そういうことに非常に熱を入れまして、そういう本旨で申し上げたのでございますけれども、まあ両国が皇室及び王室をいただいておる、また古い文化、伝統を持っておる、そういう共通性を強調いたしまして、その親善の雰囲気を盛り上げようとしたものでございます。憲法論から申しますと、両国の憲法には相違がございます。日本は主権在民のもとに象徴天皇制をいただいておる国で、独特の国柄でございます。……
○中曽根国務大臣 今回の工場立地の調査等に関する法律というものは、大体公害立法の一種としてわれわれは考えておるわけでございます。工場を立地させる場合に、環境との調和、それから周囲の環境に対する公害の防除、それから工場内における施設の配置、そういうような諸点について基準をつくりまして、いままでのような企業が恣意的に乱雑に工場及び工場の配置をやりまして、周囲に対して騒音とか、あるいはそのほか諸般の公害的な作用を及ぼさないように、そういう意味で、環境を顧慮した公害立法の一つとしてわれわれはこの法案を提出したわけでございます。
【次の発言】 この法案の第一条に、「国民の福祉の向上に寄与することを目的と……
○中曽根国務大臣 輸出硫安売掛金経理臨時措置法を廃止する法律案の提案理由及びその要旨を御説明申し上げます。 輸出硫安売掛金経理臨時措置法は、昭和三十八年六月に、当時懸案とされた輸出硫安売り掛け金問題を解決して硫安工業の再建の基礎を確立するため制定された法律であります。 硫安につきましては、昭和二十九年以来、肥料二法すなわち臨時肥料需給安定法、硫安工業合理化及び硫安輸出調整臨時措置法に基づき、政府が国内価格を決定するとともに、日本硫安輸出株式会社を通ずる一手輸出体制をとってまいったのでありますが、その際、硫安生産業者が日本硫安輸出株式会社に売り渡す価格は、国内公定価格とすることとされたため、……
○中曽根国務大臣 海洋博につきまして、いろいろ御高配、御心配をいただきまして、まことに恐縮にたえないところであります。すでに政府といたしましては、基本計画並びに会場計画も決定をし、また高速道路、そのほか諸般の土地買収、工事着手にもかかり、また地元の沖繩県の屋良知事以下の非常な熱意を受けて、懸命に所期の目的を達するために努力をしておるところでございます。物価問題や労務問題という障害も起きてきましたが、これらも一々適切に克服いたしまして、われわれの目ざす五十年に、りっぱに海洋博を完成したいと思っております。
【次の発言】 一部に反対があるということも聞いておりますけれども、いろいろな条件を克服して……
○中曽根国務大臣 先日御答弁申し上げましたように、公害防止という観点もこの法案の非常に重要な骨でございまして、そういう意味で、もし不十分であるとしますならば、そういう環境保全ということを強調するという方向にこの法案の一部を修正することについて、私は適当であると考えます。
【次の発言】 住民の福祉並びに国土保全等も考慮いたしまして、工業立地というものを適正化する必要がある。そのために諸般の法律並びに行政施策をきめて、ある程度規制的要件を担保して、そして最初に申し上げましたような目的を達しようという考え方でございます。
【次の発言】 今回の法改正の主要な骨の一つに、公害防止に関する諸般の配慮を加え……
○中曽根国務大臣 本法案を提出した一つの動機は、四日市公害問題等が提起されまして、工場立地と自然環境並びに人命との関係を調整する、調整し直す、そういう反省から生まれたところが非常に多いわけでございます。ある意味におきましては公害立法の一種である、そういう意識に基づきまして所要の文章の訂正も加えて提出したわけでございます。しかし、まだ不十分なところがございまして、いろいろ御指摘を受けました点についてはわれわれも深く検討しなければならぬと思っております。 それから、工業再配置促進法のほうは、日本列島の中における過疎地帯と過密地帯との再編成という意味で、ややもすればマクロ的処置として提出された法案……
○中曽根国務大臣 電気料金、特に家庭の電灯料等に対する値上げの問題は、やはり家計費やあるいは物価に対する影響もございますので、値上げにつきましては慎重に審議したいと思っております。政府の一般方針は、公共料金をできるだけ抑制するという方針でございますので、その線に沿って審議していきたいと思います。
【次の発言】 資料をよく精査いたしまして、原価その他の計算等もよく調査をいたしまして、その上で当局としての判断を下します。もしそれらの数字が根拠のない数字であれば、当然その申請自体についてわれわれは厳格な態度で臨むということにもちろんなります。
○中曽根国務大臣 最近におきまする流通界の変化に即応いたしまして、大規模店それから中小小売、零細小売、それから消費者、そういう人たちの利害を調整いたしまして、そして特に消費者の利益ということも十分念頭に置いて、今回の法改正を御提案申し上げた次第でございます。 一面においては、大規模店の横暴をできるだけ抑制させるという面は、旧百貨店法の精神をそのまま受け継いでおりますが、許可制から届け出制に今回変わりました一つの大きな理由は、中小小売店が集まって寄り合い百貨店というものをつくりまして、これは中央等のいままでの大規模百貨店の進出に備えまして、中小都市等において小売商が共同防衛という意味において寄……
○中曽根国務大臣 先般中村委員から御質問のありました件につきまして、政府の統一的見解を申し上げます。 本法案が建物主義をとり、寄り合い百貨店等をも対象としたのは、再度大型スーパーが擬似百貨店方式で事実上脱法することを排除するためのものであります。 したがって、大企業のダミーについては、寄り合い百貨店等の形態をとる場合も、立法の趣旨から当然勧告、命令の対象となります。 しかし、純粋の中小小売商業者に対しては、本法案の立法の趣旨にかんがみ、原則として調整の対象としないよう運用すべきものと考えます。法第十一条後段の規定は、この趣旨を明らかにするため設けたものであります。 以上であります。
○中曽根国務大臣 先般あの直後に新聞発表もいたしましたように、汚染水域に近い地域の生鮮魚介商、魚屋さん、鮮魚商あるいは仕出し屋さん、そういうような魚に関係していると思われる業者に対しまして二百万円の融資制度をつくりまして、そのうち五十万円は三分の利子で一年据え置きであったと思います。それでその三分の利子につきましては関係経済団体に負担してもらうように話しまして、また三分とそれから一般の通利との間の部分については都道府県が六割五分補給した場合には国がそのめんどうを見る一そういう制度をつくりまして、それを一般にお知らせいたしまして、それによって魚屋さんや皆さんの苦境をとりあえずお手伝いしたい、こう……
○中曽根国務大臣 ただいまの附帯決議の御趣旨を体しまして、行政に万遺憾なきを期する所存でございます。
【次の発言】 去る七月七日、出光石油化学徳山工場の第二エチレンプラントで火災事故が発生し、付近の住民をはじめ、各方面に多大の不安と御迷惑をかけましたことは、きわめて遺憾に存じております。
事故の概況について御報告申し上げますと、七日午後六時五十分ごろ、計器に異常が起こったため、エチレンプラントをシャットダウンし、点検を行ない、その後、再び装置を稼働させましたところ、午後十時十五分ごろに至って、第二エチレンプラント内のアセチレン水添装置で火災事故が発生した次第であります。
直ちに工場側は、全……
○中曽根国務大臣 発電用施設周辺地域整備法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 わが国の電力需要は、国民生活の向上と国民経済の発展に伴い、今後とも毎年一〇%程度の伸びが予想されています。 他方、ここ数年電力会社が発電所の立地を計画しても、地元の同意が得られないため、国の電源開発計画に組み入れることのできないものが増加しており、また、これに組み入れた後においても地元住民の反対にあって建設に着工できない例も多々生ずるに至っております。このままの状態が続けば、数年後には電力不足がきわめて深刻な問題となることが懸念されるところであります。 このような住民の反対の根底には、一……
○中曽根国務大臣 先般の出光の事故にあたりましては、たいへん住民、関係当局に御迷惑をおかけいたしまして、遺憾の意を表する次第でございます。 事故の真相究明にあたりまして、通産省としてもさっそく調査委員会をつくりまして、本日、東大の疋田教授を委員長として十二名の委員会を正式に発足させました。同委員会は、本日十三日午後第一回目の打ち合わせ会議を開き、直ちに現地に飛んで事故原因の究明に取りかかることになっております。 保安距離の問題でございますけれども、たしか十七の石油コンビナートの書類上の報告を見てみますと、川崎その他において古い施設が二、三その境界線から住宅まで五十メートルくらいのものがあっ……
○中曽根国務大臣 法律の趣旨に基づきまして、中小企業に対する割り当てをできるだけふやすように、閣議その他の機会を通じまして努力いたすつもりでございます。
【次の発言】 いま随時御質問いただきましたように、各般の法制があるわけでございますが、必ずしもうまく機能している状態にないのははなはだ遺憾でございます。本年度の予算につきましても大いに努力したのでございますが、経営改善資金のほうにかなりワクをとられまして、そのために期待どおり十分にほかのワクをとることはできなかったことをはなはだ残念に思います。来年度の予算編成にあたりましては、この八月の概算要求のときから、その点については大いに改善して努力し……
○中曽根国務大臣 発展途上国等に対する経済協力の一環として、また、わが国の産業構造政策上からの要請等も勘案いたしまして、産油国あるいはそのほかの発展途上国等に対して経済協力を行ならという意味で、ある場合には石油のリファイナリー、ある場合には石油のケミカルプロダクトあるいは情勢によってはアルミ、鉄鋼あるいは化学肥料等々につきまして先方の要請と協議がととのえば、われわれとしては、そういう関係の業界が進出して経済協力を行なうことは、むしろ適切な事態になってきていると思い、ケース・バイ・ケースによってそれらを勘案しながら助成し、積極的にこの政策を進めていきたいと片方では考えております。やはり互恵平等、……
○中曽根国務大臣 ただいまの附帯決議の御趣旨を尊重いたしまして、政策に万全を期する次第でございます。どうもありがとうございました。
【次の発言】 鉄鋼のような産業の基礎資材は、できるだけ長期的に安定した値段で需要者に供給することが望ましいと思っております。いまお示しのような市中ものと、それから長期契約ものとの間にはなはだしい価格差があるということは非常に残念なことでございまして、それにはそれ相応の理由があると思いますが、その中に投機的要素とか買いだめ的要素とか、あるいは非常に不当利潤をむさぼるというようなことで、流通段階においてそういう現象が起きるという場合には、これは行政指導その他によりまし……
○中曽根国務大臣 塩ビやそのほかの不足で中小関係の業者に迷惑をかけておることはたいへん恐縮に存じておるところでございます。 いろいろ原因はございますが、一つは総需要が思いのほか伸びてきておる、特に建設関係においてかなり伸びが強い、そういう点がございますのと、それからやはり公害関係で苛性ソーダの生産がストップしたりあるいは停滞ぎみである、あるいは徳山の事故の関係、そういうようないろいろな悪条件が重なりまして供給が少しとだえがちになったところでございます。しかし、いろいろ緊急措置をやりまして、とりあえず手当てをいたしましたが、これらの生産体系は順次また機能を回復しつつありますから、年内にはだんだ……
○中曽根国務大臣 越智委員から具体的に精細にわたって御質問をいただきまして、たいへん恐縮に存じておるところでございます、いままでお話がありました塩ビ電線及び丸棒そのほかの配当問題につきましては、中小関係あるいは中小関係の造船所等につきまして周到な配慮をいたしまして迷惑のかからぬように、われわれとしても具体的に処理させるつもりでございます。 なお、官庁工事の自粛、抑制という問題も仰せのとおりでございまして、そういうような設備の抑制をする場合には官が率先してやるべきものであります。先般電力の節約をやりましたときにも、そういう趣旨に沿いまして、官庁関係で率先してやっていただいた次第でもございます。……
○中曽根国務大臣 念には念を入れよという御精神でより安全度を確保するという御趣旨はわかりますけれども、法のなじみぐあいからいいますと、ダブってかぶせるということは、特殊の場合を除いてはあまりないのではないかと思います。やはり当該特別法があるという場合には、その特別法を優先させて、それによる責任を明確にさせておく、そういう態度でいままで法の制定というものはきているように思うのでございます。これもやはりその同じような例ではないかと思いまして、御趣旨はわかりますけれども、それがために安全度が失われるということはない、そういうように思います。
○中曽根国務大臣 PCBにつきましては、残存物を的確に把握し、保管し、処理をしていくということは大事であると思います。特に市町村等から出ますテレビ等のコンデンサーに入っているようなものは産業廃棄物で出てくるというケースもございまして、これらは何万件という数の多いスタイルの違った各会社別のテレビが出てきているわけでございます。これらにつきましては会社別のリストがようやくできまして、それらを市町村長のところにも参考のために配付して、そしてそれらについては東芝なら東芝、松下なら松下とも連絡をとって、そういうものの処理を急いで実行したいと思っております。このようないままで性能のよくわからなかった化学物……
○中曽根国務大臣 われわれがいかに厳重にこれを規制しても、米軍の基地内において取り扱いがずさんである場合にはざるのような現象を呈しますから、これでは国民生活にも影響するところ大になります。したがいまして、本法が通過成立いたしますれば、外務省と直ちに協議いたしまして、先ほど申し上げましたように、安全保障条約に基づく合同委員会の議題に載せまして、アメリカ側に対して本法の趣旨もよく説明して、米軍側が日本側と同じように注意して扱うように強く要請したいと思います。
【次の発言】 ただいまの附帯決議の御趣旨を尊重して、政策に万遺憾なきを期する次第であります。どうもありがとうございました。
○中曽根国務大臣 大体政府の方針のようであります。
【次の発言】 私が加藤委員に御答弁申し上げましたのは次のようなことであると記憶しております。もし万一主権侵害が合った場合には対韓援助を打ち切るべきではないかという執拗な御質問に対して、私は、日韓両国の間は善隣友好の関係を続けていくことが好ましい、今日の時点においても同様である、今回もし万一主権侵害といういうようなことがあれば、それはまことに不幸な事件であって、そういうことがないことを希望しておる、しかしもし万一そういうことがあったとするならば、外交当局と相談し、閣議レベルで、その問題も含めて検討することはいいと思う、そういう返事をしたと記憶し……
○中曽根国務大臣 通産省におきましては、水銀等汚染対策推進会議における五十年九月を目途に極力隔膜法への転換をはかる旨の決定を受け、これまで関係企業に対し、隔膜法への転換を強力に指導してまいりました。 その場合の転換原則としては、水銀の使用管理状況、設備の老朽度などをおもな指標としましたが、こうした指導に基づいて提出された各社計画を再度調整し、他方、ソーダ業界及び関連業界に混乱が生じないよう、秩序ある転換を推進する必要性も踏まえ、どの程度が最大限転換が可能か等を慎重に検討しましたところ、五十年九月までには三分の二の転換が大体可能である旨の心証を得た次第であります。 なお、水銀汚染問題の重大性……
○中曽根国務大臣 いまお答え申し上げましたように、法案の改正案を出しまして、延長いたしたいと思います。
【次の発言】 現地の情勢を聞いてみますとなかなか土地が狭いようでございます。しかし、住民の皆さんの将来の発展等も考えまして、できるだけ適切な企業が誘致されるように協力してみたいと思います。
【次の発言】 予算確保については努力してみたいと思いますし、また将来の法改正につきましても検討させてみたいと思います。
【次の発言】 下請の中にもいろいろなものがありまして、どの程度下請をやってきたか、そういう安定性、恒久性というようなものも考える必要もあると思います。しかし、私は御趣旨に沿って積極的検討……
○中曽根国務大臣 この前も申し上げましたように、インフレということばの定義、概念の取り方によっていろいろ考え方が変わるのだろうと思います。しかし、もしインフレということばの心理的要素を非常に重要視して、物資不足あるいは先行きの見通し等からして心理的に物価が上がるというような観念が横行してきて、そして物の買いだめとか買い占めという現象が起こる、それがスパイラルに拡大していくという現象があるとすれば、それはそういう意味におけるインフレ的現象であると言っていいと私は思います。 現在の状況はどうであるかというと、そういうような情勢に入りつつあるような、そういう段階であるように思います。
○中曽根国務大臣 最初に、昨年十一月二日に北海道石狩炭鉱におきまして、罹災者三十一名を伴う災害の発生を見ましたことは、所管大臣としてまことに遺憾であり、保安行政面において今後一そうの努力を払う決意をここにあらためて表明する次第であります。 石炭鉱業につきましては、昭和四十四年度から第四次石炭対策を実施し、国会をはじめ関係各方面の御協力のもとに、石炭鉱業の合理化と再建を可及的に支援する措置を講じてきたところであります。しかしながら、石炭鉱業をめぐる内外情勢の変化には、その後もなお著しいものがあり、採炭条件の悪化、コストの上昇、公害規制の進行等による需要の減少等、石炭鉱業の諸条件には、第四次対策……
○中曽根国務大臣 結論を申し上げますと、石炭に関する第五次答申の線を守って、政府は政策を進めていくということでございます。 国際的な現在のエネルギー情勢を申し上げてみますと、何といってもアメリカというものが世界に対して非常な大きな影響を持っておりまして、このアメリカ、次にEC、ヨーロッパ諸国の燃料政策の動向が非常に大きく作用してくるわけでございます。いまの諸工業、諸産業の発達の度合い等を見ますと、石油の需要というものはかなり大きなところにのぼっていく見込みでございまして、アメリカにおいても、一九八〇年代の初期には、おそらくアメリカの消費量の半分は輸入しなければならぬだろう。その政策の半面には……
○中曽根国務大臣 先ほどは渉外関係のために遅参いたしまして、御迷惑をおかけいたしました。以後注意をいたします。 先般、石狩鉱の事件がありまして、ああいうような災害、悲惨な事故を再び起こしてはいけない、そういう強い気持ちから、監督官を集めまして、保安についてはさらに厳重に監督して再びああいう事故を起こさないように指示したところでございますが、また、今回このような事件が起きまして、まことに残念に思い、かつ申しわけない次第であります。 「保安なくして生産なし」というのが私たちの指導方針でございます。人間の命を大切にするということは一切に優先する、そういう考えを持ちまして、今後とも、再びああいう事……
○中曽根国務大臣 まことに残念な次第でございますけれども、予想あるいは想定されるよりも客観的な経済条件の変化のほうがスピードが速かった、そういうことで、ともかく情勢が先に進行して計画がくずされていったということではないかと思います。
【次の発言】 それも一つのお考えかとも存じますけれども、やはり企業のバイタリティーとか企業の一つの内部の有機的な力という活力を抹殺してはいけないというのが自民党の政策の根本にございまして、国有化的な考え方や国家管理的な考え方にあまりなじまない、そういう基本線もあったのではないかと私は思います。それのどちらがいいかということになると、これは評価はなかなかむずかしいと……
○中曽根国務大臣 有望な新鉱につきましては、国家は補助金あるいは融資等、法の許す範囲内の最大の援助を与えまして、出炭というところへ早くこぎつけるように努力したいと思います。
【次の発言】 前回の委員会で申し上げましたように、日本のエネルギー需給を考えますと、かなりタイトになってくるように考えられます。そういう観点から、国内資源である石炭というものに対する再評価が生まれてくることを、私はある意味において希求しているところであります。とりあえずは、第五次答申を守って、あれを最低限実現をして、そして、まあ野球で言えば、この回を守り抜いて、そして次の新しいエネルギー需給関係に、石炭関係が再び再評価され……
○中曽根国務大臣 私は政策の破綻とか、かぶとを脱ぐという表現を直接言ったようなことはないと思いますが、速記録を調べてみて正確に御答弁したいと思います。(多田委員「速記録を調べてください」と呼ぶ)ただ、時代の流れとともに、いろいろいままでやってきた施策が、流れのほうが早いために追いつけない、あるいは新しい変化が起こった、それに対応するために非常に努力してきた、そういう意味のことは言ったことがあります。しかし、破綻したとか、かぶとを脱ぐとか、そういう表現はしてない、そういうふうに思います。
【次の発言】 重ねて申し上げますが、政策が破綻したとか、政策が失敗してかぶとを脱いだとか、そういうようなこと……
○中曽根国務大臣 重ねて災害が起きまして、まことに遺憾な次第でございます。
前回の災害のあとにいろいろあと始末等をやらせ、保安上の点検を最後にやりまして、係官が坑内を一巡しまして、それで、大体だいじょうぶだということで再開したと報告を受けています。しかるに、またこのようなことが出ましたことは、いずれにせよ、監督不行き届きのことがあったのではないかと思います。
具体的な点につきましては、局長から答弁申し上げます。
【次の発言】 大夕張の件が会社と組合との間で大詰めに参りまして、閉山のやむなきの方向に至りましたことはまことに遺憾でございます。この間に地元の北海道の各方面から非常な御心配をいただ……
○中曽根国務大臣 大夕張炭鉱につきましては、会社からことしの春閉山通告が出て、そして労働組合及び地元の市町村等との間でいろいろ交渉が繰り返されておって、政府としてもできるだけ閉山の事態を避けるように、会社の幹部を何回か招致して、またいろいろ経理的な相談にも乗って、努力してきたところでございますが、最近の模様を見ますと、経営をいままでどおり維持していくことは非常にむずかしい状態になりつつあるようになって、いま労働組合あるいは地元と最後的な話し合いの段階にきておるのではないか、このように思います。
【次の発言】 その点はまことに同感でございまして、もし万一将来閉山のやむなきに至るというような場合に……
○中曽根国務大臣 通商産業省設置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 戦後長きにわたりまして、通商産業省は、所得の向上を求める国民的要請にこたえまして、その行政の重点を産業の発展と輸出の振興に置いてまいりましたことは、皆さま御承知のとおりであります。そして官民の努力によりまして、この目標はほぼ達成してまいったわけでありますが、他方、最近の内外における社会経済情勢の変化はまことに著しいものがあり、単純に産業の発展、輸出の振興をはかるということではなく、国民福祉と国際協調、さらには将来にかけて産業が好ましい発展を遂げるための新しい通商産業政策の展開が強……
○中曽根国務大臣 一九五〇年代、六〇年代は、成長に重点を置きまして政策をやってきたと思います。そして特に五〇年、六〇年代においては、重化学工業中心に努力して、その目的に関する限りは成功したと思いますが、七〇年代に入りましてから公害問題そのほかいろいろな変化が出てまいりまして、価値観の転換と申しますか、そういう意味で成長中心から福祉指向の方向に日本経済のかじを少し変えていく。従来も福祉を無視しておったというわけでもありませんし、今日成長を無視しておるというわけでもありませんけれども、その重要な方向を福祉指向及び知識集約型に今度は転換をしていく、そういう方針をきめたわけでございます。それに伴いまし……
○中曽根国務大臣 おそく参りましてどうも失礼いたしました。 このエネルギー危機、特に石油危機という問題は、確かに私は起こりつつあるものだろうと認識しております。いまもアメリカのピーターソンと話した一つの大きなポイントはその点でもありましたが、世界じゅうが経済的に成長してきておりまして、その燃料源、動力源というものに石油が非常に重宝なものでありますために、石油に対する需要というものは加速度的にいま各国とも増大してきております。発展途上国においてもそういうスピードで成長しておりますから、石油の需要というものは非常に大きくなっているわけでございます。特に、石炭が公害で使えなくなりつつある、そういう……
○中曽根国務大臣 内容につきましては官房長から具体的に御説明申し上げますが、提案趣旨でも申し上げましたように、通商産業省の体質と申しますか、いままでの因縁を見ますと、明治以来、日本の経済成長、まあ昔の時代は富国強兵、殖産興業に役立つという体質で育てられ、戦争が終わってからは、敗戦の焦土の中から日本を経済的にまた蘇生させるために成長を目ざしてつくられまして、特に通商ということばが今度は戦後入ってまいりまして、これもドルを蓄積するということを目標にやったわけでございますが、六〇年代、重化学工業が発展いたしまして、そのために公害問題やさまざまな複雑な社会問題が起きまして、その反省の上に立って日本の行……
○中曽根国務大臣 今回の機構改革は、最近の国際情勢並びに日本の国民経済の変化、特に産業構造の転換の時代的要請等を踏まえまして、一面においては、従来の成長中心、重化学工業中心の方策から知識集約型、付加価値の強い産業型にこれから転換させていく。また一面においては、消費者、あるいはそのほかの流通関係をも重要視するということ。それから、エネルギーに関する時代的要請について、しっかりとした施策の統合を行なう部局を強化するということ。それから通商関係において、国際協調という面を重要視して、輸出重点という点から均衡を重点とする、そういう方向に転換するという必要性。そういう大きな時局の必要性にかんがみまして、……
○中曽根国務大臣 今回の機構改革によりまして、かなり大規模なその趣旨に沿った改革案を御審議願っておるわけでございます。産業政策局の中に流通商務課あるいは流通対策課というような課も特に設けて、消費経済課等においても消費経済問題を中心にやるようにやらしておりますし、それから通商産業審議官、この審議官の仕事というのは事務次官補みたいなものでございますけれども、特にそういう面について大局的に調整させようという考えでおります。 しかし、こういう機構をつくっても、一番大事なことは公務員の心がまえでございまして、この点につきましては、いままで御答弁申し上げましたような、通産政策の大きな転換という筋を体して……
○中曽根国務大臣 石炭問題の重要性につきましていろいろ御指摘、御指示を賜わりまして、まことにありがたく存ずる次第でございます。 政府とてたしましても 第五次答申の線に沿いまして、二千万トンを下らざる、この意味は二千万トン以上ということでございますが、その線を今後とも確保していくために、不退転の意味でいろいろ政策を強力に推進してまいるつもりでございます。 従来から石炭鉱業に対しましては、坑道の掘進、新鉱の開発、保安の確保等につきまして、補助金の交付あるいは長期無利子の融資、石炭の供給体制の整備につとめてまいりましたが、石炭鉱業の資金、経理の改善をはかるため、累積債務の財政による肩がわり、安定……
○中曽根国務大臣 中東紛争の影響を受けまして、石油の削減が急激に出てまいりまして、いろいろ国民の皆さまに御迷惑をおかけする事態になりましたことをたいへん恐縮に存じております。 大体の見通しを申し上げますと、昨年日本が輸入した総量は、二億五千七百万キロリットルであります。それで、それが来た場所は、五〇%強がイランとインドネシア、これは今度あまり影響を受けてないOPECでない国であります。一応いまのところは制限されてない国であります。それで、いまOAPECで制限しておるのは、サウジアラビア以下四〇%でございます。その四〇%の中の約二〇%程度の削減がいま見込まれておるわけです。これは日本へ供給して……
○中曽根国務大臣 商社くらい、人材と情報と資金力を動員できるものは日本にないと思います。したがって、これが自由を乱用すると、自由経済自体を、公正競争あるいは公正な価格形成というものを阻害する危険性を持っておる反面があります。したがって、自由の乱用というものを商社みずから自粛して、社会的期待と責任にこたえなければならぬ、力があればあるほどそういう立場にあるものと、私らは考えます。 商社には功罪二つの面があると思いますが、一面において、日本の輸出入がこれだけ伸びてきたという一つの力には、あずかって商社の力があった。これはある意味においては功の面でありますけれども、それが国内経済にかなり進出してき……
○中曽根国務大臣 いわゆる商社というものは、本来は貿易商社からスタートしたと思う。戦前におきましては三井、三菱あるいは五綿というものは、みんな貿易商社として令名をうたわれたものでありますが、戦後になりまして貿易が、戦争に負けてから閉ざされて、これらの膨大な商社が、人員を吸収し、あるいは食べさせなければならぬ、そういう面から、国内に主として力が入ってきて、そしていろいろ、いわゆるラーメンからミサイルまでといわれるように、貿易よりもむしろ国内的な産業に手を出すという、興味も持つという方向に変わってきた。それが、ある意味においてプラスもあったけれども、マイナスもうんと出てきた。株式とか土地とか、投機……
○中曽根国務大臣 懇談会の意見具申というものは、正式に通産省に出されたものではございません。しかし、その内容には傾聴に値するものがかなりあると私は心得ております。通産省が正式に諮問したのではなくして、私的団体がそういう意見を出したというので、必ずしも通産省がすぐそれに対応すべき責任があるものではないわけです。産業構造審議会というような正式の機関で諮問した場合には、やはり通産省も対応する法的並びに道義的責任があるような気がいたしますが、この場合は民間の団体が意見を出したわけであります。しかし、そういう手続や形式にとらわれずに中身でものを考えなければならぬと私思っておりまして、その内容については傾……
○中曽根国務大臣 鉄鋼につきましては、去年の暮れぐらいから値が上がってまいりまして、通産省としてもほっておけませんから、約百万トンの増産をさらに業界に要請いたしました。それから一―三月では、前年同期に比べて二五%増の増産を要請して、それをいま実施しているところでございます。 鉄鋼のような基礎資材は、長期的に安定することが好ましいことでございます。いままでの例を見ますと、業界でシェアの競争をやりまして、どうも設備投資を過剰にやった気味がなくもありません。そういう過去の経験にかんがみまして、通産省としてはある程度ガイドラインをつくって、そして基礎資材である鉄鋼が暴騰して国民の皆さんに迷惑をかけな……
○中曽根国務大臣 まず、調整インフレの問題ですが、私は調整インフレということを言ったことはないのです。昨年の九月ごろ、景気をもう一馬力上昇させる必要がある、補正予算を組む必要がある、そういうことを言いました。それを調整インフレというように一部で誤解して、新聞が書いたということはございます。私は、国会におきましても、およそインフレと名のつくものはあらゆるインフレに自分は反対であります、そういうことを言っております。 第二に、この間の訪中でございますが、これは周恩来首相からかなり前からたび重なって招請のお話がございまして、それでその要請に亡たえて行ったわけです。これは総理、外務大臣、御了承のもと……
○中曽根国務大臣 防衛庁の案に対しまして、総理大臣がわかった、理解する、妥当と思う、そうおっしゃったことをわかったと私は理解いたします。
【次の発言】 各省との間でいま思想調整をしております。何らかの方策によって過密地帯における工場を過疎地帯に持っていくということは国の大方針でございますから、それが促進される方向でものを処していきたいと思っておりますけれども、各省間にいろいろ、既存の法律秩序やら現状に対する認識、そういうような関係においていま調整しているというところでございます。
【次の発言】 PCBにつきましては、約八千五百トンぐらい生産されまして、二千五百トンぐらいが回収されておる。(渡部……
○中曽根国務大臣 私たちは南北間における緊張緩和を歓迎いたしまして、この緊張緩和が事実上どういうふうに進展していくかを非常に注目しているところでございます。その進展の度合いに応じまして、ケース・バイ・ケースで環境をつくっていくということを考えてけっこうであると思います。
○中曽根国務大臣 その後調べましたところ、一応楢崎委員御指摘のとおり、会社の措置について穏当を欠くものがございました。よって、会社の首脳部を招致いたしまして、厳重注意を与えておきました。
【次の発言】 御指摘の部分は、東京螺子の業務の内容、販売品やあるいは会社重役等の問題についてありましたので、その点はよく調査いたしまして、そして処置したわけでございます。
【次の発言】 PCBの処理につきましては、まず液状PCBの焼却処理については、昨年十二月に環境庁によって焼却時の暫定基準が決定されましたが、高砂における焼却処理に際しては、本基準を十分守ることができることが確認されているので、安全性は十分確……
○中曽根国務大臣 御趣旨にわれわれも同感でございまして、今国会に特定化学物質取締法という法律を提案すべく、いま準備しております。慢性毒性を有するもの、あるいは濃縮性、あるいは分解しにくいもの、こういうことで有害のおそれがあるものについては事前に試験して、試験合格しなければ販売、製造、輸入等を許さない。また法律施行のときに、現に横行してその疑いのあるものについても同じような措置を政府がとれる、そういう形の法律を今国会に提案したいと考えております。
【次の発言】 いわゆるテクノロジー・アセスメントという考えに基づきまして、そういう疑わしきものは事前にすべて検査して、合格しないものは使わせない。今後……
○中曽根国務大臣 私が責任者にはなっていないと思います。
【次の発言】 そういわれているようであります。
【次の発言】 当時の内容をよく調査してみないとわかりません。いまそのときの情勢がどういう情勢でそういうことになっているのか、私、責任者でありませんからよく知っておりませんのです。
【次の発言】 よく調査してみないと、確実な答弁はできません。
【次の発言】 当時の情勢をよく責任者にただしてみないとわかりません。
【次の発言】 ともかく当時の事情を調査してみないとわかりませんので、調査がわかりましたらお答えいたします。
【次の発言】 私は責任者じゃありませんので、それは責任者が答うべきものであ……
○中曽根国務大臣 お尋ねの件、関係者につき調査しましたところ、三年以前の書類は原則として焼却している由でございまして、手元にもうないので調べることができない由でありました。
いずれにせよ、もし万一記載漏れというようなことがありましたら遺憾なことと思います。
【次の発言】 当面の問題については、大蔵大臣やあるいは企画庁長官がお考えを述べたとおりでございますけれども、われわれ通産省といたしましては、一番のポイントは貿易バランスの問題があるわけでございます。この貿易バランスを常に回復しておくという努力を、今後いかなる事態においても営々として努力していくべきではないかと思います。そのことがやはり世界……
○中曽根国務大臣 海洋博はぜひ成功させたいと思って、政府総力をあげていま努力しているところでございます。大体予算的措置は、政府関係でことし約三百六十億円のワクのもとに政府関係のものを認めてもらいまして、それから公共事業関係が約千二百億円、これも関係各省の了承のもとに手当てが済みました。 それから、大体のデザイン関係も高山先生を中心にして進んでおりまして、これらは順調に進行していくだろうと思っております。 また土地の取得につきましても、県当局の非常な御努力によりまして、大体九五%以上の土地の確保もできました。三月二日ごろ起工式をやりたいと思っておりますが、いまの那覇空港の問題は、やはりまだ頭……
○中曽根国務大臣 不統一はございません。私の談話は、まずいきさつを述べまして、貿易管理令を実施するときには、各業界別に懇談をいたしまして、もし将来フロートになるような場合にはこれは廃止する方針でやります、そういうことで実施をいたしました。ですから、筋からいえば廃止するというのが筋でございます。しかし今日の現段階において、内外の貿易、通貨情勢を見てもうしばらく考える要素がある、したがって現状を維持しながらもう少し内外の情勢を見ていきたいと思っております。それがいまの決心です。つまり、過去のいきさつと決心と二段階に分けて私が申し上げたのを、いきさつのほうを強調されてとられて、そういうふうに誤解を生……
○中曽根国務大臣 中小企業に対しまするショック、影響というものはかなり、思いのほか甚大であるのではないかと憂慮しております。 商工中金が最近調べましたものを調べてみますと、大体、約三百数社に当たってみまして、二百八十円ぐらいで契約あるいは予想しておったものが大体四八%ぐらいの中小企業でございます。それから二百七十円という水準にあったものが約一〇・三%ぐらい。それから三百円というものはやはり一〇%ぐらいございました。現在低迷している相場が二百六十五円というような相場でございますが、二百八十円においてもかなりきびしいというのがその真の声でございまして、そのレートのきまり方によりましては、輸出がほ……
○中曽根国務大臣 不況カルテルの運用問題につきましては、お説のとおり今後非常に慎重にやっていきたいと思います。 そもそも独禁法によりまして需給ギャップが非常に大きいというようなこと、あるいは原価、採算を割っているというようなこと、あるいは大部分の企業がそのために非常に経営上の危機に直面している、そういうような要件が、不況カルテルを認める要件になっていると思います。昨年鉄鋼その他の不況カルテルを認めましたときには、確かにそういう条件があったように私も思います。しかし、その後景気が回復してまいりまして、最後の段階になりますと、かなり鉄鋼なんかも、十二月、一月にかけては上がってまいりました。そうい……
○中曽根国務大臣 天候不順等によりまして、世界的に飼料農産物等が不足するという情勢が出てまいりまして、そのころから日本の商社等において、一部買い付けをあせるという動きがあったのではないかと想像されます。しかし、それらはいずれも確証をつかんでおることではございません。世界的な需給情勢から見まして、そういうことは特別の需給逼迫が起こった、そういうことは言えるだろうと思います。
大体大豆の所管は農林省でございまして、通産省は貿易の面だけを管理しているというところになっておるのでございます。
【次の発言】 その点は同感でございます。こういう需給が逼迫している、国民生活に非常に重要な物資について、かり……
○中曽根国務大臣 事実でありません。経団連からそういう意見書は来ておりますけれども、私が、ICやコンピューターの自由化の問題を、聖域ではもはやない、考えなければならぬと言ってきておるのは、アメリカが一〇%のドル引き下げをやってから私が言い出しているので、その影響を受けて経団連は言い出したのじゃないかと思います。
○中曽根国務大臣 これは法解釈上非常に微妙なむずかしい問題がありまして、公取の専門家にお聞きいただいたほうが正確であると思いますが、現在、組合等でいろいろ統一的な価格等をやっておるところもございますが、これらは独禁法上認められたものでやっておる、そういうふうに解釈しております。
【次の発言】 最近の各国の国民経済を見ますと、円切りをやるとか、通貨の切り上げをやるということが、必ずしも物価引き下げに直接響いてこない現象はかなり見えてきております。ドイツのマルクの場合も同様でございまして、いわゆるスタグフレーションという現象は、戦後新しく出てきたようであります。日本も、そういうことを日本経済の将来……
○中曽根国務大臣 通貨の安定のためには、やはり基軸通貨の使命を果たしてきたドルが、世界的にも信認され、かつ安定するという、いろいろな保証的措置を講じてもらう必要があると思うのです。大蔵大臣のけさの話にありましたように、交換性を回復するということも一つの大きな要件です。アメリカ国内におけるインフレを終息させるということも大きな要件ですけれども、もう一つ、見のがすべからざることは、アメリカの資本が外国へどんどん流出しているということで、それは多国籍企業を通じていっているところです。今回のニクソン大統領の措置を見てみますと、この資本の外国流出についてはむしろ奨励するような感じの措置があるが、引き締め……
○中曽根国務大臣 個人商店の取引のような場合には、経済原則でそういうことがあり得ると思いますが、しかし、その場合でも、やはり会社を再建させて再び生産性を上げ、利潤を生むようにあらゆる指導援助をするというのがまた通例でもあります。だから、何でも金で引き揚げればそれで済むというものでもないようです。いわんや国際関係においては、これは経済関係、政治関係、資源関係、あるいは安全保障関係、非常に複雑なメカニズムで結びついておるものでございますから、単に経済関係だけを考えるわけにはいかない。経済関係をささえているもの自体が、ある場合には政治関係であり、安全保障関係であることもあり得るわけです。 そういう……
○中曽根国務大臣 シベリアに対する諸プロジェクト協力の問題は、一般的に両国の国益に合致して、経済取引条件で合意が成立すれば、政府は積極的にこれを検討するにやぶさかでない、そういう前向きの姿勢を示しております。 それで、ヤクートの問題にしてもチュメニの問題にいたしましても、いまは民間レベルと先方の担当者との間で話を詰め合っているという状態で、政府としてはできるだけ早く合意に達するように希望しております。その合意が成立するならば、政府としてはこれを取り上げまして検討の対象にして、そうして政府全体で協議の上積極的な姿勢でこれに処したい。 いまの金融の問題等につきましても、その詰めの状況が、どうい……
○中曽根国務大臣 国際通貨調整のたびごとに、わが国の中小企業の一部には、企業を継続していく上について、継続可能か不可能かというような喫水線上を上下しているようなものがあるわけでございます。ケミカルシューズだとかクリスマス電球などはその中に該当します。そういうものは、前回の切り上げのときに、一部は韓国へ進出したり、あるいは一部はほかの仕事に転換したりしたのがございます。かなりそういう業種もございます。こういったようなことが何回も続くということは悲劇でございますから、そういう将来性の薄いものについては、この際思い切った構造転換を行ないまして、安定した企業として繁栄できるような措置を、政府も積極的に……
○中曽根国務大臣 ガーゼの問題につきましては、かねてからそういう情勢でございましたのでいろいろ手当てをしておりましたが、ガーゼ用原反の生産業者である織物業者、いわゆる専門機屋の段階では生産は増加しておる現状であります。例を申し上げますと、昭和四十六年において生産量が一億一千百万平方メートルであったのに対して、四十七年は一億二千六百万。約三〇先ふえておる。そこで、最近不足しておるというのでいろいろ取り調べてみましたら、流通段階において問題がある。専門機屋から問屋を通じて衛生材料メーカーに流れてきておるけれども、問屋の辺において停滞しているということが考えられました。そこで、専門機屋から直接衛生材……
○中曽根国務大臣 まず、租税の二重課税防止の条約は、国際経済を発展させるために必要な条約であると思います。国際経済を先進国相互、あるいは先進国、発展途上国、あるいは発展途上国相互、そういうふうにマルチナショナルに発展させていくために、二重課税防止条約というものが人間の英知で生まれて、これがかなりそういう意味において、世界経済を繁栄させるために貢献しておるものであると確信しております。 多国籍企業の問題は、この問題と若干関係しておりますけれども、問題はむしろ多国籍企業のマヌーバーにあるように思います。われわれも多国籍企業については重大な関心を持っておりまして、政府としてもかつて、いまの澄田輸銀……
○中曽根国務大臣 今回、田中内閣に再び留任することになりまして、誠心誠意努力をいたしたいと思います。委員各位の御指導を切にお願い申し上げる次第でございます。(拍手)
【次の発言】 石油需給適正化法案につきまして、その提案理由の御趣旨を御説明申し上げます。
去る十月中旬第四次中東戦争を契機として始まったアラブ産油国における石油の生産制限措置と、これに伴うわが国への石油供給の削減は、このまま推移すれば、今後国民生活及びわが国経済全般に次第に大きな影響を与えてくるものと憂慮されております。
政府におきましては、今回の緊急事態に対処するためには、官公庁、企業、個人など国をあげての協力と国による効果……
○中曽根国務大臣 中東の情勢はきわめて流動的でございますが、しかしOAPECの動向を見ますと、やはり和平交渉を監視し、牽制するという立場もございますから、この事態がにわかに解除されるということはきわめてむずかしいと思いまして、厳格なラインを基本に考えて政策をしなければならぬと思っております。 それで、ことしの輸入量を考えてみますと、下半期におきまして大体一億六千万トンを当初予想いたしておったのでございます。それが初めの予想では、大体一六%程度の削減で済むであろうと考えておりましたところ、OAPECの最近の情勢等から見まして、二〇%削減を考えなければならぬ事態に立ち至ったと思っております。そう……
○中曽根国務大臣 けっこうです。いまの条文の趣旨は、通産省が責任をもってもとの配当あっせんを行ない、各省がそれぞれ所管する問題について責任をもって業界を指導する、そういう形でやりたいと思います。
【次の発言】 中東紛争の結果、石油の削減という思いがけない事態が惹起されまして、そのために国民生活及び国民経済に重大な影響が来ようとしておりますので、この法案を提出いたしまして国民経済並びに国民生活の安定を確保する、そういう意味において、やむを得ず緊急の措置としてこの法案をお願いしたわけでございます。提案し、かつこれを実行する以上は、通産大臣は通産大臣としての責任を完遂してやってまいりたいと思います。
○中曽根国務大臣 下期に対しまして当初期待していた量に比べますと、すなわち一億六千万トンを当初期待しておりました。これに対して二〇%減、すなわち一億二千八百万トン、その程度くらいしか入らないのではないか、そういう気がいたします。初めは一六%程度いけるというので、一億三千四百万トンを期待数量といたしましたが、一億二千八百万トン程度でないかと私は心配しております。
【次の発言】 一月以降を見ますと、大ざっぱに目算をしてみまして、電力においてもあるいは石油におきましても、初め期待した量について二〇%くらいずつは平均して削減せざるを得ない、そういう事態ではないかと思います。
○中曽根国務大臣 世の中の理解と御協力を得るためにも、できるだけ協力することが好ましいと思っております。したがいまして、標準的なものに関しましては公表できるようにしたいと思います。
【次の発言】 やはり各企業企業によって経理の内容も違いますし、いろいろな会計経理上の困難とか、やりくりもあるだろうと思うのです。そういう面から全部それをさらけ出すというようなことはなかなかできにくいと思うので、標準的なものについてはできる限り出すことが好ましい、われわれそう考えて、そういうふうな努力をしてみたいと思います。
【次の発言】 そういう意図は、この法案にはございません。この法案は緊急事態、特に石油を大幅に……
○中曽根国務大臣 第七十二回国会における商工委員会の御審議に先立ち、通商産業行政に関する私の所信の一端を申し述べたいと思います。 戦後これまでに経験したことのない困難な事態を克服し、新たなる国民的連帯と国際的協調のもとに、安定し、かつ希望に満ちた社会をもたらすことが本年の最大の課題であります。 わが国は、戦後廃墟から立ち上がって、他に例を見ないほどの経済成長をなし遂げ、いまや主要な工業国の一員として、国際社会における地位もとみに重要性を加えてまいりました。 しかしながら、その反面、社会資本と民間資本のアンバランス、社会福祉のおくれ、環境の汚染、過疎過密問題の深刻化等、いわゆる高度成長のひ……
○中曽根国務大臣 そのような評論も私は読んだことがございます。また、結果的に見ますと部分的にそういう現象が起こったと判定せざるを得ない、結果論としてそういうことを考える要素もなきにしもあらずであります。しかし、意図的に、はたして連合してそういうことが作為的に行なわれたかということは、私はまだ疑問であると思っております。いずれにせよ、しかし日本としては最大の被害を受けた国の一つでありまして、これらの経験を踏まえて将来に対する対策をわれわれとしては慎重に講じていかなければならぬ、そのように思っております。
【次の発言】 十月に戦争が起こりまして、十月の十七日にOAPECの国々がたしか削減をきめたと……
○中曽根国務大臣 値上げはまだ固まったわけではございません。この石油問題は、物価全般に関する大きな根幹であり、また、日本の経済構造の基幹に影響する大きな問題でありますので、これは一通産省ではとても手に負えないぐらいの大きな問題の性格を持っております。したがいまして、大蔵省や経済企画庁や関係各省と十分整合しながら、大局的に将来を見つめていま作業を進めつつあるところでありまして、値上げが固まったとかなんとかという段階にまだ至っておりません。 しかし、通産省サイドの見解を申し上げますと、石油業者は大体十一、十二月ごろかなりのもうけをしたと見られますので、このもうけを全部吐き出させる、そして石油業者……
○中曽根国務大臣 中小企業信用保険法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明いたします。 中小企業信用補完制度は、創設以来一貫して発展を遂げ、現在二兆八千億円を上回る保険規模に達し、中小企業者に対する事業資金の融通を円滑にする上で大きな役割りを果たしているところであります。 しかしながら、最近における中小企業を取り巻く内外の環境は、急速に変化し、かつ、きびしさを増しつつあり、それに伴い信用補完制度においても中小企業者の現実の資金需要に十分対応できない面が出てまいっております。 本法律案は、このような観点から中小企業信用保険法の一部を改正しようとするものでありますが……
○中曽根国務大臣 合成洗剤に対しましては国民の選好性というものがかなり強うございまして、非常に便利である、落ちがよろしい、そういう点で何か神話的な選好性があるようであります。商品の場合にはそういう国民の嗜好というものを必ずしも無視できない。しかし、私はどちらかといえば上坂さんと似た考えを持っているものであります。合成洗剤については、使用方法を適正にやれば害はない、そういうことになっておりますけれども、国民が膨大な合成洗剤をみんな使って、それが川へ流れていったということを考えると、まあ適量にしても自然との関係において必ずしもいい結果ばかりではないであろうという気が私しております。そういう意味から……
○中曽根国務大臣 最近の伝統的工芸品に対する国民の欲求の高まりを背景として、伝統的工芸品産業の振興の必要性にかんがみ、その産業の振興をはかろうとする伝統的工芸品産業の振興に関する法律案については、政府としても特に異議はないものと認めます。
【次の発言】 附帯決議に対しましては、御趣旨を尊重して、万遺憾なきを期する所存でございます。
○中曽根国務大臣 中小企業のために信用補完制度を充実さしていくということは、わが国中小企業政策の重大な仕事の一つであると思います。今回の改正もそれを目ざしたものでございますが、御指摘の小口の分について経営改善資金のほうは二百万円になっているということを考えてみますと、やはりある段階においてこれも改善して前進させる必要はある、そのように感じております。
【次の発言】 保証料の引き下げについては今後とも努力してまいりたいと思います。
沖繩の場合は、復帰いたしましてスタートしてからまだ日が浅いという点もあるようだと承っておりますが、今後とも沖繩の利率を引き下げていくように努力してまいりたいと思いま……
○中曽根国務大臣 石油開発公団法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明いたします。 石油開発公団は、創立以来六年余にわたり、海外における石油、可燃性天然ガスの探鉱資金の投融資業務、開発資金の債務保証業務等を通じ、文字どおり海外石油開発の中核的推進母体となって活動してまいりました。 昨年来の石油危機に直面いたしまして、石油の安定供給の確保がわが国国民経済の円滑な運営の前提であることをあらためて痛感したわけでありますが、この安定供給の確保をはかる方策として最も効果的なものは、言うまでもなくわが国企業による自主開発の推進であります。 政府といたしましては、この自主開発……
○中曽根国務大臣 昨日の答弁におきまして明確と懇切丁寧さが欠けておりまして、たいへん失礼をいたしました。参議院におきまして商工委員会が午前中にございました。それから衆議院ではまた商工委員会がございましたが、私の答弁は基本的には同じことを申し上げておりました。と申しますことは、電力問題は非常に重要な国民経済全般の問題であるから、内閣及び党が正式に取り組んですべてを見つめながらやるべき問題であって、まだ取り組む段階ではない、そういうことをまず基本的に申し上げて、現段階は、石油の値上げをやったのでその反応をよく見きわめて、どういう均衡、水準に国民経済がいま落ちつきつつあるかということを見きわめておる……
○中曽根国務大臣 金属鉱業事業団法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 金属鉱業事業団は、金属鉱産物の貿易自由化がわが国鉱業に及ぼす影響に対処して、その国際競争力の強化に資するため優良資源の確保をはかることを目的として、昭和三十八年に設立されて以来四次にわたって改組拡充され、現在では、国の内外における金属鉱物の探鉱を促進するための業務と、金属鉱業等による鉱害を防止するための業務を行なっております。 一方、わが国の金属鉱産物の供給の現状を見ますと、逐年増大する需要に対して、国内の資源的制約により海外からの供給に依存する度合いが急速に上昇している状況に……
○中曽根国務大臣 繊維関係につきましては、ガットを中心にいたしまして多国間の協定を締結しようということで、一応協定締結というところまでこぎつけました。これは成功であったと思います。今後は二国間協定の問題が出てまいりまして、対EC及び対米というような問題についてわれわれの国益を大いに守って、しかも国際協調の実をあげるような成果を生むように努力していかなければならぬと思っています。 一方、繊維品の輸入は、日本の場合は非常に激増しておりまして、昨年の統計によりますと、たしか輸入のほうが多いくらいに、製品によってなってきつつあります。そういう面から、日本としては、発展途上国に追い上げられながら、独特……
○中曽根国務大臣 まず基本原則は、先進国と発展途上国が、特に資源保有国が共存共栄、相互補完という道を歩むということが必要であると思っております。その場合、先進工業国の立場は、ある意味においては、先進という意味におきましても優位な立場があるわけでございますから、資源保有国、発展途上国の立場に十分の理解と同情を持ちながら、お互いに互恵平等の政策を進める必要があると思っております。今回の国連の会議におきましては、日本政府は水田君を代表として送り込むわけでございますけれども、基本的にはそういう精神と態度をもって臨むと思います。 それで、具体的な問題につきましては、いろいろ決議等が出てきます場合に訓令……
○中曽根国務大臣 計量制度は消費者保護のためにわれわれは的確に実行していかなければならぬと思いますが、一面において中小企業の資金力等等を考えてみますと、この運用面において、通産当局として周到な配慮をしなければ中小企業もやり切れない面が出てくると思います。この点については、行政指導の面において、特に金融制度やそのほかの設備の整備等の面につきまして、できる限りの配慮をしていきたいと思いますし、また、法の運用自体も、これは慎重に配慮しつつ行なう必要もあると思います。それらの点につきましては御趣旨を体してやるつもりであります。
【次の発言】 ただいまの附帯決議の御趣旨を尊重して、この実施に万遺憾なきを……
○中曽根国務大臣 外務省の所管事項で私のほうからあまりコメントすることは、所管外のことでありますから適当でないかもしれませんが、やはり国際公法並びに国際私法というものはあるわけですから、そういう国際法というものを尊重するということは、国際関係を処理するためには長期的に見て必要なことではないか。法を全然無視するということはないと思いますけれども、それにしても国際私法というようなものもあるわけでございますから、いろいろな関連において国際的協調でものを解決していくというほうが双方に繁栄をもたらすゆえんではないか、私らはそういうふうに考えます。 また、国連の場において日本が修正案を出すというイニシア……
○中曽根国務大臣 最近のLDC諸国の追いつきの情勢を見ますと、やはり付加価値の高いもの、いわゆる高級品といわれる方向に日本の繊維産業を展開していく必要が非常に痛感されております。
【次の発言】 私は数年前、韓国へ経済閣僚会議で行きまして、そのときにホテルの地下で洋服をつくってくれる、一体どんなものか自分も実験してみよう、朝、寸法をはかると夕方飛行機が出るまでにできている、そういう話ですから、じゃつくってみよう、そういうので呼びまして、朝、寸法をはかったら十一時ごろ仮縫いをやって、それで夕方五時の飛行機に間に合うようにちゃんと飛行場へ持ってきていた。それをうちへ持ってきて開いて着てみましたが、品……
○中曽根国務大臣 発電用施設周辺地域整備法案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 わが国の電力需要は、国民生活の向上と国民経済の発展に伴い、今後ともかなりの伸びが予想されています。 他方、ここ数年電力会社が発電所の立地を計画しても、地元の同意が得られないため、国の電源開発計画に組み入れることのできないものが増加しており、また、これに組み入れた後においても地元住民の反対にあって建設に着工できない例も多々生ずるに至っております。 このままの状態が続けば、数年後には電力不足がきわめて深刻な問題となることが懸念されるところであります。 このような住民の反対の根底には、一つには環境保全の……
○中曽根国務大臣 先般、宇都宮市で演説を行ないました際には、閣僚の身もわきまえずに社会党、共産党に対して不穏当、不謹慎なことばを用いまして、ここにつつしんでおわび申し上げる次第でございます。以後このようなことを再び繰り返さないようにみずからを戒め、慎重に対処するつもりでございます。 いろいろ皆さま方に御迷惑をおかけいたしましたことを重ねておわび申し上げる次第でございます。
○中曽根国務大臣 御指摘のように、在庫をどういうふうに処理していくかということは、非常に大事な問題であると思います。それで、まあこの際不況カルテルという構想も出ないことはありませんが、まだ不況カルテルということをやる段階ではないのではないか。ただ、組合等におきまして中小企業の団体法に基づく制限措置というようなものを申請してくる場合には、これはわれわれは検討してみたいと思っております。 それから在庫をさばく一つの方法として、海外に商品援助その他の中に繰り込むということもございますけれども、これは原則として当該国から要求があった品物についてわれわれがやるというのが筋でございまして、こちらから押し……
○中曽根国務大臣 電気会社の経理状況を見ますと、石油の値段が著しく上がってまいりました。去年の初めは、大体たとえば一バーレル二ドル五十セントぐらいのものが、今日の時点では十ドル五十セントとか十ドル八十セントぐらいに上がっておるものもございます。九ドル五十セントから十ドル五十セントぐらいが、いま入荷しているものの平均価格ぐらいではないか、十ドル五十セント近くのものに来ているのではないかと、私の荒算用ではそういうような考えで計算しております。それを見ましても、原油の値段がもう暴騰というぐらいに高くなってきておりますから、電力会社の経理から見ますとこれは全く異常事態で、いままでの常識を越えた変化、激……
○中曽根国務大臣 農業におきましては、ただいまの御答弁にもありましたようにナショナルセキュリティーという問題は非常に緊要であると考えます。したがいまして、国策として八〇%なら八〇%という自給度の目標をつくって、そして鋭意努力するということが非常に重要であり、また物資によっては備蓄ということも非常に重要であると思います。そういう基礎の上に立って国際分業というものも考えらるべきである、国際分業を優先して、そして自給度を忘れた政策というものは亡国政策である、そう私は思います。現在農林省がそういう自給度の向上ということを目ざして努力を力強くやっておるということはまことに妥当な政策であり、われわれも非常……
○中曽根国務大臣 経済採算的に見ましたら都会地域近傍に持ってくるほうが電力会社としては経済採算ベースはいいと思いますけれども、しかしやはり人口稠密な地帯に対しては多少、少なくともいろいろ煙の問題であるとかあるいは心理的な問題もございまして、できるだけそういうような摩擦を避けるという意味において近郊を避けるということは私は賢明な策であると思います。この問題は、単に必ずしも経済的な問題だけで思量さるべき問題でないように思います。また一方においては、過疎地域におきましては、過疎地域地帯の開発の問題あるいは固定資産税の問題とか、いろいろそういう問題で誘致を希望する向きもあるわけであります。むしろそうい……
○中曽根国務大臣 いま関係各省といろいろ審議を進めておりますが、現在の段階におきましては、二十一日の企画庁の物価政策に関する協議会か懇談会があったあと、物価関係の閣僚協を開きまして、二十一日に決定したいと思っております。
【次の発言】 申請は平均して六二・八九%になりますが、査定をいま一生懸命やっておりまして、査定の段階におきましては、春闘のベースアップがかなり大幅に上がったとか、そのほかの諸般の事情もあり、また一面においては円レートのかげんで削減する要素もあり、いろいろいま加除削減をやっておりまして、最後の詰めをやっておる段階でございまして、いま幾らになるというところまでここで御報告申し上げ……
○中曽根国務大臣 原子力発電は新しい技術でございますから、慎重の上にも慎重を期し、安全の上にも安全を確かめて実施しなければならないと思い、そのようにやっておる次第でございます。問題点はいま世界的にもいろいろ研究課題として指摘されております。緊急冷却装置の問題であるとか、あるいはローレベルのエネルギーの問題であるとか、いろいろ問題点もあげられており、これに対する技術的対応もいろいろ検討され、進められております。わが国におきましては、まず基準を外国の基準以上にやっているということ、それから審査の段階においてその基準に基づいて厳重に審査をする。特に地震国であるということ、そういう情勢、条件にもかんが……
○中曽根国務大臣 九電力会社の料金改定を昨夜の関係閣僚会議で決定いたしましたので、御報告を申し上げます。 電力料金につきましては、北海道電力のように昭和二十九年以来据え置いているものもあり、その他のものも含めまして概して八年ないし十年程度、比較的長期間にわたりまして安定してまいりました。しかるに、昨年秋以降における産油国の原油価格の高騰は、資源エネルギーを諸外国に依存する度合いの大きいわが国経済に強烈な衝撃を与えたのであります。なかんずく電気事業においては、火力発電の占める比率が七〇%をこえ、かつそのほとんどが原重油に依存している状況であります。コストに占める燃料費のウエートも、従来の二〇%……
○中曽根国務大臣 いま政府委員から御答弁申し上げましたように、年間を総合いたしますと大体バランスがとれる。そういうような考え方に立って各旬と申しますか、各年度四半期別の率をアジャストした、そういうふうに御理解願いたいと思うのでございます。
【次の発言】 御質問の筋にはごもっともと思われる点が多々ございますが、なかんずく電力供給の責任分野につきましては私も同感に思います。やはり政府、電力会社あるいは国民あるいは公共団体、おのおのが協力しなければできません。今回総合エネルギー調査会でいろいろ日本のエネルギー関係の将来性の見通し等についてつくっていただいておりまして、その答申を待ちまして、政府として……
○中曽根国務大臣 消費者行政の充実という項目は、われわれがいま一番力を入れている一つの項目でございまして、すでに本委員会に二、三の法案も提出いたしまして、安全センターとか化学物質に対する取り締まりであるとか、そういう諸般のことも実行しているわけでございます。特に地方におきますそういう監督の充実につきましては、今回も札幌及び仙台につきましてこのような御措置をお願いしておるわけでございますが、今後とも中央並びに地方における監督行政をさらに一そう強化いたしまして、国民消費者の御期待にこたえるようにいたしたいと思います。
○中曽根国務大臣 最初に、去る二月一日に北海道万字炭鉱におきまして、死亡者二名を含む罹災者二十名を伴う災害の発生を見ましたことは、所管大臣としてまことに遺憾であり、保安行政面において今後一そうの努力を払う決意をここにあらためて表明する次第であります。 石炭鉱業につきましては、昭和四十八年度から第五次石炭対策を実施し、国会をはじめ関係各方面の御協力のもとに、石炭鉱業の近代化と再建を可及的に支援する措置を講じてきております。しかしながら、昨年秋の中東紛争を契機として生じた石油の供給削減等に伴い、石炭についても再認識の必要性が各方面から指摘されるに至っております。 こうした新しい情勢の進展に対処……
○中曽根国務大臣 電力用炭販売株式会社法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 石炭鉱業につきましては、石炭鉱業審議会の答申に基づき、昭和四十八年度からいわゆる第五次石炭対策を実施しているところでありますが、昨年秋の中東紛争を契機として石油の供給削減等の事態が生じましたことに伴い、こうした新しいエネルギー情勢の進展をも考慮して石炭対策を進めることが必要となっております。 このため、政府におきましては、第五次石炭対策における諸施策を引き続き推進するとともに、昨年十二月に提出されました石炭鉱業審議会の中間報告の趣旨をも尊重し、当面の石炭対策を強力に推進……
○中曽根国務大臣 本改正法案は三本の法案を一本にまとめて提出しておりますが、これはいずれも石炭関係の法律でございまして、今後の石炭政策を強力に実施するために三本が一体となって成立することが望ましいものであるということ。 第二に、いずれも昭和四十九年三月三十一日と定められている廃止期限を、現在実施中の第五次石炭対策の終期である昭和五十二年三月三十一日まで延長するものである等からして、三法案を一本にまとめて提出いたしたものでもあり、従来もこのような場合に二以上の法案を一本にまとめた例も多いようでございます。 ただ、いま述べられた委員長の御意見、各委員がお述べになりました御意見につきましては、今……
○中曽根国務大臣 ただいま御決議になりました新石炭政策の確立に関する件につきましては、御決議の趣旨を尊重し、政策に万遺憾なきを期する次第でございます。(拍手)
○中曽根国務大臣 中小企業庁設置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 御承知のとおり、中小企業の大多数は小規模企業でありますが、これらの小規模企業は、概して資金面、情報面等で多くの格差を負っており、きめのこまかい施策を必要としております。このような観点から、小規模企業対策につきましては、従来から各種の中小企業施策の中でも格段に配慮を払ってきたところであり、四十九年度予算案におきましても、大幅な施策の拡充強化をはかることといたしております。 本法案は、このような施策の拡充強化と相まって行政機構の強化をはかり、小規模企業者に対する行政を強力に進めるこ……
○中曽根国務大臣 従来からも、中小企業庁におきまして、諸般の対策をやってまいりましたが、最近、中小企業問題の中で、特に重要な問題になってきたのは、零細企業の問題でございます。昨年は、小売商業振興法という法律もつくっていただきまして、零細小売り関係の援助、強化につとめてまいりました。 それから、最近の経済情勢等を見ますと、昨年の水銀の問題あるいはさらにドル・ショックの問題、今度のオイル・ショックの問題でやはり一番打撃を受け、また手当てを必要とするのは、むしろ零細企業にある情勢でございます。特に流通過程におきましては、いろいろ問題があるようでございます。そういう面から行き届いた対策をやるために、……
○中曽根国務大臣 中小企業政策は、通産省としては最も重要視しておる政策であり、政府としても同様でございます。昨年来、正月からは物資の不足、原料、資材の不足それから円のフロート制への移行、それから夏になりますと、いろいろ石油化学の爆発その他によって塩ビその他が不足するとか、秋になりますと、石油危機が発生いたしまして、それらの経済変動の波をもろに実は受けてきておるわけでございます。倒産件数その他を見ておりますと、最近は、総需要抑制の影響を受けて、次第に不況の色も出てきております。 われわれとしては、中小企業がわが国、国民経済における重要な使命を果たしているのにかんがみ、中小企業により光明をもたら……
○中曽根国務大臣 御指摘の向きが多々あると思います。中小企業庁ができましたけれども、いままでの成果を反省してみますと、わりあいに、中堅企業とか商工会議所や商工会の、比較的経営力のある人にまではタッチできるけれども、弱いところまでなかなか手が届かぬ。弱い方々は、そういう組織にもなじみませんし、それから、そういう情報を求めるという力もあまりないようであります。したがって、いわば毛細管にどうして血を送って、そして、いろいろな情報を与え、あるいは企業の改善を指導し、金融のめんどうを見させていただくかということが、実は中小企業政策のいま一番大事なポイントであります。 特に、最近のように、人手の問題や資……
○中曽根国務大臣 最近イランの入札を見ますと十七ドル三十セントというような高値がつけられております。そこで問題は、不当な暴利あるいは便乗値上げということを許さないということだろうと思うのです。しかしイランの場合は、あれが相場としてあそこで値付けされるかどうかは私は疑問だと思います。非常に少ないときのマージナルなラインでスポット買いが行なわれてああいう値段が出たんではないかと思われる節もあります。しかし、いままで原油価格が二ドル八十セントであったのが近ごろは大体平均四ドルないし五ドルぐらいになってきて、それが七、八ドルに上がるという情勢でもあります。ですから、いままでわれわれが考えていたよりもべ……
○中曽根国務大臣 先ほど来御議論を拝聴しておりましたが、高橋公取委員長という人はなかなかがんこな潔癖な人で、私はかねがねその人格に傾倒しておる人です。そしてこの独占禁止法を守るためにはからだを張って必死になってやっておられることを何回か経験しておりまして、高橋さんのいまの御答弁につきましては私は全幅的に敬意を表して、その考えに従っていくつもりでおります。
【次の発言】 標準価格の決定には、法律にも書いてありますように、いろいろな手続、つまりこういうことを考えてやれということが書かれてあります。そういう中の一環として業界の意見を聞くということも悪いことじゃありません。消費者の意見も聞く。決定は政……
○中曽根国務大臣 まず、数字が新聞に出たことでございますが、通産省試算として九千百六十四円というのは、総理大臣が参議院でしゃべってしまった、それで新聞にも出た。これはしかし試算として表明しておるわけで、それで固まっておるわけではございません。その後、各省で最後の詰めをいろいろやりまして、特に農林省や運輸省等からは、軽油やそのほかの石油製品の値を下げろ、もっと政策的考慮をしろ、そういう強い要望があって、ゆうべもおそく、けさ方まで、通産省でいろいろ詰めたところでございます。 それで八千九百円云々というのは、新聞が書いたのでありますが、これもわれわれは責任をもつものでございません。日本の新聞記者は……
○中曽根国務大臣 数字はこの前も申し上げたとおりでございますが、一つは、下期に集中して削減がきているということ。それで、われわれとしては、下期、大体十二月以降二八%程度の削減であると予想してまいりましたが、最近ペルシャ湾において各国のタンカーが殺到しておりまして、そういうような面から見まして、約二〇%前後になるのではないかという予想が少し出てまいりました。これらは、みんな日本に来ております各メジャーたちから、配船の状態、着荷の状態等、毎日のように電報でとりまして、趨勢を見ておるわけでございます。それで、各国がみなおのおの競ってタンカーを回して殺到しておるものですから、予想は必ずしも的確につかな……
○中曽根国務大臣 あれは、大体昭和五十二年、五十三年の予想をいたしまして需給関係を想定して、その能力を確保しておこう、そういう考えでありまして、その何%を稼働するかということは、需給状況あるいは国内の諸般の情勢を見ながら、当然石油業法によって規制していくべきものであります。あのとおりフルキャパシティーをやるかどうかは、必ずしもあのとおりきまったものではございません。
【次の発言】 価格安定カルテルはやりません。政府がやろうとしておるのは、政府がある目的をもって行政介入、公権力の意思をもってある一つの指導行為を行なう、そして業界に対して協力を求むる、そういう行為でありまして、カルテルではありませ……
○中曽根国務大臣 需給の見通しは、十一月の時点におきましてメジャーズからの入荷報告等を徴しまして、大体下半期一六%程度の削減であると予想いたしました。十二月は大体そのとおり来ておるようです。一月も、上期ぐらいはその程度でいけるのではないかと思いますが、下期並びにその後全般を通算してみますと二〇%ぐらい平均にいきはしないかと、そういう予想も出てまいりまして、わりあいシビアにものを考えたほうがいいというので、大体二〇%程度に削減が下期通じてあるものと考えて、諸般の対策を打っております。 それから第二に、メジャーズ及びOAPECとの関係でございますが、確かに石油の値上がりによりましてOAPECはそ……
○中曽根国務大臣 OAPEC諸国の一月以降五%削減はあり得るものと考えておりました。そういうことがないように希望しておりましたが、こういうことが出てまいりまして、事態は非常に深刻化しつつあります。
そこで、いよいよこれが現実になってまいりましたから、二法案の成立を見合いながら、一月以降の石油並びに電力に関する調整をさらに強めていかなければいけない、そう思って、目下いろいろ計画中であります。
【次の発言】 中小企業の問題は、今回のいわゆるオイルショック等も考えまして、特に年末金融、それから来年にかけまして資材難、そういう面から倒産件数が出ないように、十分手当てしなければならぬと思っております。……
○中曽根国務大臣 昨年一年間は、暦年にいたしますと約二億八千万キロリットル程度入っておりまして、一昨年よりはふえております。しかし、需要のほうは一昨年に比べて昨年はさらに増大しておりまして、住宅もふえ、テレビの台数もふえ、自動車もふえておりまして、そういう需要との見合いを見ますと、比率としては見合っておる数字になっておるのであります。
【次の発言】 あれは、石油業法に基づきまして長期計画を策定いたしまして、そして五十年、五十一年における日本のキャパシティーを計算して、そして長期計画として許可したものであります。しかし、現実に着工するときには、各工場ごとに着工の許可がまた別に要ります。それらは、……
○中曽根国務大臣 たとえば合成洗剤につきましては、一月十七日に、三鷹の中央物産というところで、消費者からの情報提供に基づいて現地調査を行ないました。在庫は二日分であって、これは買い占め、売り惜しみとは認められなかったけれども、行政指導によって、迅速な出荷を行なうように、その際現場で指示をいたしました。 一月十九日には、静岡市、日本通運の倉庫におきまして、同じように合成洗剤、ライオン油脂の品物が保管されている旨の情報に基づいて、現地調査を行ないました。これは、在庫は通常の三分の一以下であって、売り惜しみとは認められない。しかし需給逼迫の状況にかんがみ、出荷の促進を指示いたしました。 こういう……
○中曽根国務大臣 アルミサッシ業界に対しまして、十二月二十一日に、八社及び社団法人日本サッシ協会の本部及び六支部に対しまして、住宅用サッシ等の価格引き上げに関連して立ち入り調査を公取が行ないました。ただいまのお話のように、現在調査中であります。住宅用アルミサッシの価格は、四十八年上期までは標準タイプで、窓当たりメーカー出荷価格が約四千三百円程度でありましたが、九月ごろから上昇基調に転じて、十月五千円、十一月五千五百円、十一月七千二百五十円となり、安定期に比して約三千円、一七〇%の大幅上昇となっております。 それで価格上昇のおもな原因は、おそらく原材料であるアルミの型材が四十八年の年初は一トン……
○中曽根国務大臣 御指摘の安宅産業のケースについて調査をいたしましたが、それによりますと、関係企業、TアンドK社社長の公印は、その社長の経理が乱脈であったために、同社経理担当部長が安宅産業に預けたもので、安宅産業が取り上げたものではないと安宅はいっております。これは真偽のほどはまだよくわかりませんが、一応安宅はそういうことを言っております。 また、安宅産業へ預けた公印を使って振り出された手形が不渡りになったということも事実であります。この手形が安宅産業が振り出したものではなく、単にこれはTアンドK社の要請によって、安宅産業が預かっている公印をTアンドK社が使用したものである、そういうことを安……
○中曽根国務大臣 石油の供給計画は、一月は二千四百万キロリットル、二月は二十八日でございますから二千二百七十万キロリットルでございます。十二月に期待以上に入ってまいりまして、一月はどうであるかと見ておりますと、初旬は祭日等が多くて、そんなに例年どおり多く入ってきておりません。中旬もそれほど多くないようですが、次第に多くいまなりつつあります。それで、大体二千四百万キロリットル程度近く入るのではないかと見られております。 それで、先生がおっしゃいました生産のための三月増配論というのは、傾聴に値する御議論であると、私、感じております。ただ、十一日から始まるワシントンの会議、それから十四日から始まり……
○中曽根国務大臣 通産省で実施いたしました結果は、いま取りまとめておるところでございますが、合成洗剤、塩化ビニール、トイレットペーパー、印刷用紙、灯油、LPG等につきまして、札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、四国、福岡、沖繩の各通産局、通産省の支分部局等におきまして、五百三十五カ所、総勢千百九十八人を動員いたしまして調査をいたしました。 数量が何ぼ隠匿物資があったかという、そういう正確なものはございませんが、幾つかの、約三十件以上の具体的なケースを抜き書きしてまいりまして、ここに持っておるわけでございます。これは、トイレットペーパーあるいは洗剤、印刷用紙、灯油、液化ガス、それから揮発油、……
○中曽根国務大臣 日商岩井から日本工業立地センターというところに委託調査がありまして、それで日本工業立地センターというところでその調査をしたことがあります。それから、前に商工中金の副理事長をしていた渡辺君とかというのが、個人の資格で、その会議に出たかどうか知りませんが、それに参画しておるということを聞いております。
【次の発言】 よろしいです。
【次の発言】 これは推進ということではなくして、フィージビリティースタディ、つまりシンクタンクとしての機能で調査をしておる、こういうものであると承知しております。
それから壷井玄剛君あるいはそのほかの人は参加しているかもしれません。その点は私のほうは……
○中曽根国務大臣 防衛庁の方針に従って私はやっていると思いますから、民間において原子力潜水艦の研究をしているということはないと思います。
【次の発言】 平和利用で「むつ」のような場合の研究はやっていると思いますけれども、事、軍事利用に関するそういう原潜のような場合の研究はしてないと私は思います。
【次の発言】 たしか、私は提案者で説明をいたしましたが、昭和三十年ごろではなかったかと記憶しております。
○中曽根国務大臣 わが国の理論可採炭量は、約二百二億トンと算定されております。これは、昭和三十一年度に通産省が行なった埋蔵炭量調査の結果に基づく理論的数値であって、実際に取得できる炭量を意味するものではありません。実収炭量は三十一億八千万トンと算定されます。これは、理論可採埋蔵炭量から、自然条件の制約により採掘できないもの及び人為的条件により採掘できないものを除いたものであります。 昭和四十六年度において、経済性を加味した炭量は五億九千万トンと算定されます。これは昭和四十六年度に存在した炭鉱の骨格構造を基礎にし、追加投資及び新規投資により開発され得る実収炭量を、当時の生産原価一トン九千円以下……
○中曽根国務大臣 通産省といたしまして、公取の告発を受けたような、やみカルテル、あるいは数量カルテルについて関与したことはございません。 やみカルテルにつきましては、公取の告発によりますと、四十七年から四十八年にかけて五回あったということであります。それから数量カルテルにつきましては十月初旬ということであります。中近東戦争が勃発しましたのは、たしか十月の六日ごろで、われわれが石油の削減を通告されて、それでいわゆる緊急対策本部をつくって緊急措置に入ったのは十一月十六日からであります。数量制限したとかなんとかということは十月初旬のことであって、十一月十六日以降は、公取ともいろいろ相談をして、そし……
○中曽根国務大臣 C重油の仕切り価格は、元売りごと及び取引形態ごとに異なっております。御存じのように、C重油は電力用の重油でございまして、各元売り会社から電力会社に渡る値段は、その取引の情勢によって若干の変化があるわけであります。また、S分の割合によって区々分かれているのが実情であります。 そこで、仕切り価格の推移をお示しいたしますと、元売り全社の平均で見ますと、S分一・六%のC重油については、四十八年六月は七千七百円から九千七百円でありましたものが、十二月においては一万一千三百円から一万三千三百円となっており、大口需要者に対する価格は、元売り直売が多いため、ほぼこれと同水準となっております……
○中曽根国務大臣 昨年十二月初め生産業者は、最近の石油製品価格と総資材価格、労務費等の急激な上昇、石油、電力削減に伴う操業度の低下を理由に、販売業者である全農に価格改定を申し込みました。 このため、政府としては、法の目的及び肥料の農業基盤資材としての重要性にかんがみ、改定交渉の際には、価格上昇要因としては、石油製品、包装袋のみを考慮し、労務費、運送費、金利等その他の経費及び操業度の低下については、考慮すべきでない旨交渉当事者に強く要請いたしました。交渉の結果、昨年十二月十七日、当事者は、農林省及び当省に改定前価格に比べ一六・三%上昇の新取りきめ価格を届け出ましたが、この新価格は、上記指導に従……
○中曽根国務大臣 調査をいたします。
【次の発言】 昭和四十六年の九月に、消費者協会から、ガス瞬間湯わかし器が過熱するとの苦情があり、当局で調査した結果、同湯わかし器の過熱の原因は、一時期、昭和四十五年五月から十月までの間の製造工程にミスがあり、使用中に内胴と水管が遊離し、水管の冷却作用がなくなったため過熱したこと、また、器具ガバナーにも不調のものがあり、このためオーバーインプットとなって過熱を促進したことが判明しました。
これに対する措置としては、昭和四十六年十月十六日付、四六公局第八五九号をもって、製造事業者である磯村機器及びおもな販売事業者である東京瓦斯両社の社長あてに、追跡点検と修理……
○中曽根国務大臣 共同石油の件は、昨年の十一月中旬、共同石油の東京支店、横浜支店、関東支店がその特約店に出した通知文の中に、情勢説明として、十二月の生産を二二%カットするよう通産省が指示したことと述べたくだりがありましたが、調査したところ、前記支店が、当時発売された業界日刊紙燃料油脂新聞の記事をあやまって理解して通知文に転記したものであり、全くの間違いでありました。もとより通産省からかかる指示は出しておりません。この事実が明らかになりました。共同石油としては、通産省に右を報告し、陳謝するとともに、関係者を処分し、責任を明らかにした旨を報告に来ております。 事情はいまのような事情でございまして……
○中曽根国務大臣 自動車タイヤ、チューブの生産は、四十八年度四月から九月については二十六万一千トン、前年同期一九%増、また、本年度下半期四十八年十月から三月についても、石油、電力の削減がありましたが、二十六万二千トン、対前年同期一〇%増が見込まれております。したがって、四十八年度計で五十二万三千トン、前年同期比に対して一四・四%増の生産が見込まれております。以上に対して、自動車の保有台数及び本年度の生産見通しから予想される本年度の自動車タイヤ、チューブの需要は五十二万トン弱でありますから、全体として、需給のバランスはとれていると見込まれております。 そこで、わりあいに価格はいままで安定的に推……
○中曽根国務大臣 二月二十日の衆議院予算委員会において野間議員から、伊藤忠商事が、政府の在庫調査に先立って、在庫の分散、隠匿を指示した文書を社内で配付している旨の質問がありました。これに対して、私から、これは調べてみるということを申し上げました。 通産省は、同日夕方、伊藤忠商事の瀬島副社長を呼び、当該文書の提出を求めるとともに、事情を聴取しました。その結果、国会質問で出された文書は真正なものであることを確認し、そのような文書が社内で配付された以上、現在でも買い占め、売り惜しみの疑いがあるものと判断して、翌日、二月二十一日、伊藤忠商事本社に買い占め等防止法第五条第一項に基づいて立ち入り検査を行……
○中曽根国務大臣 石油製品の価格は、早晩値上げをせざるを得ないという状況にいま追い込まれつつあることは、御指摘のとおりでございます。 しかし、これをやるという場合には、昨年の暮れ以来石油業者が便乗値上げをやったという、その利得を全部吐き出させる、そうして内部留保も払い出す、重役賞与も辞退する、無配ないし減配を行なう、そういうところまで石油業者が国民の皆さま方に対して反省を示し、協力をするということを実現した上でやはりやる必要がある、こういう考えに立って、いまいろいろその施策を検討しておるところでございます。 ただ、石油の値段については、まだ不安定な要素が残っておりまして、第一番は、為替相場……
○中曽根国務大臣 大蔵大臣が答えましたとおり、日本合成ゴムは新技術を開発して、いわゆる天然ゴムの需要を非常に下げて、輸入、輸出関係において日本の国益になって非常に貢献している会社で、あの開発銀行の融資は非常に成功した一つの例だろうと私ら思います。 そういうところですから、できるだけ中小企業その他と同じように均てんさせるという精神は好ましいと思いますが、しかし、企業の商慣習の実態を見ますと、たとえば新日鉄という会社があります。こういうような会社は、政府が保証してやって外国から金を借りたりいろいろやっておりますが、長期安定という面から大口契約をしているところは安い。たとえば、自動車会社とかあるい……
○中曽根国務大臣 糸問題につきましていろいろ御心労をわずらわしまして、まことに遺憾に存ずる次第であります。 本件につきましては、ホノルルの交渉等におきましてわがほうも強硬な主張をやらせまして、除外することについてかなりわれわれも全力をふるったつもりでございます。ただ、アメリカ側はその点についてまた非常な強硬な態度を持しておりまして、最後の段階にどっちをとるか、決裂するかあるいはある程度妥協するかという場に臨みました。私は、決裂もやむを得ぬ、しかしもう一押し押してみろということで押させました。そして、その後いろいろな経緯がありまして、大局的に見てこれは解釈の問題について確定はしていない、わがほ……
○中曽根国務大臣 まず、プロパンの産気率の問題につきましては、先生との応答を私もよく調査いたしまして、もし通産省側のやり方に適正でないものがあればすみやかに改めるようにいたします。 それから、灯油の問題でございますが、灯油の備蓄はことしの春からいろいろ努力いたしまして六百万キロリットルぐらいになりまして、昨年の九月末が五百五十万キロリットルぐらいでありましたから、かなり備蓄は進んだわけであります。 それで、値段をどうするかということでございますが、私ら初め標準価格をきめる必要があろうと考えておりました。現在、きめないときめたわけではないのです。きめるかきめないか、あるいは行政指導という形で……
○中曽根国務大臣 朝日炭鉱につきましては、政府といたしましては現行石炭政策の中で限度一ぱいの資金の手当てをしてまいってきておるものであります。 朝日炭鉱は御存じのように、昭和四十七年に大火災事故を起こしまして非常に苦境におちいりましたが、その後政府といたしましては再建に最大の力をかしまして、経営改善資金につきましても、財政当局との協議の上、貸し付け規定の緩和を行ない、限度一ぱいの貸し付けを行ない、貸し付け残が一億八百万円ございます。それから市中からの借り入れに対する事業団保証六千七百万円の残、近代化資金の貸し付け一億二百万円の残、安定補給金のかさ上げ二百五十円アップ等を懸命に努力をして実行し……
○中曽根国務大臣 物価の情勢がまだ予断を許さない情勢にあることは、私も同感でございます。 ただ、この時点におきまして、日本の経済政策をどういうふうにしたらいいかという点を考えますと、二、三月ごろとたいへん様相が変わってきたように思います。たとえば製品在庫指数等を見ますと、一、二月ごろは八〇%台に落ちておったのが、最近は一二〇%台に上がってまいりまして、在庫が非常にふえてきておる。そのほか、たとえば一番原料で問題になった石油等を見ますと、昨年の九月がストックが五十九日分でありまして、三月が一番最低で四十九日分に下がりました。それが八月末には七十日分に近づく、こういうわけで、わりあいにそういう原……
○中曽根国務大臣 沖繩県にとっても、日本にとっても世紀の大事業でございますから、民生安定を阻害しないように、そしてわれわれが期待しているとおりの盛大なりっぱな海洋博を実現していきたい、そう考えて、誠心誠意政府の総力をあげて努力していきたいと思っております。
【次の発言】 沖繩海洋博は、沖繩県並びに沖繩の住民の皆さま及び本土政府、日本全国民が誠心誠意を込めてりっぱなものにして、沖繩県と本土のわれわれと一緒に喜び合おう、そういう試みで進められているものでありまして、知事さんをはじめ県議会もいろいろ御賛成、御協力を願っているところでございます。心配すべきことは物価の問題とかあるいは労働力不足の問題で……
○中曽根国務大臣 われわれの考えは明瞭に、福祉のための成長であり、発展である、目標は福祉である、そう考えます。
【次の発言】 それはうわさであると思います。そういう不見識なことはないと信じます。
【次の発言】 公害の防除というものは、現代政治の非常に重要な使命でございますので、川の汚染あるいは住民の被害を全力をふるって防除するようにしなけりゃならぬと思います。
【次の発言】 これはOECDの原則できまっておりまするPPPの原則、すなわち汚染者が責任をしょい、それを清掃し、防除する責任を負う、そういう原則で、これは処理すべきものであると思います。それで足りないところは国や地方団体が援助する、そう……
○中曽根国務大臣 いま島本委員が御指摘になりましたいろいろの点はまことに傾聴に値する叫びである、私もつつしんで承った次第でございます。現在は過渡期ともいうべき時代でございまして、いままでの公害を放置していた蓄積の結果、あるいは公害に対する規制が必ずしも十分でなかったという結果が、いま一挙に押し寄せているというところもございます。それから、現在いろいろな規制をやっておりますけれども、科学技術やその他の関係で必ずしもまだ十全でないというところもあると思います。しかし、それらの原因につきましては一つ一つ的確にその実態を突き詰めて、それに対する対策を立てて、じりじりじりじりと時間をかけて根源を克服して……
○中曽根国務大臣 われわれは、自由経済のシステムをとっておる考え方でございますから、企業が自分の危険負担で一生懸命働いて利益をあげた場合に、これを相当数税金で国家に納め、また株主に配当し、また企業の内部を充実さして、いろいろな積み立て金を積み立てる、公害等に備える、あるいは不況等に備える、あるいは賃金アップに回して従業員を喜ばしてあげる、そういう非常な弾力性のある自由を持った企業の運営というものが私は望ましいと思って、それを拘束するという意図はありません。しかし、鉄綱のような場合は、実はカルテルがかかっていたわけです。それで、十二月まで三カ月間、行政介入によってカルテルという形によって、鉄鋼の……
○中曽根国務大臣 原子力発電所の設置につきましては公聴会を開くことが望ましい、そういう方向に政策は前進してきつつありますが、伊方の発電所についてはすでに決定済みのものでありますので、この発電所の場合は開くことはむずかしいんではないか。将来の問題についてそれは適用される、そういうふうに考えております。
【次の発言】 地元の御了解をできるだけ得てやるということが理想でございますが、このケースに関しましては、知事さんや議会の御同意も得て、いろいろ因縁もあったあげくの果てにこういう結論になったのでございまして、将来の問題は将来の問題として、これはこれで進めていきたいと思います。
○中曽根国務大臣 この事態は、ドルが予想以上に弱い、そういうような現象から起きてきたのではないかとも想像されます。しかし、こういうようなことは今後もあり得るのであって、何回かの波動が続いて、その間に国際的な安定点が見出されていく、そういう過程であるだろうと私は思いまして、この前申し上げた状況から、情勢判断としてはそれほど変化していない、そう私は考えて、補正予算や予算組みかえとか編成がえの必要はない、そう考えます。
【次の発言】 長期という意味がどの程度の長期を意味するか、これは人によって観測が違いますが、私は、これがフロートになったときから、ある程度の期間これは持続する、そういうふうに見ておっ……
○中曽根国務大臣 主として商社等の経済活動の実態を見きわめるということは、国民的要望でもありますし、また経済関係の把握のためにも非常に重要なファクターの一つであると思っております。したがいまして、御趣旨のとおり、できるだけ正確な資料の収集につとめまして、経済活動の実態を把握していきたいと思っております。
【次の発言】 その点は趣旨においては同感でございまして、昨年以来のばか相場等を見ますというと、どうも、法人買い、あるいは時価発行というような法人周囲の活動が基因していると一般にも指摘されております。最近は、大商社の中には、たとえば洗たく屋まで手を出すとか、あるいはボウリング場まで手を出すという……
○中曽根国務大臣 現代総研の御意見は、われわれとしても非常に傾聴に値するところが多いように思います。私も海外へ参りまして、商社の活動や日本企業のあり方について深く考えさせられるところもあり、そういう考えに立って、昨年来財界、商社等とも接触を保って、できるだけ企業の自主活動において、そういう内外の非難を受けないような行動をとるように要請してきまして、ただいまも御報告いたしました六月の投資活動の指針という行動に出てきたわけでございますけれども、問題は、あそこに盛られておることが実行されるかどうかということがポイントで、この点については大使館あるいはジェトロ、親会社、これら一丸となって実行するように……
○中曽根国務大臣 日本は外国の資源に依存して宝として国の産業を育成してきたという国であるにかかわらず、その資源に対する配慮というものが一方に偏して、多面的なバランスのとれた産業構造を育成するという点において今回非常な反省をした次第であります。
それから、さらに産業自体の内容におきましても、資源多消費型ということの欠陥が非常に出てまいりまして、いわゆる知識集約型の産業構造に大至急転換する必要があるように思いました。
【次の発言】 いまおっしゃいました考え方というものは、当時としてはやむを得ない考えでもあり、かつ今日においても全部否定すべきものではないと私は思うのであります。なるほどドイツのよう……
○中曽根国務大臣 物価騰貴を押えるために総需要を抑制することはもう不可避であります。それで、通産省としては率先してやる必要があるということを感じまして、産業構造審議会にいまはかっておりまして、あした、十七日、その答申が出ます。その答申を実行しようと思っていますが、通産省で大体考えておりますことは、二、三千億円の民間設備投資を三月までにさらに抑制しよう、そのために、民間設備投資関係の新規事業は認めない。それから、いままで継続している事業でも、これは業態によるけれども、五〇%ぐらいとか、あるいはもう長い間継続している仕事で、できる、できつつある、竣工が近い、そういうようなものについては一〇%ぐらい……
○中曽根国務大臣 昭和四十九年度の通商産業省関係予算案及び財政投融資計画について御説明申し上げます。 詳細につきましては、お配りいたしております「昭和四十九年度通商産業省予算案等について」をごらんいただくようお願いいたしまして、概略御説明申し上げます。 まず、昭和四十九年度の通商産業省の一般会計予定経費要求額は、二千五百五十二億一千四百万円でありまして、前年度当初予算に対し、四百五十億二百万円、二一・四%増となっております。 次に、重点事項別に予算の内容を御説明申し上げます。 第一に、物価の安定と消費生活の充実につきましては、対前年度比四〇・九%増の十八億六千八百万円を計上しております……
○中曽根国務大臣 石炭につきましては、第五次答申がございますが、その後、石油事情の大きな世界的な変化がございまして、石炭そのほかのエネルギーの活用ということが、われわれの日程にも強く登場してきたわけでございます。また、日本の国策といたしましても、日本の産業のセキュリティーという面からも考え、国内資源を大事に愛用して、そして日本経済の基礎をさらに安定的に強固にしておく、そういうような考え方からも石炭というものを見直す必要があると、私は就任以来、そういう考えを持ちまして皆さま方に御答弁申し上げたところでございます。 そこで、このような石油事情の大きな変化も出てまいりましたので、石炭審議会におきま……
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