このページでは中曽根康弘衆議院議員の28期(1958/05/22〜)における国会発言(質問、答弁等)をまとめています。国会活動の統計や役職、質問主意書の数や内容は28期国会活動統計で確認できます。
○国務大臣(中曽根康弘君) お答えいたします。 新潟地方の地盤の沈下の原因につきましては、特別委員会の報告は少数説と多数説に分れておりまして、その結論は、地下水の大量かつ急激な揚水によるという説を重視せざるを得ないという表現になっております。それと同時に、これが対策につきましては、実情に即した対策を立てることを特に要望しておるのであります。 さらに、新潟地区の地盤は構造が非常に複雑でありますので、正確なデータを得るために、昨年の五月から約一年間、二十メートルから千二百メートルの深さの観測井戸を十二本掘って観測を続けてきました。その結果、短かきは二ヵ月、長きは一年に及ぶ観測を行いまして、そう……
○国務大臣(中曽根康弘君) 防衛問題を除きまして、科学技術振興に関する岡さんの御意見には同感の点が非常に多いと考えます。防衛問題につきましては、遺憾ながら、考えを異にいたしております。特に、国産技術を保護奨励しなければならない、貿易の自由化に即応して対策をとる必要があるという御議論は、非常に傾聴すべき御議論だと思いまして、科学技術庁といたしましても、この面に関する対策を目下いろいろ検討中であります。大勢といたしましては、貿易の自由化という大勢に即応して参らなければならぬと思いますけれども、今まで資金面で単にこれを考えておったのを、国産技術の保護という技術面からも取り上げなければならないというの……
○国務大臣(中曽根康弘君) 科学技術庁といたしましては、第一に、ガスの自動警報装置を完全にするということ、第二に、自然発火の徴候を早期に発見する計測機を完全にするということ、第三番目に、落盤の防止のために水圧鉄柱等の研究を促進する、その他、鉱山通気、保安技術の研究を特に重視いたしまして、重点的に取り上げていくつもりでございます。(拍手)
○中曽根委員 私は、まず総理大臣に沖繩の問題について御質問をいたしたいと思います。 中東の問題は、アラビアの民族主義でありますが、沖繩の問題は日本の民族主義の重大問題であるからであります。先般沖繩に参りまして非常に感じ入ったことがありました。それは沖繩が第二次世界大戦における日本民族の最大の犠牲者であったということであります。沖繩の那覇の町に参りますと、相当傷ついた人がまだおります。それらはみな戦争のとき南部に追い詰められて、父親が子供を手ぐわや何かで殺して自分はがけから飛び込んで死んだ、その子供が生き残って今那覇の町にいるというそういう姿もあります。にもかかわらず、沖繩の民衆はどういう気持……
○中曽根国務大臣 私は、このたび科学技術庁長官に就任いたしたのでありますが、この機会に、一言科学技術振興に関する私の所信を表明させていただきたいと存じます。 今日、科学技術は、世界各国において産業活動と国民生活のあらゆる分野にわたって深く浸透し、その向上発展の原動力ともなっている実情でありまして、諸外国が科学技術の振興に強い関心を示し、多大の努力を傾注しておりますゆえんのものも、まさにここにあると申されます。 わが国の場合は、各国にもまして科学技術振興の重要性を深く認識し、これを強力に推進していく必要があろうかと存じます。申すまでもなく、わが国は狭隘な国土の上に一億になんなんとする人口がひ……
○中曽根国務大臣 電発法の改正につきましては、当委員会の御注意もあり、また、正力国務相のときの答弁によりまする当庁の考え方といたしましても、修正する方が望ましい、そういうことでありましたので、あのときから、通産省方面にはそういう申し出をしておったようであります。まだそれが実現できないのは遺憾でありますが、私といたしましても、主管が通産大臣でありますから、通産大臣に申し入れをいたしまして、至急解決するように努力いたしたいと思います。
【次の発言】 災害補償の問題につきましては、第一次的には関係の業者が当然責任をとり、あるいは普通の保険でやるべきだとは考えておりますが、そういう業者ではどうしてもカ……
○中曽根国務大臣 先般開きました公聴会につきましては、関係者方面の非常な御協力を仰ぎまして無事終了することができましたことを、関係各方面に対して感謝申し上げる次第であります。 公述人の皆様方は、炎暑の中をきわめて真摯に御発言をいただきまして、御発言の内容につきましては、非常に傾聴に値するものもあり、われわれは誠意をもって御発言の内容を一々チェックいたしまして、科学的に検討しておる次第でございます。 そこで、大体の雰囲気といたしましては、日本の動力開発のために、あるいは文明を推進していくために発電炉を日本に入れるということは趨勢としてはやむを得ないことである、むしろ一部の理論では、日本の燃料……
○中曽根国務大臣 核実験停止の要望につきましては、国会におきましてもしばしば御決議があり、岸内閣におきましても、総理を初めといたしまして、国会の御要望に沿うような考えを持っておりまして、このことは、しばしばアメリカあるいはソ連に対して申し入れしたことでも明らかであります。それと同じ精神をもちまして、今回のフランスのアルジェリアの問題につきましても、外務当局を通じて申し入れをしたのだろうと思います。私個人といたしましても、この趣旨には全く同感であります。ただ、外交技術的にどういう措置をとるかということは外務大臣の専管事項でありますので、私にはよくわかりません。趣旨におきましては、全く同感でござい……
○中曽根国務大臣 コールダーホール・タイプの、今問題になっております安全審査及びその後の手続の一応の見当をつけておく必要があると思いまして、事務当局に大体の日時の見当を聞いてみましたら、今月の中、下句ごろまでに安全審査部会としての一応の結論が出るであろう、そして、それは原子力委員会の専用部会でありますから、原子力委員会にそのことを報告されるであろう、そして、それを原子力委員会は受け取りまして、どうするかを判断する、そして、それによりまして、また通産省側ではこれを発電所として許可するかどうかという問題も将来出てくるわけであります。それは通産省側の法規によりまして聴聞会が必要である、聴聞会は、もし……
○中曽根国務大臣 本日、ここに御審議をお願いいたします核燃料物質の加工の請負に伴う外国人等の責任の免除等に関する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。 先般の国会において御審議をいただきました日米原子力一般協定によれば、わが国政府は、米国政府から受け入れる核燃料物質の引き渡しを受けた後は、米国政府に対し、その生産、加工等から生ずるすべての責任を免除し、損害を与えないようにすることとされております。これは、いわゆる免責条項と呼ばれるものでありまして、同様趣旨の条項は、日英原子力協定にも規定されているところであります。 しかしながら、現在わが国が必要といたします核燃料の加工の請……
○中曽根国務大臣 燃料公社法を作りました当時は、一つは、この核燃料については外国からくるものがほとんど全部でありましたから、国際条約上のいろいろな責任が政府にあります。従って、政府としては相当厳重に監督して、国際的な責任を果たさなければならないという点、第二は、燃料に関する安全保障の観点、つまり、技術的安全等から見て、国民に不必要な不安の念を与えないように万全の措置を講ずる必要がございました。それから、もう一つは、当時の国際マーケットの状況から見て、燃料が自由経済で流通するということは、当時の情勢としてはまだ考えられない当時の状態でありました。こういう状態から、公社のような機関に集中するという……
○中曽根国務大臣 台風の科学対策につきましては、昭和三十四年十月九日の閣議了解に基づき、臨時台風科学対策委員会を設け、目下検討を行なっておりますが、特に急を要するものについては、すでに三十四年度補正予算として要求し、国会の御承認を得たところであります。しかし、さらに抜本的対策につきましては、同委員会において各省庁の調査資料を総合的に検討するとともに、近日、伊勢湾台風被災地に調査団を派遣して実態調査を行なって、総合的な科学対策の検討審議を行なうことにいたしております。その報告は、来年三月末日までに正式に提出いたすことになっております。その同委員会の結論を待って、科学的対策を確立し、これを推進する……
○中曽根国務大臣 先般、科学技術会議設置法によりまして、九月四日に内閣総理大臣から科学技術会議に対して、昭和三十五年度における科学技術振興の重点方策について諮問がありました。科学技術会議におきましては、この諮問に対して鋭意調査を進め、特に本年度は杉野目北大学長を団長とする海外調査団を外国に派遣いたしまして、日本と国情の類似しておるヨーロッパ諸国の実情をつぶさに調査していただき、また、各省の関係部局を招致いたしまして、各省並びに文部省方面の希望あるいは現在の条件等を精査し、さらに科学技術会議におきましては、十年後を目標とする科学技術政策の基本政策について総理大臣から第一号の諮問を受けておりますが……
○中曽根国務大臣 私は、各方面の意見をよく聞きまして、そして合理的判断をもってこの問題を処理しようと思っておりまして、そういう用意はいたしてきたつもりであります。学術会議側の御意見にいたしましても、今月の二日でございましたか、原子力問題委員会等の連合委員会がおありになりまして、その意見も十分聞こうと思いまして、われわれの方の係員も派遣いたしましたし、また、その際配付されました素粒子グループと称する方々のプリントもわれわれは検討もいたしました。しかし、そこへ出てきたものは、今までの議論であって、それが必ずしも全部合理的な意見であるとはわれわれは判定いたしませんでした。それで、今の公述人のお話の中……
○中曽根国務大臣 私は守られなかったとは思いません。
【次の発言】 坂田先生のお話がまずございましたが、たしか安全保障部会は九回開いておりまして、その機会に坂田さんは数回もおいでになっております。そして最後の十一月二十九日のときにも、たしか先生おいでになっておるはずです。しかし、そのときに坂田先生は、炉が害があるとかあぶないとかいうような炉の実体に関する安全的意見は何らお出しにならないで、それは黙認されたのか、承知されたのか知りませんが、その点には触れられないで、手続上の問題についてのみ意見を言っておられたようであります。そして最後の部会のときには、京都大学の御用でおいでになれなかった。これは……
○中曽根国務大臣 放射線の障害予防という問題は、日本にとって非常に重大な問題でありますから、政府といたしましては、関係各省といろいろ協力してやっております。科学技術庁関係といたしましては、さきに国会の御協賛によりまして、放射線医学総合研究所というものを千葉に作りまして、今その基礎研究部門を充実させておる最中であります。この基礎研究部門といたしましては化学、物理、生物、生理病理、障害基礎、環境衛生、臨床、この七つの研究部を作りまして、今その基礎的な研究を努力してやっておる最中であります。なお基礎研究に伴いまして、臨床実験が伴わないといけませんので、病院を今作っておりまして、近く着工の上三十五年末……
○中曽根国務大臣 公聴会で茨城県の知事さんからそのような公述がございました。私もあそこに爆撃演習場があるよりも、ない方がいい、より安全である、そういうこともありますし、また茨城県の方はあの辺に工場を誘致して、相当大きな都市計画で工業地帯としたいという希望もありますので、そういう点も考えまして、私たちもあそこにない方が好ましいと思っております。そうして防衛庁の責任者に対してそういう希望だけは伝えておきました。しかしコールダーホール型炉の審査については、安全専門部会で目下審査しておる最中でありますので、その結論等も見まして、原子力委員会等とも諮りまして正式には考えたいと思っております。
○中曽根国務大臣 お答えいたします。台風の事前処理につきましては、外国の研究及びわが国における気象庁の係の博士の方々にいろいろ聞いてみましたが、必ずしも夢物語りではないようであります。アメリカにおきまして今お話のありました通り、大規模なナショナル・ハリケーン・プロジェクトというのをやっておりまして、議会は、このためにのみ年間二百万ドル以上の金を出しております。それによって今やっておりますことは、ドライ・アイスを台風の上にまきまして、それによって台風の方向を変えるということをやっておりましてこれは実験的にはある程度方向が変わったという事実があります。しかしそれがドライ・アイスをまいた結果大きに変……
○中曽根国務大臣 原子炉の導入につきましては、国民の安全を第一にいたしまして、慎重に決定いたしたいと思います。去る九日、安全審査部会から答申がございましたので、さっそくきのうから原子力委員会としましてはこれを取り上げまして、審査している次第であります。
【次の発言】 私は、安全審査部会の答申は権威あるものだと信じております。また満場一致でなかったということは遺憾でございますが、少くとも出席者に関する限りは満場一致でありました。われわれはこれを権威あるものとして取り上げまして審査いたしたいと思います。
【次の発言】 安全審査部会は約百十回にわたりまして、小委員会並びに委員会を開いて詳細なる検討を……
○中曽根国務大臣 科学技術はその影響するところ大きく、一国の政治経済外交文化等、国政の各分野においてきわめて重要な役割を演じているところでございますが、最近における目ざましい技術革新の進展に伴い、この傾向はますます強化されつつあります。近時、諸外国におきましても、科学技術の重要性に対する深い認識に基づき、国情に即して種々方式は異なりますが、いずれも、科学技術振興のため国をあげての努力を傾注している実情であります。このような情勢にかんがみまして、政府といたしましては、つとにその重要性を認識いたし、科学技術振興策を最重要施策の一つとして取り上げ、その振興に意を尽くして参ったとこでありますが、来たる……
○中曽根国務大臣 ただいま議題となりました放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び要旨を御説明申し上げます。 わが国における放射性同位元素の研究と利用につきましては、昭和二十五年に放射性同位元素が初めてわが国に輸入されて以来、急速に進展し、現在では各種の試験研究機関、病院、工場等において広範に使用されており、原子力平和利用の一環として産業、医療その他の面において多大の成果を上げつつあり、なお、将来における一そうの発展が期待されている実情であります。 かかる放射性同位元素の利用の増大に対処し、その放射線障害の防止に万全を期するため、……
○中曽根国務大臣 原子炉設置の安全性の検討、設置許可の際のいろいろな手続等につきましては、今、矢木さんや福田さんも調査団として外国を回っておりますので、それらの人々が帰って参りましたら、その意見も聞きまして、もし必要があれば、現在のやり方に適当なる改善策を講じたいと思います。われわれといたしましては、慎重の上にも慎重を期しまして、あやまちなきを期する必要があると思いますので、ただいまの手続につきましては、さらに再検討を加えていきたいと思います。 それから、コールダーホールやその他の炉に、もし、多少事故でも起きた場合どうするかということにつきましては、原子力委員会においてこれを一応検討いたしま……
○中曽根国務大臣 ただいまの附帯決議の御趣旨を体しまして、誠心誠意、実現に努力するつもりでございます。特に原子力研究所の研究者の処遇の改善、利用者の利便等につきましては、数年来、関係各位の御心配をわずらわしまして非常に恐縮に存じておるところでございました。今回の予算におきましては、ある程度の財源の確保ができまして、やや御期待に沿うことができると思いますが、それでもまだ十分とは参っておりません。特に研究者の処遇改善につきましては、今後も努力するつもりでございます。 なおまた、施設の周辺における放射能障害の防止及び災害の補償等につきましては、目下法案を至急整備すべく努力しておる最中でございます。……
○中曽根国務大臣 科学技術週間は、四月十八日から一週間の予定で行なうことに進めております。先般閣議の了解を得まして、各省の協力等を得まして、今準備している最中であります。文部省の方で、十一月三日を中心にしまして教育週間というのがございます。秋でダブるのはまずいと思いまして、春の花の咲いたころに科学技術週間ということにしたのでございます。ねらいは、科学技術というものを国民の各層に知っていただいて、科学技術に対する認識を深めたいという考えでやっておるのでありまして、大体予算は一千万円程度、今度できました科学技術振興財団に主として仕事を受け持っていただくことになっております。 四月十八日は発明の日……
○中曽根国務大臣 その新聞記事を私はまだ拝見しておりませんが、人選には全然まだタッチしておりません。こういう重要な人選は、私が直接自分の発意と責任において慎重にやろうと思っておりますが、まだその時期でもございませんので、全然まだほんとにタッチしておりません。従いまして、そういう記事が出たといたしましたら、何かの推測違いではないかと思います。
【次の発言】 もちろん、国会の御承認を経なければならないことでございますから、御承認を得られるように慎重に注意してやりたいと思っております。
【次の発言】 放射線関係は非常に重大になって参りまして、ことにコールダーホール炉の設置等から見ましても、公衆の保健……
○中曽根国務大臣 御意見の通りでございまして、放射線審議会の答申がありましたときに、私は、直ちに閣議にその内容を報告いたしまして、目下関係政令その他法令の改正の準備を作業中でございます。
【次の発言】 告示やその他は、科学技術庁長官というのが行政上の責任をしょっております。科学技術庁長官でございます。
【次の発言】 原子力局におきまして政令その他の法令関係は所掌しておりますものですから、いろいろ準備しております。
【次の発言】 行政事務の関係は原子力局、科学技術庁が担当しておりますので、具体的な政令その他の用意というものは、局がやるわけであります。ただし、そこに「基本」とありますように、基本政……
○中曽根国務大臣 ただいま議題となりました原子力損害の賠償に関する法律案について、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 わが国における原子力の開発利用は、昭和三十一年原子力基本法の施行を見て以来目ざましい進展を示し、昨年末にはコールダーホール改良型発電炉の設置許可を見る等、今や研究体制の強化とともに実用化へ一歩を進めんとする段階に至りつつあるのでありますが、かかる原子力開発利用の発展に伴い、原子力災害に対する賠償制度の確立が必須の要請とされてきたのであります。 もとより、原子力の開発利用につきましては、その安全性の確保が絶対的な要件であることは申すまでもなく、万々一にも不測の事態の生……
○中曽根国務大臣 この法律の目的は、万々一の際の原子力損害の場合における第三者、すなわち、被害者の保護ということと、原子力事業の健全な発達と、二つが目的になっておるわけであります。それで、法案の建前としては、無過失責任あるいは集中責任、責任の集中性等は事業を行なうものに帰せしめてあるわけでありまして、第三者に対する保護等の場合は、第一次的には、これらの事業者が責任を負うという建前になっております。しかし、事業者だけにまかせていいというものではありませんので、民間保険でカバーできない分については、補償契約を背景として国家が出動して第三者の保護をはかるという考え方であります。それから五十億円をこえ……
○中曽根国務大臣 ただいま議題となりました科学技術庁設置法の一部を改正する法律案につき御説明申し上げます。この法律案は、最近における宇宙科学技術の著しい進歩に対処し、宇宙科学技術に関する行政事務を効率的に処理するため、この事務を科学技術庁内において計画局に所掌させようとするものであります。 御承知の通り最近の宇宙の利用、開発の進展の状況はソ連邦の月ロケット打ち上げ、米国及びソ連邦における人工衛星の打ち上げの例に代表されるように、まことに瞠目すべきものがあり、これに対応して世界各国の宇宙開発の体制もまた急速に整備されつつある実情であります。またこれと関連して宇宙開発に関する国際協力の体制も漸次……
○中曽根国務大臣 最近宇宙の問題が国際的にも国内的にも取り上げられて参りましたが、日本はその点についてはまだ萌芽期の状態にありまして、なるたけすみやかに軌道を設定するということが必要なように感ぜられます。 まず国際的に考えますと、アメリカやソ連が派手なロケット競争をしていることはすでに御存じの通りでありますが、国際連合を中心にいたしましても、これが今国際的に取り上げられておりまして、昨年の十二月に国際連合の総会の決議をもってアウタースペーススペシャル・コミティ、大気圏外平和利用特別委員会というものが設定されまして、米・英・ソ・日本等を含む二十四カ国が委員会を結成することをきめました。久しくソ……
○中曽根国務大臣 秘密事項にわたるようなことは絶対いたしておりません。
【次の発言】 その通りでございます。
【次の発言】 気象観測のロケットの研究にいたしましても、あるいは宇宙探査のロケットの開発にいたしましても、すべてこれは平和利用を目的としておるのでありまして、軍事的な秘密とかあるいはそのほかの秘密というものは一切ございません。ただかりに商社間でやるというような場合はパテントの問題がございますが、こういう問題は一般の国際通念による商業上の問題で、われわれとしてはこれは是認しなくてはならぬと思いますが、少なくとも国家意思でこれを秘密にして国民の目の前に隠しておくというようなことは絶対にあり……
○中曽根国務大臣 宇宙関係、特に科学技術開発という問題は、国際連合を中心にいたしまして、総会の決議で特別委員会を作り、今年または来年には科学者会議を世界的に開くということが決定されまして、その準備を着々といたしておるのでございます。御存じのように世界的機構においてはコスパルというのがございまして、これは技術を除いた宇宙関係の学術上の研究連絡会を世界的に持っているわけであります。コスパルではそういう学術上の情報の交換等ができますが、日本が非常におくれておる技術上の問題については、そういう世界的スケールで連絡調整を行なうということは、今のところできない状態にあります。そういう関係からいたしまして、……
○中曽根国務大臣 科学技術の振興につきましては、外国の態勢と比べますと、日本の態勢というものはまだ非常に劣っておるように思います。外国では御存じのように、軍というものが背景にありまして、スプートニクであろうがあるいは原子力であろうが、相当膨大な予算と強力な執行力を持って推進しておったわけであります。日本も戦前はそうであったのでありますが、戦後はそういう態勢が一変いたしまして、日本にはそういう軍的な推進力がなくなったわけであります。そこで、戦後におきましては、平和的な科学技術ということを中心にいたしまして、科学技術庁を作るなり、あるいは科学技術会議を設定するなりして、鋭意外国の大勢におくれないよ……
○中曽根国務大臣 原子力基本法によりますと、日本における原子力の研究利用開発等は平和目的に限ると書いてありますから、日本の政府、日本の機関等が行なう場合には、平和目的だけに限定されて、軍事目的に行なうことは現行法では許されていないのであります。
○中曽根国務大臣 この委員会は臨時に作られた委員会でございまして、今年度の年度末までの間に答申をするということになっております。それで、総合的な、政府としてとるべき施策を、この委員会によって答申してもらおうと思っております。その総合的な大きな幾つかの方針を、今度は政府といたしまして、各省が分担してこれを受け持ってもらうように、科学技術庁として閣議に報告してそして閣議でこれを取り上げてもらって、来年度以降やってもらうように実はしたいと思っております。 それで、どういう項目が大事な点であるかということを考えてみますと、今、西村先生がお話しになりました、台風に対する恒久的な対策というものが、やはり……
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